アグリアス様に萌えるスレ SSまとめ@wiki内検索 / 「バー“アグリアス”」で検索した結果

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  • バー“アグリアス”
    ...だが、レーゼの提案でバー“アグリアス”と名付けられた。 その二日後には蝶をレリーフした青銅の小さなプレートをムスタディオがどこからか調達して来て、店のドアにかけてくれた。 アグリアスはカウンター近くの壁に太いL時型の釘を打ち付けてそこに装飾と護身を兼ねて剣をかけると、その日の夜から店を開けた。 戦時に各地の酒場を回ってきたアグリアスは、その時々にカウンター越しに見ていたマスター達の仕事ぶりを思い出し、真似ながら立ち働いた。 分配された資金にはまだ相当な余裕がある。客が来ないなら来ないで全く構わないとアグリアスは考えている。むしろ来なくても良いとすら思っていた。 しかし、アグリアスの意に反してバー“アグリアス”に少しずつ客が増え始めた。 よく飲みに来るムスタディオいわく、自分目当てで来ている客が多いらしい。正直嬉しくは無い。 資金は無限ではないのだから、...
  • アグリアス会談
    ラムアグ「カップリングについて議論してみようか」 オヴェアグ「それはいいが、何だこの私達の名前は」 ラムアグ「ラムアグはラムザと恋愛関係にあるアグ、オヴェアグはオヴェリア様と恋愛関係にあるアグだ」 オヴェアグ「カップリングの略称をそのまま名前に使っているのか」 ムスアグ「で、こうしてアグリアス同士集まっていったい何を話せと」 メリアグ「彼女自慢、か?」 ラムアグ「いやそれはおかしい」 ムスアグ「いや、しかし……ラムアグ、ムスアグ、ガフアグ……彼氏自慢ができるのは3人」 メリアグ「こっちはメリアグ、オヴェアグ、アルアグ、ラヴィアリアグの4人だ」 ラヴィアリアグ「待て、なぜ私は一まとめにされている」 アルアグ「面倒」 ラヴィアリアグ「orz」 ??アグ「ふっ、そこに颯爽と登場する新たなアグ!」 メリアグ「何者!?」 ラドアグ「ラッドと恋愛...
  • 作者別ページ
    ...の3 月日を経ても バー“アグリアス” ヴァルプルギスの悪戯 その1 ヴァルプルギスの悪戯 その2 ヴァルプルギスの悪戯 その3 ヴァルプルギスの悪戯 その4 人柱 女の悩み 貴公じゃイヤ! 嫌な女…のガイドライン 【アルマ】 竹取改変物語 オーランとバルラマウラの苦労 ある異端者の入院生活 続・ある異端者の入院生活 シスコンの真実? 賭けチェス 人望 手紙~拝啓 二十一の君へ~ 魔法・ミニマム ニコ厨乙! 新スレ乙! 残念!ここには変態しかいない! 50スレ乙! 決戦前夜 ダルマスカのおひめさま 汎用かまし娘 ジューンブライド 真夜中の…… 星に願いを (21禁)30分1,000,000ギル (21禁)Polymorphisme (21禁)暗闇 21禁ssの作品 30分1,000,000ギル Polymorphisme 暗闇 初夜 アルテマ無双 これ酷いの
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    .../12 名無し バー“アグリアス” 7/16 Part38より 名無し 汎用燃える! その3 屋根裏 ヴァルプルギスの悪戯 その1 7/19 シリーズ物 ※作者変更 屋根裏 ヴァルプルギスの悪戯 その2 屋根裏 ヴァルプルギスの悪戯 その3 屋根裏 ヴァルプルギスの悪戯 その4 携帯八号短編型 パピルスプレイト 7/27 ※作者名変更 行く人 堅ゆで卵で行く! 8/3 行く人 ターゲットは磨羯宮の男 11/07 ◆nruEThIrsc 幸せな夢 8/29 Part39より 行く人 大きいの小さいの 9/9 ◆pUbtwpLOBY 私的エンド 9/25 モトベ 夏の夜に咲く、血色の花 その1 9/27 シリーズ物 モトベ 夏の夜に咲く、血色の花 その2 モトベ 夏の夜に咲く、血色の花 その3 屋根裏 続・機工都市ゴーグ...
  • 踊り子アグリアス
    ラムザの指令で仕方なく踊り子になったアグリアス いつもは剣の素振りをしたりする時間を今は先に踊り子をジョブマスターしたアリシアとラヴィアンの指導の下、踊りの練習に使っている 「さん、しー、はい!んー、ちょっとまだ表情が硬いですね~。」 「踊りの飲み込みは早いんですがね~、な~んで表情は硬いままなんでしょ~?」 「う、うるさい!ただでさえこんなに肌を露出しなくてはならず恥ずかしいんだ!仕方ないだろう!」 「わがまま言わないでください。それが踊り子の制服なんですから。それともラムザ隊長の命令に逆らうんですか?」 「・・・うぅ、わかった。せめてもう一回り大きめの制服は無いのか?胸の辺りがきつくてたまらん。」 「すいません、それが隊長のサイズより一回り小さいものしか 何 故 かなくて・・・」 「そうか、ならば仕方あるまい・・・。次はどのようなレッスンだ?」 ...
  • 無人島だよアグリアスさん!
    【前編 湖底の女神】 難破した。 ディープダンジョン攻略のため補給や休息はもっぱら貿易都市ウォージリス。 果たして何度往復しただろう、三桁以上も往復していれば一度くらいは船も沈むというもの。 こうして無人島に流れ着いたアグリアス。他の仲間が無事なのかどうか一切不明。 とはいえ。 水上移動を習得しているラッド、アリシア、ラヴィアンは海の上を歩いて帰れるだろう。 ムスタディオは機工都市ゴーグで新武器の開発をしているため今回はいない。 ラファは浮遊移動がある。 マラークは蛙。 ベイオウーフとレーゼはリバイアサンを召喚して乗っていた。メリアドールとボコはそれに救助されたようだ。 クラウドは「潜水のマテリアがある!」とか言って自分から飛び込んだ。多分生きてる。 オルランドゥ伯はオルランドゥ伯のオルランドゥ伯をオルランドゥ伯だから心配無用。 ラムザは船が引っくり返...
  • Antipyretic
    まだ本当の意味での外に出た事の無い、小さな勇者である、子供のころ。 前日に、彼女に微笑みを投げかけるような色彩豊かな自家の庭の前で、雨にも挫けずに丹念に剣の素振りを行っていた少女は、心挫けずとも体が挫け、自室で寝込んでいた。 普段、時計の針が半周するほどの長い時間を布団で過ごした事の無かった少女は、 外に出られないもどかしさを切に感じ、自らの弱さについて切に省み、そのせいあってか彼女はなかなか睡魔とは無縁の関係が程暫く続いていた。 ごろんごろんと、冷たさを失った布団の中で、何度も何度も寝返りをうち、やがて心地よい眠りが彼女を包み始めた時、少女は何の気なしに状態を仰向けに戻した。 すると、どうだろうか。今までは気付きもしなかった、天井に得体の知れない物がいることに少女は突如気がついた。そこには少女の目から見たら、可笑しな顔をした“異形の者たち”がいた。 それは、誰の目...
  • ローリア
    「聖光爆裂波ッ!」  セイブザクイーンが一閃し、衝撃波が男を地面に叩きつける。 「く、くそぉ――!」  断末魔のうめきと共に、最後の一人も地に伏した。アグリアスは、ふっと息を 吐くと、おもむろに辺りを見回した。 「終わったか」  彼女はひとりごちた。 「隊長、お怪我は?」  アリシアがよって来る。 「無い。それより、こやつらの残党や、逃げのびた奴はいないか?」 「いないようです。全滅と考えていいかと」 「そうか」  ベルベニア山脈の南端、グレアド高地というのが、今アグリアスのいる場所 である。戦乱に乗じて付近を荒らす山賊を退治してくれ、という儲け話を請け、 こんな山奥までやってきたのだ。 (寂しいところだな)  アグリアスは周囲を見まわした。満目蕭条とはこのことか。目に付くものは 倒された山賊の亡骸と、鬱蒼とした森しかない...
  • その他
    『その他』となっております。 主に過去スレ、現行スレにて下記のような面白いトピックを掲載させていきたいと思います。見つけた方は、至急コメントまでどうぞ。 よくわかるアグスレ職人名鑑(Part30スレより) アグスレクロニクル(Part40スレより) 第2回アグスレ名鑑(Part50スレより) よくわかるアグスレ職人名鑑(Part30スレより) 異端者(Part1~)  この板のFFT系スレすべての中興の祖。このスレへの作品投稿はないが、最萌え トーナメントの際硬派なアグSSを一本書いた。「高嶺の花なアグ」が好きで、 甘々主流の流れの中に隙を見つけてはハードな萌えをねじ込んでくる古強者。 従者(Part1~)  絵師にしてSS職人。スレ最初のSSはこの人による。絵柄に癖があるが、 りぼんアグ・こげアグなどリクを受けた名作も多い。「千古の都」の続きはまだか...
  • 豆まき
    SS投下してみる。ただ、頭がいっぱいでちゃんと文章になってるか不安です。 誤字脱字があった場合は…大目に見て下さいorz 「えー、ではこれから豆まきをします。まず諸注意を― 豆を撒き終わったら終了 撒かれた豆は全員が撒き終わるまで拾わない 豆以外の物は投げない 魔法は使わない 鬼は常時ドンアク状態 ―以上です。では気をつけて今年の福を呼びましょう!」 ラムザの説明が終わり、各々豆まきをする準備を始める。 鬼役であるアグリアスも 「アグリアスさん、去年と同じことを繰り返さないように、出来るだけ当たってください」 「わかった」 「福は内~♪福は内~♪」 各々、室内に豆を撒く。 『グォー!!!』 そこに最近手に入れたハンヤペルソナを付けたアグリアスが登場した。 「わッ!アグリアス様、怖ッ!!」 「あれってこの間、俺が手に...
  • 初夜
     窓の外を、しとしとと小雨が落ちている。  ライオネル城下に繋がる街道そばの小さな宿場町、さらにその外れの宿にラムザ一行は潜伏していた。  明日には王女オヴェリアが軟禁されているであろう、ライオネル城に潜入を行わなければならない。  既に、ライオネル城下には騎士アグリアスの部下であるアリシアとラヴィアン、そして機工士のムスタディオが潜伏して、侵入の下準備をしている。本命であるラムザとアグリアスは、翌日の陽が落ちてから行動を開始する予定だった。  騎士アグリアスは、割り当てられた部屋で1人王女オヴェリアの無事を神に祈っていた。  近衛として、また忠誠を誓った臣下としても、今、自分やオヴェリアが置かれている状況は看過できないものだ。 (ドラクロワ枢機卿の邪悪な野心に気付かんとは… 近衛騎士としてあるまじき失態だ… オヴェリア様、必ずお救いして差し上げます…!) ...
  • 暗闇
    城内に怒号が飛ぶ。銀髪鬼と恐れられるエルムドアの一撃が、アリシアに致命傷を負わせたためだ。 それを見逃さず彼の部下であるレディが彼女の周りに残る敵を焼き払おうと 魔術の詠唱に入る。 皆がその場を離れ、起死回生を狙うなか、怒りに我を忘れたアリシアの上司が取り残される。 「アグリアスさん!」 彼女の名を呼んだ青年、ラムザが見せた表情をエルムドアは見逃さなかった。 そのままさらなる追撃を仕掛けてくる。 追撃に気がついたアグリアスが剣をふるより早く、エルムドアは彼女に接近すると 右手で剣をなぎ払い、左手で素早くアグリアスの細い首を捕らえた。 常人ならざる力が彼女の首に襲いかかるが、アグリアスは諦めない。 必死に抵抗し腰に隠していたナイフをエルムドアの腕につきたてた。 が、エルムドアは動じない。 脳に酸素を送る主要な血管、気管を封じられ何秒アグリアスがもつか試している。 次...
  • ある日常の攻防 その4
    爆発の直撃を受けたときも酷い有様だったが、 アグリアスの今の状態は、それにも増してさらに酷い。 全身に力が入らず、腕は剣を満足に支えることが できないほどに震えている。腕の震えにつられて、膝まで笑い出していた。 もはや、自身の体重を支えられないほど体がボロボロに なっている証である。 めまいと吐き気に襲われる中で、少し気を抜けば即座に気絶… 場合によってはそのまま死ぬかも知れないことは、本能的に察しがついた。 揺らぐ視界の中央に立つセリアは、足元に転がる、 血だまりの中に沈むレディの骸を見つめていた。 相変わらず、人形じみたその顔には表情も何も浮かばずに、 彼女の目には、夜の砂漠のように冷たく乾ききった色しか宿っていない。 右手は壊れて使い物にならず、あまつさえ死にかかっている アグリアスが、目の前の万全の状態のセリアに勝つ見込みは、 ...
  • 魔法・ミニマム
    ある朝、食堂に行き、メンバーと挨拶を交わす。 しかし、そこにアグリアスさんの姿がない。アリシアとラヴィアンもだ。 「ムスタディオ、アグリアスさん達は?」 「さぁ、今日はまだ見てないぜ」 「ふ~ん、ラファ。君は知らない?」 「アリシアさんとラヴィアンさんなら今朝、会いましたよ?」 「珍しいなぁ~、あのアグリアスさんが寝坊なんて」 なんて話をしていたら、食堂の入口に二つの影―――ラヴィアンとアリシアだ が、様子が変だ。アリシアはいつも以上にニコニコしている。対してラヴィアンは眉を下げ困った顔をしている。 「二人とも、おはよう」 「おはようございます、ラムザ隊長!!」 「お、おはよう、ございます」 「アグリアスさんは?」 「隊長なら一緒に――」 「アリアシア、私から話す...
  • 続・ある異端者の入院生活
    入院生活が始まってから3週間目・・・ 今、日記をスタンドの明かりを頼りに書いている さて、最近は酷い目にばかり合うみたいだ 先週の直腸検温以来、アグリアス先生はあの行為に新たな世界を見せたようで検診の際は直腸検温をされている そして僕もあの感触によって興奮を覚え始めt・・・ ラムザ「・・・やめよう。こんなことを日記に書いてたのがばれた日には・・・」 ???「ばれた日には?」 ラムザ「特に今はラヴィアンさんやアリシアさんに何されるかわかったもんじゃない」 ラヴィアン&アリシア「私達がどうかしましたか?」 ラムザ「うわあぁぁぁぁぁ!!な、なんで居るんですか、お二人とも!?」 アリシア「見回りですから」 ラヴィアン「上に同じです」 ラムザ「見回りってワザワザ個室に入ってくるもんなんですか!?」 アリシア「いや~、ラムザ隊ty・・・じゃなかったラ...
  • 騎士と人形
    「隊長、これ、落し物みたいですよ」 そう言って白魔が持ってきたのは、だいぶくたびれた人形だった。 布と革、毛糸で作られた、素朴で可愛らしい人形。黄色の毛糸で作られた長い髪は三つ編みになって、 革で作られた服はどうやら騎士服を模しているようだった。 (これって……アグリアスさん?) 「ああ、分かった。これってどこに落ちてたんだい?」 「昨日泊まった宿の部屋です。宿の主人が見つけて届けてくれたんですよ」 「誰の部屋だったか分かるかな」 「アグリアスさんの部屋だったと思います。多分アグリアスさんの物だと思いますけど……」 そこまで言って、白魔はくすっと笑った。 「アグリアスさんにも、可愛いところがあるんですね。こんな可愛い人形を持ってるなんて」 その日の夜、野営のテント。 「アグリアスさん、よろしいですか」 「ん?ああ、ラムザか。構わない...
  • 汎用かまし娘
    「え~。でもさぁ、彼、ちょっと引っ込み思案じゃない?」 「分かってないなぁ~。だからアタシが何とかしなきゃって思うんでしょ?」 「あ~分かる~!母性本能、だっけ?」 きゃっきゃと楽しそうにお喋りする3人。女3人寄ればかしましい、とはよく言ったもの。 白魔道士のマリアン、話術士のスザンヌ、弓使いのバイオレットだ。 「こら、手が止まっているではないか。そんなことでは日が暮れてしまう」 隣で鎧の手入れをしているアグリアスが見かねて注意する。今日の武具の手入れの当番はこの4人なのだ。 「お喋りするな、とは言わんが、仕事はしっかりこなせ」 「は~い」 「頑張りま~す」 「え~んまだまだ終わんないよ~」 返事も軽い。やれやれ、とアグリアスは鎧に意識を戻す。 「そうだ、アグリアスさんは、恋人とかいます~?」 突然マリアンが質問する。思わず鎧の留め金を掛け違える...
  • ある異端者の入院生活
    僕は戦闘中で起こしてしまったちょっとしたドジから現在入院生活を余儀なくさせられている 通常、入院中は退屈で退屈で死にそうになると言うが僕も最初はそうだった しかし、最近になって楽しみが出来た それは・・・ アリシア「ラムザさん、検温の時間です」 ラヴィアン「ついでにアグリアス先生の献身的な検診で~す」 アグリアス「お、おい!ラヴィアン!わ、私は別にそんな疚しいつもりは!」 ラヴィアン「あ~ら、先生?私はただ親身に看護すると言う意味で言っただけですが?」 アグリアス「#$#$!!」 この3人と過ごす時間だ。 異端者と呼ばれて以来、各地を転戦し続けている僕の部隊に在籍している3人に似た三人組 本人達はかたくなに否定しているから違うみたいだけど・・・ アリシア「ラヴィアン!隊長・・・じゃなかった先生をからかっちゃだめでしょ!」 ラヴィアン...
  • パピルスプレイト
    「Ivalice……おれたちのworld…… 醒めちまったこの世界に……熱いのは……おれたちのcrystal…… 獅子戦争に……とびきり強い騎士がいた……そいつは……王都ルザリアをMove3で抜けていったんだ…… 一緒に戦っていたやつら……口を揃えてこう言ったね…… あいつはHoly Knight…… 鈍足の異名を持ち、聖剣技を自在に操る、高貴なる女性騎士…… 剣術、格闘、魔法の全てを使いこなす戦闘のexpert…… 元々、王女オヴェリアの近衛騎士だったが、それが一転、現在は異端者ラムザを守護している…… 性格は高貴といえるが、決して高飛車な訳ではなく、誰もいない所で、ふと和らかい表情を見せる一面もあるようだ……」 「なにを書いているのだ?」  ランプの明かりに照らされて独りごちながら原稿に筆を走らせるアリシアに、アグリアスは訊ねた。 「ひあああ...
  • 無題
     ふう、とアグリアスがため息をつく。 ――私としたことが…。  憂鬱そうに頭を抱えてテーブルに肘をつくアグリアスは、昼間の出来事を反芻していた。  相手の陰陽士に混乱させられ、あろうことかラムザに深手を負わせてしまった。 正気を取り戻したときに見たものは、自分の剣で傷ついた、左腕を押さえるラムザの姿。 「くそっ」  抑えたつもりだったのだが、意志に反して言葉が声に出てしまう。 苛立ちを抑えられないアグリアスに、誰も声をかけられなかったのは、無理のないことであった。  そんなアグリアスの背後に近づく、一人の女性。 「だーれだ?」  彼女はそんなアグリアスの両目を手で隠し、声色を変えて話しかけた。 「…メリアドール」  低く、そしてはっきりした声でアグリアスは答える。そうしてゆっくりと振り向いて、 声の主――メリアドールに向き直っ...
  • 手紙~拝啓 二十一の君へ~
    初恋の人からアグリアスさんへお手紙が届きました。 アグリアス、元気?もう自分のことを「ボク」とかは言わなくなったかな?あのころの アグリアスをなつかしく思います。 泣きじゃくるアグリアスが「好きだけど寂しいから別れる」と言って自分から連絡を断った あの日から、もう9年が経ったんだね。月日が流れるのは早いものです。 手紙を書いたのは、とくに用事があるわけではないんです。ただふと思い出して 懐かしかったので、思いつくままに手紙に書こうと思って。ふふ。驚いたかな? 今から思うと、なんだかあのときの付き合いは、おれの一人よがりだったなぁという気が します。アグリアスはいろいろと我慢して溜め込むタイプだったから、なかなか気持ちに気 付いてあげられず、よく泣かせたり怒らせたりしていた印象があります。いつのまにか不機 嫌そうな顔になっていて...
  • 大きいの小さいの
    議題、胸はどれくらいのサイズが一番殿方に喜ばれるか? やっぱり大きい方が喜ばれるでしょ。シンプル・イズ・ベスト! いやいやそれより形ですよ形、美乳の時代です。 ツルペタが好きな変態もいますよ……。 大きさも形も関係ない、君の胸だから好きなんだ……って彼は言ってくれたわ。 そうそう、殿方によって好みは変わるのだから、万人受けする胸なんて無いわよ。 くだらん、剣を振るには大きすぎる胸などわずらわしいだけだ。 キャンプ中のテントの中で、みんなの視線が一点集中する。アグリアスに。 「な、何だその目は」 「空気読みなさいよ」 メリアドールが軽蔑の視線を向け、レーゼがくすくすと笑った。 「あらあら、アグリアスは邪魔なくらい胸が大きかったのかしら?」 言いながら、胸の谷間を寄せ上げてレーゼは迫った。 その圧倒的迫力にアグリアスは固唾を呑む。...
  • 証(あかし)
    「なぜだッ!なぜ除名なのだ!なぜ私を連れて行かないんだッ!」 ラムザの天幕の中から、アグリアスの大声が響いた。 「落ち着いて下さいアグリアスさん。理由は先ほど……」 ラムザはアグリアスを何とかなだめようとするが、 「納得できん!」 アグリアスは怒りに震えてラムザに食って掛かる。 「今さらオヴェリア様の元へ帰れなど、よく言えるものだッ! 私が、私がッ……なぜお前に付き従ってきたか分からんのかッ!!」 ラムザは、オーボンヌ修道院への最後の出撃の前に、部隊の主だった者を集めた。 そして、こう言ったのである。 「最後の戦いに出撃する者以外を除名する。帰る場所のある者は、帰って欲しい」 恐らく、最後の戦いからの生還は難しい。そんな戦いに、全員を巻き込むわけにはいかない。 そう考えた上での処分だった。 金で雇われていた傭兵はともかく、以前よりラムザと共に戦っ...
  • ある日常の攻防 その3
    「(何か手を…!)」 斬り結びながら策を必死で模索するアグリアスの目に、 奇妙な光景が映った。 レディが突如、後ろに大きく跳躍した。 しかも、跳躍中になぜか右手の忍刀を腰に佩びた鞘に 納めつつ、である。 着地と同時にどこからか取り出したのは、針状の手裏剣。 灰色に仄光るそれが、一瞬だけアグリアスの目に留まった。 「な…!?」 刹那の間に、アグリアスの左胸を狙って正確に投擲された手裏剣は、 全く想定外の攻撃手段であった。 だがしかし、戦場においては戦況が予想外の事態に展開する のが常であり、百戦錬磨のアグリアスはそれに慣れていた。 思考を介さない、戦士の直感が彼女の体を動かし、 手裏剣は心臓を射抜くことは叶わず、肩を覆う装甲に突き刺さる。 手裏剣は肩の寸前で止まり、流血には至らなかったものの、 アグリアスは再び驚愕に...
  • にゃんこ! その2
     一方そのころ。 「猫がこんなに可愛いなんて思わなかったわ」 「ははは、もうすっかり懐いちゃいましたね」  …アグリアスが陥落していた。メリアドールのされるがままに、ぐったりとしたまま眠りに落ちていた。  名うての剛剣の使い手は、対象の猫の精神も粉々に粉砕するという、剛『指』の使い手でもあったと いうわけだ。ときに御両人、タイタンの地響きもジェニックの絶叫も聞いてなかったんでしょうか。  そんなのんきな二人の元へ向かうマラークとクラウドは、アグリアスを探していた。 「ところでクラウド。アグリアスが何にされていたか、お前知ってるか?」 「……白い…動物だったな。狸やイタチ…じゃないと思うが、その辺りだ」 「白い…」  そう言われて、カエルにされた後遭遇した、白い猫を思い出す。  と、同時に、メリアドールの膝の上で眠る白い猫が目に入る。 「...
  • ある夫婦の倦怠期脱出法
    落ち着かない気分のまま、アグリアスは寝室の姿身の前で着ている服を脱ぎ捨てて下着姿になった。 ラムザはベッドの上に腰掛けて頬杖をつき、半ば闇に沈んだ妻の肢体を何だか楽しそうに眺めている。 それを横目で見ながら、やっぱり今日のラムザはおかしいと首をひねるアグリアスがおずおずと 騎士団の制服に手を伸ばすと 「待って下さい。下着も脱いで」 「えっ?」 「全部脱いでから、裸の上に制服を着るんです」 二人が家を出たところで突然、空砲が夜空に轟いた。一瞬びっくりしたアグリアスだったが、 明日がベルベニアの自治権獲得記念日である事をようやく思い出した。そう、前夜祭が始まったのだ。 「さあ、早く行かないとチョコボエッグが売り切れてしまいますよ」 アグリアスの大好物であるチョコボエッグは、こうした祭りの時の出店でないとあまり目にする機会が無い。 また、チョコ...
  • 月光 その3
    「今日は特に暑いわね」  時刻は昼時を過ぎた頃、市場が開かれている広場は今日一番の賑わいを見せていた。  そんな中で文字通り日蔭者となっているシュガリーとアグリアスは市場を退屈そうに見つめている。  いつの間にか一つ増えた日傘にすっぽりと収まっているアグリアスが額の汗を拭った。 「今はもう春か?それとも夏?」 「そんなの私が知った事じゃないわよ。そもそもこの村にそんな概念は無いしね」  手で生温かい風をおくりながらうんざりとした顔でシュガリーはそう告げた。蒸し風呂状態となっているアグリアスの身体からは 遠目越しに見ても湯気が沸いているのが確認できた。 「鎧ぬがないの?死ぬわよ」 「…」  どこか遠い眼でアグリアスは、向こうの世界たる市場の中心を見つめている。返答がないアグリアスを見かねたのか、 シュガリーは手にした如雨露でアグリアス目がけて水を投げかけた。...
  • ある日常の攻防 その5
    観念したように、アグリアスはすっと目を閉じ、抵抗をやめた。 アグリアスがまた暴れださないように、できる限り素早く、 的確に服を裂き、アグリアスが最も痛むと訴える箇所をさらけ出す。 服を裂くといっても、本当にごく一部分を裂くだけであり、 最も異性に見せたくないであろう、女性の胸は まるで見えないのだから、ラムザが散々変態変態と アグリアスに罵られるいわれなど、本来ないはずなのだが、 そのあたりの理屈をラムザが懸命に説明しても、アグリアスは 聞く耳を持たなかった。 どうにか彼女を説得して、こうして患部を観察したはいいものの、 異常は何も見当たらない。わずかな斬り傷、かすり傷はおろか、 あざすら見つからない。 異常を見つけようとするときに、一番困るのが、何も異常が 見つからなかった時である。 外傷がないのに痛むということは、原因は体内の傷…と...
  • 誓いと呪い
    王妃オヴェリアの訃報。  その報せを知ることなく、彼女はこの世を去った。  アグリアス・オークスの突然の死…ディリータが王位に就いてから半年後、ラムザ一行がイヴァリースに 帰還してからおよそ七ヵ月後のことだった。  死の原因は…わからない。  アルマの救出後、機工都市ゴーグに身を潜めていた一行は、少しずつではあったが人並みの生活を 取り戻していた。数人はゴーグから旅立ち、また別の旅を始めた。今ゴーグにいるのは、ラムザ、アルマ、 ムスタディオ、ラッド、アリシア、ラヴィアン、そしてアグリアスという、古い付き合いの面々である。  ドラクロワ枢機卿亡き後から教会の影響力から解放されつつあったゴーグの町は、ムスタディオという 友人の力もあって、異端者であるラムザにとって格好の潜伏場所であった。悪名高いバート商会を追っ払った ことも、彼らが歓迎された一因で...
  • 夏の夜に咲く、血色の花 その1
    聖ミュロンド寺院礼拝堂―――。 異界の悪魔に魅入られ、生ける屍と化したザルバックの鋭い牙が アグリアスの首に突き立てられた。 滴り落ちる鮮血のしずくが床と彼女の服を紅く染める。 人ではないモノに血を啜られるという嫌悪感と、戦士としての矜持が 彼女に抵抗を命じる。このモノを振りほどき、反撃せよ、と。 しかし何かがそれを許さない。全身を巡る、未だかつて体験したことのない 強烈な快感が思考を溶かし、意識を蝕んでいく。 総身を支配する快楽を前に成す術もなく、心の中に流れ込む 得体の知れない黒い何かを受け入れ、彼女は意識を闇に委ねた。 。 アグリアスが眠るように床にくずおれた直後、 聖騎士の生き血をむさぼったザルバックはラムザの手によって殲滅された。 変わり果てた兄を手にかけたラムザは、無力感と絶望で涙を流す以外になかった。 戦闘終了後、アグ...
  • 月日を経ても
    朝になって貿易都市ドーターに到着した異端者一行は連日の強行軍に疲れ果てていた。 貸し切った小さな安宿に入るなり殆どの者が食事も採らずにベッドに倒れ伏し、そのまま夢も見ない程の深い眠りに落ちていく有様。 起きているのはラムザとラッド、アグリアスの三人だけになってしまっていた。 しかし、スケジュールの都合上、ドーターに居られるのは明日の早朝まで。 隊の長たるラムザは、今日中に物資の補給やら何やらといった雑事を片付けておかなくてはならない。 「遅くても昼までには戻ります」 そう言ってアグリアスに留守を頼むと、ラムザはラッドを伴って街の中心部の市場へ買出しに出かけて行った。 アグリアスが宿の小さなロビーに置いてあるソファーで目を覚ました時、壁にかけられた古めかしい時計は午後一時を指していた。 しまった、いつの間に眠ってしまったのだろう。 ラムザは寝ていて下...
  • オトメの悩み
    「ねぇ、ラヴィアン。最近、私達って……ちょっとヤバいわよね」 「そうね……しかも、ちょっと、って感じじゃないわよね、アリシア……」 ふたりは顔を見合わせて、大きくため息をついた。 この前立ち寄った街でのことである。 長い行軍から解放され、皆がそれぞれに羽を広げられる。 とりわけ、女性陣の楽しみのひとつが、入浴である。 行軍中はなかなかそんな機会はないので、街の宿屋での入浴は大きな楽しみなのである。 宿の浴室はそれなりに広いので、たいてい数人で一緒に入ることになる。 その日は、アグリアス、アリシア、ラヴィアンの3人で入浴することになっていた。 「では、先に入っているぞ」 そう言って、アグリアスは浴室へ入る。 普段は厚い騎士服に隠れてあまり目立たないが、アグリアスは素晴らしいスタイルをしているのである。 女性らしい豊かな胸と、日々の厳しい鍛錬できりりと引き締...
  • 酔いつぶれた夜に
    「それじゃあ隊長ぉ、あとはお願いしますね~」 そう言い残すと、アリシアは奇妙な笑みを浮かべ千鳥足で自分の部屋に戻る。 「あ!無防備だからって変なことしちゃダメですからねぇ、あははは~」 ラヴィアンもワインのボトルを抱えながら上機嫌でアリシアの後を追う。 2人の後ろ姿を溜め息で見送ると、ラムザは階段を降り酒場へ向かった。 店を閉めることができずにいた困惑顔のマスターに頭を下げると、 マスターは少し安堵の表情を見せ、テーブルに突っ伏している最後の客に目をやる。 「だいぶ飲んでたようだからねぇ」 ラムザは申し訳なさそうに再び頭を下げる。 その横で、まるで無関係を装うかのように、安らかに寝息を立てるアグリアス。 再び溜め息が出そうになるのを堪えてやさしく声を掛けるラムザ。 数刻前のことである。 ラヴィアンとアリシアに誘われ酒場に来たアグリアス ...
  • 孤剣の死 その2
    アグリアスとエルヴェシウスは東の空が白み始めた未明のウォージリスを歩いていた。 ムスタディオ達には先に帰らせ、山賊達に襲われた商人夫婦と使用人の亡骸に鳥車の積荷、そして生き残った娘を、商人が取引しようとしていた相手に送り届けてきたのだ。 相手の商人はこの面倒事を、それも火急の事とはいえ深夜に訪ねたにも関わらず、いやな顔一つせず応対し、適切な処置を行うことを約束してくれた。 アグリアスは迷惑料にいくらか包んだが、それも丁重に断られたのだった。 「中々の人物でしたね。あの方なら悪いようにはしないでしょう。一先ず安心しました」 「そうだな。商人ギルドも責任持って対処するといって居るしまず大丈夫だろう」 アグリアスとエルヴェシウスはウォージリスの商人の義侠心に感服していた。 「しかし、驚きました。まさか先生にこうして再び出会えるとは」 アグリアスは未だ興奮冷めやらぬ様子で横を歩くエ...
  • ジューンブライド
    誕生日記念 空気なんか読まない 貿易都市ウォージリスのとある宿屋。入り口には、「本日貸切」の札がかかっていた。 一階の食堂から、陽気な笑い声が響いていた。 道行く人も、その陽気な騒がしさに興味を惹かれて立ち止まる人が多かった。 「今日は何かやってるのか?」 「何でも結婚のお祝いらしいよ」 人々は、宿を見上げてそう話すのだった。 夜も更け、宴もひとり、またひとりと酔い潰れて、そろそろお開きとなりかけた頃。 アグリアスはレーゼに連れられて、控え室となっている部屋に入った。 レーゼは手際よくドレスを脱がせ、髪飾りやアクセサリを外すと、 「じゃ、これに着替えて」 と、レースをたっぷりと使った豪勢な白い下着をアグリアスに渡した。 「これを……着るのか……?」 普段から華美なものをあまり身に付けないせいか、アグリアスは下着を手にしてひどく戸惑った。 「着るの」...
  • バレンタインの罠
    バレンタインなので罠を仕掛けてみた。 やり方は簡単。 隊の男連中の荷物にチョコレートと手紙を入れておき、反応を観察するだけ。 ちなみに手紙にはこう書いてある。 『今宵、日付の変わる時間、宿屋の裏の木の下で待つ。  アグリアス・オークスより愛を込めて』 ラッドの場合。 荷物の整理中、鞄の中のチョコレートと手紙に気づくと、静かに周囲を見回した。 私が潜伏で隠れている事など知る由もなく、彼はしっかりと手紙を読み、 チョコレートを鞄の中にしまい直した。 今宵が楽しみである。 ムスタディオの場合。 宿屋の部屋の机の上に置かれている箱に気づきうろたえるムスタディオ。 箱に飛びつき、手紙に気づき、即座に読み始め、読み終える。そして叫んだ。 「我が世の春が来たぁぁぁ!! ユニバァァァス!! チョコレートである!!  童貞的な意味...
  • ゴンザレスは何度でも蘇るさ!
    ある日、ラムザ一行の食卓にマインドフレイアの活け造りが現れた。 ゲテモノ好きの(と言うと怒る)アリシアが腕によりをかけて作ったのだ。 食糧難の事情から蛙も蛇もモンスターも調理してきたラッドの手解きもあって、 その晩の夕食はとても楽しいものとなった。 が、さすがにマインドフレイア丸ごと一匹はボリュームがありすぎましたので、 あまり味のよろしくない頭部を残して生ゴミ処分といたしました。 夜が更け、皆が寝静まった時刻、アグリアスはふと尿意を覚え、 同室のアリシアとラヴィアンを起こさないよう注意しながら、そっとトイレに立ちました。 コン、コン。 礼儀正しいアグリアスは、もう夜分だというのにわざわざトイレの戸をノックします。 当然、こんな時間に返答があるはずもなく、アグリアスはノブを掴みました。 コン、コン。 ところが、トイレの内側か...
  • 夏の浜辺を血に染めて
    夏――! 夏といえば――水着ッ!! 「という訳で、プールにでもいきませんか?」 「却下。なんか関西弁を話すマインドフレイアに触手プレイされる予感がする」 「じゃあ海に行きましょう」 「解った」 こうしてラムザとアグリアスは戦いの疲れを癒すため海水浴を決定した。 ウォージリスの浜辺で、水着姿の一同はおおはしゃぎだ。 ムスタディオは「スイカ割りをするぞ」と叫び、ラヴィアンとラファが参加する。 ラッドはアリシアを岩陰に連れ込んだ。釣り具を持って。 ベイオウーフもレーゼを岩陰に連れ込んだ。特に何も持たず。 オルランドゥ伯は赤フンで海に飛び込んだ。 マラークは蛙になって波にさらわれた。 残ったラムザは右腕をアグリアスの胸に挟まれ、左腕をメリアドールの胸に挟まれていた。 「メリアよ。ほれ、スイカ割りが楽しそうではないか。  ああいうの...
  • 夏の夜に咲く、血色の花 その2
    屈辱的な姿を幾たびも衆目に晒されたことによる精神陵辱と、 元々の倦怠感とあいまってすっかり憔悴した様子のアグリアスは、 まるで生きた人形のように二人のされるがままになっていた。 レーゼによって首に百八の数珠をかけられ感想を問われるも、返事を返す気すら起こらない。 「一発芸。修行僧アグリアス」 メリアドールが腹を抱えてゴロゴロと床を転がり 「似合う似合う!アグリアスの禁欲的なイメージと絶妙にマッチしてる!」 二人の笑い声をどこか傍観者のように聞きながら、アグリアスはただ この時が早く過ぎ去ることだけを祈った。 「夕ご飯の支度ができましたよー」 隊員の一人がアグリアスのテントにやってきて、夕飯ができたことを告げた。 聞きなれたその言葉が、今のアグリアスにとっては天使の囁きのようにさえ聞こえた。 「あれ?もう夕飯?楽しいことをしてると時間が経つのが...
  • 哀・騎士 1P劇場
    【春風の残り香】 「さあ、新発売の『身かわしの服』大安売りだよ!  ドラクエ大陸から輸入した防具で、これを着ると回避力が上昇するって代物でさぁ!  さらに服なのに全ジョブ装備可能! 向こうの大陸でそういう仕様ですんで!」 という訳でとある貿易都市にて身かわしの服を買ってみるアグリアスとラファ。 アグリアス(ホーリーナイト)は元々優れた回避率を持っているが、 鈍足ゆえにゲルミナスブーツを装備しているためマントで回避率を補強できぬため、 体防具で回避率が上昇するというのは非常に魅力的であった。 本来ホーリーナイトは『服』を装備できないが、 店主の言う通りドラクエ大陸仕様なのかホーリーナイトでも装備できて万々歳だ。 ラファは天魔鬼神習得+大地の衣購入のための先行投資としての判断だ。 「という訳で身かわしの服を実戦投入だ! 行くぞ...
  • 竜は一寸にして
     人通りの少ない、急な斜面と林に挟まれたとある峠道。  太陽が照りつける急勾配の山道を、一人の竜騎士が甲冑姿で槍を構えていた。長身痩躯、独特の フォルムを描く兜が、竜騎士の顔を太陽の日差しから覆い隠している。見るからに熱そうだが、 その表情は兜が作る黒い影に遮られ窺い知ることはできない。  そして、その竜騎士の周囲に屯するのは、無数のゴブリンたちだった。中には竜騎士に討ち取られ、その身を 物言わぬ骸となした者もいる。槍を手に、しかし無形の型にて微動だにせぬ竜騎士の姿からは一部の隙も伺えない。 その一方で仲間をやられたゴブリンは敵意を剥き出しにして、竜騎士を威嚇しながら取り囲んでいる。 見るからに多勢に無勢。しかし竜騎士は動じることなく、半歩間合いに足を踏み入れたゴブリンの額を 寸分たがわず突き破る。そのたびにゴブリン達はわさわさと周囲をうごめき、また先ほどと...
  • 温泉暴走曲
     イヴァリース国とオルダリーア国の国境近くには、小さな温泉宿がある。  イヴァリースでは珍しい、極東のスタイルを取り入れた旅籠で、一般的な地図には記載されていない。 そもそもイヴァリースでは帯や浴衣など東国の文化は未だ浸透しておらず、侍などごく限られた技術を持つ者が 着用するもの、という認識があるせいか、この宿の建築様式をはじめとして、寝具、食事からこの宿の名物と されている露天風呂も一般的ではなく、存在自体が広まっていない。経営者が教会嫌いということもあって、 異端者一行には数少ない癒しの場として重宝がられていた。 「アグリアスさんの背中、私が流しますね!」 「ん? ああ、気を遣わなくていいのよ?」  一糸纏わぬ姿のラファが、湯船に浸るアグリアスの腕を取る。アグリアスも緊張が解けているのか、 女言葉に戻っている。 「いいんです! 次はアグリア...
  • ラムザさんのエッチ!
    (元ネタは勿論…) ~ラムザさんのエッチ!~ 「ラ、ラムザ、まだ昼のさなかだぞ」 「時間なんて関係ありません。僕はアグリアスさんが欲しいんです」 「し、しかし野外でこのようなことを」 「僕が嫌いなんですか?」 「そんなことは無い!断じて無い。しかし、皆も見ているというのに…」 「それがどうしたっていうんですか?」 ある日を境に、ラムザは変わってしまった。女の身体を知ってから。 正確に言うと、初めてアグリアスと結ばれた、その日にだ。 ラムザ・ベオルブとアグリアス・オークスは、神ならぬ人の前で婚姻の誓いを交わした。 異端者の身では大々的に式を挙げる事など出来るはずも無い。 おままごとのような結婚式だが、隊の皆は祝福してくれた。 そしてその夜、宿屋の2階で二人は契りを交わすのだが…。 それからというもの、ラムザは事あるごとにアグリアスを求め...
  • 孤剣の死 その5
    宿の異変に気付いたアグリアスは一目散にラムザに割り当てられた部屋へと急いだ。その表情に余裕は微塵も無くただただ必死さが滲み出ている。 「ラムザ!」 ドアを破壊せんばかりの勢いで開けて踏み込むと、窓辺に座るラムザは一瞬、沈痛な面持ちでアグリアスを見たが、すぐに顔を背ける。 「皆は何処へ行った! 誰一人居らんぞ! おまけに装備まで持ち出されている! 言え! 皆は何処へ行ったのだ!」 「儲け話ですよ。僕が頼んだんです」 「ふざけるな! 全員行く必要が何処にある!」 「ちょっと隊費が底を尽きかけていまして・・・・・・」 「見え透いた嘘はやめろっ!」 アグリアスはドアに拳を叩きつけた。ラムザは口を噤み、俯く。 「頼む、正直に言ってくれ、ラムザ。先生に関わることなのだろう? あの人は私の父も同然なのだ。私はあの人を失いたくない。二度も父を失いたくない。お願いだから教えてくれ!」 ア...
  • 大人の味
    儲け話で手に入れる財宝は骨董品だ。それは古と呼ばれる時代のものであったり、それよりも前であったり…。 この大人のパンのレシピもその一つだ。 今は誰も作る者がいなくなったであろうこのパンの味を知りたいと言いだしたのは他ならぬラムザであった。 「アグリアスさん。パンを作ってください」 「はぁ?」 紅茶を手に持ったまま間抜けな声を出す。 普段、ラムザが呼ぶ時には隊の事だ。プライベートの事はあまり話した事がない。 お互い気を遣いすぎているのかその機会に恵まれないのだ。 「あ…やっぱり、嫌ですか?」 「い、いや。そんな事はないぞ」 ラムザの前で間抜けな声を出した自分に恥ずかしさを覚え狼狽する。 コホン と咳払いをし、動揺を隠す。 「ただ、突然の事でビックリしてな」 「あ、すみません。状況を説明すればよかったですね。えーと、ラッドがこの度の儲け話...
  • 収穫の秋(とき)
    アグリアス 「豊作だな。くくくくく……抜くときに傷物にしては台無しだ。慎重に慎重に……」 ズブッ…… アグリアス 「素晴らしい出来だ。  脱脂綿に種を埋め込んで、水と日光を絶やさない。  育てるだけなら誰にでもできる。  しかし、わたしは品種改良と生育環境の研究を重ね、ついにここまでのものを栽培するに至ったのだ。  この艶、適度な弾力、手に馴染む心地よい質感、反りは美しいカーブを描いて天使の止まり木を思わせる。  これだ。ついに完成したぞ!  これぞ究極のアホ毛だ!  おっと、いつまでも手に持っていては傷んでしまう。  観賞用の台に載せて、と……うっとり……」 ラムザ 「アグリアスさん」 アグリアス 「ふふっ。眺めているだけで声が聞こえてくるとは、我ながらどうかしてる…………おわっ! ラムザ! いつからそこに!」 ラムザ ...
  • 真夜中の……
    もう皆が寝静まって、しんとした宿の廊下。 そっと、ドアをノックする人影。 静かにドアが開き、人影が中へと滑り込む。すぐにドアは閉められ、中から鍵が掛けられた。 ふぁーあ……。 「こらラヴィアン。そんなに大きなあくびをするものじゃない」 アグリアスがラヴィアンの大あくびを見咎める。 「はぁ~い……」 そう返事をするラヴィアンの目はまだ眠っている。 「いい加減に目を覚ませ。全く……」 「私と同じ時間に寝てるはずなんですけどね」 アリシアが不思議そうに言った。 そして、夜。 ラヴィアンはぱっちりと目を覚ました。隣ではアリシアが寝息を立てている。 物音を立てないようにベッドを抜け出して、部屋を出た。 廊下の様子を窺う。しんと静まり返って、誰もいない。 足音を立てないように、廊下の奥のドアへ向かう。 静かなノック。そして、ドアが開いて、閉まった。 ...
  • O・NE・SYO
    お漏らしがどうとか、タイムリーにもこんなSS書いてしまった…支援レス入れてもらえると有難いかもデス 「あ、あああ……よく、寝た」  アグリアスの一日は、盛大な欠伸とともに始まる。  ただし、周りに確実に誰もいない時に限る。誰かがいるときには、彼女は決して そのような緊張感の無い表情を見せない。  名門貴族出身の淑女というプライドが、そんな態度を他人に見せることを許さない のである。  もっとも、それをくだらない見栄だと指摘されると、沸騰した湯沸かし器のごとく 逆上するのが彼女の性格であるが。 「ううん、久々にぐっすり眠れた。ここ数日行軍続きだったからな……」  アグリアスはひとりごちた。  何日かぶりの投宿。この日の朝は彼女に仕事は割り振られていなかったので、 疲れを癒すべくいささか遅くまで寝ていたというわけだ。  同室のラヴィア...
  • 月光 その4
     ラムザたちが宿屋に戻ってきたのは夕飯時だった。そのまま顔を洗い食事となる。 居間ではやはり、どこかしこから村人が集まり宴が催されていた。  暫くマズラと、市場から帰ってきたシュガリーの三人で食事を取っていたラムザだが、 その場にアグリアスの姿が無いことに気付くのにそう時間はかからなかった。 「そんなに気になるんなら行けばいいのに」  ソーセージを頬張りながらマズラは至極当然のことを述べた。マズラの隣では、 気落ちした表情でシュガリーがミルクをすすっている。 「ラムザ、行ってあげて。…ごめんなさい。今は、私も彼女をいたわる余裕は…」  シュガリーの意を酌んだラムザは階上へ行く決心を固めた。 「アグリアスさん。もう食事はできていますよ」  扉越しに聞こえてきたその声に、アグリアスは瞼を開けた。 電灯を付けずにそのままベッドに倒れこんだせいか、部屋は薄暗い。...
  • 戦う理由 彼女の居場所 その2
    5- ぐったりとリリスに凭れかかるラムザ。 「貴様、ラムザに何をしたッ!?」 「暴れたら面倒だから、寝て貰っただけ。―今夜は良い夜ね」 「何!?」 「お酒の匂いでまた来てみれば、お酒の他にオ・ト・コ付き☆」 「ふ、ふざけるなッ!だいたい、逃げられると思うか!」 聖剣技を繰り出す。 リリスはラムザを離し、回避する 「聖剣技が使えるのね~。感心感心」 「ああ。神の加護より繰り出される剣技だ。ラムザは渡さんぞ、妖魔!」 「"は"…って。何?貴女、仕事よりラムザちゃんが大事なの?」 「む…つ、積み荷も渡さんぞ!」 「! は~ん、貴女、彼のこと好きなのね?」 「そ、そんな事は―」 「そう、そうなんですよ!隊長は――」 「アリシアァ!」 「………ゴメンナサイ。何デモナイデス」 「ラムザは隊の長だ。…尊敬はしている」 「それだけ?」 「そ...
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