PK(軽機関銃)

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&font(#6495ED){登録日}:2015/06/25 (木) 15:27:00 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 6 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- PKとは、ソビエト連邦で開発・運用された軽機関銃である。 正式名称は&bold(){「&ruby(プリミョート・カラーシュニコヴァ){Pulemet Kalashnikova}」}であり、「カラシニコフ式機関銃」と訳される。 その名の通り[[世界最小の大量破壊兵器>AK-47]]の設計者、ミハイル・カラシニコフの手になる傑作機関銃。 [[おとなもこどももおねーさんもプレイした某ゲームのキャラ>主人公(MOTHER2)]]のスキルやペナルティキックは断じて関係ない。 *スペック 口径:7.62mm 銃身長:658mm(PK)/645mm(PKM)/772mm(PKT) ライフリング:4条右回り 使用弾薬:7.62x54mmR弾 装弾数:ベルト給弾式 作動方式:ロングストロークピストン型ガスオペレーション/ロータリーボルト 全長:1,173mm(PK)/1,160mm(PKM)/1,098mm(PKT) 重量:9.00kg(PK)/7,50kg(PKM)/10.50kg(PKT) 発射速度:650発/分(PK/PKM)/800発/分(PKT) 銃口初速:825m/秒 有効射程:1,000m *概要 1960年に設計・開発された。使用弾薬は旧式の7.62mmリムドカートリッジを採用している。 これは独ソ戦での疲弊抜けきらぬ当時のソ連で、新たに機関銃用の高威力弾薬の開発・制定の余裕がなかったこと、 備蓄弾薬と既存生産ラインの流用が求められたからだ。 それでなくとも、スプートニクやボストークのような宇宙開発にリソースをガン振りしていた時期である。 歩兵用火器の開発コストは極力抑える必要があったのだ。 旧式弾とはいえ威力と射程は十分、今なお狙撃銃などの制式弾薬として使用されているが、実は機関銃に向く弾薬とは言い難い。 というのもリムレスカートリッジと異なり、一度ベルトリンクから引き抜いて(無論機関部内でだ)、 改めて押し込むという余計な手間がかかり、機関部の複雑化とコスト増に直結するからだ。 それでもなおこの銃が&bold(){「弾薬と給弾システム以外は総合性能の高い傑作」}と称されるあたり、カラシニコフも只者ではない。 機関部のシステム構成はAK-47と同タイプの機構で、AK同様に耐久性と抗環境能力を重視している。 というか、極寒のロシアで抗環境能力が低かろうものなら、あっさり凍結&ジャム&以下省略なので、これは当然。 前述のように一手間かけなければならないのでAKほどではないが、それでも単純な信頼性は結構ハイレベル。 この辺はソ連式歩兵火器の面目躍如と言えるんじゃないだろうか。 銃身にはキャリングハンドルが直付けされており、運搬や銃身交換の効率化が図られている。 銃身自体は冷却効率向上を狙ったフルーテッドタイプで、銃身に平行に溝が彫られている。 バイポッドは銃身下部のガスチューブに接続されているため、本体を地面に置いたまま銃身交換も可能。 また、合板製のストックは豪快に肉抜きされており、軽量化と運搬時の持ちやすさを考慮している。 使用するベルトリンクは金属製の分離式25連発だが、リンクを弾薬を介して繋げることで射撃を継続できる。 また、後には100連ベルトリンクも製造されるようになった。前任銃の250連ベルトリンクも流用可能。 本体の給弾口下にはリンクを収めたアモボックス用のラッチがあり、移動射撃も行える。 配備開始時には既に、歩兵火器としてAKとRPD軽機関銃を主軸にした分隊編制が進んでいたため、 狙撃兵中隊に編制された機関銃小隊に配備され、火力支援ユニットとして運用された。 これは、各歩兵分隊/小隊の分隊支援火器や[[SVD>ドラグノフ式狙撃銃]]では火力や射程が不足している敵ユニットに対し、 機関銃の集中運用で早期に頭を抑え、制圧ないし撃滅するという運用思想によるもの。 前述のハンデがあるにもかかわらず信頼性が高く、かつ西側製の同世代機関銃に比べてもかなり軽量にできていることから、 ソ連製軽機関銃のマスターピースとして名が挙がることが多い。 ちなみに、実銃を見たことがある、またはFPSをやり込んでいるプレイヤーなら知っていることだが、 西側諸国の機関銃が基本左側に給弾口があるのに対し、ロシア製のは右側に給弾口がある。 採用国は主として旧ソ連構成国や、ワルシャワ条約機構加盟国、そしてソ連からの支援を受けていた国々。 また、ソ連崩壊時のドサマギで流出したものや後述のノリンコ製コピーが、反動勢力やテロリストに使用されている。 スリランカのように、中国との防衛協定の一環で&font(l){不要品の押し付け}供与された変わり種も。 *バリエーション ○PKM 69年に開発、70年台から配備開始されたPKの近代化改修モデル。 製造工程簡略化のための一部部品のプレス加工への変更や、フルーテッドバレルの撤廃がメイン。 最終的に未装填時重量を7.5kgにまで軽量化に成功している。 ゲームに登場するPKシリーズは大体こいつ。 ○PKS(PKMS) PK(PKM)に重機関銃用の三脚を接続したもの。定点防御や施設への配備に用いられる。 まあ、さすがに17kgにもなるブツ持って歩けってのは無理だし…… ○PKT(PKMT) 車載/主砲同軸機銃として開発されたモデル。ストックとバイポッド、グリップ周りがオミットされている。 銃身交換が容易じゃなくなったのでヘビーバレル化し、電気式遠隔トリガーで操作する。 ○PKB(PKMB) 車両や戦車の砲塔上に設置する旋回機銃型。 PKSのより短い三脚で固定し、トリガーの代わりに押し金が付いている。 ○PKP“ペチェネグ” PKMをさらに近代化改修し、特殊部隊用分隊支援火器として特化させたもの。 キャリングハンドル付空冷バレルジャケットとヘビーバレル化によって、銃身を交換せずとも600発の連続射撃が可能。 バイポッドも再設計されて銃口付近に接続されたほか、銃剣の装着が可能。 また、近接支援や市街戦を想定し、ブルパップ化させたモデルもあるとか。 ○ツァスタバ M84/M86 ツァスタバ・アームズの手になるPKMのコピーモデル。ストックの肉抜きがないのが外見上の特徴。 光学スコープやナイトビジョン用の接続マウントが設けられている。 M86はPKMTのコピーモデル。 ○80式通用機槍 &ruby(ノリンコ){中国北方工業公司}製のPKMコピー。国内配備数は少なく、輸出がメイン。コピー品で金稼ぐとか汚いなさすが中国きたない。 ただまあ元が元なので、劣化コピーといえどお値段相応のスペックではある……はず。 ○82式機関銃 北朝鮮製のPKMコピー。マガジン給弾とベルトリンクの使い分けが可能で、ライフルグレネードを撃てるという話も。 九州南西海域工作船事件で沈んだ工作船から回収されており、特殊部隊への配備がメインと言われている。 ○アーセナルマシンガン MG-1M ブルガリアのアーセナル社で製造されているモデル。 PKMをベースとしているが、バレルは独自改良品。 ○UKM-2000 ポーランドで採用されているPKシリーズのNATO規格改修型。 空挺部隊用のフォールディングストック装備型や車載機銃型も存在する。 *登場作品 どんなジャンルであれ、非正規戦が行われるような作品にはだいたい出張っている。 登場作品が多すぎていちいち挙げてられないので、MEDIAGUN DATABESEを参考に探してみるといいかもしれない。 ゲームだと、バトルフィールドシリーズかメダルオブオナー(2010年版)あたりをプレイすればいいんじゃなかろうか。 追記・修正はミハイル・カラシニコフに敬意を表しながらお願いします。 #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() #comment #areaedit(end) }
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