Pandora Hearts(漫画)

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&font(#6495ED){登録日}:2014/09/07 Sun 22:14:24 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 9 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- #center(){&bold(){おまえの罪、それは―――}} #center(){&bold(){おまえの存在そのものだ――――}} 『Pandora Hearts(パンドラハーツ)』は月刊Gファンタジーで連載していた望月淳氏によるダークファンタジー漫画。 2005年1月号に掲載された読み切り『パンドラハーツ』を基に設定を大幅に改編し連載化した作品である。 2006年から連載され、2015年4月号で完結した。全24巻。 ルイス・キャロルの童話『[[不思議の国のアリス]]』及び『[[鏡の国のアリス]]』をモチーフにした『御伽噺』をコンセプトに、非常にダークかつ重厚なストーリー展開が特徴。作者によると他にもイギリスの童謡や歌謡集である『[[マザーグース]]』も参考にした模様。 作画のクオリティは初期から高いのだが、その絵柄や雑誌柄から読んでいない人からは&bold(){腐向け}という印象を一方的に持たれがちである。しかし実際はそんな事は全くない上に、むしろヒロイン達の活躍やその恋愛模様にもしっかりと焦点が当てられており、基本的にヒロインがお飾りになる作品も少なくないGファンタジーのオリジナル作品の中では、珍しいくらいしっかりとヒロイン達がヒロインとして活躍する作品である。 何よりも本作の魅力としては、&bold(){連載当初から貼られた伏線が中盤から後半にかけて驚く程鮮やかに回収されていくこと}である。 秀逸に張り巡らされた設定の数々と、非常に深く緻密かつ魅力的に練られた世界観、そしてそれらを基にして綿密に組まれたシナリオの完成度は圧巻の一言。 また、登場人物の大半が特定の誰かに対する執着や憎悪、偏愛といった感情を抱き、それによって様々な事をやらかす&bold(){アレな人達}ばかりなのも特徴の一つ。よりはっきりと言えば敵も味方も男も女もヤンデレばっかである。むしろツンデレなメインヒロインがかなり希少な存在となっている。 この辺りの登場キャラがヤバい奴ばかりなのは、オリジナルが不思議の国のアリスな時点である意味必然であると言える。本家もヤバい奴しかいないんだし。 しかし、それでいてどのキャラクターも綿密な背景とキャラクターの描き込みによって、独特ながらもとても魅力的で感情移入できるキャラクター達にしっかりと仕上がっている。 総じて、一度読み始めれば読む程に虜になっていくこと間違いなしの作品だと言える。 単行本の巻数も、上記の通り全24巻なので非常に読み易い。 後、単行本のギャグ漫画も評価は高く、さらにカバー裏が毎回遊び過ぎているのもお楽しみの一つ。というより本編が重苦しいのでこうしたおまけでしか癒しがない… 外伝小説も全3巻発売されているが、こちらはシナリオ、挿し絵、さらにおまけ漫画の全てが原作者の望月氏自身の書き下ろしという豪華仕様である(執筆したのは代筆の作者だが)。 各キャラのエピソードを切り抜いた番外編となっており、内容も原作者書き下ろしだけあって原作の雰囲気をよく小説に落とし込んでいる。ファンは必読の外伝である。ただしネタバレも当然含むので、できれば原作を読み終わってから読むことをオススメする。 他にも公式ファンブックも計3巻発売されており、何かと細かい設定の多い本作をより深く理解するためにはこちらも必読である。 2009年にはXEBEC製作でアニメ化されたが、7巻までの内容なので非常に中途半端なところで終わっている。さらに基本的には原作通りの内容なのに、原作の細かい描写をカットしまくったせいで内容が飛ばし飛ばしになっている部分もある上、原作で張られていた幾つかの伏線もカットされている。加えて単純に作画もあまり良くない。 この為に原作ファンからの評価も軒並み低くく、あまりオススメはできない内容となっているが、単行本をいきなり買う事に抵抗がある人が、お試し感覚で軽く見る分には良いのかもしれない。 **ストーリー 四大公爵家の一つ、ベザリウス家の長男のオズ=ベザリウスはその日、15歳の成人の儀を控えていた。 だがその日、別荘の裏庭で奇妙な墓を見つけた時から、彼の運命は狂い始める…。 成人の儀の最中、突然現れた赤いローブの集団によって、伝説に言い伝えられていた監獄「アヴィス」に堕とされてしまったのだ。 そのアヴィスの中で出会った謎の少女・アリスに導かれるがまま、オズは彼女と契約を交わす。 アリスの力で再び元の世界に戻ってきた彼は、アヴィスの研究・その事件解決を仕事とする組織・パンドラに匿われることとなる。 そしてオズは、パンドラと共に過ごすうちに、自身の出生にまつわる秘密や裏に潜む組織「バスカヴィルの民」の陰謀の渦へと入っていく。 これはひとつの物語。ある男によって綴られた滑稽な御伽噺の続き…。 **登場人物(CVはアニメ版の声優) ○オズ=ベザリウス CV:皆川純子 本作の主人公。 四大公爵家の一つ、ベザリウス家の長男にして次期当主候補。年齢は15歳。 基本的にいたずら好きの女好きで、女の子はすぐさま口説きにかかり、その時にかける言葉はホストさながらで、原作者の周囲で呼ばれていたあだ名は「ホスト」。それでいいのか主人公… 一方で意図せずにヒロインをデレさせ、本人はそのことに無自覚な鈍感系主人公の気もある。 また年齢不相応な鋭さを見せる一面もあり、ブレイクとも真っ向から腹の探り合いで翻弄する場合もある。さらにいざという時の胆力もかなりもので銃で撃たれても怯まない程。 他にも、ギルバートを初め弄りがいのある他人を弄るのが大好きなドSで、非常に腹黒い一面もある。 表面上は明るくお気楽で、逆境にも屈せず献身的な性格だが、それは幼い頃から父親から冷遇され形成された、自己否定的な寂寞感の裏返しであり、本質はあらゆる物をそのまま受け入れてしまう極めて虚無的で自罰的な性格である。 明るくお気楽な言動も、自身の弱さを周囲から包み隠す為のものであり、ザクスなど一部の鋭いキャラからは「どこにいるのか分からない」「質の悪い加害者」などと評されている。 前述した女好きでいたずら好きな側面も、全ては誰かに好かれたい構ってもらいたいという、彼自身の心の中の願望が表層化したものだと思われる。まあ叔父さんの影響も間違いなくでかかったのだろうが。 当初はその自罰的な性格から、周囲に迷惑をかけない為に成人の儀でアヴィスに落とされてから10年後の世界に帰還したのを機に、自身の罪を知るべくパンドラで行動することを決めたが、ロッティやエリオットの言葉でやがて自分自身に目を向けるようになり、自分自身と仲間たちを守り彼等と胸を張って歩む為に行動するようになる。 契約した血染めの黒うさぎの力はオズの身体には負担が大きすぎた為に、普段はギルバートの鴉の力で封印しているのだが、やがてジャックが表層化するようになると血染めの黒うさぎの力を制御できるようになったばかりか、何故かオズ自身が血染めの黒うさぎの力を勝手にアリスから引き出して行使できるようになり、ブレイクのイカレ帽子屋と同じアヴィスにまつわるものを砂塵に還す力までもを発揮するようになる。 さらに現代人の子供である筈なのに、何故か作中で初めて会ったアリスのことを懐かしいと感じたり、100年前の光景に既視感を抱いたりと、彼自身にも非常に謎が多い。 そしてアリス同様、物語の展開にしたがって自身の記憶と出生の秘密を知ることになる。 ○アリス CV:[[川澄綾子]] 本作のメインヒロイン。 オズと契約を交わしたチェイン(契約獣)である『&bold(){血染めの黒うさぎ(ビーラビット)}』の少女。実年齢不明。 本来の姿は大鎌を持った巨大な黒いウサギの姿なのだが、何故か人間の少女の姿にもなれる。人間型のチェイン自体は他にもいるものの、人間とチェインの姿を切り替えられるのはチェインの中でも彼女だけであり、どちらが本来の姿なのかは不明。 確立された自我と人格を持ち、人の姿にもなれる上にチェイン特有の殺人や食人衝動なども持たないという、数いるチェインの中でも極めて特殊なチェイン。 長い間記憶喪失のままアヴィスに閉じ込められ、外の世界に脱出し記憶を取り戻すためにオズと契約する。ちなみにそれ以前にもアヴィスから脱出しようとして度々パンドラやバスカヴィルの民と衝突していたらしく、彼等からは最重要警戒対象のチェインにされている。 しかし、脱出後はオズの身体を守るべくギルバートに鴉の力で自身の力を封印されたことで、ブレイクの&s(){脅迫}交渉に応じて、自分の記憶を見つける為にオズと共にパンドラに協力するようになる。 バリバリの肉食で豪快な俺様系アホの娘で、オズに対し「私のもの」としてジャイアニズムを発揮し、その明るさで度々オズを救っている。本作では&bold(){最早希少なツンデレキャラ}。 その男前っぷりは凄まじく、はっきり言って本作の男連中の大半より男前な上に、どっちがヒロインなのか主人公なのかも分からなくなる時すらある。しかし、その一方でデレた時や弱みを見せた時などの破壊力も凄まじく、そのギャップで多くの読者を萌え殺した。 原作者の周囲で呼ばれているあだ名は「番長」。それでいいのかメインヒロイン… 戦闘力は非常に高く、下位のトランプ程度なら人間態で素手でも殺せる程。しかし、彼女の力があまりに強大過ぎた為に、上記した通り脱出後はギルバートの鴉の力でチェインとしての力を封じられ、その為に平時は人間の姿で過ごしており、外見相応の普通の少女程度の力しか出せなくなっている。 加えて、物語が進む毎に何故かオズが自分で血染めの黒うさぎの力を勝手に使うようになり、それに伴って逆に彼女の中の血染めの黒うさぎの力はどんどん衰退していく事になる。 そしてオズ同様、物語の展開にしたがって自身の記憶と出生の秘密を知ることになる。 &font(#0000ff,u){&font(#ffffff){実は元々は人間の少女であり、サブリエの悲劇の際に何者かに殺害されている。それ後は何故か自ら記憶を破り捨てて記憶を失い、チェイン血染めの黒うさぎとなってアヴィスに存在してきた}} ○ギルバート=ナイトレイ CV:[[鳥海浩輔]] パンドラのエージェントで、10年前のオズの従者。当時は14歳で作中では24歳。 傷だらけな上に記憶喪失の状態で、何故かベザリウス家の敷地内で行き倒れていたところを拾われ、オスカーの紹介でオズの従者として仕えることになったが、 オズがアヴィスに堕とされ、彼を取り戻すために四大公爵家のナイトレイ家の養子となってパンドラにも入り、後に鴉との契約に成功する。 オズやオスカーことは強く慕っており、特にオズに対しては自身の主人(マスター)として異様とも言える程の執着心を持っている。そして再会したオズとは年上としての再会となったが、従者以上友達未満な複雑な関係となっている。 オズの事は自身の身を顧みない彼に不安を抱きつつ、一方で彼自身もまたオズに対する執着から危うい行動が多く、オズを初めとした周囲からはその姿勢を危険視されている。 アリスの事も、当初はオズの身体を脅かす害虫としか認識しておらず、「バカウサギ」と呼んで銃を抜く事すら辞さない程に露骨に嫌悪していたが、彼女と共に過ごす中で次第に互いに仲間意識が芽生えていくこととなる。 一方でオスカーに対しては、ナイトレイ家に渡った事から強い負い目を感じて10年の間避け続けていた他、義弟のエリオットのことはナイトレイ家では唯一可愛がっていた為、自身が鴉と契約した上でナイトレイ家から逃げ出した事に負い目を感じており、彼との関係性でも悩んでいる。 その持ち前のヘタレさをブレイクにイジられることもしばしばで、アリスに付けられたあだ名は「ワカメ」。公式での呼び名は「ヘタレワカメ」。 公式でもネタにされるレベルでそのヘタレさは筋金入りであり、肝心な場面ではヘタレて役に立たず、オズの従者でありながら彼の複雑な心境にも気付ききれていないなど、従者としても割とダメな部分が多く、多くの読者から「このワカメしっかりしろ」と言われた。 加えて同じく記憶喪失のアリスとは違って、自分の記憶を取り戻すことに本能的な恐怖を抱いており、記憶を取り戻すことは望んでいない。 しかしオズやアリス同様、物語の展開にしたがって自身の記憶と出生の秘密を知ることとなり、そんな中でやがて彼なりに精神的にも従者としても成長していく事となる。 チェインは黒翼のチェインの一体の『&bold(){鴉(レイヴン)}』。青い炎を吐く大カラスでかなりの戦闘力を持つのだが、鴉の力はオズの身体を守るべく血染めの黒うさぎの力を封印する為に使っており、鴉の力を使って戦う事はできない状態になっている。他にも主に銃の扱いに長けている。 ○ザークシーズ=ブレイク CV:[[石田彰]] レインズワース家の使用人。実年齢不明。 ピエロのような出で立ちをしており、アリスから付けられたあだ名も「ピエロ」。甘いものが好きなのか常にキャンディを持ち歩いており、お茶会の際には客や相手のケーキにすら手をつけるとんでもない使用人。 誰に対しても慇懃無礼で常に人を喰ったような性格をしており、他人を小馬鹿にするのが趣味なドS男であり、何を考えているのかもさっぱり分からない。 しかし、本心としては忠義に篤く仲間に対しても真摯な性格であり、原作者からは「厳しいパパ」と評されている。シャロンからは影で「ザクス兄さん」と呼ばれて慕われている。 左目をアヴィスの意志に奪われており、その為に普段は前髪で左目を隠している。 実はかつてチェインの違法契約をして最終的にアヴィスに堕とされたが、そこでアヴィスの意志と接触しており、その事とパンドラに入った後の再度のチェインとの契約で肉体に限界が来ており寿命が残り少ない。その時の経験から100年前の真実を求めて活動している。 剣術に非常に長けており、「パンドラ最強」と謡われる程に強く、基本的に彼に戦わせれば負け無しなのだが、上記の事情から少しでもチェインの力を使えば直ぐに吐血して倒れてしまうのであまり戦えない。しかもその症状は物語が進む程に深刻になっていく。 また、チェインと契約した影響で身体の成長が20代前半で止まっている。 チェイン(正規)は『&bold(){イカれ帽子屋(マッドハッター)}』。帽子とマントを羽織った巨大な目玉の姿をしたチェインであり、アヴィスに関わる全ての力を消滅させる、チェイン殺しのチェイン。その力と持ち前の剣術と合わせる事でチェインやバスカヴィルに対しては絶対的な戦闘力を誇り、バスカヴィルからは“天敵”として最大の警戒対象の一人にされている。一方でイカれ帽子屋自体は普通の人間や現実世界の物に対しては何の干渉もできないチェインであり、その為に契約者としては珍しく戦闘時はあくまでチェインのことは補助として扱い、ブレイク自身がその力を剣などに纏わせて直接戦うスタイルである。 ○シャロン=レインズワース CV:[[花澤香菜]] 四大公爵家の一つ、レインズワース家の令嬢にして次期当主。実年齢は23歳。 本作のヒロインの一人で、穏やかで優しい性格だが、内なる芯の強さを持つ強かな少女で、ブレイクの主人。 ブレイク曰く大のショタコンらしいのだが、真偽は不明。一方でアリスのことを気に入っており、彼女に「お姉さま」と&s(){無理矢理言わせた}言われた際は非常に喜んでいた。 常にどこかにハリセンを仕込んでおり、ツッコミの際にはこれで相手を張り倒す。&s(){相手は主にブレイク}。ちなみにこのハリセンはシャロンに限らずレインズワース家の女性は皆が携帯している。どういう家なんだレインズワース家… 普段はブレイク同様に底の知れない態度をしているが、中身は外見相応の少女であり、ブレイクのことも表向きは呼び捨てにして主人らしく振る舞っているものの、裏では「ザクス兄さん」と呼んで慕っており、彼の前で見せる妹としての素顔のギャップは凄まじい。 しかし、四大公爵家次期当主としての自覚と覚悟は並々ではなく、例え人質に捕られても毒を盛られて衰弱した状態でも動じず、決して相手には屈しない胆力の持ち主。 中身は既に大人の女性なのだが、ブレイク同様にチェインとの契約の影響が身体の成長が13歳で止まっている。しかし箱入り娘なので恋愛に関しては奥手で、本人は恋愛小説が好きなもののキスシーンの挿し絵だけで赤面してしまう。一方で酒が入ると女王様気質になる。 一応は主要キャラの一人なのだが、その中でも出番が少なく、おまけでそれをよくネタにされがち。 チェインは『&bold(){一角獣(エクエス)}』。黒いユニコーンの姿をしたチェインであり、影と影を繋いで相手の会話や場所を影を通して見聞きして情報を収集したり、影を通して空間を繋いで人間を転移させることが可能。基本的には情報収集が得意なチェインなのだが、戦闘能力もそれなりに高く、かなり汎用性の高い便利なチェインである。 ○ヴィンセント=ナイトレイ CV:[[福山潤]] 四大公爵家の一つ、ナイトレイ家の養子でギルバートの弟。年齢は23歳。 長い金髪に金とワインレッド色のオッドアイが特徴な美青年で、顔立ちや切れ長な目がギルバートと似ている。 兄と同時期にやはり何故か傷だらけでナイトレイ家の敷地内で倒れていたところを保護され、兄を探していたのだが、ギルバートがナイトレイ家の養子となったことで再会。 後に彼と同じくパンドラに入る。 兄に対し病的なまでの執着心を抱いており、何を考えているのかと問われると&bold(){「僕はいつでもギルのことを考えていますよ」}と答える&s(){変態的な}ブラコン。 しかも何かにつけてハサミであらゆるものを切り裂こうとするヤバい癖の持ち主であり、従者のエコーを何かにつけて膝に乗せたり髪を拭いたりと人形のように愛でているド変態。&s(){ヴィンセントそこ変われ} また100年前のサブリエの悲劇の関係者であるらしいが、何故か100年前の事件を知られることを何よりも恐れており、100年前の真実を求める全ての人間(特にブレイク)を嫌悪して妨害しようとする。 パンドラに与する一方で実は裏でバスカヴィルの民とも内通しており、本作のトリックスターの一人として、様々な事件の裏で暗躍を繰り返すが、その目的は不明である。 しかしながら、兄のギルバートさえ絡まなければ意外にも感性は常識的な部分もあり、特にエイダとの絡みを境にして、後に作中では段々とツッコミ役になっていった。 チェインは『&bold(){眠り鼠(ヤマネ)}』。ゼンマイ仕掛けの玩具のネズミのような姿をしたチェインであり、対象者を眠らせることができるのだが、副作用としてヴィンセント本人もその力に当てられて思わぬ場所で寝ることもある。 ○エコー CV:[[広橋涼]] ヴィンセントの従者の少女。年齢は自称16歳。 水色の短髪の可愛らしい少女だが、無表情で棒読みで台詞に必ず句読点を付けるのが特徴。一人称は「エコー」。本作のヒロインの一人であり、本作では&bold(){希少なクーデレキャラ}。 ヴィンセントに忠実な人形のような振る舞いを見せるが、内心ではヴィンセントのことはウザがっており、本心ではヴィンセントに対しては強い疑問や不信感も抱いている。 一方でオズのギルバートの主人であり恩人という話をすんなり信じたりと、意外に根は素直な性格であり、相手に対してもズバズバとものを言うなど裏表がない。 オズからは「エコちゃん」と呼ばれているが、その度に「エコーです」とばっさりと返すのがお決まり。しかし、オズの言葉に共感したことをきっかけにやがて人間らしい感情に目覚め、ヴィンセントの命令に背くなど独立した意思を見せ始める。 そしてやがてオズに対して好意を抱き始め、オズから祭りの際にプロポーズを意味する髪飾りを貰って赤面したり(オズ自身はその意味を知らなかった)、アリスに嫉妬したりと明確にデレ始める。可愛い。 そのビジュアルとクールな杓子定規系のキャラ、そしてデレた時の破壊力から本作の男性ファン&s(){オタク}からの人気は非常に高く、特にヴィンセントにとある理由で毒を盛られた際の顔を赤らめながら息を荒くして喘ぐエコーの姿は、全国のリョナ好きを無事に爆死させた。 ちなみに作者のお気に入りキャラの一人でもある。 戦闘では、袖から暗器を出して戦い非常に高い身体能力を持つが、人間相手はともかく通常の武器が効かないチェイン相手には決定力に欠ける。 &font(#0000ff,u){&font(#ffffff){その正体はバスカヴィルの民の一人、ツヴァイ(ノイズ)のチェインが生み出した仮想人格の一つである。}} ○オスカー=ベザリウス CV:梅津秀行 オズとエイダの叔父で、ベザリウス家現当主。年齢は当時は35歳で作中では45歳。 オズを父親代わりに育てた人物であり、現在のオズの人格は彼の影響が大きい。 10年前までは細身なイケオジだったが、10年でマッチョになった。 豪快で気さくな性格をしており、貴族らしからぬ庶民的な感覚の人物で、よく服装を変えて下町に遊びに行っている。かつての妻ともそこで出会ったのだが、身体が元々弱かった為に出産の際に母子共に亡くなっている。 女好きでしょっちゅう女性を口説いており、その点はオズにしっかり引き継がれている。 オズやギルバートからは尊敬されているのだが、ギルバートの方からはベザリウスを裏切りナイトレイに渡ったという引け目から、この10年間は避けられ続けていた模様。しかし、2人のことは実の息子として変わらず大事に想っており、ぶっちゃけ本作屈指の漢である。 チェインとの契約に必要な素質は無かったらしく、ベザリウス家の保有する黒翼のチェインであるグリフォンは兄のザイと契約したままだが、それでも当主として他の家とも渡り合い、ベザリウス家の立場や強い力を変わらず維持するだけの手腕がある。 また、ベザリウス家の持つ扉の鍵は妻の指輪に宿らせている。 ○エイダ=ベザリウス CV:福原香織 オズの妹。年齢は当時は8歳で作中では18歳。 10年前は幼い少女だったが、10年の時を経て可憐かつナイスバディな美少女に成長した。本作のヒロインの一人であり、その中でもぶっちぎりの巨乳である。その大きさはロッティすら超えており、作者曰く「その胸は凶器」。 性格は天然ぎみのおっとりとした少女であり、背景には花とのほほ~んという擬音が入るほどである。現在では国内有数の名門であるラトウィッジ校に入学しており、そこではこのキャラクターに似合わず風紀委員を務めている。 猫が好きらしく10年前も現在も猫を飼っており、ラトウィッジ校では風紀委員の活動に猫の嗅覚も利用していた。 オスカーやオズからは溺愛されており、彼女が好きな人ができた旨を報告したところ、特にオスカーは半狂乱状態になるほどである。一方で彼女自身も叔父や兄のことを慕い続けており、10年もの間兄を待ち続けていた。ギルバートが常に被っている帽子も彼女がプレゼントしたものである。 実は彼女が想いを寄せる相手とはヴィンセントのことであり、オスカーが持つベザリウス家が持つ扉の鍵を手に入れる為の材料として利用するべく、ヴィンセントから交際を申し込まれたのだが、利用されるどころか持ち前の天真爛漫さで逆に無自覚にあのヴィンセントを振り回していくことになる。 ヴィンセントに対する想いは本物なのだが、そもそもブラコンの変態であり女嫌いの気すらある彼との恋愛を成就させるのは、あまりにも高く険しすぎる道のりである。 さらに10年間も兄をアヴィスから助ける方法を探すべく、彼女なりに様々なオカルトや伝承を調べた結果、とんでもないオカルト好きになってしまい、その様は&bold(){あのヴィンセントをドン引きさせた}。10年前の時点からギルバートが教えたアヴィスの伝承に興味を持っており、元々その傾向はあったのだと思われる。 ○ザイ=ベザリウス CV:大川透 オズとエイダの父親。オスカーの兄にしてベザリウス家前当主。 作中では顔に常に影が入っており、その容姿ははっきりと描かれてはいないが、顔に大きな傷があるのが特徴である。 何故か息子のオズのことを毛嫌いしており、その感情は憎悪に域にすら達している程。 オズの存在すら全否定しており、彼の言動がオズの人格を歪める決定的な要因となった。この為にオズの中ではその存在自体がトラウマになっており、ギルバートやエイダからは嫌悪されている他、オスカーからも複雑な感情を抱かれている。 何故かオズがアヴィスに堕ちた10年の間に消息を絶っており、その為に現在ではオスカーが新たな当主となっている。 しかし、元ベザリウス家当主としての権力や政治手腕はかなりのもので、国内の貴族間での知名度や影響力は未だに強い。 後に何とバスカヴィルの民と行動を共にしていることが明らかとなったが、その目的は謎に包まれている。また、何故かベザリウス家と対立関係にあるナイトレイ家当主のナイトレイ公とも繋がりがある模様。 チェインは黒翼のチェインの一体の『&bold(){鷹獅子(グリフォン)}』。本人も剣や銃などである程度は戦える。 &font(#0000ff,u){&font(#ffffff){実は成人の儀の日にオズをアヴィスに堕としたバスカヴィルの民の正体。鷹獅子が持つ対象者をアヴィスに堕とす力でオズを堕とした}} ○エリオット=ナイトレイ CV:野島裕史 ナイトレイ家の嫡男で、ギルバートとヴィンセントの義理の弟。年齢は16歳。 現在は名門ラトウィッジ校に従者のリーオと共に通っている。 性格はとても誇り高い熱血漢で、自分の家名と血に強いプライドを持っている。弱者や他人を助けることを貴族としての誇りであり義務としている、良い意味で貴族らしい[[ノブレスオブリージュ]]の精神に溢れた少年。 常に弱者を助ける事と自分を決して死なせない事を信条としており、自分のことを粗末にする者には他人を助ける資格などないという信念を持つ。 その信念と行動、そして彼の言葉が結果的にはオズに自身の過ちや問題を気付かせ、オズの精神的な成長と変化に大きく影響する事となった。 負けず嫌いな努力家であり、本質的にはオズと似ているところも多い。 その一方で、短気なので直ぐに頭に血が上り後先を考えない言動をすることも多く、色んな意味で猪突猛進気味な少年であり、その点でリーオに諫められる事も少なくない。ブレイクからは「沸点の低いお坊ちゃん」と評されている。 基本的には、ナイトレイ家の人間とは思えない程に真っすぐな少年なのだが、その真っすぐ過ぎる性格に加えて、父親のナイトレイ公にベザリウスを憎むよう幼少期から刷り込まれた事もあって、ベザリウス家には強い敵意を示しており、エイダのことも一方的に嫌っている。一方でエイダからは「とても頼りになる優しい人」と評されている。 また、鴉との契約に成功したにも関わらず、実家を逃げ出してベザリウス家に戻ってオズの従者をしているギルバートのことも嫌悪している。ギルバートの方もナイトレイ家の中では唯一エリオットの事は義弟として可愛がっていた事もあって、エリオットに対しては強い負い目を感じている。 オズとも当初は愛読小説「聖騎士物語」の押しキャラで衝突して以降、オズがベザリウスだと発覚したこともあってすれ違いが多かったが、オズ自身がラトウィッジ校の件を経てエリオットと友達になる事を望んでぶつかり続け、やがてエリオット自身も自分の目で物事を見極められる人間になりたいという思いを抱くようになった事もあって、エリオットも心を開き2人は気の置けない友人となっていった。 一方で、100年前にグレンが作曲した懐中時計のオルゴールの曲「レイシー」を、何故か自分が作曲したと言ってリーオと共にピアノで連弾したり、血まみれの死体の中で血に濡れた剣を持って佇むという悪夢に苦しめられるなど、実は彼自身にも謎が多い、 戦闘ではナイトレイ家嫡男の証である黒剣で戦う。剣術は年齢を考えると中々なものであり、本気ではなかったとはいえバスカヴィルのファング相手に時間稼ぎできる程。 ○リーオ CV:[[渡辺明乃]] エリオットの従者を務める少年。年齢は16歳。 ぼさぼさ頭にビン底眼鏡が特徴で、いつも飄々としたマイペースな性格。 本好きであり知的好奇心が凄く、珍しい動植物なども必ず図鑑で調べる。 基本的には冷静な性格なのだが、実はエリオットよりも手が早く喧嘩の仲裁の為なら主人のエリオットに対してすら一切の容赦なく鉄拳制裁を下す。 また、エリオットに対しても全く遠慮せずにズケズケと物を言うなど、作者からも「エリオットじゃなければ即クビになっている」と評されている程である。 しかし、実はエリオットに対してはかなりの忠義と恩を感じており、彼の一切遠慮ない言動も全てはエリオットに対する彼なりの従者としての使命感からである。実際にエリオットが内心では自分の非を認めている場合は、何も言わずに彼に静かに自制を求める。 エリオットからも単なる従者を超えて対等な友人として見られており、その絆は非常に強い。 実は孤児の出身で、元はナイトレイ家が管理する孤児院・白天使(フィオナ)の家出身である。そこでエリオットと出会い彼に見初められた。 孤児の出身の者を従者にする事は、エリオットの兄や姉からは大反対されたものの、エリオット自身は自分やナイトレイの名に媚びない従者を欲していた事もあって、半ば強引にリーオを従者にしたという経緯であり、リーオのエリオットに対する恩義は主にこれである。 一応エリオットの護衛も兼ねている為、普段から銃で武装しており、剣などの扱いも教え込まれているものの、銃や剣を扱うセンスは皆無で、銃が当たった際には本人も驚く程である。 ○ルーファス=バルマ CV:[[内田夕夜]]、[[チョー]](幻影) 四大公爵家の一つ、バルマ家の現当主。年齢は67歳。 現在の四大公の中では最年長なのだが、彼もまたチェインとの契約の影響で肉体の成長が止まっており、外見は20歳前後のまま。その事や本人の秘密主義もあってか、基本的にパンドラ内であっても公の場に出る時は、下記のチェインの力で作った風船人形ような外見の老人の幻影を影武者としており、本人はシェリルの車椅子を押す従者の青年に扮している事が多い。 古風な口調が特徴な人物で、常に人を食ったような言動をする非常に食えない人物。 パンドラ随一の変わり者&s(){変人}と呼ばれており、「知識は力」「情報を制した者が全てを制する」というバルマ家の家訓をどこまでも地で行く男。その情報力は凄まじくパンドラを駆使した情報網の構築はおろか、他人の弱みを握ることにも余念はなく、知ったところでどうにもならないような、極めてどうでもいい個人情報まで把握しようとする。 同時に他人の事は基本的に有益か無益かのみで判断し、平然と駒として利用する冷徹な人物でもあり、オズやブレイクらからは嫌悪されている。 物語ではその情報力を振るって、度々オズ達に働きかけては彼等を利用する形で動かすポジションであり、物語の謎を紐解く上で非常に重要な役割を担うキャラとなる。 また、口では相互利用とは言いつつ何だかんだで情をすてきれないブレイクとは違って、こちらはオズ達とは完全なる相互利用に基づく関係性が展開されるのが特徴。 そんな彼の唯一の弱点は幼馴染であるシャロンの祖母・シェリル女公爵であり、彼女に対しては昔から一切頭が上がらず、彼女のハリセンによる制裁を何よりも恐れている。 しかしその一方で、実はシェリルこそが彼の初恋に人であり、彼女が結婚して娘どころか孫が生まれて、老齢になった今でも恋焦がれ続けているとんでもなく一途な人。ただし、愛しているのは彼女だけで、その孫のシャロンにも一切容赦ないところは徹底している。 チェインは黒翼のチェインの一体の『&bold(){愚鳥(ドードー)}』。幻影を作り相手を惑わす能力を持つが、やろうと思えば相手をショック死させることもできる非常に強力なチェインで、単純な物理攻撃の威力もかなりのもの。また、ルーファス自身も常に愛用している鉄扇で戦闘を行え、その見かけに反して戦闘力はかなりのものである。 ○レイム=ルネット CV:[[諏訪部順一]] バルマ家に仕える使用人。ルネット伯爵家の次男。年齢は26歳。 生真面目な性格で、変人の主人やイカレた友人に振り回される作中屈指の苦労人。 緊張したり追い詰められると眼鏡を高速で拭くのが癖である。 あのブレイクの数少ない友人であり、昔ある事情から一時的にレインズワース家で働いていた頃に、ブレイクと出会いやがてシャロンの母・シェリーの影響で心を取り戻したブレイクと親しくなった。 周囲からは「影が薄い」だの「地味」だのと評される事が多いが、仕事自体は非常に優秀であり、実はパンドラ内での信用や影響力はかなりのもの。四大公のオスカーやシェリルからも信頼されている。 何故か年下からも年上からも、上司からも部下からも「レイム」or「レイムさん」と呼ばれて全くファミリーネームでは呼ばれない。それだけ親しみやすいということなのであろうが本人は気にしている。 チェインは『&bold(){三月うさぎ(マーチヘアー)}』。羽根付き帽子を被った白いうさぎの姿をしたチェインで、契約者を一時的に仮死状態にする能力を持つ。戦闘には全く使えないチェインで、その戦闘力は下級チェインのトランプ以下である。レイム自身も戦闘には全く向いておらず、当初はオズからは契約者とすら認識されていなかった。 ○シェリル=レインズワース レインズワース家の現当主。実年齢不明。 見た目は優雅で上品な老婦人であり、常に朗らかで笑顔を絶やさない。足が不自由であるらしく、車椅子で移動している。 一方で、想定外の危機的な事態にも全く動じないばかりか、それを逆に楽しむ程の凄まじい胆力の持ち主で、本気を出した時の迫力と威厳は一切老いを感じさせないまさに女傑である。 レインズワース家の家訓である「レインズワースの女たる者、いついかなる時も明るく・軽やかに・美しく!」を、年老いてなおどこまでも地で行く女性である。 パンドラや他の四大公に対する影響力や政治手腕も凄まじく、あのルーファスですら全く頭が上がらない程で、使用人のブレイクが「パンドラ最強」と呼ばれているのに対して、彼女自身は「パンドラ最恐」と恐れられている。 レインズワース家に伝わるハリセン術の威力もシャロンのそれを超えており、単純に叩く事はおろか投擲して壁にめり込ませる事すらも可能。何者なのこのおばあちゃん… 一方で、その愛用ハリセンに国内で流行しているジャン太君というぬいぐるみのキーホルダーを付けているなど、意外とミーハーな一面も持つ。 チェインは黒翼のチェインの一体の『&bold(){梟(アウル)}』。 ≪アヴィス≫ ○アヴィスの意志 CV:[[川澄綾子]]、[[柚木涼香]](うさぎの人形) アヴィスの力の核が具現化した少女で、パンドラとバスカヴィルの民の双方が求める存在。 普段はアヴィスの最下層に存在する喋る人形だらけの家に住んでいる。 外見はアリスと瓜二つであり、本人曰く彼女の本当の名前も「アリス」である。血染めの黒うさぎのアリスとの相違点は髪や服装まで全てが真っ白であること。 文字通りアヴィスの全ての核となる存在であり、一部の例外を除いて全てのチェイン達が仕えるべき主人にあたる。チェインにとって彼女の意思は絶対であり、違法契約者のチェインは基本的に自分の契約者よりも彼女の意思を最優先する。パンドラのチェインなどの完全に契約者の制御下に置かれているチェインであっても、暴走したりその制御から外れた場合は彼女の意思を実行すべく暴れる。 性格は、アリスとは対照的な穏やかな言動で天真爛漫かつ無邪気だが、己の快不快だけでチェインを破壊し、チェシャ猫にあげる為に笑顔でブレイクの左目を抉り取るなど、無邪気故の残酷さと狂気が滲み出ている少女。 しかも、その時々で急に人が変わったかのように笑ったり子供のように泣きじゃくったり、直前までの記憶を喪失したりと、その言動も情緒も記憶も全てが不安定な存在である。 かつてサブリエでバスカヴィルの元で幽閉されていた際にジャックと出会い、自身に様々な事を教えて遊びに来てくれるジャックを強く慕うようになる。ジャックに対する執着心は凄まじく、現在もアヴィスでジャックの事を待ち続けており、それによって現実世界に様々な干渉をしようとする。また、アリスのことは嫌っているらしく、時折アリスに対して干渉しては冷笑的な言葉を浴びせて時には排除しようとする他、彼女の意思を受けたチェシャ猫を初めとした多くのチェインがアリスの命を狙って行動している。 &font(#0000ff,u){&font(#ffffff){その正体はアヴィスで産み落とされた双子の片割れがアヴィスの核と融合した存在。そしてもう一人の双子こそが後の血染め黒うさぎの方のアリスであり、彼女が人間だった頃は彼女の身体を使って時折現実世界に意識だけ表層化してアリスとして過ごしていた。即ちアリスとはこの双子に与えられた共通の名前であり、2人は文字通り表裏一体の同一にして異なる存在同士である。}} ○チェシャ猫 CV:[[山口勝平]] 猫型の獣人のような姿をしたチェイン。 元々は目が無かったのだが、かつてアヴィスの意志がブレイクから奪った左目を与えられている。右目はない。 アヴィスの意志の狂信者であるとされており、彼女に仇なす全ての者に敵意を向ける。 普段はアリスの記憶から構築された特殊な空間を住処としており、そこでアリスの記憶を守っている。基本的には現実世界に干渉することはなく、この空間内ではチェインとしての存在を安定させて自由に力を発揮できるので、事実上契約者を必要とはしていない存在である。 アリス同様に確固たる人格と自我を持ち、食人や殺人衝動も希薄であるなど極めて特殊なチェインである。外見も巨大な猫の影のような姿になって暴れる事もできるが、こちらは暴走状態に近くこの姿になることは人型の姿を捨てることであり、アリスと違って自由に姿を変えられる訳ではない。また自分の事をチェインではなくあくまで猫だと自認していることも特徴。 作中では、アヴィスの意志の脅威であるアリスとブレイクをまとめて自身の空間に閉じ込めて抹殺を試みる。一方で何故かアリスの記憶を守る事を己の使命としており、オズからも違和感を抱かれるが… &font(#0000ff,u){&font(#ffffff){その正体は、かつてヴィンセントに両目を抉られたアリスが飼っていた黒猫が、アヴィスで新たな命を与えられてチェインと化した存在。彼が慕っていたアリスとはアヴィスの意志の方であり、後に血染めの黒うさぎとなるアリスではなかった。同一の存在である故にアリスの記憶とは=アヴィスの意志の記憶であり、彼はアヴィスの意志を守るべくその記憶を守り続けていたのである。}} ≪バスカヴィルの民≫ ○シャルロット=バスカヴィル CV:[[豊口めぐみ]] 愛称”ロッティ”。 一見するとイケイケで奔放なお姉さんであり、ファングらも手を焼く女性。気に入らない男は足で踏んでいくスタイル。 しかし、実際はバスカヴィルの使命に関しては誰よりも真面目で真摯であり、現場指揮官を任せられることも多い。仲間思いであり、特に年少のリリィに対しては姉のように色々と面倒を見ている。 作者のお気に入りキャラの一人。 実はかつてグレンに恋心を抱いており、彼を崇拝している。ジャックとも奔放な彼を一見嫌いながらも内心では彼がグレンと友人として接することに感謝していた。それだけにグレンを倒して英雄と呼ばれるようなった現在のジャックに対してはかなり複雑な心境を抱いている。 他人を見る目はかなりのもので、初対面でオズの歪さを見抜いて彼が加害者であることを告げてオズを精神的に追い詰める。しかし結果的には、彼女の言葉がエリオットと並んでオズに自らの間違いを気付かせて、彼を精神的に成長させる大きな要因となった。 作中では、バスカヴィルの民の中心的な人物として全編を通して活動しており、オズ達やパンドラと衝突する機会も最も多い。その為、必然的にある目的からバスカヴィルに接近しようとしていたブレイクとも何かと縁がある。 チェインは『&bold(){リオン}』。王冠を被ったオスのライオンの外見をしており、高い機動力に加えてパワーや攻撃力などにより優れており、地面に罅を入れる程の膂力と爪を持つ強力なチェイン。 ○リリィ=バスカヴィル 幼く天真爛漫な少女。典型的なアホの娘。顔に魔の紋様を彫られている。 11巻で新たにバスカヴィルが保有する扉から現実世界に出てきた。 基本的には無邪気で人懐っこい少女であり、バスカヴィルの民の屈指の癒しキャラ。 しかし一方で無邪気さ故の残酷な一面も持つ。 ある一件でレイムと関わって以来、様々な理由が重なってレイムがお気に入りとなる。しかしパンドラの人間であるレイムは彼女と敵対せざるを得ず、レイムの方は無邪気に自分に善意を向ける彼女に複雑な心境を抱いている。 チェインは『&bold(){バンダースナッチ}』。黒い猟犬のような姿をしたチェインであり、上記のリオンがパワーに優れていたのに対して、こちらはより機動力に優れている。しかしその爪を使った攻撃も、人間に瞬間的に難なく致命傷を与える程の高い殺傷力を持っている。 ○ファング=バスカヴィル CV:[[近藤孝行]] 尖った髪型をした大柄な糸目の青年。 常に物腰は丁寧であり、敵であっても礼儀を持って接する人物で、奔放な言動をするロッティに手を焼く事もある。顔の刻印はリリィの顔の魔の刻印を真似て彫ったものである。 また、子供好きであるらしくリリィの面倒も頻繁に見ており、リリィからも特に慕われている。 バスカヴィルの使命には従順だが、一方で良識的な人物で道理に反したことは嫌っており、サブリエでのグレンの虐殺命令にも真っ先に異議を唱えていた。 剣士であり、身の丈ほどもある大剣を使って戦う。その戦闘力と剣術は相当なものであり、エリオットを難なくあしらっている他、純粋な剣術ではブレイクには及ばないものの、作中では下記するチェインとの連携で彼をギリギリのところまで追い込んでいる。 チェインは『&bold(){トーブ}』。黒い穴熊のような姿をしたチェインであり、地中を自在に掘り進んで地中から奇襲することを得意としている。小型のチェインだがその爪による攻撃力は一撃で人間に重傷を負わせるなどかなりのもの。しかしどちらかと言えば奇襲攻撃を得意とするチェインな事に加えてファング自身が自分が戦うことを重視しているので、契約者としては珍しく戦闘ではあくまでチェインは補助要員として使っている。 ○ダグ=バスカヴィル CV:[[白熊寛嗣]] 寡黙な大男。 大体裏方に徹し、目立たない。 ○ツヴァイ=バスカヴィル いつも嘲笑を浮かべる謎のバスカヴィル。 &font(#0000ff,u){&font(#ffffff){エコーの真の姿であり通称の『ノイズ』を名乗っている。}} &font(#0000ff,u){&font(#ffffff){エコーとは対照的に、ヴィンセントに懐いている。}} チェインは他人に仮想人格を取り憑かせ、契約者『ドルディ』の意のままに操る『ドルダム』。 ≪サブリエの悲劇の関係者≫ ○ジャック=ベザリウス CV:[[小野大輔]] ベザリウス家のかつての当主であり、パンドラの創設者。 自らの力を持ってサブリエの悲劇を最小限に食い止め、自身を封印の礎とした英雄と称賛されている。 明るく奔放な性格をしており、その天然ボケさでおまけ漫画等で周囲を振り回す。 オズの記憶に現れ彼を導き、必要とあれば彼の身体を借りている。 ○グレン=バスカヴィル CV:[[谷山紀章]] バスカヴィル家の当主であり、サブリエの悲劇を引き起こしたとされる人物。 ジャックの親友であったが、サブリエの悲劇の直後封印されており、今もなおアヴィスの意志を狙っているという。 ○レイシー=バスカヴィル ジャック、グレンにとって大切な女性。 2人が作った曲「レイシー」の曲名となった人物であり、第1話で登場した成人の儀の会場である屋敷の地下にあった謎の墓の主。 彼女がある意味全ての発端である。 **用語集 ・アヴィス 大罪を犯した者が堕とされるいう異空間の牢獄。 通常は脱出不可能だが、チェインの力をもってすれば歪みを生じることができる。 ・チェイン アヴィスのエネルギーにより生み出された生命体。 人間と契約し、契約者は使役することが可能だが四大公爵家の者にしかできない。 ・違法契約者 正式な手筈を踏まずにチェインと契約した者。 主に一般人がそそのかされてなるものであり、契約するとチェインの力を使うごとに寿命をすり減らしていく。 時が来ると契約者はアヴィスに堕ちる。 ・サブリエの悲劇 100年前に起きた、バスカヴィルの民による虐殺の直後発生した、「サブリエ」と呼ばれる街がアヴィスへと堕とされた事件。 首謀者グレン=バスカヴィルはジャック=ベザリウスにより封印され、未然に防いだ四大公爵家を中心に「パンドラ」が生まれた。 追記・修正お願いします。 #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,3) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - 女の子がみんな可愛い -- 名無しさん (2014-09-07 22:26:00) - どんでん返しに次ぐどんでん返しの連続。登場人物の多くが鬱屈した何かしらの思いを抱えている --   (2014-09-07 23:09:26) - 16巻末からの展開には正直びっくりした。次巻で最終回か早いな -- 名無しさん (2014-09-07 23:17:11) - 早いな。けど、思い返せばもう8年。 -- 名無しさん (2014-09-07 23:23:11) - アニメのedはどっちも名曲 -- 名無しさん (2014-09-08 06:26:42) - 誰だっけ?がすごい多い漫画 -- 名無しさん (2014-09-08 06:38:46) - ↑えっ? -- 名無しさん (2014-09-08 06:49:24) - ここ三巻くらいで毎回泣いてる気がする -- 名無しさん (2014-09-08 08:58:16) - 5巻くらい出てるときに表紙イラストに引かれて買ってそのまま追いかけてる漫画だわ。伏線回収も見事だし、完結したらしっかり評価されると良いな。 -- 名無しさん (2014-09-08 18:23:20) - ブレイクさん大好き。彼が死んでしまって最終巻読む気が半分くらい失せた。 -- 名無しさん (2015-02-06 21:54:53) - ↑この漫画の魅力の半分はブレイクだったからなぁ。 -- 名無しさん (2015-02-06 21:58:53) - 最初黒執事みたいに、パラレル19世紀末のイギリスが舞台なのかと思った -- 名無しさん (2015-02-06 22:03:03) - 何かブレイク死んでからの次巻で完結させるつもりだったけど予定より話延びてまだ終わってないみたいね。最後は二巻同時発売になるかね? -- 名無しさん (2015-02-06 22:08:46) - ↑まじで!なんか最終巻ちっとも発売する気配ねーじゃんとか思ってたらまだ終わってなかったのか! -- 名無しさん (2015-02-06 22:28:58) - 腐向けじゃない的な説明されているけど、黒執事を読んでいた自分は最初かなり腐向けな漫画だと感じた。もちろん、意識して読めばそんなことは全然ないって分かるんだけどね。 -- 名無しさん (2015-02-06 22:36:55) - ↑追記 女の子が軒並み可愛いから男が読んでも普通に楽しめるしね。 -- 名無しさん (2015-02-06 22:39:27) - アナログでここまで綺麗なカラーを描ける人って滅多に居ないから尊敬する。色使いが本当に素晴らしい -- 名無しさん (2015-02-07 00:13:21) - サンホラの漫画でも描いてくれないかなぁ。 -- 名無しさん (2015-02-07 00:33:59) - 6月末に最終巻発売。予想通り二巻同時発売となりました(笑)長い連載になるとキャラが勝手に動いちゃうんだろうし、仕方ないね -- 名無しさん (2015-05-27 15:43:36) - 24巻がやべえ分厚いw -- 名無しさん (2015-06-27 17:36:30) - うろ覚えでどこの話だったか忘れたけどオズが客観的に「どうにかしたかったけどしたところでどうにもならないんだろうし自分もああなるんだろうな」と考えてたシーンが今でも好き -- 名無しさん (2016-09-02 15:24:23) - 敵も味方も愛する者のために全力疾走ってのが良いね。 -- 名無しさん (2020-11-05 16:03:36) - 広告貼りまくれば今からでも売れると思うんだけどな... 個人的には1巻の時点で引き込まれた。 -- 名無しさん (2021-09-25 19:22:51) - 一個の作品としての完成度はそれこそハガレンとかに並ぶレベルだと思うし、まさに隠れた名作とはこの作品のこと。ぶっちゃけ今からでももっと作画とかも含めてハイクオリティなアニメを作り直して、序盤の数巻を無料公開とかして大々的に宣伝したら普通に全然ヒットすると思う -- 名無しさん (2022-09-01 22:20:38) #comment #areaedit(end) }
&font(#6495ED){登録日}:2014/09/07 Sun 22:14:24 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 9 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- #center(){&bold(){おまえの罪、それは―――}} #center(){&bold(){おまえの存在そのものだ――――}} 『Pandora Hearts(パンドラハーツ)』は月刊Gファンタジーで連載していた望月淳氏によるダークファンタジー漫画。 2005年1月号に掲載された読み切り『パンドラハーツ』を基に設定を大幅に改編し連載化した作品である。 2006年から連載され、2015年4月号で完結した。全24巻。 [[ルイス・キャロル]]の童話『不思議の国のアリス』及び『鏡の国のアリス』をモチーフにした『御伽噺』をコンセプトに、非常にダークかつ重厚なストーリー展開が特徴。作者によると他にもイギリスの童謡や歌謡集である『[[マザーグース]]』も参考にした模様。 作画のクオリティは初期から高いのだが、その絵柄や雑誌柄から読んでいない人からは&bold(){腐向け}という印象を一方的に持たれがちである。しかし実際はそんな事は全くない上に、むしろヒロイン達の活躍やその恋愛模様にもしっかりと焦点が当てられており、基本的にヒロインがお飾りになる作品も少なくないGファンタジーのオリジナル作品の中では、珍しいくらいしっかりとヒロイン達がヒロインとして活躍する作品である。 何よりも本作の魅力としては、&bold(){連載当初から貼られた伏線が中盤から後半にかけて驚く程鮮やかに回収されていくこと}である。 秀逸に張り巡らされた設定の数々と、非常に深く緻密かつ魅力的に練られた世界観、そしてそれらを基にして綿密に組まれたシナリオの完成度は圧巻の一言。 また、登場人物の大半が特定の誰かに対する執着や憎悪、偏愛といった感情を抱き、それによって様々な事をやらかす&bold(){アレな人達}ばかりなのも特徴の一つ。よりはっきりと言えば敵も味方も男も女もヤンデレばっかである。むしろツンデレなメインヒロインがかなり希少な存在となっている。 この辺りの登場キャラがヤバい奴ばかりなのは、オリジナルが不思議の国のアリスな時点である意味必然であると言える。本家もヤバい奴しかいないんだし。 しかし、それでいてどのキャラクターも綿密な背景とキャラクターの描き込みによって、独特ながらもとても魅力的で感情移入できるキャラクター達にしっかりと仕上がっている。 総じて、一度読み始めれば読む程に虜になっていくこと間違いなしの作品だと言える。 単行本の巻数も、上記の通り全24巻なので非常に読み易い。 後、単行本のギャグ漫画も評価は高く、さらにカバー裏が毎回遊び過ぎているのもお楽しみの一つ。というより本編が重苦しいのでこうしたおまけでしか癒しがない… 外伝小説も全3巻発売されているが、こちらはシナリオ、挿し絵、さらにおまけ漫画の全てが原作者の望月氏自身の書き下ろしという豪華仕様である(執筆したのは代筆の作者だが)。 各キャラのエピソードを切り抜いた番外編となっており、内容も原作者書き下ろしだけあって原作の雰囲気をよく小説に落とし込んでいる。ファンは必読の外伝である。ただしネタバレも当然含むので、できれば原作を読み終わってから読むことをオススメする。 他にも公式ファンブックも計3巻発売されており、何かと細かい設定の多い本作をより深く理解するためにはこちらも必読である。 2009年にはXEBEC製作でアニメ化されたが、7巻までの内容なので非常に中途半端なところで終わっている。さらに基本的には原作通りの内容なのに、原作の細かい描写をカットしまくったせいで内容が飛ばし飛ばしになっている部分もある上、原作で張られていた幾つかの伏線もカットされている。加えて単純に作画もあまり良くない。 この為に原作ファンからの評価も軒並み低くく、あまりオススメはできない内容となっているが、単行本をいきなり買う事に抵抗がある人が、お試し感覚で軽く見る分には良いのかもしれない。 **ストーリー 四大公爵家の一つ、ベザリウス家の長男のオズ=ベザリウスはその日、15歳の成人の儀を控えていた。 だがその日、別荘の裏庭で奇妙な墓を見つけた時から、彼の運命は狂い始める…。 成人の儀の最中、突然現れた赤いローブの集団によって、伝説に言い伝えられていた監獄「アヴィス」に堕とされてしまったのだ。 そのアヴィスの中で出会った謎の少女・アリスに導かれるがまま、オズは彼女と契約を交わす。 アリスの力で再び元の世界に戻ってきた彼は、アヴィスの研究・その事件解決を仕事とする組織・パンドラに匿われることとなる。 そしてオズは、パンドラと共に過ごすうちに、自身の出生にまつわる秘密や裏に潜む組織「バスカヴィルの民」の陰謀の渦へと入っていく。 これはひとつの物語。ある男によって綴られた滑稽な御伽噺の続き…。 **登場人物(CVはアニメ版の声優) ○オズ=ベザリウス CV:皆川純子 本作の主人公。 四大公爵家の一つ、ベザリウス家の長男にして次期当主候補。年齢は15歳。 基本的にいたずら好きの女好きで、女の子はすぐさま口説きにかかり、その時にかける言葉はホストさながらで、原作者の周囲で呼ばれていたあだ名は「ホスト」。それでいいのか主人公… 一方で意図せずにヒロインをデレさせ、本人はそのことに無自覚な鈍感系主人公の気もある。 また年齢不相応な鋭さを見せる一面もあり、ブレイクとも真っ向から腹の探り合いで翻弄する場合もある。さらにいざという時の胆力もかなりもので銃で撃たれても怯まない程。 他にも、ギルバートを初め弄りがいのある他人を弄るのが大好きなドSで、非常に腹黒い一面もある。 表面上は明るくお気楽で、逆境にも屈せず献身的な性格だが、それは幼い頃から父親から冷遇され形成された、自己否定的な寂寞感の裏返しであり、本質はあらゆる物をそのまま受け入れてしまう極めて虚無的で自罰的な性格である。 明るくお気楽な言動も、自身の弱さを周囲から包み隠す為のものであり、ザクスなど一部の鋭いキャラからは「どこにいるのか分からない」「質の悪い加害者」などと評されている。 前述した女好きでいたずら好きな側面も、全ては誰かに好かれたい構ってもらいたいという、彼自身の心の中の願望が表層化したものだと思われる。まあ叔父さんの影響も間違いなくでかかったのだろうが。 当初はその自罰的な性格から、周囲に迷惑をかけない為に成人の儀でアヴィスに落とされてから10年後の世界に帰還したのを機に、自身の罪を知るべくパンドラで行動することを決めたが、ロッティやエリオットの言葉でやがて自分自身に目を向けるようになり、自分自身と仲間たちを守り彼等と胸を張って歩む為に行動するようになる。 契約した血染めの黒うさぎの力はオズの身体には負担が大きすぎた為に、普段はギルバートの鴉の力で封印しているのだが、やがてジャックが表層化するようになると血染めの黒うさぎの力を制御できるようになったばかりか、何故かオズ自身が血染めの黒うさぎの力を勝手にアリスから引き出して行使できるようになり、ブレイクのイカレ帽子屋と同じアヴィスにまつわるものを砂塵に還す力までもを発揮するようになる。 さらに現代人の子供である筈なのに、何故か作中で初めて会ったアリスのことを懐かしいと感じたり、100年前の光景に既視感を抱いたりと、彼自身にも非常に謎が多い。 そしてアリス同様、物語の展開にしたがって自身の記憶と出生の秘密を知ることになる。 ○アリス CV:[[川澄綾子]] 本作のメインヒロイン。 オズと契約を交わしたチェイン(契約獣)である『&bold(){血染めの黒うさぎ(ビーラビット)}』の少女。実年齢不明。 本来の姿は大鎌を持った巨大な黒いウサギの姿なのだが、何故か人間の少女の姿にもなれる。人間型のチェイン自体は他にもいるものの、人間とチェインの姿を切り替えられるのはチェインの中でも彼女だけであり、どちらが本来の姿なのかは不明。 確立された自我と人格を持ち、人の姿にもなれる上にチェイン特有の殺人や食人衝動なども持たないという、数いるチェインの中でも極めて特殊なチェイン。 長い間記憶喪失のままアヴィスに閉じ込められ、外の世界に脱出し記憶を取り戻すためにオズと契約する。ちなみにそれ以前にもアヴィスから脱出しようとして度々パンドラやバスカヴィルの民と衝突していたらしく、彼等からは最重要警戒対象のチェインにされている。 しかし、脱出後はオズの身体を守るべくギルバートに鴉の力で自身の力を封印されたことで、ブレイクの&s(){脅迫}交渉に応じて、自分の記憶を見つける為にオズと共にパンドラに協力するようになる。 バリバリの肉食で豪快な俺様系アホの娘で、オズに対し「私のもの」としてジャイアニズムを発揮し、その明るさで度々オズを救っている。本作では&bold(){最早希少なツンデレキャラ}。 その男前っぷりは凄まじく、はっきり言って本作の男連中の大半より男前な上に、どっちがヒロインなのか主人公なのかも分からなくなる時すらある。しかし、その一方でデレた時や弱みを見せた時などの破壊力も凄まじく、そのギャップで多くの読者を萌え殺した。 原作者の周囲で呼ばれているあだ名は「番長」。それでいいのかメインヒロイン… 戦闘力は非常に高く、下位のトランプ程度なら人間態で素手でも殺せる程。しかし、彼女の力があまりに強大過ぎた為に、上記した通り脱出後はギルバートの鴉の力でチェインとしての力を封じられ、その為に平時は人間の姿で過ごしており、外見相応の普通の少女程度の力しか出せなくなっている。 加えて、物語が進む毎に何故かオズが自分で血染めの黒うさぎの力を勝手に使うようになり、それに伴って逆に彼女の中の血染めの黒うさぎの力はどんどん衰退していく事になる。 そしてオズ同様、物語の展開にしたがって自身の記憶と出生の秘密を知ることになる。 &font(#0000ff,u){&font(#ffffff){実は元々は人間の少女であり、サブリエの悲劇の際に何者かに殺害されている。それ後は何故か自ら記憶を破り捨てて記憶を失い、チェイン血染めの黒うさぎとなってアヴィスに存在してきた}} ○ギルバート=ナイトレイ CV:[[鳥海浩輔]] パンドラのエージェントで、10年前のオズの従者。当時は14歳で作中では24歳。 傷だらけな上に記憶喪失の状態で、何故かベザリウス家の敷地内で行き倒れていたところを拾われ、オスカーの紹介でオズの従者として仕えることになったが、 オズがアヴィスに堕とされ、彼を取り戻すために四大公爵家のナイトレイ家の養子となってパンドラにも入り、後に鴉との契約に成功する。 オズやオスカーことは強く慕っており、特にオズに対しては自身の主人(マスター)として異様とも言える程の執着心を持っている。そして再会したオズとは年上としての再会となったが、従者以上友達未満な複雑な関係となっている。 オズの事は自身の身を顧みない彼に不安を抱きつつ、一方で彼自身もまたオズに対する執着から危うい行動が多く、オズを初めとした周囲からはその姿勢を危険視されている。 アリスの事も、当初はオズの身体を脅かす害虫としか認識しておらず、「バカウサギ」と呼んで銃を抜く事すら辞さない程に露骨に嫌悪していたが、彼女と共に過ごす中で次第に互いに仲間意識が芽生えていくこととなる。 一方でオスカーに対しては、ナイトレイ家に渡った事から強い負い目を感じて10年の間避け続けていた他、義弟のエリオットのことはナイトレイ家では唯一可愛がっていた為、自身が鴉と契約した上でナイトレイ家から逃げ出した事に負い目を感じており、彼との関係性でも悩んでいる。 その持ち前のヘタレさをブレイクにイジられることもしばしばで、アリスに付けられたあだ名は「ワカメ」。公式での呼び名は「ヘタレワカメ」。 公式でもネタにされるレベルでそのヘタレさは筋金入りであり、肝心な場面ではヘタレて役に立たず、オズの従者でありながら彼の複雑な心境にも気付ききれていないなど、従者としても割とダメな部分が多く、多くの読者から「このワカメしっかりしろ」と言われた。 加えて同じく記憶喪失のアリスとは違って、自分の記憶を取り戻すことに本能的な恐怖を抱いており、記憶を取り戻すことは望んでいない。 しかしオズやアリス同様、物語の展開にしたがって自身の記憶と出生の秘密を知ることとなり、そんな中でやがて彼なりに精神的にも従者としても成長していく事となる。 チェインは黒翼のチェインの一体の『&bold(){鴉(レイヴン)}』。青い炎を吐く大カラスでかなりの戦闘力を持つのだが、鴉の力はオズの身体を守るべく血染めの黒うさぎの力を封印する為に使っており、鴉の力を使って戦う事はできない状態になっている。他にも主に銃の扱いに長けている。 ○ザークシーズ=ブレイク CV:[[石田彰]] レインズワース家の使用人。実年齢不明。 ピエロのような出で立ちをしており、アリスから付けられたあだ名も「ピエロ」。甘いものが好きなのか常にキャンディを持ち歩いており、お茶会の際には客や相手のケーキにすら手をつけるとんでもない使用人。 誰に対しても慇懃無礼で常に人を喰ったような性格をしており、他人を小馬鹿にするのが趣味なドS男であり、何を考えているのかもさっぱり分からない。 しかし、本心としては忠義に篤く仲間に対しても真摯な性格であり、原作者からは「厳しいパパ」と評されている。シャロンからは影で「ザクス兄さん」と呼ばれて慕われている。 左目をアヴィスの意志に奪われており、その為に普段は前髪で左目を隠している。 実はかつてチェインの違法契約をして最終的にアヴィスに堕とされたが、そこでアヴィスの意志と接触しており、その事とパンドラに入った後の再度のチェインとの契約で肉体に限界が来ており寿命が残り少ない。その時の経験から100年前の真実を求めて活動している。 剣術に非常に長けており、「パンドラ最強」と謡われる程に強く、基本的に彼に戦わせれば負け無しなのだが、上記の事情から少しでもチェインの力を使えば直ぐに吐血して倒れてしまうのであまり戦えない。しかもその症状は物語が進む程に深刻になっていく。 また、チェインと契約した影響で身体の成長が20代前半で止まっている。 チェイン(正規)は『&bold(){イカれ帽子屋(マッドハッター)}』。帽子とマントを羽織った巨大な目玉の姿をしたチェインであり、アヴィスに関わる全ての力を消滅させる、チェイン殺しのチェイン。その力と持ち前の剣術と合わせる事でチェインやバスカヴィルに対しては絶対的な戦闘力を誇り、バスカヴィルからは“天敵”として最大の警戒対象の一人にされている。一方でイカれ帽子屋自体は普通の人間や現実世界の物に対しては何の干渉もできないチェインであり、その為に契約者としては珍しく戦闘時はあくまでチェインのことは補助として扱い、ブレイク自身がその力を剣などに纏わせて直接戦うスタイルである。 ○シャロン=レインズワース CV:[[花澤香菜]] 四大公爵家の一つ、レインズワース家の令嬢にして次期当主。実年齢は23歳。 本作のヒロインの一人で、穏やかで優しい性格だが、内なる芯の強さを持つ強かな少女で、ブレイクの主人。 ブレイク曰く大のショタコンらしいのだが、真偽は不明。一方でアリスのことを気に入っており、彼女に「お姉さま」と&s(){無理矢理言わせた}言われた際は非常に喜んでいた。 常にどこかにハリセンを仕込んでおり、ツッコミの際にはこれで相手を張り倒す。&s(){相手は主にブレイク}。ちなみにこのハリセンはシャロンに限らずレインズワース家の女性は皆が携帯している。どういう家なんだレインズワース家… 普段はブレイク同様に底の知れない態度をしているが、中身は外見相応の少女であり、ブレイクのことも表向きは呼び捨てにして主人らしく振る舞っているものの、裏では「ザクス兄さん」と呼んで慕っており、彼の前で見せる妹としての素顔のギャップは凄まじい。 しかし、四大公爵家次期当主としての自覚と覚悟は並々ではなく、例え人質に捕られても毒を盛られて衰弱した状態でも動じず、決して相手には屈しない胆力の持ち主。 中身は既に大人の女性なのだが、ブレイク同様にチェインとの契約の影響が身体の成長が13歳で止まっている。しかし箱入り娘なので恋愛に関しては奥手で、本人は恋愛小説が好きなもののキスシーンの挿し絵だけで赤面してしまう。一方で酒が入ると女王様気質になる。 一応は主要キャラの一人なのだが、その中でも出番が少なく、おまけでそれをよくネタにされがち。 チェインは『&bold(){一角獣(エクエス)}』。黒いユニコーンの姿をしたチェインであり、影と影を繋いで相手の会話や場所を影を通して見聞きして情報を収集したり、影を通して空間を繋いで人間を転移させることが可能。基本的には情報収集が得意なチェインなのだが、戦闘能力もそれなりに高く、かなり汎用性の高い便利なチェインである。 ○ヴィンセント=ナイトレイ CV:[[福山潤]] 四大公爵家の一つ、ナイトレイ家の養子でギルバートの弟。年齢は23歳。 長い金髪に金とワインレッド色のオッドアイが特徴な美青年で、顔立ちや切れ長な目がギルバートと似ている。 兄と同時期にやはり何故か傷だらけでナイトレイ家の敷地内で倒れていたところを保護され、兄を探していたのだが、ギルバートがナイトレイ家の養子となったことで再会。 後に彼と同じくパンドラに入る。 兄に対し病的なまでの執着心を抱いており、何を考えているのかと問われると&bold(){「僕はいつでもギルのことを考えていますよ」}と答える&s(){変態的な}ブラコン。 しかも何かにつけてハサミであらゆるものを切り裂こうとするヤバい癖の持ち主であり、従者のエコーを何かにつけて膝に乗せたり髪を拭いたりと人形のように愛でているド変態。&s(){ヴィンセントそこ変われ} また100年前のサブリエの悲劇の関係者であるらしいが、何故か100年前の事件を知られることを何よりも恐れており、100年前の真実を求める全ての人間(特にブレイク)を嫌悪して妨害しようとする。 パンドラに与する一方で実は裏でバスカヴィルの民とも内通しており、本作のトリックスターの一人として、様々な事件の裏で暗躍を繰り返すが、その目的は不明である。 しかしながら、兄のギルバートさえ絡まなければ意外にも感性は常識的な部分もあり、特にエイダとの絡みを境にして、後に作中では段々とツッコミ役になっていった。 チェインは『&bold(){眠り鼠(ヤマネ)}』。ゼンマイ仕掛けの玩具のネズミのような姿をしたチェインであり、対象者を眠らせることができるのだが、副作用としてヴィンセント本人もその力に当てられて思わぬ場所で寝ることもある。 ○エコー CV:[[広橋涼]] ヴィンセントの従者の少女。年齢は自称16歳。 水色の短髪の可愛らしい少女だが、無表情で棒読みで台詞に必ず句読点を付けるのが特徴。一人称は「エコー」。本作のヒロインの一人であり、本作では&bold(){希少なクーデレキャラ}。 ヴィンセントに忠実な人形のような振る舞いを見せるが、内心ではヴィンセントのことはウザがっており、本心ではヴィンセントに対しては強い疑問や不信感も抱いている。 一方でオズのギルバートの主人であり恩人という話をすんなり信じたりと、意外に根は素直な性格であり、相手に対してもズバズバとものを言うなど裏表がない。 オズからは「エコちゃん」と呼ばれているが、その度に「エコーです」とばっさりと返すのがお決まり。しかし、オズの言葉に共感したことをきっかけにやがて人間らしい感情に目覚め、ヴィンセントの命令に背くなど独立した意思を見せ始める。 そしてやがてオズに対して好意を抱き始め、オズから祭りの際にプロポーズを意味する髪飾りを貰って赤面したり(オズ自身はその意味を知らなかった)、アリスに嫉妬したりと明確にデレ始める。可愛い。 そのビジュアルとクールな杓子定規系のキャラ、そしてデレた時の破壊力から本作の男性ファン&s(){オタク}からの人気は非常に高く、特にヴィンセントにとある理由で毒を盛られた際の顔を赤らめながら息を荒くして喘ぐエコーの姿は、全国のリョナ好きを無事に爆死させた。 ちなみに作者のお気に入りキャラの一人でもある。 戦闘では、袖から暗器を出して戦い非常に高い身体能力を持つが、人間相手はともかく通常の武器が効かないチェイン相手には決定力に欠ける。 &font(#0000ff,u){&font(#ffffff){その正体はバスカヴィルの民の一人、ツヴァイ(ノイズ)のチェインが生み出した仮想人格の一つである。}} ○オスカー=ベザリウス CV:梅津秀行 オズとエイダの叔父で、ベザリウス家現当主。年齢は当時は35歳で作中では45歳。 オズを父親代わりに育てた人物であり、現在のオズの人格は彼の影響が大きい。 10年前までは細身なイケオジだったが、10年でマッチョになった。 豪快で気さくな性格をしており、貴族らしからぬ庶民的な感覚の人物で、よく服装を変えて下町に遊びに行っている。かつての妻ともそこで出会ったのだが、身体が元々弱かった為に出産の際に母子共に亡くなっている。 女好きでしょっちゅう女性を口説いており、その点はオズにしっかり引き継がれている。 オズやギルバートからは尊敬されているのだが、ギルバートの方からはベザリウスを裏切りナイトレイに渡ったという引け目から、この10年間は避けられ続けていた模様。しかし、2人のことは実の息子として変わらず大事に想っており、ぶっちゃけ本作屈指の漢である。 チェインとの契約に必要な素質は無かったらしく、ベザリウス家の保有する黒翼のチェインであるグリフォンは兄のザイと契約したままだが、それでも当主として他の家とも渡り合い、ベザリウス家の立場や強い力を変わらず維持するだけの手腕がある。 また、ベザリウス家の持つ扉の鍵は妻の指輪に宿らせている。 ○エイダ=ベザリウス CV:福原香織 オズの妹。年齢は当時は8歳で作中では18歳。 10年前は幼い少女だったが、10年の時を経て可憐かつナイスバディな美少女に成長した。本作のヒロインの一人であり、その中でもぶっちぎりの巨乳である。その大きさはロッティすら超えており、作者曰く「その胸は凶器」。 性格は天然ぎみのおっとりとした少女であり、背景には花とのほほ~んという擬音が入るほどである。現在では国内有数の名門であるラトウィッジ校に入学しており、そこではこのキャラクターに似合わず風紀委員を務めている。 猫が好きらしく10年前も現在も猫を飼っており、ラトウィッジ校では風紀委員の活動に猫の嗅覚も利用していた。 オスカーやオズからは溺愛されており、彼女が好きな人ができた旨を報告したところ、特にオスカーは半狂乱状態になるほどである。一方で彼女自身も叔父や兄のことを慕い続けており、10年もの間兄を待ち続けていた。ギルバートが常に被っている帽子も彼女がプレゼントしたものである。 実は彼女が想いを寄せる相手とはヴィンセントのことであり、オスカーが持つベザリウス家が持つ扉の鍵を手に入れる為の材料として利用するべく、ヴィンセントから交際を申し込まれたのだが、利用されるどころか持ち前の天真爛漫さで逆に無自覚にあのヴィンセントを振り回していくことになる。 ヴィンセントに対する想いは本物なのだが、そもそもブラコンの変態であり女嫌いの気すらある彼との恋愛を成就させるのは、あまりにも高く険しすぎる道のりである。 さらに10年間も兄をアヴィスから助ける方法を探すべく、彼女なりに様々なオカルトや伝承を調べた結果、とんでもないオカルト好きになってしまい、その様は&bold(){あのヴィンセントをドン引きさせた}。10年前の時点からギルバートが教えたアヴィスの伝承に興味を持っており、元々その傾向はあったのだと思われる。 ○ザイ=ベザリウス CV:大川透 オズとエイダの父親。オスカーの兄にしてベザリウス家前当主。 作中では顔に常に影が入っており、その容姿ははっきりと描かれてはいないが、顔に大きな傷があるのが特徴である。 何故か息子のオズのことを毛嫌いしており、その感情は憎悪に域にすら達している程。 オズの存在すら全否定しており、彼の言動がオズの人格を歪める決定的な要因となった。この為にオズの中ではその存在自体がトラウマになっており、ギルバートやエイダからは嫌悪されている他、オスカーからも複雑な感情を抱かれている。 何故かオズがアヴィスに堕ちた10年の間に消息を絶っており、その為に現在ではオスカーが新たな当主となっている。 しかし、元ベザリウス家当主としての権力や政治手腕はかなりのもので、国内の貴族間での知名度や影響力は未だに強い。 後に何とバスカヴィルの民と行動を共にしていることが明らかとなったが、その目的は謎に包まれている。また、何故かベザリウス家と対立関係にあるナイトレイ家当主のナイトレイ公とも繋がりがある模様。 チェインは黒翼のチェインの一体の『&bold(){鷹獅子(グリフォン)}』。本人も剣や銃などである程度は戦える。 &font(#0000ff,u){&font(#ffffff){実は成人の儀の日にオズをアヴィスに堕としたバスカヴィルの民の正体。鷹獅子が持つ対象者をアヴィスに堕とす力でオズを堕とした}} ○エリオット=ナイトレイ CV:野島裕史 ナイトレイ家の嫡男で、ギルバートとヴィンセントの義理の弟。年齢は16歳。 現在は名門ラトウィッジ校に従者のリーオと共に通っている。 性格はとても誇り高い熱血漢で、自分の家名と血に強いプライドを持っている。弱者や他人を助けることを貴族としての誇りであり義務としている、良い意味で貴族らしい[[ノブレスオブリージュ]]の精神に溢れた少年。 常に弱者を助ける事と自分を決して死なせない事を信条としており、自分のことを粗末にする者には他人を助ける資格などないという信念を持つ。 その信念と行動、そして彼の言葉が結果的にはオズに自身の過ちや問題を気付かせ、オズの精神的な成長と変化に大きく影響する事となった。 負けず嫌いな努力家であり、本質的にはオズと似ているところも多い。 その一方で、短気なので直ぐに頭に血が上り後先を考えない言動をすることも多く、色んな意味で猪突猛進気味な少年であり、その点でリーオに諫められる事も少なくない。ブレイクからは「沸点の低いお坊ちゃん」と評されている。 基本的には、ナイトレイ家の人間とは思えない程に真っすぐな少年なのだが、その真っすぐ過ぎる性格に加えて、父親のナイトレイ公にベザリウスを憎むよう幼少期から刷り込まれた事もあって、ベザリウス家には強い敵意を示しており、エイダのことも一方的に嫌っている。一方でエイダからは「とても頼りになる優しい人」と評されている。 また、鴉との契約に成功したにも関わらず、実家を逃げ出してベザリウス家に戻ってオズの従者をしているギルバートのことも嫌悪している。ギルバートの方もナイトレイ家の中では唯一エリオットの事は義弟として可愛がっていた事もあって、エリオットに対しては強い負い目を感じている。 オズとも当初は愛読小説「聖騎士物語」の押しキャラで衝突して以降、オズがベザリウスだと発覚したこともあってすれ違いが多かったが、オズ自身がラトウィッジ校の件を経てエリオットと友達になる事を望んでぶつかり続け、やがてエリオット自身も自分の目で物事を見極められる人間になりたいという思いを抱くようになった事もあって、エリオットも心を開き2人は気の置けない友人となっていった。 一方で、100年前にグレンが作曲した懐中時計のオルゴールの曲「レイシー」を、何故か自分が作曲したと言ってリーオと共にピアノで連弾したり、血まみれの死体の中で血に濡れた剣を持って佇むという悪夢に苦しめられるなど、実は彼自身にも謎が多い、 戦闘ではナイトレイ家嫡男の証である黒剣で戦う。剣術は年齢を考えると中々なものであり、本気ではなかったとはいえバスカヴィルのファング相手に時間稼ぎできる程。 ○リーオ CV:[[渡辺明乃]] エリオットの従者を務める少年。年齢は16歳。 ぼさぼさ頭にビン底眼鏡が特徴で、いつも飄々としたマイペースな性格。 本好きであり知的好奇心が凄く、珍しい動植物なども必ず図鑑で調べる。 基本的には冷静な性格なのだが、実はエリオットよりも手が早く喧嘩の仲裁の為なら主人のエリオットに対してすら一切の容赦なく鉄拳制裁を下す。 また、エリオットに対しても全く遠慮せずにズケズケと物を言うなど、作者からも「エリオットじゃなければ即クビになっている」と評されている程である。 しかし、実はエリオットに対してはかなりの忠義と恩を感じており、彼の一切遠慮ない言動も全てはエリオットに対する彼なりの従者としての使命感からである。実際にエリオットが内心では自分の非を認めている場合は、何も言わずに彼に静かに自制を求める。 エリオットからも単なる従者を超えて対等な友人として見られており、その絆は非常に強い。 実は孤児の出身で、元はナイトレイ家が管理する孤児院・白天使(フィオナ)の家出身である。そこでエリオットと出会い彼に見初められた。 孤児の出身の者を従者にする事は、エリオットの兄や姉からは大反対されたものの、エリオット自身は自分やナイトレイの名に媚びない従者を欲していた事もあって、半ば強引にリーオを従者にしたという経緯であり、リーオのエリオットに対する恩義は主にこれである。 一応エリオットの護衛も兼ねている為、普段から銃で武装しており、剣などの扱いも教え込まれているものの、銃や剣を扱うセンスは皆無で、銃が当たった際には本人も驚く程である。 ○ルーファス=バルマ CV:[[内田夕夜]]、[[チョー]](幻影) 四大公爵家の一つ、バルマ家の現当主。年齢は67歳。 現在の四大公の中では最年長なのだが、彼もまたチェインとの契約の影響で肉体の成長が止まっており、外見は20歳前後のまま。その事や本人の秘密主義もあってか、基本的にパンドラ内であっても公の場に出る時は、下記のチェインの力で作った風船人形ような外見の老人の幻影を影武者としており、本人はシェリルの車椅子を押す従者の青年に扮している事が多い。 古風な口調が特徴な人物で、常に人を食ったような言動をする非常に食えない人物。 パンドラ随一の変わり者&s(){変人}と呼ばれており、「知識は力」「情報を制した者が全てを制する」というバルマ家の家訓をどこまでも地で行く男。その情報力は凄まじくパンドラを駆使した情報網の構築はおろか、他人の弱みを握ることにも余念はなく、知ったところでどうにもならないような、極めてどうでもいい個人情報まで把握しようとする。 同時に他人の事は基本的に有益か無益かのみで判断し、平然と駒として利用する冷徹な人物でもあり、オズやブレイクらからは嫌悪されている。 物語ではその情報力を振るって、度々オズ達に働きかけては彼等を利用する形で動かすポジションであり、物語の謎を紐解く上で非常に重要な役割を担うキャラとなる。 また、口では相互利用とは言いつつ何だかんだで情をすてきれないブレイクとは違って、こちらはオズ達とは完全なる相互利用に基づく関係性が展開されるのが特徴。 そんな彼の唯一の弱点は幼馴染であるシャロンの祖母・シェリル女公爵であり、彼女に対しては昔から一切頭が上がらず、彼女のハリセンによる制裁を何よりも恐れている。 しかしその一方で、実はシェリルこそが彼の初恋に人であり、彼女が結婚して娘どころか孫が生まれて、老齢になった今でも恋焦がれ続けているとんでもなく一途な人。ただし、愛しているのは彼女だけで、その孫のシャロンにも一切容赦ないところは徹底している。 チェインは黒翼のチェインの一体の『&bold(){愚鳥(ドードー)}』。幻影を作り相手を惑わす能力を持つが、やろうと思えば相手をショック死させることもできる非常に強力なチェインで、単純な物理攻撃の威力もかなりのもの。また、ルーファス自身も常に愛用している鉄扇で戦闘を行え、その見かけに反して戦闘力はかなりのものである。 ○レイム=ルネット CV:[[諏訪部順一]] バルマ家に仕える使用人。ルネット伯爵家の次男。年齢は26歳。 生真面目な性格で、変人の主人やイカレた友人に振り回される作中屈指の苦労人。 緊張したり追い詰められると眼鏡を高速で拭くのが癖である。 あのブレイクの数少ない友人であり、昔ある事情から一時的にレインズワース家で働いていた頃に、ブレイクと出会いやがてシャロンの母・シェリーの影響で心を取り戻したブレイクと親しくなった。 周囲からは「影が薄い」だの「地味」だのと評される事が多いが、仕事自体は非常に優秀であり、実はパンドラ内での信用や影響力はかなりのもの。四大公のオスカーやシェリルからも信頼されている。 何故か年下からも年上からも、上司からも部下からも「レイム」or「レイムさん」と呼ばれて全くファミリーネームでは呼ばれない。それだけ親しみやすいということなのであろうが本人は気にしている。 チェインは『&bold(){三月うさぎ(マーチヘアー)}』。羽根付き帽子を被った白いうさぎの姿をしたチェインで、契約者を一時的に仮死状態にする能力を持つ。戦闘には全く使えないチェインで、その戦闘力は下級チェインのトランプ以下である。レイム自身も戦闘には全く向いておらず、当初はオズからは契約者とすら認識されていなかった。 ○シェリル=レインズワース レインズワース家の現当主。実年齢不明。 見た目は優雅で上品な老婦人であり、常に朗らかで笑顔を絶やさない。足が不自由であるらしく、車椅子で移動している。 一方で、想定外の危機的な事態にも全く動じないばかりか、それを逆に楽しむ程の凄まじい胆力の持ち主で、本気を出した時の迫力と威厳は一切老いを感じさせないまさに女傑である。 レインズワース家の家訓である「レインズワースの女たる者、いついかなる時も明るく・軽やかに・美しく!」を、年老いてなおどこまでも地で行く女性である。 パンドラや他の四大公に対する影響力や政治手腕も凄まじく、あのルーファスですら全く頭が上がらない程で、使用人のブレイクが「パンドラ最強」と呼ばれているのに対して、彼女自身は「パンドラ最恐」と恐れられている。 レインズワース家に伝わるハリセン術の威力もシャロンのそれを超えており、単純に叩く事はおろか投擲して壁にめり込ませる事すらも可能。何者なのこのおばあちゃん… 一方で、その愛用ハリセンに国内で流行しているジャン太君というぬいぐるみのキーホルダーを付けているなど、意外とミーハーな一面も持つ。 チェインは黒翼のチェインの一体の『&bold(){梟(アウル)}』。 ≪アヴィス≫ ○アヴィスの意志 CV:[[川澄綾子]]、[[柚木涼香]](うさぎの人形) アヴィスの力の核が具現化した少女で、パンドラとバスカヴィルの民の双方が求める存在。 普段はアヴィスの最下層に存在する喋る人形だらけの家に住んでいる。 外見はアリスと瓜二つであり、本人曰く彼女の本当の名前も「アリス」である。血染めの黒うさぎのアリスとの相違点は髪や服装まで全てが真っ白であること。 文字通りアヴィスの全ての核となる存在であり、一部の例外を除いて全てのチェイン達が仕えるべき主人にあたる。チェインにとって彼女の意思は絶対であり、違法契約者のチェインは基本的に自分の契約者よりも彼女の意思を最優先する。パンドラのチェインなどの完全に契約者の制御下に置かれているチェインであっても、暴走したりその制御から外れた場合は彼女の意思を実行すべく暴れる。 性格は、アリスとは対照的な穏やかな言動で天真爛漫かつ無邪気だが、己の快不快だけでチェインを破壊し、チェシャ猫にあげる為に笑顔でブレイクの左目を抉り取るなど、無邪気故の残酷さと狂気が滲み出ている少女。 しかも、その時々で急に人が変わったかのように笑ったり子供のように泣きじゃくったり、直前までの記憶を喪失したりと、その言動も情緒も記憶も全てが不安定な存在である。 かつてサブリエでバスカヴィルの元で幽閉されていた際にジャックと出会い、自身に様々な事を教えて遊びに来てくれるジャックを強く慕うようになる。ジャックに対する執着心は凄まじく、現在もアヴィスでジャックの事を待ち続けており、それによって現実世界に様々な干渉をしようとする。また、アリスのことは嫌っているらしく、時折アリスに対して干渉しては冷笑的な言葉を浴びせて時には排除しようとする他、彼女の意思を受けたチェシャ猫を初めとした多くのチェインがアリスの命を狙って行動している。 &font(#0000ff,u){&font(#ffffff){その正体はアヴィスで産み落とされた双子の片割れがアヴィスの核と融合した存在。そしてもう一人の双子こそが後の血染め黒うさぎの方のアリスであり、彼女が人間だった頃は彼女の身体を使って時折現実世界に意識だけ表層化してアリスとして過ごしていた。即ちアリスとはこの双子に与えられた共通の名前であり、2人は文字通り表裏一体の同一にして異なる存在同士である。}} ○チェシャ猫 CV:[[山口勝平]] 猫型の獣人のような姿をしたチェイン。 元々は目が無かったのだが、かつてアヴィスの意志がブレイクから奪った左目を与えられている。右目はない。 アヴィスの意志の狂信者であるとされており、彼女に仇なす全ての者に敵意を向ける。 普段はアリスの記憶から構築された特殊な空間を住処としており、そこでアリスの記憶を守っている。基本的には現実世界に干渉することはなく、この空間内ではチェインとしての存在を安定させて自由に力を発揮できるので、事実上契約者を必要とはしていない存在である。 アリス同様に確固たる人格と自我を持ち、食人や殺人衝動も希薄であるなど極めて特殊なチェインである。外見も巨大な猫の影のような姿になって暴れる事もできるが、こちらは暴走状態に近くこの姿になることは人型の姿を捨てることであり、アリスと違って自由に姿を変えられる訳ではない。また自分の事をチェインではなくあくまで猫だと自認していることも特徴。 作中では、アヴィスの意志の脅威であるアリスとブレイクをまとめて自身の空間に閉じ込めて抹殺を試みる。一方で何故かアリスの記憶を守る事を己の使命としており、オズからも違和感を抱かれるが… &font(#0000ff,u){&font(#ffffff){その正体は、かつてヴィンセントに両目を抉られたアリスが飼っていた黒猫が、アヴィスで新たな命を与えられてチェインと化した存在。彼が慕っていたアリスとはアヴィスの意志の方であり、後に血染めの黒うさぎとなるアリスではなかった。同一の存在である故にアリスの記憶とは=アヴィスの意志の記憶であり、彼はアヴィスの意志を守るべくその記憶を守り続けていたのである。}} ≪バスカヴィルの民≫ ○シャルロット=バスカヴィル CV:[[豊口めぐみ]] 愛称”ロッティ”。 一見するとイケイケで奔放なお姉さんであり、ファングらも手を焼く女性。気に入らない男は足で踏んでいくスタイル。 しかし、実際はバスカヴィルの使命に関しては誰よりも真面目で真摯であり、現場指揮官を任せられることも多い。仲間思いであり、特に年少のリリィに対しては姉のように色々と面倒を見ている。 作者のお気に入りキャラの一人。 実はかつてグレンに恋心を抱いており、彼を崇拝している。ジャックとも奔放な彼を一見嫌いながらも内心では彼がグレンと友人として接することに感謝していた。それだけにグレンを倒して英雄と呼ばれるようなった現在のジャックに対してはかなり複雑な心境を抱いている。 他人を見る目はかなりのもので、初対面でオズの歪さを見抜いて彼が加害者であることを告げてオズを精神的に追い詰める。しかし結果的には、彼女の言葉がエリオットと並んでオズに自らの間違いを気付かせて、彼を精神的に成長させる大きな要因となった。 作中では、バスカヴィルの民の中心的な人物として全編を通して活動しており、オズ達やパンドラと衝突する機会も最も多い。その為、必然的にある目的からバスカヴィルに接近しようとしていたブレイクとも何かと縁がある。 チェインは『&bold(){リオン}』。王冠を被ったオスのライオンの外見をしており、高い機動力に加えてパワーや攻撃力などにより優れており、地面に罅を入れる程の膂力と爪を持つ強力なチェイン。 ○リリィ=バスカヴィル 幼く天真爛漫な少女。典型的なアホの娘。顔に魔の紋様を彫られている。 11巻で新たにバスカヴィルが保有する扉から現実世界に出てきた。 基本的には無邪気で人懐っこい少女であり、バスカヴィルの民の屈指の癒しキャラ。 しかし一方で無邪気さ故の残酷な一面も持つ。 ある一件でレイムと関わって以来、様々な理由が重なってレイムがお気に入りとなる。しかしパンドラの人間であるレイムは彼女と敵対せざるを得ず、レイムの方は無邪気に自分に善意を向ける彼女に複雑な心境を抱いている。 チェインは『&bold(){バンダースナッチ}』。黒い猟犬のような姿をしたチェインであり、上記のリオンがパワーに優れていたのに対して、こちらはより機動力に優れている。しかしその爪を使った攻撃も、人間に瞬間的に難なく致命傷を与える程の高い殺傷力を持っている。 ○ファング=バスカヴィル CV:[[近藤孝行]] 尖った髪型をした大柄な糸目の青年。 常に物腰は丁寧であり、敵であっても礼儀を持って接する人物で、奔放な言動をするロッティに手を焼く事もある。顔の刻印はリリィの顔の魔の刻印を真似て彫ったものである。 また、子供好きであるらしくリリィの面倒も頻繁に見ており、リリィからも特に慕われている。 バスカヴィルの使命には従順だが、一方で良識的な人物で道理に反したことは嫌っており、サブリエでのグレンの虐殺命令にも真っ先に異議を唱えていた。 剣士であり、身の丈ほどもある大剣を使って戦う。その戦闘力と剣術は相当なものであり、エリオットを難なくあしらっている他、純粋な剣術ではブレイクには及ばないものの、作中では下記するチェインとの連携で彼をギリギリのところまで追い込んでいる。 チェインは『&bold(){トーブ}』。黒い穴熊のような姿をしたチェインであり、地中を自在に掘り進んで地中から奇襲することを得意としている。小型のチェインだがその爪による攻撃力は一撃で人間に重傷を負わせるなどかなりのもの。しかしどちらかと言えば奇襲攻撃を得意とするチェインな事に加えてファング自身が自分が戦うことを重視しているので、契約者としては珍しく戦闘ではあくまでチェインは補助要員として使っている。 ○ダグ=バスカヴィル CV:[[白熊寛嗣]] 寡黙な大男。 大体裏方に徹し、目立たない。 ○ツヴァイ=バスカヴィル いつも嘲笑を浮かべる謎のバスカヴィル。 &font(#0000ff,u){&font(#ffffff){エコーの真の姿であり通称の『ノイズ』を名乗っている。}} &font(#0000ff,u){&font(#ffffff){エコーとは対照的に、ヴィンセントに懐いている。}} チェインは他人に仮想人格を取り憑かせ、契約者『ドルディ』の意のままに操る『ドルダム』。 ≪サブリエの悲劇の関係者≫ ○ジャック=ベザリウス CV:[[小野大輔]] ベザリウス家のかつての当主であり、パンドラの創設者。 自らの力を持ってサブリエの悲劇を最小限に食い止め、自身を封印の礎とした英雄と称賛されている。 明るく奔放な性格をしており、その天然ボケさでおまけ漫画等で周囲を振り回す。 オズの記憶に現れ彼を導き、必要とあれば彼の身体を借りている。 ○グレン=バスカヴィル CV:[[谷山紀章]] バスカヴィル家の当主であり、サブリエの悲劇を引き起こしたとされる人物。 ジャックの親友であったが、サブリエの悲劇の直後封印されており、今もなおアヴィスの意志を狙っているという。 ○レイシー=バスカヴィル ジャック、グレンにとって大切な女性。 2人が作った曲「レイシー」の曲名となった人物であり、第1話で登場した成人の儀の会場である屋敷の地下にあった謎の墓の主。 彼女がある意味全ての発端である。 **用語集 ・アヴィス 大罪を犯した者が堕とされるいう異空間の牢獄。 通常は脱出不可能だが、チェインの力をもってすれば歪みを生じることができる。 ・チェイン アヴィスのエネルギーにより生み出された生命体。 人間と契約し、契約者は使役することが可能だが四大公爵家の者にしかできない。 ・違法契約者 正式な手筈を踏まずにチェインと契約した者。 主に一般人がそそのかされてなるものであり、契約するとチェインの力を使うごとに寿命をすり減らしていく。 時が来ると契約者はアヴィスに堕ちる。 ・サブリエの悲劇 100年前に起きた、バスカヴィルの民による虐殺の直後発生した、「サブリエ」と呼ばれる街がアヴィスへと堕とされた事件。 首謀者グレン=バスカヴィルはジャック=ベザリウスにより封印され、未然に防いだ四大公爵家を中心に「パンドラ」が生まれた。 追記・修正お願いします。 #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,3) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - 女の子がみんな可愛い -- 名無しさん (2014-09-07 22:26:00) - どんでん返しに次ぐどんでん返しの連続。登場人物の多くが鬱屈した何かしらの思いを抱えている --   (2014-09-07 23:09:26) - 16巻末からの展開には正直びっくりした。次巻で最終回か早いな -- 名無しさん (2014-09-07 23:17:11) - 早いな。けど、思い返せばもう8年。 -- 名無しさん (2014-09-07 23:23:11) - アニメのedはどっちも名曲 -- 名無しさん (2014-09-08 06:26:42) - 誰だっけ?がすごい多い漫画 -- 名無しさん (2014-09-08 06:38:46) - ↑えっ? -- 名無しさん (2014-09-08 06:49:24) - ここ三巻くらいで毎回泣いてる気がする -- 名無しさん (2014-09-08 08:58:16) - 5巻くらい出てるときに表紙イラストに引かれて買ってそのまま追いかけてる漫画だわ。伏線回収も見事だし、完結したらしっかり評価されると良いな。 -- 名無しさん (2014-09-08 18:23:20) - ブレイクさん大好き。彼が死んでしまって最終巻読む気が半分くらい失せた。 -- 名無しさん (2015-02-06 21:54:53) - ↑この漫画の魅力の半分はブレイクだったからなぁ。 -- 名無しさん (2015-02-06 21:58:53) - 最初黒執事みたいに、パラレル19世紀末のイギリスが舞台なのかと思った -- 名無しさん (2015-02-06 22:03:03) - 何かブレイク死んでからの次巻で完結させるつもりだったけど予定より話延びてまだ終わってないみたいね。最後は二巻同時発売になるかね? -- 名無しさん (2015-02-06 22:08:46) - ↑まじで!なんか最終巻ちっとも発売する気配ねーじゃんとか思ってたらまだ終わってなかったのか! -- 名無しさん (2015-02-06 22:28:58) - 腐向けじゃない的な説明されているけど、黒執事を読んでいた自分は最初かなり腐向けな漫画だと感じた。もちろん、意識して読めばそんなことは全然ないって分かるんだけどね。 -- 名無しさん (2015-02-06 22:36:55) - ↑追記 女の子が軒並み可愛いから男が読んでも普通に楽しめるしね。 -- 名無しさん (2015-02-06 22:39:27) - アナログでここまで綺麗なカラーを描ける人って滅多に居ないから尊敬する。色使いが本当に素晴らしい -- 名無しさん (2015-02-07 00:13:21) - サンホラの漫画でも描いてくれないかなぁ。 -- 名無しさん (2015-02-07 00:33:59) - 6月末に最終巻発売。予想通り二巻同時発売となりました(笑)長い連載になるとキャラが勝手に動いちゃうんだろうし、仕方ないね -- 名無しさん (2015-05-27 15:43:36) - 24巻がやべえ分厚いw -- 名無しさん (2015-06-27 17:36:30) - うろ覚えでどこの話だったか忘れたけどオズが客観的に「どうにかしたかったけどしたところでどうにもならないんだろうし自分もああなるんだろうな」と考えてたシーンが今でも好き -- 名無しさん (2016-09-02 15:24:23) - 敵も味方も愛する者のために全力疾走ってのが良いね。 -- 名無しさん (2020-11-05 16:03:36) - 広告貼りまくれば今からでも売れると思うんだけどな... 個人的には1巻の時点で引き込まれた。 -- 名無しさん (2021-09-25 19:22:51) - 一個の作品としての完成度はそれこそハガレンとかに並ぶレベルだと思うし、まさに隠れた名作とはこの作品のこと。ぶっちゃけ今からでももっと作画とかも含めてハイクオリティなアニメを作り直して、序盤の数巻を無料公開とかして大々的に宣伝したら普通に全然ヒットすると思う -- 名無しさん (2022-09-01 22:20:38) #comment #areaedit(end) }

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