第二次二次キャラ聖杯戦争@ ウィキ内検索 / 「テレビとか新聞とかちゃんと見ないとダメだって」で検索した結果

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  • テレビとか新聞とかちゃんと見ないとダメだって
    テレビとか新聞とかちゃんと見ないとダメだって ◆IbPU6nWySo 「ジナコや……おきなさい、ジナコや…」 「う、ううーん…?」 謎の声に呼びかけられる。 確か自分はかわいい少女と共にお昼寝していたはず…… まさか再びあの気味の悪い夢を見るのだろうか… ジナコは恐る恐る目を開けた。 そこには肥満体質な男性がはぁーはぁーと息を荒げながらフワフワと浮いている。 まったくもって信じがたい光景が広がっている。 ジナコは怖い夢ではないと分かると安堵はしたが… 男に対してはギョッとして、嫌な汗を浮かべながら訊ねた。 「だ………誰ッスか……?」 「私はあなたの剣『魔剣アヴェンジャー』の精です(ネットで装備しているでしょ?)」 ……… 「擬人化したらこんなおっさんになるとか嘘ッス~!!!!!!」 「あぁっ!逃げないで!!逃げないでっ、っていう...
  • ◆IbPU6nWySo
    ...nWySo 066 テレビとか新聞とかちゃんと見ないとダメだって ジナコ・カリギリ寒河江春紀&ランサー、宮内れんげジョンス・リー&アーチャー B-10/街外れの一軒家B-10/町はずれの住宅地B-10/図書館へ移動中 午前 ◆IbPU6nWySo 072 Devil Flamingo 聖白蓮&セイバー B-7/海浜公園 午前 ◆IbPU6nWySo 081 そして、もう誰にも頼らないのか? 暁美ほむら&キャスター武智乙哉&アサシン C-3/月海原学園B-6(南西)/マンション(1F 武智乙哉の住居) 午後 ◆IbPU6nWySo 111 シュレディンガーの性別 真玉橋孝一&セイバーアサシン(ベルク・カッツェ) B-5/住宅街B-5 夕方 ◆IbPU6nWySo 115 俺はお前で、私はあなた ジナコ・カリギリアレクサンド・アンデルセン&ランサー電人HAL&アサシン B-10/住宅街の...
  • ジョンス・リー
    ....clL. 066 テレビとか新聞とかちゃんと見ないとダメだって ジナコ・カリギリ寒河江春紀&ランサー、宮内れんげジョンス・リー&アーチャー B-10/街外れの一軒家B-10/町はずれの住宅地B-10/図書館へ移動中 午前 ◆IbPU6nWySo 080 対話(物理) 聖白蓮&セイバージョンス・リー&アーチャー C-8/図書館付近C-8/図書館 午後 ◆OSPfO9RMfA 106 闘争弓兵クロニクル ジョンス・リー&アーチャー狭間偉出夫&ライダー衛宮切嗣&アーチャー C-8/図書館付近C-8(北)/ビル屋上 夕方 ◆DpgFZhamPE 117 DANGEROUS ジョンス・リー&アーチャー狭間偉出夫&ライダー C-8/図書館C-8/図書館近くのバス停 夕方 ◆tHX1a.clL. 122 『主はまたつむじ風の中からヨブに答えられた』 ジョンス・リー&アーチャージナコ・カリギリアレ...
  • 寒河江春紀
    ...g9y4Y 066 テレビとか新聞とかちゃんと見ないとダメだって ジナコ・カリギリ寒河江春紀&ランサー、宮内れんげジョンス・リー&アーチャー B-10/街外れの一軒家B-10/町はずれの住宅地B-10/図書館へ移動中 午前 ◆IbPU6nWySo 086 槍は甘さを持つ必要はない 寒河江春紀&ランサー宮内れんげ B-9/アパート 午後 ◆y0PHxpnZqw 101 めんかい ホシノ・ルリ&ライダー宮内れんげ寒河江春紀&ランサー B-9/キッチン・タムラ前B-9/キッチン・タムラ付近 夕方 ◆MQZCGutBfo 127 籠を出た鳥の行方は? 寒河江春紀&ランサー C-3/深山町 バス停留所 夕方 ◆QyqHxdxfPY
  • ジナコ・カリギリ
    ....clL. 066 テレビとか新聞とかちゃんと見ないとダメだって ジナコ・カリギリ寒河江春紀&ランサー、宮内れんげジョンス・リー&アーチャー B-10/街外れの一軒家B-10/町はずれの住宅地B-10/図書館へ移動中 午前 ◆IbPU6nWySo 091 ひとりぼっち ジナコ・カリギリ&アサシン B-10/街外れの一軒家B-10/B-5へ向かう電車内 午後 ◆tHX1a.clL. 107 戦争考察 ジナコ・カリギリ&アサシン電人HAL&アサシン B-5/賃貸マンション屋上B-10/街外れの一軒家C-6/錯刃大学・春川研究室 夕方 ◆F3/75Tw8mw 115 俺はお前で、私はあなた ジナコ・カリギリアレクサンド・アンデルセン&ランサー電人HAL&アサシン B-10/住宅街のはずれC-6/錯刃大学・春川研究室 夕方 ◆IbPU6nWySo 122 『主はまたつむじ風の中からヨブに答え...
  • 宮内れんげ
    ....clL. 066 テレビとか新聞とかちゃんと見ないとダメだって ジナコ・カリギリ寒河江春紀&ランサー、宮内れんげジョンス・リー&アーチャー B-10/街外れの一軒家B-10/町はずれの住宅地B-10/図書館へ移動中 午前 ◆IbPU6nWySo 086 槍は甘さを持つ必要はない 寒河江春紀&ランサー宮内れんげ B-9/アパート 午後 ◆y0PHxpnZqw 101 めんかい ホシノ・ルリ&ライダー宮内れんげ寒河江春紀&ランサー B-9/キッチン・タムラ前B-9/キッチン・タムラ付近 夕方 ◆MQZCGutBfo 103 大人と子供 ホシノ・ルリ&ライダー宮内れんげアレクサンド・アンデルセン&ランサー B-9/田園地帯 夕方 ◆holyBRftF6
  • アーカード
    ....clL. 066 テレビとか新聞とかちゃんと見ないとダメだって ジナコ・カリギリ寒河江春紀&ランサー、宮内れんげジョンス・リー&アーチャー B-10/街外れの一軒家B-10/町はずれの住宅地B-10/図書館へ移動中 午前 ◆IbPU6nWySo 080 対話(物理) 聖白蓮&セイバージョンス・リー&アーチャー C-8/図書館付近C-8/図書館 午後 ◆OSPfO9RMfA 106 闘争弓兵クロニクル ジョンス・リー&アーチャー狭間偉出夫&ライダー衛宮切嗣&アーチャー C-8/図書館付近C-8(北)/ビル屋上 夕方 ◆DpgFZhamPE 117 DANGEROUS ジョンス・リー&アーチャー狭間偉出夫&ライダー C-8/図書館C-8/図書館近くのバス停 夕方 ◆tHX1a.clL. 122 『主はまたつむじ風の中からヨブに答えられた』 ジョンス・リー&アーチャージナコ・カリギリアレ...
  • 佐倉杏子
    ...g9y4Y 066 テレビとか新聞とかちゃんと見ないとダメだって ジナコ・カリギリ寒河江春紀&ランサー、宮内れんげジョンス・リー&アーチャー B-10/街外れの一軒家B-10/町はずれの住宅地B-10/図書館へ移動中 午前 ◆IbPU6nWySo 086 槍は甘さを持つ必要はない 寒河江春紀&ランサー宮内れんげ B-9/アパート 午後 ◆y0PHxpnZqw 101 めんかい ホシノ・ルリ&ライダー宮内れんげ寒河江春紀&ランサー B-9/キッチン・タムラ前B-9/キッチン・タムラ付近 夕方 ◆MQZCGutBfo 127 籠を出た鳥の行方は? 寒河江春紀&ランサー C-3/深山町 バス停留所 夕方 ◆QyqHxdxfPY
  • 槍は甘さを持つ必要はない
    ... NEXT 066 テレビとか新聞とかちゃんと見ないとダメだって 寒河江春紀&ランサー(佐倉杏子) 101 めんかい 宮内れんげ ▲上へ
  • 【051~100】
    ...Jd6Ys 066 テレビとか新聞とかちゃんと見ないとダメだって ジナコ・カリギリ寒河江春紀&ランサー、宮内れんげジョンス・リー&アーチャー B-10/街外れの一軒家B-10/町はずれの住宅地B-10/図書館へ移動中 午前 ◆IbPU6nWySo 067 勇者の邂逅、聖者の会合 聖白蓮&セイバー言峰綺礼&セイバー B-1-C-1/命蓮寺 早朝 ◆HOMU.DM5Ns 068 異邦の地で生きるということ 東風谷早苗&アーチャー C-9/廃教会へ移動中 午前 ◆OSPfO9RMfA 069 あなたのお家はどこですか? アレクサンド・アンデルセン&ランサー美遊・エーデルフェルト&バーサーカー B-9/市街地 早朝 ◆2kaleidoSM 070 ソラの政治家達 シャア・アズナブル&アーチャー本多・正純ライダー(少佐) B-2/高級ブティックC-3/月海原学園付近C-3/正純の自宅 午前 ◆...
  • 喰らう者たち 喰われる者たち
    ...跡 投下順 066 テレビとか新聞とかちゃんと見ないとダメだって 063 notice 時系列順 066 テレビとか新聞とかちゃんと見ないとダメだって BACK 登場キャラ NEXT 030 ザ・ムーン・イズ・ア・ハーシュ・エンペラー 足立透&キャスター(大魔王バーン) 102 A_Fool_or_Clown?
  • 異邦の地で生きるということ
    ...こですか? 066 テレビとか新聞とかちゃんと見ないとダメだって 時系列順 070 ソラの政治家達 BACK 登場キャラ NEXT 058 信仰は儚き人間の為に 東風谷早苗&アーチャー(アシタカ) 074 善悪アポトーシス
  • 落とし穴の底はこんな世界
    ...佐倉杏子) 066 テレビとか新聞とかちゃんと見ないとダメだって
  • 対話(物理)
    ...察(前兆) 066 テレビとか新聞とかちゃんと見ないとダメだって ジョンス・リー&アーチャー(アーカード) 106 闘争弓兵クロニクル ▲上へ
  • 【1日目】
    ...Jd6Ys 066 テレビとか新聞とかちゃんと見ないとダメだって ジナコ・カリギリ寒河江春紀&ランサー、宮内れんげジョンス・リー&アーチャー B-10/街外れの一軒家B-10/町はずれの住宅地B-10/図書館へ移動中 ◆IbPU6nWySo 068 異邦の地で生きるということ 東風谷早苗&アーチャー C-9/廃教会へ移動中 ◆OSPfO9RMfA 070 ソラの政治家達 シャア・アズナブル&アーチャー本多・正純&ライダー B-2/高級ブティックC-3/月海原学園付近C-3/正純の自宅 ◆TAEv0TJMEI 071 days/only illusion 間桐桜&キャスターミカサ・アッカーマン&ランサー真玉橋孝一&セイバー C-1/山小屋C-3/月海原学園 ◆Ee.E0P6Y2U 072 Devil Flamingo 聖白蓮&セイバー B-7/海浜公園 ◆IbPU6nWySo 073 ...
  • ひとりぼっち
    ... NEXT 066 テレビとか新聞とかちゃんと見ないとダメだって ジナコ・カリギリ 107 戦争考察 064 報復の追跡 ヤクザ(ゴルゴ13) ▲上へ
  • Imitation/午前9時52分
    ...ーカード) 066 テレビとか新聞とかちゃんと見ないとダメだって ジナコ・カリギリ 宮内れんげ アサシン(ベルク・カッツェ) 098 人の不幸は蜜の味
  • 勇者の邂逅、聖者の会合
    ... NEXT 066 テレビとか新聞とかちゃんと見ないとダメだって 投下順 068 異邦の地で生きるということ 064 報復の追跡 時系列順 069 あなたのお家はどこですか? BACK 登場キャラ NEXT 032 凛然たる戦い 言峰綺礼&セイバー(オルステッド) 075 『憎悪の魔王』/『敗者の王』 003 序曲 聖白蓮&セイバー(勇者ロト) 072 Devil Flamingo
  • ウェイバー・ベルベットの憂鬱(何度目)
    ウェイバー・ベルベットの憂鬱(何度目) ◆HOMU.DM5Ns    ▼  ▼  ▼ 雨の強い日だった。 外に出るのも億劫になる、暗い淀んだ空。地面を削るように打つ水滴の音。 そんな悪天候でも、遊びたい盛りの少年にとっては新しい遊び場なのは変わらない。 雨には雨の日の楽しみ方がある。雨合羽に長靴の防水装備で、側溝に浮かんで進む、新聞紙で出来たヨットを追いかけている。水がある限りどこまでも続くおいかけっこ。 しかし遊びは唐突に終りを迎えるもの。流れるヨットはそのまま、用水路に続く大きく空いた溝に流されてしまった。 「僕のお小遣いがドブに!」 なぜそんなものをヨットに入れて流したのか。 急いで溝の傍に駆け寄って中を窺うが、残念ながらとうにヨットは見えない。 「ハァイ、ジョージー」 諦めて立ち去ろうとする少年に、その時陽気に呼びか...
  • めんかい
    めんかい ◆MQZCGutBfo =============================================== 「おなかすいたぁ」 髪を頭のてっぺんで纏めた幼い妹、モモがあたしに聞いてくる。 「ちょっと待ってて。  たしか裏庭に野イチゴがなっているのを見かけたから」 よしよしと、その小さな頭を撫でてやる。 「りんごは……ないの?」 「今日はね、果物屋さんがお休みなんだよ。だから、りんごはまた今度にしよう」 「また野イチゴかぁ……」 「なぁに? 不満?」 「だって、いっぱい食べないとおなかがふくれないもの」 しょんぼりするモモを見て、あたしは殊更に明るく振舞ってみせる。 「ぱんぱんになるくらい、摘んでこよう!」 「う……うん」 「ほらほら、元気だして」 「杏子、すまない……お前に迷惑をかけて」...
  • 明日への飛翔
    明日への飛翔 ◆9F9HQyFIxE      01/ 休息の時 「着いたぞ。ここが僕が借りているマンションだ」  そう口にするウェイバーの前には一件の賃貸マンションがあった。それはどこにでもありそうで、そして"月の聖杯戦争"では見られなかった建物かもしれない。  アサシン―――ナラク・ニンジャとの死闘を乗り越え、凛との別れを乗り越えた後……ウェイバー達の案内でここに辿り着いた。  幸いにも、ここに来るまでに他のマスターとサーヴァントに襲撃されたり、また高所を乗り越える自分達の姿が目撃された様子はない。  もしも今の状態で誰かに見つかったら休息どころではなくなる。現在、他のマスター達にとっては格好の餌と呼んでも過言ではない状態だから、騒ぎは極力起こしてはならなかった。 「ふーん……ここがあなたの住み家なのね」  マンションを...
  • 人の不幸は蜜の味
    人の不幸は蜜の味 ◆DpgFZhamPE ───まるで遠い外国の盗賊がそのまま襲ってきたような。 階級は警部、そして今年35歳になるその彼は、純粋にそう思った。 ケーキの甘さと優雅さが見てとれるような、華やかだったその店の外装は酷く破壊され、もはや見る影もない。 店内は更に酷く、割られたガラスケースの破片と共に、地面に塗りたくるような状態で無残にケーキが落ちている。 大人しい雰囲気を醸し出しつつ、メインターゲットである女性の心を掴むようにデザインされた空間はもはや跡形もない。 徹底的に店内は蹂躙され、汚され、その存在を地に堕とされている。 ───これが、複数の人間の犯行ではなく、ただ一人の肥えた女の仕業だというのが驚きだ。 「……酷いな、これは」 抱いてしまった感想つい口から漏らしてしまい、彼は自分の軽率な行いを叱責する。 事件の裏には必ず被害者がいるの...
  • we are not alone
    we are not alone ◆Ee.E0P6Y2U 静かだったが、どこか落ち着かない静けさだった。 少し街から外れたところにある喫茶店にて、ルリとれんげは夜を過ごしていた。 立地もあるのか、店内にさして人はいない。ノートPCを広げているスーツ姿の男とぼうっとしている青年、机を囲んでわらっている学生たちくらいだ。 ぽつぽつといる客と共に、こじゃれた音楽が流れる喫茶店に二人はいた。 窓は夜の色が滲み、暗い街が広がっている。 その窓をちらちらと見てしまう。れんげは妙に気持が昂ぶっていた。 そわそわしていた。 今日ここに来てからよく分からないことが目白押しだった。 いろんなことがあった。いろんな人に出会った。 別にそれはいい。何だかうるさい一日だったけれど、別に不安になるようなことはなかった。 何一つなかった。彼女は偽りなくそう思っていた。色々なことがあったせい...
  • うまくはいかない『聖杯戦争』
    うまくはいかない『聖杯戦争』 ◆Ee.E0P6Y2U 君らしく 愛らしく 笑ってよ ◇ 月明かりが妙に明るく、不気味なものに感じられた。 住宅街は、しん、と静まり返っていた。零時を回り街行く人は誰もおらず、静寂が道に漂っている。 灰色の壁がひんやりと冷たい。アキトはコンクリートに寄り掛かりながら息を吸い、吐いた。熱を持った身体が幾分か冷えた気がした。 昼間はなんてことのない風景も、夜になれば違う顔を見せるものだった。 蜘蛛の巣のように張り巡らされた電線。すすり泣くような虫の声がどこからともなく聞こえてくる。 街の狭間を縫うように伸びた道は途切れることなく、どこまでも続いていた。辺りに並ぶ民家の列はどれも同じぬっぺりとした外観に見える…… 夜の街は闇の濃淡にしか見えない。不気味な月明かりもまた、闇の一部なのだ。 そんな街に、不...
  • Heaven's Fall Blank moon
    Heaven s Fall Blank moon ◆ysja5Nyqn6      07.5/ interlude『甲賀のアサシン(弐)』 「――――――――」  遠雷の如く響き渡ったその音に、もう一人のアサシンは、彼らの戦いが終わったこと悟った。  結果はおそらく、ランサーの勝利。赤黒のアサシンは間違いなく強敵ではあるが、蘇生能力を持つあのバーサーカーが加勢したと仮定すれば、おかしな話ではない。  となれば、自分が今成すべきことは一つだけ。  マスターの下へと早急に帰還し、【C-6】で起きている戦闘への対処および、自身の天敵であるバーサーカーへの対策を練ることだ。  お互いが万全であると仮定した場合、自分とあのバーサーカーが戦えば、高い確率で自分が敗北する。  アサシンはそう予想を立てていた。  となれば、当然狙うべきは彼のマスターとなる。  だが仮...
  • 機動戦士ガンダムデップー ”逆襲のウェイバー”
    機動戦士ガンダムデップー ”逆襲のウェイバー” ◆DpgFZhamPE 「ウェイバー君、この後授業だけど大丈夫?」 「ああ、はい・・・大丈夫です」 月海原学園から少し歩いた場所にある英会話教室―――そこに魔術師ウェイバー・ベルベットはアルバイトをしている。 拠点からバスを乗り継ぎ、ここまでくるのは少し疲れるが、時給は他のアルバイトに比べてそこそこ良いのだ。 バスの交通費も英会話教室が負担してくれているという。 中々良いバイト先で、資金を稼げるという事実にウェイバーは少しだけ気分が良くなった。 しかし今の彼は、はっきり言って倒れそうなほどに疲れていた。 通勤による肉体的に、ではない。 精神的に、である。 顔も幾分か老けたのではないだろうか。 (・・・ったく、朝から最悪だよ) ウェイバーの悩みは―――言うまでもなく、バーサーカーである。 手綱を握る...
  • 吉良吉影/武智乙哉は動かない
    吉良吉影/武智乙哉は動かない ◆QyqHxdxfPY 『ども!ジナコさんッス!!  ボク、これからもおぉっと悪いことしちゃいまぁーす!  どういうこと?色んなこと!知りたい?みぃーんな知ってるッスよぉぉおぉ?  この辺で起きてる事件ってぇ、みぃ~んなボクの仕業ッスからぁ!!』 B-6のマンション、1階の武智乙哉の住居。 アサシン“吉良吉影”はリビングにてノートパソコンと向き合う。 マスターである武智乙哉の私物だが、使用の許可は出ている。 彼は動画サイトにアクセスし、午前中にアップロードされたばかりの動画を見ていた。 B-10のケーキ屋を起点に始まった暴行事件のニュース映像だ。 (犯人の名は『ジナコ=カリギリ』…右手の紅い痣を見せびらかすように暴れている…) テレビのニュースで事件を知っていた吉良は情報収集の為にネットでの検索を試みた。 こ...
  • 鹿目まどか&キャスター
    ─────始まりは、偶然だったか、必然だったか。 魔法少女───陰ながら街を守り、人々を助けるその姿に、彼女は憧れた。 しかしそれは宇宙人が自分達のために作った単なる釣り餌で。 魔法少女は皆例外無く、いずれ人々に呪いを振り撒く魔女へと成り果てる。 彼女は常に傍観者だった。 彼女は常に守られ、助けられる側だった。 そして彼女は友人達を、ただその目の前で失い続けた。 さりとて想いだけで何が変わるわけでもない。 どれだけ思い悩んでも彼女の時間は止まらない。 どれだけ悲しみ嘆いても彼女の時間は戻らない。 やり場の無い、どうにもならないやり切れなさをその胸に抱えたまま。 今日も彼女は眠りに付く。 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ ...
  • aeriality
    aeriality ◆ysja5Nyqn6      01/ 目覚め~昼食?『赤の食卓』  ――――ふと、目を覚ました。  海の底から泡が浮かび上がるように、意識が急速に浮かび上がる。  しかし体に残る倦怠感から、しばらくぼんやりとしたまま、見慣れた天井を見上げていた。  ―――夢を見ていた。  決して手の届かない、“彼”の……岸波白野の物語を。  それはもう変える事の出来ない、すでに終わってしまった出来事だ。  夢で見た白野の記憶は不鮮明で、参考にできそうなものはほとんどなかった。  彼と戦った相手のことも、彼を助けていた人物のことも、把握することは出来なかった。  わかったことはほんの少しだけ。  その一つが、彼には決して、何か特別な才能があったわけではないということ。  そしてもう一つが、彼は常に、誰かに支えられていたということだ...
  • 同じことか
    同じことか ◆Ee.E0P6Y2U 昼下がりの図書館には落ち着いた雰囲気が広がっていた。 さら、さら、と紙がこすれる細い音がどこからか聞こえてくる。事務員が軽く欠伸するのが見えた。 静まり返っている訳ではないが、館内にはがらんとした空白が広がっている。 街に一つしかない図書館とはいえ平日のこんな時間だ。多くの人はいない。 暇そうな老人たちがぽつぽつと席に座っているくらいで、大半は本を広げたままぼうっとしている。 いない訳ではないが若者の姿はまれだ。もう少しすれば勉強熱心な高校生あたりがやってくるのだろうが。 何にせよ、空いているのは好都合だ。調べ物は落ち着いた環境の方がやりやすい。 「…………」 そんな館内にあって衛宮切嗣は本棚を見上げていた。 一様に並ぶ本棚からは独特の臭いがした。敢えて言うならばそれは埃の臭いに近い。古書にこびりついた年月のものか...
  • 君の思い出に『さよなら』
    君の思い出に『さよなら』 ◆Ee.E0P6Y2U ――テレビの向こう側は懐かしい臭いがした。 無論来たことがある訳ではない。 空には黄金の立方体の下、0と1が明滅する。赤黒く変色した異様な街は瓦礫にまみれ、荒廃していた。 こんな場所をアキトは知らない。空も街も、どちらにもアキトは縁がない。 けれどアキトはその臭いを覚えていた。 これは――オモイカネの自意識に侵入した時と同じだ。 三年前、ナデシコのメインコンピュータ、オモイカネが反乱を起こしたことがあった。 連合軍との戦いの記録が、戦争を続けるにあたって障害となったのだ。 それ故にオモイカネの自意識は改ざんされることになった。新たなプログラムが植えつけられ、不要なデータを削除する。 しかしそれにはリスクも伴う。 オモイカネが蓄積した火星までの戦闘データも全て飛んでしまう。 そんなことをすれ...
  • ウェイバー・ベルベット&バーサーカー
    ウェイバー・ベルベット&バーサーカー ◆ZTnr6IpaKg 「だぁから、何なんだよオマエはぁっ!」 「おいおい落ちつけよ、さっきから俺ちゃんはバーサーカーだって言ってるじゃねぇか!  でも俺ちゃんイカてるわけじゃねーからバーサーカークラスってのはおかしいだろ?  ホラホラちゃぁーんとコミュニケーション取れてるし、こりゃ適当にクラス当てはめやがったな!?  おいテメェ!俺ちゃんってば間違いなくセイバーか、百歩譲ってもアサシンだろーがよォ!  あーでも銃は持ってるけどアーチャーは無しだぜ。  宝具がオプティックブラストになりかねねぇからな!  つーか型月だとあのネコちゃんとも被るしな!…ネコ?まぁネコちゃんみたいなもんだよな多分。  あっこれ俺ちゃんたちパクり仲間ってことになるのか?  おいおい俺ちゃんはパクったんじゃなくて無理やりあんなもん撃たされた被害者だぜ?...
  • 不二咲千尋&キャスター
    「うっうっ…グスッ…うう……」 マイルームの一室で床に座り込んで泣く参加者がいた。 栗色の髪に小学生にも見えるほど小柄で華奢な体型。 深緑色の上着とパラソルのように広がったこげ茶のパンプキンスカートを穿いた少女。 いや、正確には少女ではなく、少女の格好をした少年である。 少年の名は不二咲千尋。 気弱な性格とは裏腹に、超高校級のプログラマーの称号を持つ天才である。 そんな彼がなぜこの戦争に参加したのか――― 時間は少し巻き戻る。 希望溢れる才能を持った若者を集める「希望ヶ峰学園」の中で、希望同士が殺しあう 「コロシアイ学園生活」を強いられ、最初の殺人と最初の学級裁判が起こった翌日のこと。 図書館に置かれていたパソコンに隠されていたデータを解析し、強固なプロテクトを解除して現れた情報。 願いを叶える聖杯の存在とルール、そしてその参加券と...
  • 小日向未来&セイバー
    小日向未来&セイバー ◆Vj6e1anjAc 「あ……あの、えっと……」  小日向未来は困惑したまま、かれこれ3分ほど立ち尽くしていた。  原因は彼女のサーヴァントだ。自分を一瞥するや否や、一言も言葉を発しようとしない。  最初のうちこそ、その容姿に息を呑んだものだったが、そんな態度を取られていては、イケメンもへったくれもない。  むしろ無言のプレッシャーの方が勝り、どう対応していいのか分からず、ひたすらあたふたし続けていた。 「……その……ちゃんと、話してくれませんかッ……!?」  どうにかこうにか、そう言った。 「………」  背を向けるサーヴァントは沈黙したままだ。無視されたのかもしれない。  そう思っていたのだが、次の瞬間、サーヴァントは、突然こちらへと向き直った。  どうしても、びくっ、としてしまう。  望んだ結果であるはずなのに、どうしても驚かされてしま...
  • ヒーローズ・オン・ザ・マッポー・ワールド
    ヒーローズ・オン・ザ・マッポー・ワールド ◆tHX1a.clL.   からんころん。   年代物のドアにつけられたドアベルが優しく来店を告げる。   昼時だというのに店内は閑散としたもので、今しがた入店した二人を除けば常連客NPCが一人しか居ない。   店の奥からぱたぱたと足音が近づいてくる。 「あ、ウェイバーくんだ! やっほー!!」   鼻にティッシュを詰めた少女がカウンターから顔を出して、ぶかぶかな割烹着の袖をぶんぶん振って来客を出迎えた。   彼女が一応、このお店のマスターをつとめるNPCだ。 「どうも。ランチセットお願いします」 「はーい! ランチセットワーン!! 今日はねぇ、ぶっといソーセージのやつだよー!」   ウェイバーがこの喫茶店を昼食場所に選んだ理由は二つある。   まず一つが喫茶プリンス・特別ランチセット。 ...
  • Devil Flamingo
    Devil Flamingo ◆IbPU6nWySo すっかり掃除が終わった頃には朝と呼ぶには遅い時間帯となっていた。 聖白蓮は寺を僧侶たちにまかせ、デパートへ向かっていた。 これは情報収集の一環でもある。 人々が賑わう交差点、林のようにそびえ立つビルの数。 こうして見ると彼女にとって新鮮なものばかりであった。 これらは自分のいた世界にはないものだから、目を奪われる。 「ところでセイバー。あなたはその姿でよろしいのですか?  ついでに服を買ってあげましょう」 しかし、霊体化しているセイバーの念話による返事は否。 少し唸ってから白蓮は言う。 「もしここで実体化すれば目立ってしまいますよ?  装備を外したくない?…ふむ、ルーラーの監視もありますから  人々を巻き込んだ戦闘はない、と……それならば良いのですが」 白蓮がデパートの中に入る。 ...
  • そして、もう誰にも頼らないのか?
    そして、もう誰にも頼らないのか? ◆IbPU6nWySo 『以上でニュースを終わります』 テレビから以上の言葉が流れいる中。 アサシンこと吉良吉影が何をしているのかと問えば、彼は昼食を作っていた。 まずは簡単なコンソメ風味を加えた、野菜と茹でたウインナーを入れたスープ。 シンプルで質素だが主食と共にいただくには申し分ない。 あまりはマスター・乙哉との夕食に使える。 主食となるのはサンドイッチだ。 様々な具材を入れて、たまごサンドや野菜サンドを作った。 これは生前、アサシンが通い詰めていた人気店にあったサンドイッチを再現したもの。 几帳面なアサシンはソースの味まで事細かに再現している。 本来ならばサンドイッチを片手に公園で食事を取りたかったのだ。 しかし、あのアーチャーの襲撃に警戒してアサシンの計画は崩壊してしまった。 黙々と行っていた作業を終え、アサ...
  • アーシア&キャスター
    アーシア&キャスター ◆FbzPVNOXDo 学校で、イッセーさんやクラスメイトの方達と過ごす。 最初は異国の学校で緊張したけれど、皆さんとても優しい方で私に良くしてくれた。 そして、放課後はリアス先輩が部長を勤めるオカルト研究部の皆さんと悪魔のお仕事をする。 今では、私のかけがえのない日常の一つ。とても、大切なものだった。 でもそれは、偽り。正確には、ここにあるイッセーさんもリアス先輩も本物じゃない。 本人を再現したNPC、本物に限りなく近い何かだということに気付いてしまった。 「帰、らなきゃ……」 私は全ての記憶を思い出した。 そうだ。ここは聖杯戦争の予選、私は図らずもこの戦いへと巻き込まれてしまった。 夜中、居候させて貰っているイッセーさんの家から抜け出す。例えNPCだとしても、イッセーさんを皆さんを巻き込みたくなかった。 私が記憶を思い出したとい...
  • 黒魔女さんの聖杯戦争
    東京のはずれの小さな街に、5年生の女の子が住んでいました。 ごく普通の女の子は、ごく普通のオカルトマニアで、ごく普通の魔法書を読んで、クラスの友だちに、ごく普通にきみわるがられていました。 ですが、彼女はごく普通の女の子と違うところがありました。一つは、うっかり黒魔女になったこと。もうひとつは、ある人を助けるために聖杯戦争に参加することでした。 「うわっ寝過ごし――あれ‥‥」 チョコこと黒鳥千代子が目覚めたのはもうすぐ6時になろうかという時だった。思いの外早起きしてしまった自分を恨めしく思いつつ、あと二時間は寝れるなとすぐさま二度寝目に入る。 しかし。 「寝れない‥‥」 なぜな目が冴えている。眠気がやって来るどころかなにか大事なことをやり忘れているような気すらしてくる。 「‥‥あー、ドリルやらなきゃ。」 ようやくすっきりしはじめた頭で...
  • Festival
    Festival ◆Ee.E0P6Y2U お祭り フェスティバル。 ふぇすてぃばる。 サラリーマンが倒れている。学生が叫んでいる。主婦が誰かを殴っている。 れんげはごった返す人の波に呑まれながら、カッツェの言う“ふぇすてぃばる”を感じている。 歩道も車道も人ばかり。怒号とクラクションが人の頭上を飛び交っている。信号なんてもう機能していない。 右からも左からも人の声がする。わー、とか、おー、とか言葉にならない叫びが街を満たしていた。 ごちゃごちゃに重なる叫びを、それでも何とか判別すると、 「黙ってろ!」 「死ね」 「アンタが悪いんでしょ!」 ……そんな罵詈雑言でできていることが分かる。 何もかもが喧騒に染まっていた。 窓は割られ、ガラスが舞う。道には点々と血の色がこぼれだしていた。 うつ伏せに倒れたまま手を振っている人がいる。と思ったら...
  • 走り鳰&ライダー
    悦楽と嘘に焼かれて死んでいけ。  ◇  ◇  ◇ 「いやぁ~。記憶ッ、問題ナッシング!」 走り鳰は何の起伏もなしに記憶を取り戻した。 代わり映えのない一日、適度に満たされた環境。 それらは鳰にとって幸せな空間だったが、障害足り得なかった。 屑紙程度の感傷しかないものに、何を抱けというのか。 与えられたものに満足して人混みに埋没していけたらどんなによかったことか。 「自我を強く持て。どんな時でも心は冷たく。暗殺者の基本っスね」 蒼一色の空が徐々に夕焼けの朱色へと解ける空の下、学校の屋上で鳰は皮肉げに顔を歪め、嘲笑う。 な~に一流の暗殺者ぶってるんだ、クソッタレとありったけの侮蔑を自分にぶつけ、転がっている石ころを脚で蹴飛ばした。 くるくると宙に舞う石ころを見て、彼女は何の気なしに思いを馳せる。 聖杯戦争。サーヴァント。願...
  • 故郷とおっぱいは遠くにありて思うもの
    故郷とおっぱいは遠くにありて思うもの ◆IbPU6nWySo ウェイバーはただならぬ疲労を感じていた。 否、明らかに魔力が減っている事に気づいていた。 もしかしなくても、もしかしなくてだろう。 問答無用に彼は怒声をあげる。 「おい!バーサーカー!!何やってたんだよ!朝っぱらから最悪だぞ!?」 まさかこんな気分の悪い目覚めになるとは予想外であった。 しかもマスターであるウェイバーに返答や現界することもない。 ギャーギャーと文句を垂れるウェイバーの姿はマンションの一室であるからこそいいものの。 ハタから見れば痛い光景である。 はぁと疲労の溜息をつきながら嫌々朝食を放り込みながら、ウェイバーは考えた。 NPC時代からの設定を引き継ぐと、彼はここからバスを乗り継いだ先にある英会話教室でアルバイトしている事になっている。 だがしかし。 聖杯戦争が本格的化...
  • ゼア・イズ・ア・ライト
    ゼア・イズ・ア・ライト ◆holyBRftF6   ◆  ◆  ◆ 「イヤーッ!」  投擲。  スリケンが中身の無い鎧を貫通すると、さまよう鎧は動きを止めた。  だが敵は一匹ではない。頭上からマンドリルがその豪腕を振るってくる。足元ではバジリスクがその毒牙を突き立てんとする。  ニンジャスレイヤーは最小の動きで振り下ろしを避け、同時にマンドリルの腕を撫でるように流す。  僅かに軌道の変わった腕はバジリスクに直撃し、耳障りな打撃音を周囲に響かせた。  マンドリルは仲間殺しに怯む余裕もない。ニンジャスレイヤーの肘打ちが心臓に直撃し、塀に叩き付けられた。 「スゥーッ……ハァーッ……」  ザンシンする。チャドーの呼吸を再開する。少しでもカラテを温存しなくてはならない。  敵は一匹ではない。倒してきた敵も、未だに生き残っている敵も。  周辺には醜悪...
  • 折原臨也&アサシン
    第一問 それでも、世界は□□に満ちている。 なにかがおかしい。 「また俺の勝ちっと。君は本当に、クールなフリをしてコロコロと表情を変えるねえ」 「……今のは、運が悪かっただけだ」 「そういうことにしておいてあげるよ」 それは、雇い主がまたぞろ女子を連れ込んで、仕事もせずにトランプに興じているから――ではなく。 それは、何故か今更になって雇い主がはまりだした黒魔術的なグッズが、毎日のように事務所の余剰スペースを圧迫していっていること――でもなく。 それは、ここ最近における事務所のカレー率が異常な程高いこと――なわけがなく。 この、身体の奥から染み出るような違和感はなんだ。 何か大事なものが欠落しているような。燃えたぎるマグマのような感情をどこかにおいてきてしまったような。 ――そもそも、私はどうしてこの男のもとで働いている? ...
  • 井之頭五郎&ライダー
    井之頭五郎&ライダー ◆bi4ho.tYN. (まいったなぁ……。なんだろう、ここは……。) 井之頭五郎は座り込んでいた。 五郎の仕事で旅をしたどの国とも違う、奇妙な空を眺め、煙草を口に咥え、紫雲を燻らせ、道に備え付けのベンチに、ただ座り込んでいた。 五郎は輸入雑貨商であった。それが、倉庫の商材の整理をしていたら、いつの間にか知らない場所にいたのである。 (見たところどこかの町みたいだが……) (いかんせん土地勘がない。どこへ向かえばいいんだか) (その上、いつのまにか左手に刺青のようなものができているし。これは困るな) たまたま所持していた、フランスの古物店で購入した木彫りの置物をなんとなく触りながら、 五郎は愚にも付かない、他愛のない思考を巡らせていた。 「何かお困りですか?」 「ああ、大丈夫です」 そこに一人の男が話しかけてきた...
  • 七荻鏡花&セイバー
    声が聞こえる。 学校の雑踏と喧騒の中、全ての声がはっきりと解る。 いや、それは正確には声ではないのだけれども。 それは、人のキモチ。 それが、あまりに嘘クサすぎて。 ここは、アタシの居場所じゃない、って気が付いた。 廊下を駆けて屋上へ向かう。どいつもこいつも嘘クサい。 人の心をサトって、こんな風に感じるのは初めて。心は嘘をつかないハズなのに。 なら、あの人達はなんなのだろう? きっとヒトじゃないのかもしれない。 とにかく気持ちが悪い。なんでこんなにも心が聞こえるのだろうと思ったら、チロがいないことに気が付いた。 泉から聞いていたことではあったけど、あの子がいないとこんなにも聞こえるものだったんだ。 そりゃそうよね、光狩と戦うために訓練していたんですもん。 正直、思い知りたくなかった。 屋上へ着く。幸い誰もいない。途中でいくらか「本当の心」も聞こえた気がしたけど、気...
  • 空の欠片
    空の欠片 ◆qB2O9LoFeA 彼女の前には六本の道があった。 彼女が求めた道はただ一つ。過去に生きる痛みのない道。 だがしかしああやっぱり。 知ってしまった。彼女は未来に、痛みのある道を知ってしまった。 だから彼女がその道を選んだのは必然。いつしか六叉路は五叉路になり、あたらしくできた大きな道を歩み始める。 (痛みのある方向へ――) 気がつかないうちに彼女は走り出す。彼女の求めた『未来』に向かって。 朝起きて服を着替える。 朝食を取りながら女の子らしくない服と祖母に言われ、それに答えず口へパンを押し込むと学校へ行く。 挨拶してくる手下に答えず、彼女の目線は同じ名前を持つ同級生へ。 (縺霎繧蜷コ‥‥) ぐらり、と体が揺れ、目眩を覚える。手下が心配するように声をかけてきても雑音としか思えない。...
  • 凰蓮・ピエール・アルフォンゾ&キャスター
    「Bonjour!(いらっしゃいませ!)シャルモンにようこそ!」 最近巷で話題の人気洋菓子店「シャルモン」に野太い叫びが木霊する。 声の主は凰蓮・ピエール・アルフォンゾ。この店のオーナー兼パティシエであり、一度見たら忘れられない容貌を持つ 心は乙女身体はマッチョメンの40歳である。 お客様に挨拶し、ヒーヒー言いながら働いている茶髪眼鏡の見習いパティシエに喝を入れ 彼は悠々と店の奥の事務室へとその姿を消した。 「どうかしらお嬢ちゃん? ワテクシのgâteau au fromageのお味は?」 誰もいないはずの事務室のテーブルに腰掛けて、夢中でシャルモン特製のチーズケーキを頬張っている銀髪の少女に 凰蓮は自信に満ちた微笑みを浮かべながら声をかける。 「ん……まあまあなのです」 「あら、言ってくれるじゃないの」 凰蓮が入って来たのに気づくと...
  • 怪盗クイーン&ライダー
      夜の闇に浪漫を感じ、   赤い夢の中で生きている子どもがいるかぎり、   怪盗がいなくなることはない。 深紅のカーテンが引かれた室内。 暗赤色に染まった世界で、一組の主従がソファに並んで座りながら話しこんでいる。 テーブルの上には空のワイングラス2つのみが置かれ、 血の色をした紗幕の隙間から僅かに差し込む光にきらめいている。 これから主従の盃を交わすつもりなのだろうか。 深紅のジャケットを優雅に着こなす、貴族然とした風体の黒髪の男が先に口を開いた。 おそらくは、彼がマスターなのだろう。 「初めまして。ライダー――君、と呼んでもいいかな?」 男の隣に座しているのは、ライダーと呼ばれた小学校低学年程度の少年。 ブレザーに蝶ネクタイと、いかにも育ちの良さそうな服装をしているのに 足元は革靴ではなく、スニーカー。床に落ちていた小さなガラス片...
  • 高尾部長&ランサー
    「あれ、ここ……?」 瞼を重たげに持ちあげながら少女は意識を覚醒させた。 ぶよん。 誰もいない教室。開いた窓から吹いた冷たい風が、寝起きの熱を帯びた体を心地よくなぜる。 「私、確か学校で……ううん、月海原(ここ)じゃない。府上(あそこで)あいつらとゲームしていて……」 ぶよんぶよん。 ってさっきからぶよぶようっせーなッ!? こらー!ちゃんとナレーターしないとだめじゃないですかこらー! 何でナレーターが突っ込まれてんだッ!! そうですよー部長ー。ツッコミをとっちゃったら先輩からなにも残らないじゃないですか。 ナレートッ! ナレーションが残るよ!! はぁ? たかが机に突っ伏した高尾のbd(これ)が潰れてることも言えないお前に務まるのか? その指の形をやめろぅッ!! っていうかまだあいつの名前も説明してねーよ! そうだぞお前達。私たちがこうしている間にも状況は刻一刻と動...
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