DL6号事件

「DL6号事件」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

DL6号事件 - (2019/10/05 (土) 17:29:50) の1つ前との変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

&font(#6495ED){登録日}:2011/12/28(水) 23:55:52 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 10 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- #center(){「「&font(#800080){サユリさん、サユリさん! 何か忘れてること、ないかな?}」」} #center(){「&font(#ff0000){D L 6 号 事 件 を 忘 れ る な ……}」} 『[[逆転裁判>逆転裁判シリーズ]]』シリーズにて、『[[1>逆転裁判/逆転裁判 蘇る逆転]]』の15年前(2001年)の12月28日に発生した架空の事件。 密室のエレベーター内で銃殺事件が発生し、当時は有名な弁護士であった[[御剣信]]が射殺された。 15年もの間捜査が続けられたが、2つあるはずの弾丸がどうしても1つしか見つからないという結果に終わり、迷宮入りとなっていた。 そして『1』の第4話「[[逆転、そしてサヨナラ>逆転、そしてサヨナラ(逆転裁判)]]」で時効を迎えようとしていた。 事件が与えた影響は大きく、[[成歩堂龍一]]・[[御剣怜侍]]・[[狩魔冥]]・綾里家や[[ゴドー検事>ゴドー(逆転裁判)]]の運命をも巻き込み、 彼らの人生を大きく狂わせる事となった。 その経緯と影響は実に複雑であり、直接的であれ間接的であれ、逆転裁判前期に登場する主要人物の大半がこの事件に関わってしまっている点は興味深い。 以下ネタバレ注意! 犯人は[[狩魔豪]]。 地震により停電が発生し、とある裁判所の法廷内のエレベーターが停止、 IS-7号事件の法廷(→逆転検事2「受け継がれし逆転」)を終えた3人の人物が閉じ込められた。 その3人とは弁護士の&font(#0000ff){御剣信}と、その息子&font(#0000ff){御剣怜侍}、そして法廷係官の&font(#0000ff){灰根高太郎}である。 電力は一向に回復せず、次第に3人は精神的に追い詰められていく。 酸欠状態のエレベーターで理性を失った[[灰根>ボート小屋の管理人(逆転裁判)]]は、信と争いを始め「オレの空気を吸うな!息の根を止めてやる!」と殺そうとした。 それを止めようとした怜侍は、足元に転がっていた物体を灰根に向かって投げつけた。 しかしそれは事件の証拠品であろう拳銃だった。 拳銃は投げつけられた衝撃で暴発し、偶然エレベーターの外に居た狩魔の肩を打ち抜き悲鳴を上げさせる。 そこで3人とも意識をなくし、同時にエレベーターが動き出し扉が開く。 直前の法廷で不法証拠を暴かれたことから信に私怨を抱いていた豪は、迷うことなく落ちていた拳銃で信を射殺した。 証拠が出てこなかったのも当然、事件の犯人だとバレるのを恐れた狩魔が弾丸を摘出せず、&font(#ff0000){弾丸は15年間狩魔の肩に埋め込まれていた}からである。 この一件で怜侍は「父の命を奪った犯罪者の味方にはなれない」と弁護士となる夢を挫折し、代わりに狩魔に師事し、正反対の&font(#800080){検事}を目指すことになる。 その影響で御剣は学校を転校し、成歩堂と[[矢張>矢張政志]]は連絡が取れなくなる。 やがて御剣の黒い噂を知った成歩堂は、御剣に真相を聞く為に弁護士を志す。 また御剣自身はこの事件がきっかけで地震がトラウマになってしまい、事件が解決に至った後も克服出来ていない。 一方、捜査を続けても証拠が全く見つからないことから、警察は最終手段として綾里家に&font(#ff0000){霊媒}を依頼した。 その霊媒師が[[千尋>綾里千尋]]と[[真宵>綾里真宵]]の母親である[[綾里舞子>綾里舞子(逆転裁判)]]。 しかし呼び出した信の霊は、殺害時に意識を失っていたので「犯人は灰根」と断言した。 全てを知る当の狩魔本人は御剣信の告発に対し「被害者自身をもカンペキにあざむいてやったのだ!」と後に語っているが、 彼もまさか狩魔が自分に私怨を抱いていた上にエレベーターに乗り込んできて射殺しにきたなどとは知る由もなかった…   ちなみに当時生倉が所属していた弁護士事務所の所長・[[星影宇宙ノ介]]もそのことを知らないため「御剣信が息子をかばって灰根を告発したのではないか?」と推測していたが、 事実から見た場合、信の視点で考えると仮に息子の行動で銃が暴発していた時に意識があった場合は 暴発の瞬間に撃たれた人間(狩魔)が叫んでいるぐらいなのに、その弾が自分に当たったなどと間違えることはまずないと思われ、 暴発前に意識を失っているなら、直前に自分を殺そうとしていた灰根と息子のどちらが犯人かと聞かれて息子だと思う可能性は限りなく低いだろうし、 どちらであっても彼が息子が犯人だと勘違いして捻じ曲げたとは考えにくい。(実写映画を除く)   実際には灰根は犯人ではなかったのだが、この状況ではまず有罪になってしまうため、灰根は担当弁護士の生倉雪夫に心神喪失状態を装うように指示される。 結果として証拠不十分と言うこともあり、灰根は無罪にはなったが、 逮捕直後に自殺した婚約者の次に、仕事と社会的立場まで失った。(→「逆転、そしてサヨナラ」)。 証拠不十分なら演技する必要ないじゃん…と思わないこともないが、殺人未遂の方を回避する方法は他になかったのかもしれない。だが生倉が灰根と意思疎通を図っていなかった事もあり当時の状況を詳しく理解出来なかった灰根は闇の底へ… 結果的に霊媒を行ったのに無罪に終わり、更に星影弁護士が情報屋の[[小中大>小中大(逆転裁判)]]に霊媒捜査があったことを漏らしてしてしまい、 「綾里家の霊力はデタラメ」と言いふらされ(→「[[逆転姉妹>逆転姉妹(逆転裁判)]]」)、綾里家の名声は地に落ちていった。 なお、星影もその後情報漏洩したことを弱みにされ、小中から揺さぶられ続けることとなった。 この件で綾里家を見限った[[キミ子>綾里キミ子]]の夫は、娘の[[ちなみ>美柳ちなみ]]と[[あやめ>あやめ(逆転裁判)]]を連れて綾里家から出ていき、 責任を感じた舞子も里を出ていった(→「[[思い出の逆転>思い出の逆転(逆転裁判3)]]」「[[始まりの逆転>始まりの逆転(逆転裁判3)]]」「[[華麗なる逆転>華麗なる逆転(逆転裁判3)]]」)。 その後、家元である舞子がいなくなったことで、舞子の姉であり常々家元の座を狙っていたキミ子&footnote(本来なら姉が家元になるが、キミ子は妹より霊力が劣っていた為に家元になれなかった)が最後の執念で子どもを作り産んだ。 その子こそが強い霊力を備えた[[春美>綾里春美]]であり、ちなみとあやめらとは異父姉妹になる。 また千尋も事件の真相を暴く為、真宵を置いて倉院の里を出、弁護士を志すこととなった。 個人事務所を設立する前は、母の失脚の一因にもなった星影の営む法律事務所に所属していた。 その時に先輩弁護士であり後に恋人となる神乃木荘龍(ゴドー)と出会い、 二人はキミ子の娘である美柳ちなみが引き起こした事件に大きく関わる事になる。 しかし神乃木はその後、彼らを鬱陶しく思っていたちなみに毒を盛られて昏睡状態に陥ってしまった。 そして『1』の第4話「逆転、そしてサヨナラ」で、DL6号事件の弁護士だった生倉弁護士が殺されるという事件が起き、彼と湖のボートで会っていた御剣怜侍が逮捕され、 狩魔豪が検事、成歩堂が弁護士として法廷で争う。 この事件の犯人は事件現場となった貸しボート屋の主人として身を潜めていたDL6号事件の容疑者であった灰根で、 狩魔がDL6号事件の時効前に、生倉弁護士と灰根が犯人だと思っていた御剣に復讐しろと唆した。 この件に関しては成歩堂は無実を証明し、真犯人を見つけたことで解決したが、 灰根がDL6号事件の犯人ではなかった事を知った御剣が、 父の霊媒での証言は自分をかばっていた、自分が投げ出した銃が暴発して父親を殺してしまった銃の暴発の際の悲鳴の主は自分の父親(実際は狩魔)と誤解してしまい、 それが狩魔の狙いで復讐だった事に気付かないまま裁判中に罪を告白。急遽DL6号事件の裁判が行われる事になった。 &font(l){が、現実には自白しても&bold(){当時9歳}の御剣はそもそも刑法の処罰の対象外。} 狩魔は御剣をDL6号事件の犯人に仕立て上げる事で、御剣親子への復讐を遂げようとしていた。 しかし、最後まで御剣が犯人ではないと信じていた成歩堂によって、自分の肩に弾丸が埋め込まれていてその弾丸がDL6号事件の見つからない弾丸であったこと、 つまり殺害現場に狩魔がいたという決定的な証拠を掴まれてしまう。 狩魔は潔く自分が御剣弁護士を殺害した事を認めて時効ギリギリで逮捕される。そして『3』まで間に死刑判決を受け刑が執行された。 こうして事件は成歩堂によって解決されたが、『2』では「殺人犯の娘」にされてしまった狩魔の娘である検事・冥が現れ、 『3』では綾里一族とゴドー検事が事件の影響で人生を大きく狂わされていた事が判明する。 この事件が残した影響は前期シリーズ最終話「華麗なる逆転」までもつれ込み、更に『[[逆転検事2]]』でもこの事件のきっかけとなった「IS-7号事件」が話に出てくる。 1で登場し、3の最終話まで関わってくるというまさに逆転裁判「成歩堂編」の中核を為す、最重要事件である。 ただし『検事2』から7年以上が経過している『[[4>逆転裁判4]]』以降の時代ではさすがに触れられていない。 #openclose(show=以下無粋な話になるので、ここからは収納){ なおこの事件、冷静に見ると 「密閉されるエレベーター」 「心神喪失の芝居が発端の事件のはずだが、DL6号事件の無罪理由は&bold(){証拠不十分}」 「心神喪失で無罪なら、そもそも霊媒はインチキ扱いされないのでは?」 「当時9歳だった刑事未成年の御剣は裁判にかけることができない」 %%「最初から拳銃で窓割れよ」%% など突っ込み所が多く、しばしば疑問の的となる。まあ逆転裁判には良くある話だが… } 名前の元ネタは泡坂妻夫の作品「DL2号機事件」から。  実写映画版では大まかな部分は同じだが、狩魔の不正な証拠が発覚したことや事件現場がエレベーター内部では無くなり地震がカットされたり、 サユリが灰根の妻になったりと一部変更されている。 そして御剣信が裁判に敗れた後、狩魔の出した証拠が正当か調べるために証拠保管室に忍び込んだ際に、保管室の管理をしていた灰根に見咎められ乱闘になり、 そこへ駆けつけた御剣少年が転がってきた銃を投げつけ…ということに変わっている。 なお灰根の華麗な足払いは笑うところではない。 #center(){&font(#ff0000){追記・修正を忘れるな……}} #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,92) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - 9.18事件も忘れるな…… -- 名無しさん (2014-10-07 23:32:42) - 信が乗ったのはまさに、天国に行く為のエレベーターだったわけだ -- 名無しさん (2015-01-13 06:16:24) - はじめて「DL6号事件を忘れるな・・・」見たときはすごいビビったな・・・のんきなBGMが一転っていうのは怖い -- 名無しさん (2015-01-18 12:31:38) - まあ実際殺人犯の娘だよなぁ。法廷で鞭振り回すし -- 名無しさん (2015-02-21 13:20:00) - IS-7号事件の真犯人はここまで事が広がるとは思わんかっただろうな。 -- 名無しさん (2015-03-11 12:41:39) - テンカイチさんの裁判の帰りだよね -- 名無しさん (2015-03-29 08:08:01) - 風見「ワシは悪くねぇっ!!」 万才「僕も悪くねぇっ!!」 -- 名無しさん (2015-03-29 14:37:14) - 風見「だいたい悪いのは氷堂なんだあああーーーっ!!!」 -- 名無しさん (2015-03-29 19:28:51) - まぁ、この事件に関して言えば元凶は氷堂だったと思うが、とりあえず万才は死ね -- 名無しさん (2015-03-29 20:25:30) - 無用心なオウム -- 名無しさん (2015-08-07 19:32:11) - 資料の日付を見た時、なるほどくんやみっちゃんが自分と同い年&当時から15年後の世界と知ってショックだった -- 名無しさん (2015-09-06 15:17:17) - つーか、かばうも何も信から見れば灰根が犯人としか思えないし、無罪理由が心神喪失ってようするに灰根が撃ったと認めてるんでエリス=舞子がイカサマ扱いされるのもおかしいしツッコミどころしかないよなぁ -- 名無しさん (2016-01-12 05:41:09) - ちなみとあやめが倉院から出て行ったのはこの事件の影響というより、キミ子が「どちらにも霊媒師の素質がないのかよ…イラネ」ってなったからだと思う。 -- 名無しさん (2016-02-21 08:10:21) - DLって結局なんの略なの? -- 名無しさん (2016-02-24 15:57:52) - ↑たんなる整理番号だろうから特に意味は無いかと -- 名無しさん (2016-03-17 09:03:41) - データ リストの略じゃないのか?DLって -- 名無しさん (2016-04-25 10:10:59) - 灰根が無罪で切り抜ける方法ってやっぱり心神喪失以外じゃ無理だったんじゃないか?殺人が証明されなくても殺人未遂の方はどうあがいてもそれ以外で回避できないし、仕事も社会的地位も全部失うのには変わりない -- 名無しさん (2016-04-26 23:03:30) - 蘇るの登場人物もこの事件とは関わってないよね? -- 名無しさん (2016-05-10 20:39:07) - 一番盛り上がる話なのにアニメの改変酷いな -- 名無しさん (2016-05-28 18:10:10) - あれはゲームだからこそできる表現で、アニメであれ再現しろってのは酷でしょ… -- 名無しさん (2016-05-28 20:51:20) - ちょっとしたことでクレームはいる時代だし、地震のくだりはカットか? -- 名無しさん (2016-05-30 13:28:41) - 最近見たアニメ、コンクリート・レボルティオで「地震のシーンがあります。ご注意ください」ってテロップが出たからそんな感じになるんじゃないの -- 名無しさん (2016-05-30 13:43:47) - 地震が無理なら暗所・閉所恐怖症に変更されるんだろうか? -- 名無しさん (2016-05-30 13:51:14) - もともと続編は考えてなかったから粗があるのは仕方ない -- 名無しさん (2016-05-30 22:37:21) - アニメでは地震はカットされ、停電のみに変更 -- 名無しさん (2016-06-11 22:14:03) - まあ熊本の事もあるし、仕方ないよな…。あれだけなら停電だけでも全然大丈夫だし -- 名無しさん (2016-06-16 08:31:30) - エレベーターは実際には密閉されていなかったけど、閉所恐怖で過呼吸になって息が出来なくなって勘違い? -- 名無しさん (2016-09-19 20:31:59) - 星影弁護士や成歩堂が「過失でも殺人は殺人」とか言ってるけど過失なら「過失致死」で殺人なわけがないんですけど…そもそも親が殺されかけている状況で、親を殺そうとしてる人物に落としたものを投げただけなんて過失すら認められないただの事故になると思うんですけど… -- 名無しさん (2018-11-19 05:20:13) - ↑たとえ過失致死や事故が認められても、父親を誤って死なせたという心の傷が残る事となるので、そういう意味合いがあったのかもしれませんね -- 名無しさん (2018-11-19 14:20:50) - 巧舟さんの今年3月のツイートによるとアニメで地震のシーンカットの理由はやはり熊本地震が発生したからの模様 -- 名無しさん (2019-06-11 22:30:31) #comment #areaedit(end) }
&font(#6495ED){登録日}:2011/12/28(水) 23:55:52 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 10 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- #center(){「「&font(#800080){サユリさん、サユリさん! 何か忘れてること、ないかな?}」」} #center(){「&font(#ff0000){D L 6 号 事 件 を 忘 れ る な ……}」} 『[[逆転裁判>逆転裁判シリーズ]]』シリーズにて、『[[1>逆転裁判/逆転裁判 蘇る逆転]]』の15年前(2001年)の12月28日に発生した架空の事件。 密室のエレベーター内で銃殺事件が発生し、当時は有名な弁護士であった[[御剣信]]が射殺された。 15年もの間捜査が続けられたが、2つあるはずの弾丸がどうしても1つしか見つからないという結果に終わり、迷宮入りとなっていた。 そして『1』の第4話「[[逆転、そしてサヨナラ>逆転、そしてサヨナラ(逆転裁判)]]」で時効を迎えようとしていた。 事件が与えた影響は大きく、[[成歩堂龍一]]・[[御剣怜侍]]・[[狩魔冥]]・綾里家や[[ゴドー検事>ゴドー(逆転裁判)]]の運命をも巻き込み、 彼らの人生を大きく狂わせる事となった。 その経緯と影響は実に複雑であり、直接的であれ間接的であれ、逆転裁判前期に登場する主要人物の大半がこの事件に関わってしまっている点は興味深い。 以下ネタバレ注意! 犯人は[[狩魔豪]]。 地震により停電が発生し、とある裁判所の法廷内のエレベーターが停止、 IS-7号事件の法廷(→逆転検事2「受け継がれし逆転」)を終えた3人の人物が閉じ込められた。 その3人とは弁護士の&font(#0000ff){御剣信}と、その息子&font(#0000ff){御剣怜侍}、そして法廷係官の&font(#0000ff){灰根高太郎}である。 電力は一向に回復せず、次第に3人は精神的に追い詰められていく。 酸欠状態のエレベーターで理性を失った[[灰根>ボート小屋の管理人(逆転裁判)]]は、信と争いを始め 最後は「オレの空気を吸うな!息の根を止めてやる!」と殺そうとし、襲いかかった。 それを止めようとした怜侍は、足元に転がっていた物体を灰根に向かって投げつけた。 しかしそれは事件の証拠品であろう拳銃だった。 拳銃は投げつけられた衝撃で暴発し、偶然エレベーターの外に居た狩魔の肩を打ち抜き悲鳴を上げさせる。 そこで3人とも意識をなくし、同時にエレベーターが動き出し扉が開く。 直前の法廷で不法証拠を暴かれたことから信に私怨を抱いていた豪は、迷うことなく落ちていた拳銃で信を射殺した。 証拠が出てこなかったのも当然、事件の犯人だとバレるのを恐れた狩魔が弾丸を摘出せず、&font(#ff0000){弾丸は15年間狩魔の肩に埋め込まれていた}からである。 この一件で怜侍は「父の命を奪った犯罪者の味方にはなれない」と弁護士となる夢を挫折し、代わりに狩魔に師事し、正反対の&font(#800080){検事}を目指すことになる。 その影響で御剣は学校を転校し、成歩堂と[[矢張>矢張政志]]は連絡が取れなくなる。 やがて御剣の黒い噂を知った成歩堂は、御剣に真相を聞く為に弁護士を志す。 また御剣自身はこの事件がきっかけで地震がトラウマになってしまい、事件が解決に至った後も克服出来ていない。 一方、捜査を続けても証拠が全く見つからないことから、警察は最終手段として綾里家に&font(#ff0000){霊媒}を依頼した。 その霊媒師が[[千尋>綾里千尋]]と[[真宵>綾里真宵]]の母親である[[綾里舞子>綾里舞子(逆転裁判)]]。 しかし呼び出した信の霊は、殺害時に意識を失っていたので「犯人は灰根」と断言した。 全てを知る当の狩魔本人は御剣信の告発に対し「被害者自身をもカンペキにあざむいてやったのだ!」と後に語っているが、 彼もまさか狩魔が自分に私怨を抱いていた上にエレベーターに乗り込んできて射殺しにきたなどとは知る由もなかった…   ちなみに当時生倉が所属していた弁護士事務所の所長・[[星影宇宙ノ介]]もそのことを知らないため「御剣信が息子をかばって灰根を告発したのではないか?」と推測していたが、 事実から見た場合、信の視点で考えると仮に息子の行動で銃が暴発していた時に意識があった場合は 暴発の瞬間に撃たれた人間(狩魔)が叫んでいるぐらいなのに、その弾が自分に当たったなどと間違えることはまずないと思われ、 暴発前に意識を失っているなら、直前に自分を殺そうとしていた灰根と息子のどちらが犯人かと聞かれて息子だと思う可能性は限りなく低いだろうし、 どちらであっても彼が息子が犯人だと勘違いして捻じ曲げたとは考えにくい。(実写映画を除く)   実際には灰根は犯人ではなかったのだが、この状況ではまず有罪になってしまうため、灰根は担当弁護士の生倉雪夫に心神喪失状態を装うように指示される。 結果として証拠不十分と言うこともあり、灰根は無罪にはなったが、 逮捕直後に自殺した婚約者の次に、仕事と社会的立場まで失った。(→「逆転、そしてサヨナラ」)。 証拠不十分なら演技する必要ないじゃん…と思わないこともないが、実際に殺意を持って信を襲ってしまっているため 暴行、下手すれば傷害や殺人未遂であり、どのみち社会的な大ダメージは避けられずこれを回避する方法は他になかったのかもしれない上に フリ以前に事件時の灰根は実際に錯乱していたため、あながち嘘でもない。 だが生倉が灰根と意思疎通を図っていなかった事もあり当時の状況を詳しく理解出来なかった灰根は闇の底へ… 結果的に霊媒を行ったのに無罪に終わり、更に星影弁護士が情報屋の[[小中大>小中大(逆転裁判)]]に霊媒捜査があったことを漏らしてしてしまい、 「綾里家の霊力はデタラメ」と言いふらされ(→「[[逆転姉妹>逆転姉妹(逆転裁判)]]」)、綾里家の名声は地に落ちていった。 なお、星影もその後情報漏洩したことを弱みにされ、小中から揺さぶられ続けることとなった。 この件で綾里家を見限った[[キミ子>綾里キミ子]]の夫は、娘の[[ちなみ>美柳ちなみ]]と[[あやめ>あやめ(逆転裁判)]]を連れて綾里家から出ていき、 責任を感じた舞子も里を出ていった(→「[[思い出の逆転>思い出の逆転(逆転裁判3)]]」「[[始まりの逆転>始まりの逆転(逆転裁判3)]]」「[[華麗なる逆転>華麗なる逆転(逆転裁判3)]]」)。 その後、家元である舞子がいなくなったことで、舞子の姉であり常々家元の座を狙っていたキミ子&footnote(本来なら姉が家元になるが、キミ子は妹より霊力が劣っていた為に家元になれなかった)が最後の執念で子どもを作り産んだ。 その子こそが強い霊力を備えた[[春美>綾里春美]]であり、ちなみとあやめらとは異父姉妹になる。 また千尋も事件の真相を暴く為、真宵を置いて倉院の里を出、弁護士を志すこととなった。 個人事務所を設立する前は、母の失脚の一因にもなった星影の営む法律事務所に所属していた。 その時に先輩弁護士であり後に恋人となる神乃木荘龍(ゴドー)と出会い、 二人はキミ子の娘である美柳ちなみが引き起こした事件に大きく関わる事になる。 しかし神乃木はその後、彼らを鬱陶しく思っていたちなみに毒を盛られて昏睡状態に陥ってしまった。 そして『1』の第4話「逆転、そしてサヨナラ」で、DL6号事件の弁護士だった生倉弁護士が殺されるという事件が起き、彼と湖のボートで会っていた御剣怜侍が逮捕され、 狩魔豪が検事、成歩堂が弁護士として法廷で争う。 この事件の犯人は事件現場となった貸しボート屋の主人として身を潜めていたDL6号事件の容疑者であった灰根で、 狩魔がDL6号事件の時効前に、生倉弁護士と灰根が犯人だと思っていた御剣に復讐しろと唆した。 この件に関しては成歩堂は無実を証明し、真犯人を見つけたことで解決したが、 灰根がDL6号事件の犯人ではなかった事を知った御剣が、 父の霊媒での証言は自分をかばっていた、自分が投げ出した銃が暴発して父親を殺してしまった銃の暴発の際の悲鳴の主は自分の父親(実際は狩魔)と誤解してしまい、 それが狩魔の狙いで復讐だった事に気付かないまま裁判中に罪を告白。急遽DL6号事件の裁判が行われる事になった。 &font(l){が、現実には自白しても&bold(){当時9歳}の御剣はそもそも刑法の処罰の対象外。} 狩魔は御剣をDL6号事件の犯人に仕立て上げる事で、御剣親子への復讐を遂げようとしていた。 しかし、最後まで御剣が犯人ではないと信じていた成歩堂によって、自分の肩に弾丸が埋め込まれていてその弾丸がDL6号事件の見つからない弾丸であったこと、 つまり殺害現場に狩魔がいたという決定的な証拠を掴まれてしまう。 狩魔は潔く自分が御剣弁護士を殺害した事を認めて時効ギリギリで逮捕される。そして『3』まで間に死刑判決を受け刑が執行された。 こうして事件は成歩堂によって解決されたが、『2』では「殺人犯の娘」にされてしまった狩魔の娘である検事・冥が現れ、 『3』では綾里一族とゴドー検事が事件の影響で人生を大きく狂わされていた事が判明する。 この事件が残した影響は前期シリーズ最終話「華麗なる逆転」までもつれ込み、更に『[[逆転検事2]]』でもこの事件のきっかけとなった「IS-7号事件」が話に出てくる。 1で登場し、3の最終話まで関わってくるというまさに逆転裁判「成歩堂編」の中核を為す、最重要事件である。 ただし『検事2』から7年以上が経過している『[[4>逆転裁判4]]』以降の時代ではさすがに触れられていない。 #openclose(show=以下無粋な話になるので、ここからは収納){ なおこの事件、冷静に見ると 「密閉されるエレベーター」 「芝居以前をする以前に実際に心神喪失」 「心神喪失の芝居が発端の事件のはずだが、DL6号事件の無罪理由は&bold(){証拠不十分}」 「心神喪失で無罪なら、そもそも霊媒はインチキ扱いされないのでは?」 「御剣が犯人だとしても過失ですらない事故のため有罪にはならない」 「それ以前に当時9歳だった刑事未成年の御剣は裁判にかけることすらできない」 %%「最初から拳銃で窓割れよ」%% など突っ込み所が多く、しばしば疑問の的となる。まあ逆転裁判には良くある話だが… } 名前の元ネタは泡坂妻夫の作品「DL2号機事件」から。  実写映画版では大まかな部分は同じだが、狩魔の不正な証拠が発覚したことや事件現場がエレベーター内部では無くなり地震がカットされたり、 サユリが灰根の妻になったりと一部変更されている。 そして御剣信が裁判に敗れた後、狩魔の出した証拠が正当か調べるために証拠保管室に忍び込んだ際に、保管室の管理をしていた灰根に見咎められ乱闘になり、 そこへ駆けつけた御剣少年が転がってきた銃を投げつけ…ということに変わっている。 なお灰根の華麗な足払いは笑うところではない。 #center(){&font(#ff0000){追記・修正を忘れるな……}} #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,92) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - 9.18事件も忘れるな…… -- 名無しさん (2014-10-07 23:32:42) - 信が乗ったのはまさに、天国に行く為のエレベーターだったわけだ -- 名無しさん (2015-01-13 06:16:24) - はじめて「DL6号事件を忘れるな・・・」見たときはすごいビビったな・・・のんきなBGMが一転っていうのは怖い -- 名無しさん (2015-01-18 12:31:38) - まあ実際殺人犯の娘だよなぁ。法廷で鞭振り回すし -- 名無しさん (2015-02-21 13:20:00) - IS-7号事件の真犯人はここまで事が広がるとは思わんかっただろうな。 -- 名無しさん (2015-03-11 12:41:39) - テンカイチさんの裁判の帰りだよね -- 名無しさん (2015-03-29 08:08:01) - 風見「ワシは悪くねぇっ!!」 万才「僕も悪くねぇっ!!」 -- 名無しさん (2015-03-29 14:37:14) - 風見「だいたい悪いのは氷堂なんだあああーーーっ!!!」 -- 名無しさん (2015-03-29 19:28:51) - まぁ、この事件に関して言えば元凶は氷堂だったと思うが、とりあえず万才は死ね -- 名無しさん (2015-03-29 20:25:30) - 無用心なオウム -- 名無しさん (2015-08-07 19:32:11) - 資料の日付を見た時、なるほどくんやみっちゃんが自分と同い年&当時から15年後の世界と知ってショックだった -- 名無しさん (2015-09-06 15:17:17) - つーか、かばうも何も信から見れば灰根が犯人としか思えないし、無罪理由が心神喪失ってようするに灰根が撃ったと認めてるんでエリス=舞子がイカサマ扱いされるのもおかしいしツッコミどころしかないよなぁ -- 名無しさん (2016-01-12 05:41:09) - ちなみとあやめが倉院から出て行ったのはこの事件の影響というより、キミ子が「どちらにも霊媒師の素質がないのかよ…イラネ」ってなったからだと思う。 -- 名無しさん (2016-02-21 08:10:21) - DLって結局なんの略なの? -- 名無しさん (2016-02-24 15:57:52) - ↑たんなる整理番号だろうから特に意味は無いかと -- 名無しさん (2016-03-17 09:03:41) - データ リストの略じゃないのか?DLって -- 名無しさん (2016-04-25 10:10:59) - 灰根が無罪で切り抜ける方法ってやっぱり心神喪失以外じゃ無理だったんじゃないか?殺人が証明されなくても殺人未遂の方はどうあがいてもそれ以外で回避できないし、仕事も社会的地位も全部失うのには変わりない -- 名無しさん (2016-04-26 23:03:30) - 蘇るの登場人物もこの事件とは関わってないよね? -- 名無しさん (2016-05-10 20:39:07) - 一番盛り上がる話なのにアニメの改変酷いな -- 名無しさん (2016-05-28 18:10:10) - あれはゲームだからこそできる表現で、アニメであれ再現しろってのは酷でしょ… -- 名無しさん (2016-05-28 20:51:20) - ちょっとしたことでクレームはいる時代だし、地震のくだりはカットか? -- 名無しさん (2016-05-30 13:28:41) - 最近見たアニメ、コンクリート・レボルティオで「地震のシーンがあります。ご注意ください」ってテロップが出たからそんな感じになるんじゃないの -- 名無しさん (2016-05-30 13:43:47) - 地震が無理なら暗所・閉所恐怖症に変更されるんだろうか? -- 名無しさん (2016-05-30 13:51:14) - もともと続編は考えてなかったから粗があるのは仕方ない -- 名無しさん (2016-05-30 22:37:21) - アニメでは地震はカットされ、停電のみに変更 -- 名無しさん (2016-06-11 22:14:03) - まあ熊本の事もあるし、仕方ないよな…。あれだけなら停電だけでも全然大丈夫だし -- 名無しさん (2016-06-16 08:31:30) - エレベーターは実際には密閉されていなかったけど、閉所恐怖で過呼吸になって息が出来なくなって勘違い? -- 名無しさん (2016-09-19 20:31:59) - 星影弁護士や成歩堂が「過失でも殺人は殺人」とか言ってるけど過失なら「過失致死」で殺人なわけがないんですけど…そもそも親が殺されかけている状況で、親を殺そうとしてる人物に落としたものを投げただけなんて過失すら認められないただの事故になると思うんですけど… -- 名無しさん (2018-11-19 05:20:13) - ↑たとえ過失致死や事故が認められても、父親を誤って死なせたという心の傷が残る事となるので、そういう意味合いがあったのかもしれませんね -- 名無しさん (2018-11-19 14:20:50) - 巧舟さんの今年3月のツイートによるとアニメで地震のシーンカットの理由はやはり熊本地震が発生したからの模様 -- 名無しさん (2019-06-11 22:30:31) #comment #areaedit(end) }

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示: