SIREN

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&font(#6495ED){登録日}:2010/02/26(金) 12:43:22 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 24 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- 2003年11月6日発売。 SCEから発売されたホラーアクションゲーム。 オーディオメーカーにも同名の会社があるが、この項目ではそちらについては扱わない。 *【あらすじ】 ---- 0:00、赤い海からサイレンが響き、一つの村が消えた。 その村にいた人々は、自分たちが謎の赤い海に囲まれた異界に取り込まれたことに気付く。 そこは、『屍人』と呼ばれる怪物たちが支配する世界。 絶望的な状況に追い込まれた人々は、果たして異界から脱出することができるのか…。 *【概要】 ---- キャッチコピーは&bold(){&font(#ff0000){「どうあがいても絶望」}}。 テクモ(現コーエーテクモゲームス)の[[『零』シリーズ>零シリーズ]]と並び、当時のホラーアクションアドベンチャーゲームでは珍しい和風テイストを打ち出したビジュアルが特徴。 ただし、本シリーズでは実際の役者をモデルにした、より生々しいキャラクター造形や、和風ホラーだが敵として出てくるのは[[幽霊]]ではない((幽霊が全く出ないわけではなく、とあるキャラクターの話で心霊現象が起こったりはしている))等、 当時の同系統の[[ゲーム]]や一般的なイメージからは色々と外れた独自性が打ち出されている。 内容についても、世界観の核に[[クトゥルー神話]]を彷彿とさせる設定が見られることを始めとして、 東西の名作ホラー、諸星大二郎や伊藤潤二の[[漫画]]作品から引用、あるいはインスパイアされたと想像される部分が多く見られ、 そのテの作品が好きな人間だとニヤリとさせられるのは間違いない。 一応シナリオ上の主人公は存在するが、ストーリーは所謂[[群像劇]]として描かれているため、操作キャラは数人存在する。 プレイヤーは各ステージの主人公となるキャラクターを操作し、設定された終了条件を満たしながらゲームを進めていくことになる。 本作の大きな特徴としては『視界ジャック』が挙げられる。 これは、ステージ内にいる敵味方の視界を盗み見ることができるシステム。 敵の屍人はかなり強く、丸腰の時に見つかったり、銃を持っている敵に見つかったりすることは死を意味するので、 視界ジャックを使って屍人の動きや位置を確認し、見つからないように移動するのが基本となる。 その上、屍人が見ているものや普段の行動が謎解きに関わってくることもあるため、これを使いこなさないとまずクリアできない。 また、本作は、 ・ずっと走らせているとキャラクターが息切れを起こして移動速度が遅くなり、それでも走るとやがて立ち止まって息が整うまで行動不能となるため、敵の目を盗みながら慎重に進むことを余儀なくされる。 ・手に入る武器はバールのようなものや火かき棒などの日常用品が多く、攻撃力も低い。武器を持つことすら出来ない操作キャラも。なお、素手で殴ったりは(ゲーム中は)できない。 ・敵は倒しても一定時間経過で[[復活]]するため、武器が弱いのもあって、これまでのホラーゲームのような「敵を全滅させながら進む」プレイングは実質不可能。 ・操作キャラの耐久力は低く、攻撃力の高い敵であればワンパンで死んだりする。とあるキャラクターは敵に触られた時点で[[ゲームオーバー]]に。 ・銃は強力な分弾数が少ないが、敵には弾数制限は存在しないため、射程が長い猟銃を持った敵が登場するステージは例外なく難関。 ・地図は表示されているが、操作キャラや敵の位置などは表示されない。建物などの配置も複雑で、敵やアイテムの位置を暗記していないとひたすらぐるぐる歩かされる羽目に。 ・終了条件(クリア条件)はほとんどノーヒント。特に第2終了条件に関しては「わかるかんなもん!」とキレても仕方ないくらいにヒントが乏しい。 等々、それまでの同ジャンルのタイトルと比較しても類を見ない難易度の高さを誇り、多くのプレイヤーを絶望させたマゾゲーとして有名。 しかし、緻密な世界観・設定や多くの伏線を張りながらも謎を残して終わるシナリオが話題となり、根強いファンを生み出した。 ただゲームをクリアしただけではシナリオの全てを理解することはできないが、それが逆にファンの想像力を掻き立て、インターネットなどでは白熱した議論が交わされた。 なお、前述した通りかなり難易度が高いものの、絶対にクリアできない難易度というわけではなく、 これまた前述した通り、ストーリーや世界観・キャラクターなどの作り込みもしっかりされているため、 「クリアできない=クソゲー」と極端な思考をする人を含む一部プレイヤーを除けば、[[クソゲー]]と言われることはほとんどない。 関連書籍として、公式から様々な用語を解説したムック本『SIRENマニアックス』が出版されている。細かな謎は残っているが、SIRENファン必携の一冊であることは間違いない。 単純に読み物としても面白い一冊だが、その分入手しづらいのが難点。 2018年に本作の実質的なリブート版である漫画『[[SIREN ReBIRTH]]』が連載されている。 *【登場人物】 ---- ・&bold(){[[須田恭也]]} すだきょうや オカルト好きが高じてネット掲示板で仕入れた情報をもとに羽生蛇村にやってきた高校生。 自転車がパンクして山を彷徨っていたところで怪しい儀式を目撃したが淳に見つかり、彼らから逃げ回るうちに美耶子と遭遇。 何か事情がありそうな上、盲目な彼女を放っておけずに彼女と共に村の追っ手から逃げようとするが…。 通称SDK。武器は火かき棒と[[拳銃]]、狩猟銃、[[日本刀]]、宇理炎。後に異界ジェノサイダーに転職する。 「THE BUSTER!」 ・&bold(){神代美耶子} かじろみやこ 須田が山中で遭遇した[[盲目]]の美少女。 尊大な口調で話し、同行してしばらくは「ぐーず☆」を初めとする罵倒の数々で一部のプレイヤーを興奮させるが、 一緒に行動するうちに須田に信頼を寄せるようになり、デレを見せ始める[[ツンデレ]]ヒロイン。 『神の花嫁』として村で神聖視されていたが、それだけに神代の家や村の暗部を知っており、須田に村から連れ出してもらおうとする。 ・&bold(){[[竹内多聞]]} たけうちたもん 大学で[[民俗学]]を教えている助教授。 羽生蛇村出身で幼少時代に地震で両親を亡くした過去を持つ。 強い霊感の持ち主で幽霊の類を見慣れているため、化け物だらけの異界でも基本的に冷静。 銃の不法所持とヅラの疑惑あり。 志村じいちゃんと知り合いらしい。 某千の風の人にそっくり。  ・&bold(){[[宮田司郎>宮田司郎(SIREN)]]} みやたしろう 通称撲殺天使みやたん。 村にある宮田医院の若き院長で、どこか影がある人物。 ネイルハンマーを持たせたら右に出る者はいない。&font(l){スパナ様?え?誰ですか?それ?} 春海の内緒の友達という「みやちゃん」は彼ではない。 今作の裏主人公と言える存在。 ・&bold(){牧野慶} まきのけい 通称ヘタレ求道師あるいは丸腰牧師。 村の土着宗教・眞魚(まな)教の求道師。 ホラーゲーム界屈指のキングオブヘタレ。八尾コンで困ると八尾に縋りたがり、一人で行動中は八尾さん八尾さんうるさい。 ネイルハンマーを持たせたら右に出るものしかいない。というか、大人の操作キャラクターの中では唯一武器を「持てない」ヘタレ。 一応終盤でヘタレは解消される。銃のリロードがとてもかっこいい。 …が、実は………というか言うまでもなく… ・&bold(){八尾比沙子} やおひさこ 眞魚教の求道女。 聖職者らしく慈愛に満ちた女性で、よそ者である須田の怪我を心配したり、逃がそうとしたりと優しい人物。 しかし、意図の読めない謎めいた言動や、村の暗部について知っているような素振りを見せるなど、怪しい人物でもある。 ・&bold(){安野依子} あんのよりこ 竹内の生徒で、彼を慕って勝手についてきた女子大生。 異界に迷い込んでもあまり危機感を持っているようには見えず、「待て」と言われても待たなかったり、 [[ラジオ]]を使った陽動作戦を行おうとする竹内に「こんなガラクタ拾ってどうするんですか?」と水を差してきたり、 迂闊な行動をしかけて竹内に制止されるなど、良く言えばマイペース、悪く言えば空気の読めない言動が目立つ。 おかげで彼女を「ウザ子」「クズ子」等の心無いあだ名で呼ぶプレイヤーもいるが、後半はそのマイペースさが癒しにもなる。 ・&bold(){志村晃} しむらあきら 羽生蛇村に住む猟師。 いかにも猟師なナイスシルバー。 彼のステージはもはやゴルゴゲーも同然である。 八尾の異常性に気付いているが、過去のとある事情から、それについては口外しないようにしている。 妻や子を早くに亡くしたことで厭世的になっており、異界から逃れられないことを悟って[[自殺]]するが…。 ・&bold(){恩田理沙} おんだりさ 羽生蛇村から就職のために都会へ出てスーパーで働いてたが、職場に馴染めずにいたところ、怪しい業界の人に危うく騙されかけたことで傷心し、実家に戻ってきた。 宮田と行動を共にするが、屍人になった姉と再会して意識が同調し、ナース服で姉のように宮田に迫ってくる。しかし持っている武器は[[傘>傘(武器)]]。お察しの通り最弱武器。 叫び声が非常に耳に刺さってうるさい。 名前の元ネタは[[サイレントヒル]]に登場する看護婦リサ・ガーランドから((ちなみにリサ・ガーランドの元ネタはホラー映画「ゾンゲリア」に登場する看護婦リサ・ブロントから))。 ・&bold(){前田知子} まえだともこ 両親と喧嘩してプチ家出中に巻き込まれた女子中学生。 異界をさ迷い歩いているうちに牧野と合流するが、事故「というより狙撃手」で牧野とはぐれてしまい、一人で散々屍人に追いかけられるはめに。 ようやく両親の下にたどり着いた時には、両親(と該当シーンが採用されたTVCMを見た子供たち)を恐怖のドン底に叩き込む姿になっていた。 その後は仲直りして[[一家で仲良く暮らしている。>田堀の廃屋]] ミス裏の顔。 ・&bold(){前田 隆信/真由美} まえだたかのぶ/まゆみ 前述した知子のご両親。プチ家出した娘を探しに八尾のいる教会へとやって来る。ぶっちゃけ本編には関係ない人達。しかし強いインパクトを持つ。 だが本編に直接関係ないとは言え、その後ある状態になった彼らのエア芸がすごい。 母の爆笑エアクッキングは一見の価値あり。父のエア芸も必見。いやはや芸達者な家族である。 詳しくは実際にプレイ、又はプレイ動画にてご確認下さい。 ・&bold(){美浜奈保子} みはまなほこ かつては人気を博したアイドルだが、年を重ねる毎に人気が低迷。今は落ち目のタレント。 将来への不安からかヒステリックな言動が多い。天の川を&bold(){「てんのかわ」}と読むなど頭も悪い。 オカルト番組のレポーターとして村に来ていたところ、異変に巻き込まれる。 途中で拳銃を入手するが、一般人のはずなのに拳銃の扱いがうまい。恐らく自身の出演ドラマ「ヒットマンは雌豹」で学んだと思われる。 赤い水が永遠の若さをもたらしてくれると思い込んで入水するが、そのために皮肉な末路を辿ることになる。 ・&bold(){高遠玲子} たかとおれいこ 村の分校の先生。武器はバール。上の傘よりは使いやすい。 天体観測会の引率として学校に来ていて巻き込まれた。 生徒想いの優しい先生で、クラスで孤立しがちな春海を普段から気にかけていた。 その優しさは春海と共に異界に巻き込まれてからも変わらず、文字通り命をかけて春海を守ろうとする。 終盤にはアフロになったり[[クチビルゲ]]になったりするが、春海を想う気持ちはずっと持ち続けていた。 最後は[[車>自動車]]のガソリンに[[火]]をつけて… ・&bold(){[[四方田春海]]} よもだはるみ 観測会にただ一人来ていた小学生。 両親を事故で亡くした影響でふさぎこみがちになり、クラスでも孤立することが多かったという。 [[ゾンビ]]の街とか霧の深い街とかを平気で歩き回る幼女たちに比べるとごく普通に非力な幼女。 いろいろ[[ストーカー]]されて大変な子。 生き延びる為に策を弄する必要があるため、伝説の軍師「四方田春海(しほうでんしゅんかい)」扱いされることもある。 ただ出典元の関係から「しほうでんしゅんかい」と呼ぶと「ニコ厨死ね」と言われることもあるため注意。 様々な偶然や幸運が重なり、登場人物たちの中で唯一現実世界に帰還したが、彼女を救助した自衛官は……。   ・&bold(){石田徹雄} いしだてつお 村の警官。 一番最初に出てくる屍人((ただし、最初のステージで出てくる石田は異界の影響で発狂しているが身体的には人間のままである))であり、銃を持っていることもあって初見で訳も分からないまま彼に射殺されたプレイヤーは多い。 終盤では羽根屍人となってプレイヤーを苦しめるが、生来の酒好きと電気を利用したトラップにかかり拳銃を奪われる羽目に。 &font(#ff0000){「了解…射殺します」} ・&bold(){恩田美奈} おんだみな 宮田医院のナース。 宮田と付き合っていたが物語開始時点で既に死亡しており、最初から屍人として登場する。 恋人の宮田、妹の理沙に執着しており、彼らを執拗に付け狙う。 細い身体に見合わず異様にタフ。何故か「かごめかごめ」を口ずさんでおり、その理由についてプレイヤー間で考察されることも。 ラスト近くの坑道では妹同様ノックバックしない。妹と共に待ち構えていたが…撲殺天使には勝てなかったよ……。 ・&bold(){名越栄治} なごしえいじ 村の分校の校長。 優しい校長先生で生徒からも信頼されていたが、&font(#ff0000){「はるみちゃんのにおいがするよぉ」}の失言でただの[[ロリコン>ロリータ・コンプレックス]]とバレた。&bold(){イベントで見せたさわやかな校長スマイルで有名}。 登場する屍人の中でも異様なタフさを誇り、倒してもすぐ復活してしまうため、登場するステージではかなりの難敵。後にヒトデに進化した。 ・&bold(){神代亜矢子} かじろあやこ 美耶子の実の姉。美少女である美耶子と比べると良くも悪くも普通の顔。ちょっと眉毛が濃い。 自分と違って「神の花嫁」として幼い頃から周囲の人間に神聖視され、想いを寄せる婚約者まで執心していることから美耶子を疎んでいるが、 神代家のことを何も知らされておらず、当然美耶子の境遇も理解できていないため、美耶子にはまったく意に介されていない。 訳も分からないまま異変に巻き込まれた挙句、終盤までなんとか生き残ったものの黒幕に用済みとばかりに呆気なく焼死させられる結末を迎える。 徹頭徹尾蚊帳の外のままで本編でも何をしていたかほとんど描写されず、さらに登場したデモシナリオも3つ程度と相当少ない上敵として出てくることもないため、登場人物の中では忘れられても全くおかしくない程一番影が薄い。   ・&bold(){神代淳} かじろじゅん 亜矢子の婚約者で入り婿。元々は神代の家とはなんら血縁関係のない家柄らしい。 亜矢子よりも美耶子の方に興味を持っているが、亜矢子を嫉妬させる目的も込みで執着する素振りを見せているというサド。 [[ラスボス]]前にラスボス以上の強さで現れる。笑い声がムカつく。 序盤は狙撃銃を使った銃撃戦。 ある程度ダメージを与えると、銃を捨て斬鉄剣と似た設定の日本刀「焔薙」を使って切りかかってくる。 尚、ここでゲームオーバーになると、上記の[[厨二病]]全開の高笑いをする。 ・&bold(){[[屍人]]} 村を闊歩する怪物。 元は普通の村人であったが、異界で死亡したり、異界に溢れる「赤い水」を摂取したことで不死の怪物として化した。 プレイヤーを恐怖のどん底に叩き落す敵だが、憎めない一面を見せることもあり、愛されキャラ扱いされることも。 詳しくはリンク先へ。 ・&bold(){堕辰子} だたつし 遥か昔、羽生蛇村に堕ちて来た神。 その時、村は飢饉で壊滅状態に陥っていたため、飢えた村人に生きながら喰われてしまう。 これが原因で村は呪われ、異界や屍人が生まれることとなった。 終盤にとある儀式によって復活するが…。 なお、村を呪ったのは堕辰子本人ではなくもっと上位の存在であり、 現世の人間が自分たちより高位に居る常世の存在(堕辰子)を食べるという禁忌を犯したことに対して呪いがかけられたという。 ちなみにモチーフはタツノオトシゴ。   *【用語】 ---- ・&bold(){&font(#ff0000){赤い水}} 異界のそこかしこに見られる謎の赤い液体。現実世界には存在しないもので、現実世界の水(雨なども含む)は異界ではほとんどこれに置き換わっている。 これをなんらかの形で体内に取り込むと、たとえ致命傷に近い傷であっても治ったり、体力が回復したりするが、 摂取量が一定量を超えると屍人化が始まり、また、取り込んでしまった時点で[[日本>日本国]][[神話]]における『黄泉戸喫(よもつへぐい)』の原理により、現実世界に帰ることが叶わなくなる。 その正体は堕辰子の血であり、劇中に登場する屍人がみな目から血涙を流しているのは、赤い水の代わりに自身の血液を排出しているためである。 また、異界の羽生蛇村の周囲にある『赤い海』は全てこの赤い水であり、屍人は『海送り・海還り』を繰り返した後、これと一体化すると言われる。 ・&bold(){海送り/海還り} 屍人と化した人間が、日に四度、村に響き渡るサイレンに誘われて『赤い海』に向かい、そしてさらに異形化が進んで帰ってくること。ゲーム中のムービーでその様子を見ることができる。 上記の通り『赤い海』とは堕辰子の血であり、屍人は最終的にはこれと一体化するのであるが、一度の『海送り』で一体化することはまずなく、 たいていはまだ一体化する段階ではないとして、異形化が進んだ上で村に帰ってくることになる。ストーリーが進むにつれ、異形化した屍人が増えるのもこれによるもの。 現実世界の村でもおそらくこれを基にしたと思われる民俗行事(当然屍人になったりはしない)が伝わっているとか。 ・&bold(){神代の呪い} 神代の血に掛けられた呪い。作中では神代に属する美耶子・亜矢子の他、須田が美耶子の血を取り込むことでこの呪いを受けている。 神代家の者(直系に限る)は先祖が犯したとある罪の影響で「神=堕辰子」に近付くことを拒絶される呪いを受けており、赤い水の影響を受けず、屍人にもならない他、 神代家に生まれる子供は例外なく女の子であるというのも、この呪いによるものとされる(入り婿である淳や美耶子の父親などは元々外部の人間なので呪いを受けていない)。 本来一度発症すると止めることができない屍人化も神代の血(呪い)を取り込むことで進行が食い止められるため、美耶子は須田の屍人化を防ぐべく血を与えた。 #region(以下ネタバレ注意) 大本になった呪いは神代の先祖である八尾に掛けられた不老不死の呪いであり、その子孫である神代家直系の女性もその影響で不死ではあるのだが、 あくまで呪いをかけられた本人ではなくその血統の者であるためか、精神は不死であっても肉体は不老ではないため、肉体がいずれ朽ち果てても永遠にその魂は現世に囚われることになる。 外伝小説『羽生蛇村異聞』の二章にて、先代の神代美耶子が神代家の屋敷の地下道で苦しげなうめき声をあげながら這いずる異形の存在を(視界ジャックで)目撃し、恐怖感に駆られて絶叫しているが、 その正体は神代家の直系で、かつ、『神の花嫁』に選ばれなかった者たちの成れの果てである。 亜矢子はそれらの事実を一切知らずに異界に巻き込まれ、何も知らないままに八尾に焼き殺される末路を迎えるわけであるが、 徹頭徹尾蚊帳の外だったとはいえ、歴代の神代家の人間のように生き地獄に堕とされることなく死ねたのはむしろ幸運だったのかもしれない。 #endregion *【余談】 ---- 羽生蛇村のモデルは埼玉県の廃村。 ストーリーやシステムで[[某静岡>サイレントヒル]]の一作目に似ている部分があるのは、プロデューサーと脚本が同じ人だから。 CMが怖すぎると抗議され放送中止になっているが、たった7件なので宣伝戦略ではないかと思われる。 割と多くのプレイ動画が動画投稿サイトに投稿されており、解説プレイや攻略プレイと様々なものが上がっているため、 プレイしたけど攻略できない、怖すぎて自分じゃプレイできる気がしないがストーリーは知りたい、というような方は一度探してみるのもいいかもしれない。 2013年8月にはツイッターにて当時のスタッフや出演者がつぶやく10周年イベントが行われた。 収録風景やラフスケッチなど秘蔵の写真もアップされているので、気になった方は「SIREN2013」でググっていただきたい。 2014年には「SIREN -赤イ海ノ呼ビ声-」のタイトルで[[漫画]]化。 コミカライズ版として原作に忠実な形で進行していたが、掲載紙の休刊と作者の体調不良が重なり途中で連載休止に。 公式サイトから再開を断念する告知が行われる有様となった。 コミカライズ版と入れ替わる形でweb漫画サイト「Z」の新作漫画として連載されたリブート版に関しては「[[SIREN ReBIRTH]]」を参照。 #region(どうあがいてもネタバレ) 1300年前、羽生蛇村を大飢饉が襲った。 村人達は雨乞いを行うも効果は無かった……と思われていたが、それから一月程の後、流星と共に空から奇怪な形をした岩(後に眞魚岩=別名「天降りの神石」と呼ばれることになる隕石)と、 大きな魚のような姿をした常世の存在、堕辰子の幼体が落ちてきた。 当時村は、飢饉による飢餓で壊滅状態にあり、それでも村に残っていた村人たちの内、数人の村人は飢えに耐えきれずに堕辰子に群がり、その身を食べてしまった。 しかし、“神”というべき常世の存在である堕辰子を、それらよりも下位の存在である人間が口にするというのは許されざる禁忌であり、 堕辰子…常世の存在よりもさらに上位の次元の存在から、禁忌を犯した村人たちに“呪い”がかけられ、 その身を貪られた堕辰子がサイレンのように鳴り響く断末魔の叫び声を上げた瞬間、たちまち堕辰子の肉を口にしていた村人たちは一人の女を残して死んでしまった。 そのただ一人生き残った女というのが、当時妊娠しており、生まれてくる子のためにもと堕辰子の身を口にした八尾比沙子であった。 しかし、これは唯一“呪い”をかけられず、許されたから生き残ったなどということではもちろんなく、生きてはいたものの彼女も“呪い”をかけられており、 それは、死した魂の行きつく先でもある常世へと渡ることを拒まれる…すなわち、死の安らぎを与えられず、永遠に現世を彷徨う“不老不死の呪い”であった。 八尾はその“呪い”によって永く現世を彷徨ううち、その原因が自分の腹の中の子、そして、更にその子孫にも自らが口にしてしまった堕辰子の血肉……、 つまりは『実』が引き継がれているからではないかと思い至り、それを返していけばいずれ“呪い”が解けるのではないかと思うようになる。 そして、自分の一族では必ず姉妹で生まれてくる子孫の内、姉には次の子を成させ、妹の方は堕辰子への生贄、つまりは「神の花嫁」として捧げるようになった。 いずれ堕辰子に全ての『実』を返し、自身に掛けられた“呪い”を解いてもらう。 これこそが、羽生蛇村で行われている儀式の原点であり、八尾の目指す目標である。 儀式の中心となる神代家とは、即ち八尾の直系となる家系のことであり、この家に生まれた女((前述のように八尾=神代の血を継ぐ一族の直系の子孫は、因果率によるものなのか例外なく姉妹としてしか生まれてこない。))は、 “呪い”をかけられた本人ではなく、あくまでその子孫という関係からか、八尾と比べると不完全な“呪い”を生まれながらにかけられており、 いうなれば“不死の呪い”とでもいうべきその“呪い”によって、肉体がいずれ朽ちても精神だけが永遠に現世に留まることになる。 また、生まれた姉妹の内、妹は必ず「美耶子」と名付けられ、代々、御印=初潮が来ると、呪いの主(と八尾が思い込んでいる)にして、八尾が復活させようとしている[[神]]である堕辰子に、 「神の花嫁」として捧げられるという運命を背負わされる羽目になる。 また、羽生蛇村は、その前身となる村は前述の通り飢饉と“呪い”によって八尾を残して滅びたのだが、 その生き残った八尾とその血族が広がっていく中で、近隣の村々等の他の人間たちとも混ざり合い、新たなる共同体として生まれ変わったという歴史を持つ。 このため、直系である神代のみならず、実は、この村に生まれた人間は全員が八尾の血縁者であり、 直系である神代のような“呪い”までは受けていないものの、少なからず羽生蛇村に生まれた人間は勿論、村そのものが呪われている=因果率が狂ったような状態になっている。((“神”を食べる禁忌を侵して以来、羽生蛇村の立地自体が現世と異界の狭間に存在しているような状態となっており、儀式の失敗により堕辰子が自身の血と肉で染まった村の一部を異界に持っていってしまうのもこのため。)) 羽生蛇村では、独自の信仰として眞魚教が根付いている訳だが、これも上記の通り一族の祖にして、呪いを受けた張本人である八尾の願いというか妄想に基づき生まれた信仰である。 そして、村人達がそれを疑いもせずに受け入れているのも、呪い=因果率が狂わされているせいだという。 常世に近い異界の住人である屍人や、村人の大半がずっと歳をとらない八尾に一切疑問を持たないのも、呪いによるものとされており、 一部の者を除き、ほとんどの村人は八尾がずっと若々しい姿であることにもし疑問を抱いても、頭がぼうっとし、すぐに疑問そのものを忘れてしまうという。 そしてゲーム本編より27年前の1976年。 当時の(ゲーム本編視点では先代の)美耶子は、彼女を溺愛する女中であり、母親替わりの「澄子」に促され、 宇理炎を持たされた上、儀式を拒んで密かに村から逃げ出そうとした。 更に、同じ頃、新たに儀式が行われるとの報せを聞いた志村晃の息子で、生まれついて呪いの影響が弱い=因果率が狂った影響を受けておらず、 以前より八尾の存在を疑っていた晃一は、儀式の失敗を企んでご神体である堕辰子の首を持ち出した。 その後、澄子の導きで神代家地下の秘密の通路を抜け出し不入谷教会へと到着した先代の美耶子は、図らずも堕辰子の首を盗み出してきた晃一と出くわすことになる。 そして、実である美耶子と、現世に残されている自らの肉体の一部である首を欠いたことにより、常世より呼び出された堕辰子は、 現世から常世に還る際、羽生蛇村そのものを異界に飲み込んでしまう(本来は『実』である美耶子のみを吸収して常世に還るのが正常な儀式の手順である)。 この時の八尾は、永く生きるうちに自身の素性を忘れており、神代家の女中として働き先代の美耶子の世話をしていた。 つまり、上述の『澄子』として暮らしていたのだが、儀式の失敗によるショックで、本来の自分とその目的を思い出した。 そうして、儀式を遂行することのみを目的とする八尾本来の冷徹な人格が表層化。 晃一は逃亡途中に半屍人化してしまい、人間であり続けることを先代美耶子に願い、それを聞き入れた彼女によって杭打ちされて封印されることになる。 一方、先代美耶子もまた、頼りの筈の『澄子』を装って近づいた八尾に囚われて幽閉されてしまい、二人の逃亡劇は失敗に終わる。 この後、生き残った人々によって儀式を失敗させた二人は憎悪を込めて、駆け落ちに失敗したと噂されるようになる。 この時に異界化に巻き込まれた羽生蛇村=現実世界では土砂崩れが起こったことにされ、31人が土砂に呑み込まれ、2人が死んだ大災害と伝わることとなった。 登場人物の一人、竹内多聞はこの災害に家族で巻き込まれ、両親を喪ってただ一人、現実世界に留まることとなってしまった。 後に牧野慶、宮田司郎となる双子も異界に巻き込まれつつ生還したが、父親は即死。 母親も様子を見に来た牧野の父と宮田の母(元々は兄妹)に子供達を託して力尽きた。 双子はそれぞれ、後継者がいなかった牧野家と、後継者であった本来の『司郎』が異変で死亡してしまった宮田家に引き取られることになった。 二人があそこまで違う性格の持ち主となったのかはその家庭環境に問題があり、 牧野は儀式の失敗に関する責任感に押しつぶされていく養父を見続けていたことで八尾に縋るへタレとなり、 宮田は本来の『司郎』を失ったことで精神の均衡が崩れた養母に歪んだ愛情を注がれ、 宮田家の後ろ暗い事情を嫌というほど知りながら育ったため、どこか感情が欠落した人間になったのである。 それから27年後。 御印が出たことで本編に登場する美耶子が「神の花嫁」にされることとなったが、 (幽閉されたままで死ぬことも出来ない先代の美弥子の働きもあり)儀式を拒絶した美耶子は、ご神体である堕辰子の頭部を持ち出して破壊し、この時点で儀式は失敗。 こうして、またしても羽生蛇村は異界に飲み込まれてしまう。 27年前と同じく、儀式の失敗=堕辰子が異界に還る替わりに村の一部を異界に持ち去るということなので、 こうして異界に取り込まれた羽生蛇村が、27年前に取り込まれた羽生蛇村と混ざり合った異様な世界となったのが、ゲーム中の異界化した羽生蛇村である。 それぞれ異なる時代の羽生蛇村の一部一部を、レイヤーを重ねるように組み合わせているようなものとすればイメージしやすいだろうか。 そして、エンディングの通り、今回も現実世界では羽生蛇村は大規模な土砂災害に呑み込まれたとして認識されている((屍人の存在を初め、ゲーム中でプレイヤーが登場人物を通して体験する世界は全て異界の出来事であり、現実世界からは認識されない。))。 須田は美耶子と出会ってから彼女を村の外に連れ出すべく奔走するが、傷口から体内に入った赤い水によって屍人化が進行していく。 そんな須田を見かねた美耶子は、唯一屍人化を食い止められる神代の血、つまりは自分の血を須田に分け与えることで屍人化を食い止めるが、 これにより、須田も神代の呪いを受け継ぐことになってしまった。 しかし、須田は今回も本来の人格を取り戻した八尾に美耶子を攫われ、自分も大怪我をしてしまう。 そんな彼を救ったのが、偶然彼を見つけ、治療した宮田であった。 宮田は屍人と化した恩田美奈、そして彼女と意識が同調してしまい、自ら絞殺して屍人としてしまった恩田理沙を撃退しつつ村中を走り回っていたが、 その中で病院の地下に拘束されていた先代美耶子と邂逅。 ミイラと化しながらも神代の呪いで魂が現世に残っていた彼女から『宇理炎』と呼ばれる神の武器を受け取ると共に、 八尾のたくらみを阻もうとする彼女の意思に影響され、その通りに活動し始めていた。 須田(と偶然彼の近くで倒れていた安野)の救助もその一環であり、 宮田は意識が回復した須田に二つあった『宇理炎』のうち一つを渡し、「君の役目だ」と告げた後、宮田はどこかへ去っていった。 須田はその後、儀式を行おうとする八尾の元へ辿り着くが、後一歩及ばず、 美耶子は堕辰子への生贄とされ、その肉体は現世から消滅してしまう。 そして堕辰子は復活するが、以前に須田に血を分け与えていたことで美耶子の『実』としての完全性が失われてしまっていたため、堕辰子は不完全な状態で復活。 その上、突如儀式を行っていた「屍人の巣」の天井部分が爆破されたことで堕辰子は苦手な直射日光を浴び、焼け爛れて弱体化してしまった。 これは須田たちと別れた後、牧野と思いの丈をぶつけ合った後に彼を殺害し「求導師」となった宮田がダムを破壊したことで、 「屍人の巣」の屋根が倒壊したことによるもの。 そして宮田は、水が抜けたダムの底で蠢く、半屍人となった村人たちを見つける。 彼らは自分たちが半屍人となった際、未だ健常な他の村人に自分たちが危害を加えぬよう、自らダムの水底に身を沈め、ずっと苦しみ続けていたのだ。 永い間生き続け、苦しみ続けてきた彼らを哀れんだ宮田は、命を犠牲にして『宇理炎』を使用。 屍人をも灼き尽くすといわれる煉獄の炎を発生させ、次々にそこに飛び込んで死という安息を得る彼らを見ながら、宮田は『宇理炎』を使った代償で衰弱していく。 朦朧とする意識の中、自分を呼ぶ恩田姉妹の幻影を見た宮田は、 生前ついぞ見せなかった安堵した微笑を浮かべながら、自らも煉獄の炎の中へ消えていった。 一方一連の出来事で意識を失った須田は、肉体を失いながらも彼の傍に寄り添い続ける美耶子と夢の中で話す。 そして須田は、美耶子と「あいつら(屍人や堕辰子等)を全部消す」という約束を交わした。 意識を取り戻した須田は、美耶子の導きで八尾や堕辰子が逃げ込んだ『常世』の世界の一つである『いんふぇるの』へと乗り込む。 本来自分に連なる人間や常世の存在しか入って来れない『いんふぇるの』に入ってきた須田を見た八尾は、 彼こそが『実』を盗み、復活を不完全なものにさせた元凶と理解して憎悪を向ける。 美耶子との約束を守るべく、堕辰子らに立ち向かう須田に、もう一つの『神の力』が味方する。 それは、須田以外にも春海を救おうと命を懸けた高遠らが解放した『木る伝』であった。 一方の八尾も、「もう、待つのはいや」と叫ぶや、堕辰子に自らの『実』を捧げ、彼の存在を完全復活させた。 やがて始まった最後の戦い。 須田は神代の呪いを引き受けたことで得た不老不死の命を用いて無限に使える『宇理炎』、 堕辰子の前に戦った屍人と化した神代淳から奪った刀『焔薙』とそれに宿った『木る伝』の力、 ……そして、肉体が消滅して魂だけの存在となってなお、須田の傍に寄り添う美耶子の力により、ついには堕辰子を打ち破る。 全ての元凶であった八尾も、まるで白髪の老婆のような姿になった後、 切り落とされた堕辰子の首を抱えたまま、崩壊していく『いんふぇるの』に発生した奈落の底に落ちていった。 しかし、既に常世の存在となっていた須田、そして彼の血を様々な形で体内に取り込んでいた竹内、安野、牧野は、異界から現世に戻ることはできなくなっていた。 唯一赤い水などを摂取せず逃げ回っていた春海も、名越校長の屍人に追い詰められていたが、 屍人と化してなお春海を思い続けていた高遠が校長を道連れに奈落に落ちて行ったことで窮地を脱する。 そして、友達であった美耶子に導かれた須田の手によって、春海は「どうあがいても絶望」な異界から唯一、現世に帰還することが出来たのであった。 その後、須田は美耶子との約束を守るべく、羽生蛇村に残る屍人を殲滅していった。 実はこの須田の行為こそ、村に訪れる前の須田が興味を持っていた『羽生蛇村三十三人殺し』の噂の元ネタであり、 時空がねじれている常世で虐殺している須田の姿をたまたまOP時点より過去の時代の人間が見てしまい、昔の噂となっていたのだ。 (※つまり須田は、自分で自分を呼び寄せたことになる。この辺りも、この作品が『時間ループもの』であることを強く印象付ける設定といえるだろう) なお、竹内と安野もそのまま異界に残されたとされている。 唯一宮田に殺された牧野だけは、人間としての原形を留めぬ『肉塊』として蘇るという謎めいた末路を辿った。 そして八尾は、切り落とされた堕辰子の首を抱えて奈落に落ちた影響で、その首を必要とする世界に首を届ける「運び屋」のような存在になった。 実はこの八尾こそが、美耶子にご神体である堕辰子の首を壊されて儀式が出来なくなった本編中のかつての八尾に首を届けた張本人でもあった。 八尾自身も、羽生蛇村の『無限ループ』の要因となったのである。 …なお、八尾は『実』を捧げることが“呪い”を解く方法と思い込んでいるが、本当に解けるのかは不明である。 「マニアックス」によれば、この呪いは『常世の存在を下位の存在が食べる』という禁忌を犯したことに対して堕辰子より上位の存在が八尾にかけた呪いとされており、 堕辰子がたとえ許したとしても、呪いをかけた大本の存在が八尾を許すとは限らず、&bold(){そもそも呪いが解けるのかどうか自体不明確である。} 八尾は、「絶対に許されない」という絶望に気付かないまま、自分の子孫を生贄に捧げ続けていた可能性もある。 あるいはそれが、本当の意味で八尾にかけられた呪いなのかも知れない…。 #endregion &font(#ff0000){~劇中に出てくる羽生蛇蕎麦の作り方~} 多めの沸騰したお湯で麺を3分間ゆでる。 ↓ 麺をざるにあげ、冷水でよくそそぐ。 ↓ 肉水、酢、唐辛子、砂糖で作ったスープに麺を入れ&bold(){&font(#f09199){苺ジャム}}を乗せて完成。 お好みで季節の果物を加えても美味です。 ↓ ( ゚д゚)ドウアガイテモゼツボー 追記・修正は絶望してからお願いします。 #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,32) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - 実写映画は、ひぐらしみたいなカンジだったな。 -- 名無しさん (2013-09-06 12:46:19) - 淳に手こずってた頃が懐かしい。個人的には蛇ノ首谷の休憩所に居る2匹の犬屍人が最大の強敵だった。 -- 名無しさん (2013-10-07 17:29:07) - ↑↑ネットで公開されてたという初期の企画の予告篇を見たが、原作の雰囲気に近かった。 -- 名無しさん (2013-10-23 02:03:03) - 羽生蛇蕎麦うまい? -- 名無しさん (2014-03-02 11:43:09) - 漫画版が出るようなのですげえ期待してる -- 名無しさん (2014-04-19 16:54:10) - ここに来ての唐突なコミカライズは新プロジェクト開始への布石か? -- 名無しさん (2014-04-19 17:49:17) - 糞ガキが書いたのか? -- 名無しさん (2015-04-21 09:41:08) - スパナの存在に気付かずにゴール付近まで来て氏んだけど、チェックポイントから再開したら何故かスパナ所持しててやっとその存在に気付いた -- 名無しさん (2015-12-19 06:50:14) - ここでは他の屍人の説明はないのか -- 名無しさん (2015-12-19 06:56:48) - 設定面において「ヒントはやるから自分で考えてくれ」みたいな突き放したスタンスを取ってるゲーム。漫然とプレイしていると疑問だらけになりネットや資料を見てやっと理解したという人も少なくなかったのでは -- 名無しさん (2016-09-19 17:42:38) - 今更角川文庫版『火の鳥』第3巻を拝見して気付きましたが、 ひょっとして『SIREN』って『火の鳥 異形編』のオマージュなのでしょうか……? -- 名無しさん (2017-06-08 20:19:43) - ↑元ネタが同じ『八百比丘尼伝説』故に偶然似たのでは?オマージュ元の一つという可能性もありますが -- 名無しさん (2017-07-16 22:59:50) - プレイ動画観るのすすめるのどうなの -- 名無しさん (2017-08-02 05:11:44) - 登場キャラのアクション性が強くなったら、ラストオブアスみたいなゲームになりそう -- 名無しさん (2017-11-15 17:24:27) - ↑2 あくまで「買ったけど進められない人」がプレイ動画みるのはいいんじゃないの? ちゃんと金出してソフト買ってれば。 -- 名無しさん (2018-01-05 15:45:40) - 今年とTwitterでSIREN本編の物語の鍵となる出来事が起こった日時にちなんでファンが一斉に記念ファンアートを投稿する記念祭になってたりとか今なお熱烈なファン達による根強い人気のある作品だよね…… -- 名無しさん (2018-09-28 22:04:59) - ネタバレの中身が割と間違ってるなぁ -- 名無しさん (2020-03-10 14:10:26) - ↑だったらせめて間違ってる内容を具体的に指摘しろよ -- 名無しさん (2020-08-10 14:07:54) - ネタバレ読んでみたけど、内容というか文章がおかしいところが見受けられるな。最初の方の節で行くと、「たった三人の村人だけは飢えに耐え切れずに、堕辰子に群がり、これを食べてしまう。」とか何かいつの間に村丸ごと全滅していたりとか。 -- 名無しさん (2021-02-11 22:34:57) - 原作ゲーム『SIREN』と、リブート版に当たる漫画作品『SIREN ReBIRTH』との相違点を特集した記事として、『SIREN ReBIRTH』の項目(記事)を新規作成してくれることを強く望みます。 -- 名無しさん (2021-12-13 03:13:41) #comment #areaedit(end) }
&font(#6495ED){登録日}:2010/02/26(金) 12:43:22 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 24 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- 2003年11月6日発売。 SCEから発売されたホラーアクションゲーム。 オーディオメーカーにも同名の会社があるが、この項目ではそちらについては扱わない。 *【あらすじ】 ---- 0:00、赤い海からサイレンが響き、一つの村が消えた。 その村にいた人々は、自分たちが謎の赤い海に囲まれた異界に取り込まれたことに気付く。 そこは、『屍人』と呼ばれる怪物たちが支配する世界。 絶望的な状況に追い込まれた人々は、果たして異界から脱出することができるのか…。 *【概要】 ---- キャッチコピーは&bold(){&font(#ff0000){「どうあがいても絶望」}}。 テクモ(現コーエーテクモゲームス)の[[『零』シリーズ>零シリーズ]]と並び、当時のホラーアクションアドベンチャーゲームでは珍しい和風テイストを打ち出したビジュアルが特徴。 ただし、本シリーズでは実際の役者をモデルにした、より生々しいキャラクター造形や、和風ホラーだが敵として出てくるのは[[幽霊]]ではない((幽霊が全く出ないわけではなく、とあるキャラクターの話で心霊現象が起こったりはしている))等、 当時の同系統の[[ゲーム]]や一般的なイメージからは色々と外れた独自性が打ち出されている。 内容についても、世界観の核に[[クトゥルー神話]]を彷彿とさせる設定が見られることを始めとして、 東西の名作ホラー、諸星大二郎や伊藤潤二の[[漫画]]作品から引用、あるいはインスパイアされたと想像される部分が多く見られ、 そのテの作品が好きな人間だとニヤリとさせられるのは間違いない。 一応シナリオ上の主人公は存在するが、ストーリーは所謂[[群像劇]]として描かれているため、操作キャラは数人存在する。 プレイヤーは各ステージの主人公となるキャラクターを操作し、設定された終了条件を満たしながらゲームを進めていくことになる。 本作の大きな特徴としては『視界ジャック』が挙げられる。 これは、ステージ内にいる敵味方の視界を盗み見ることができるシステム。 敵の屍人はかなり強く、丸腰の時に見つかったり、銃を持っている敵に見つかったりすることは死を意味するので、 視界ジャックを使って屍人の動きや位置を確認し、見つからないように移動するのが基本となる。 その上、屍人が見ているものや普段の行動が謎解きに関わってくることもあるため、これを使いこなさないとまずクリアできない。 また、本作は、 ・ずっと走らせているとキャラクターが息切れを起こして移動速度が遅くなり、それでも走るとやがて立ち止まって息が整うまで行動不能となるため、敵の目を盗みながら慎重に進むことを余儀なくされる。 ・手に入る武器はバールのようなものや火かき棒などの日常用品が多く、攻撃力も低い。武器を持つことすら出来ない操作キャラも。なお、素手で殴ったりは(ゲーム中は)できない。 ・敵は倒しても一定時間経過で[[復活]]するため、武器が弱いのもあって、これまでのホラーゲームのような「敵を全滅させながら進む」プレイングは実質不可能。 ・操作キャラの耐久力は低く、攻撃力の高い敵であればワンパンで死んだりする。とあるキャラクターは敵に触られた時点で[[ゲームオーバー]]に。 ・銃は強力な分弾数が少ないが、敵には弾数制限は存在しないため、射程が長い猟銃を持った敵が登場するステージは例外なく難関。 ・地図は表示されているが、操作キャラや敵の位置などは表示されない。建物などの配置も複雑で、敵やアイテムの位置を暗記していないとひたすらぐるぐる歩かされる羽目に。 ・終了条件(クリア条件)はほとんどノーヒント。特に第2終了条件に関しては「わかるかんなもん!」とキレても仕方ないくらいにヒントが乏しい。 等々、それまでの同ジャンルのタイトルと比較しても類を見ない難易度の高さを誇り、多くのプレイヤーを絶望させたマゾゲーとして有名。 しかし、緻密な世界観・設定や多くの伏線を張りながらも謎を残して終わるシナリオが話題となり、根強いファンを生み出した。 ただゲームをクリアしただけではシナリオの全てを理解することはできないが、それが逆にファンの想像力を掻き立て、インターネットなどでは白熱した議論が交わされた。 なお、前述した通りかなり難易度が高いものの、絶対にクリアできない難易度というわけではなく、 これまた前述した通り、ストーリーや世界観・キャラクターなどの作り込みもしっかりされているため、 「クリアできない=クソゲー」と極端な思考をする人を含む一部プレイヤーを除けば、[[クソゲー]]と言われることはほとんどない。 関連書籍として、公式から様々な用語を解説したムック本『SIRENマニアックス』が出版されている。細かな謎は残っているが、SIRENファン必携の一冊であることは間違いない。 単純に読み物としても面白い一冊だが、その分入手しづらいのが難点。 2018年に本作の実質的なリブート版である漫画『[[SIREN ReBIRTH]]』が連載されている。 *【登場人物】 ---- ・&bold(){[[須田恭也]]} すだきょうや オカルト好きが高じてネット掲示板で仕入れた情報をもとに羽生蛇村にやってきた高校生。 自転車がパンクして山を彷徨っていたところで怪しい儀式を目撃したが淳に見つかり、彼らから逃げ回るうちに美耶子と遭遇。 何か事情がありそうな上、盲目な彼女を放っておけずに彼女と共に村の追っ手から逃げようとするが…。 通称SDK。武器は火かき棒と[[拳銃]]、狩猟銃、[[日本刀]]、宇理炎。後に異界ジェノサイダーに転職する。 「THE BUSTER!」 ・&bold(){神代美耶子} かじろみやこ 須田が山中で遭遇した[[盲目]]の美少女。 尊大な口調で話し、同行してしばらくは「ぐーず☆」を初めとする罵倒の数々で一部のプレイヤーを興奮させるが、 一緒に行動するうちに須田に信頼を寄せるようになり、デレを見せ始める[[ツンデレ]]ヒロイン。 『神の花嫁』として村で神聖視されていたが、それだけに神代の家や村の暗部を知っており、須田に村から連れ出してもらおうとする。 ・&bold(){[[竹内多聞]]} たけうちたもん 大学で[[民俗学]]を教えている助教授。 羽生蛇村出身で幼少時代に地震で両親を亡くした過去を持つ。 強い霊感の持ち主で幽霊の類を見慣れているため、化け物だらけの異界でも基本的に冷静。 銃の不法所持とヅラの疑惑あり。 志村じいちゃんと知り合いらしい。 某千の風の人にそっくり。  ・&bold(){[[宮田司郎>宮田司郎(SIREN)]]} みやたしろう 通称撲殺天使みやたん。 村にある宮田医院の若き院長で、どこか影がある人物。 ネイルハンマーを持たせたら右に出る者はいない。&font(l){スパナ様?え?誰ですか?それ?} 春海の内緒の友達という「みやちゃん」は彼ではない。 今作の裏主人公と言える存在。 ・&bold(){牧野慶} まきのけい 通称ヘタレ求道師あるいは丸腰牧師。 村の土着宗教・眞魚(まな)教の求道師。 ホラーゲーム界屈指のキングオブヘタレ。八尾コンで困ると八尾に縋りたがり、一人で行動中は八尾さん八尾さんうるさい。 ネイルハンマーを持たせたら右に出るものしかいない。というか、大人の操作キャラクターの中では唯一武器を「持てない」ヘタレ。 一応終盤でヘタレは解消される。銃のリロードがとてもかっこいい。 …が、実は………というか言うまでもなく… ・&bold(){八尾比沙子} やおひさこ 眞魚教の求道女。 聖職者らしく慈愛に満ちた女性で、よそ者である須田の怪我を心配したり、逃がそうとしたりと優しい人物。 しかし、意図の読めない謎めいた言動や、村の暗部について知っているような素振りを見せるなど、怪しい人物でもある。 ・&bold(){安野依子} あんのよりこ 竹内の生徒で、彼を慕って勝手についてきた女子大生。 異界に迷い込んでもあまり危機感を持っているようには見えず、「待て」と言われても待たなかったり、 [[ラジオ]]を使った陽動作戦を行おうとする竹内に「こんなガラクタ拾ってどうするんですか?」と水を差してきたり、 迂闊な行動をしかけて竹内に制止されるなど、良く言えばマイペース、悪く言えば空気の読めない言動が目立つ。 おかげで彼女を「ウザ子」「クズ子」等の心無いあだ名で呼ぶプレイヤーもいるが、後半はそのマイペースさが癒しにもなる。 ・&bold(){志村晃} しむらあきら 羽生蛇村に住む猟師。 いかにも猟師なナイスシルバー。 彼のステージはもはやゴルゴゲーも同然である。 八尾の異常性に気付いているが、過去のとある事情から、それについては口外しないようにしている。 妻や子を早くに亡くしたことで厭世的になっており、異界から逃れられないことを悟って[[自殺]]するが…。 ・&bold(){恩田理沙} おんだりさ 羽生蛇村から就職のために都会へ出てスーパーで働いてたが、職場に馴染めずにいたところ、怪しい業界の人に危うく騙されかけたことで傷心し、実家に戻ってきた。 宮田と行動を共にするが、屍人になった姉と再会して意識が同調し、ナース服で姉のように宮田に迫ってくる。しかし持っている武器は[[傘>傘(武器)]]。お察しの通り最弱武器。 叫び声が非常に耳に刺さってうるさい。 名前の元ネタは[[サイレントヒル]]に登場する看護婦リサ・ガーランドから((ちなみにリサ・ガーランドの元ネタはホラー映画「ゾンゲリア」に登場する看護婦リサ・ブロントから))。 ・&bold(){前田知子} まえだともこ 両親と喧嘩してプチ家出中に巻き込まれた女子中学生。 異界をさ迷い歩いているうちに牧野と合流するが、事故「というより狙撃手」で牧野とはぐれてしまい、一人で散々屍人に追いかけられるはめに。 ようやく両親の下にたどり着いた時には、両親(と該当シーンが採用されたTVCMを見た子供たち)を恐怖のドン底に叩き込む姿になっていた。 その後は仲直りして[[一家で仲良く暮らしている。>田堀の廃屋]] ミス裏の顔。 ・&bold(){前田 隆信/真由美} まえだたかのぶ/まゆみ 前述した知子のご両親。プチ家出した娘を探しに八尾のいる教会へとやって来る。ぶっちゃけ本編には関係ない人達。しかし強いインパクトを持つ。 だが本編に直接関係ないとは言え、その後ある状態になった彼らのエア芸がすごい。 母の爆笑エアクッキングは一見の価値あり。父のエア芸も必見。いやはや芸達者な家族である。 詳しくは実際にプレイ、又はプレイ動画にてご確認下さい。 ・&bold(){美浜奈保子} みはまなほこ かつては人気を博したアイドルだが、年を重ねる毎に人気が低迷。今は落ち目のタレント。 将来への不安からかヒステリックな言動が多い。天の川を&bold(){「てんのかわ」}と読むなど頭も悪い。 オカルト番組のレポーターとして村に来ていたところ、異変に巻き込まれる。 途中で拳銃を入手するが、一般人のはずなのに拳銃の扱いがうまい。恐らく自身の出演ドラマ「ヒットマンは雌豹」で学んだと思われる。 赤い水が永遠の若さをもたらしてくれると思い込んで入水するが、そのために皮肉な末路を辿ることになる。 ・&bold(){高遠玲子} たかとおれいこ 村の分校の先生。武器はバール。上の傘よりは使いやすい。 天体観測会の引率として学校に来ていて巻き込まれた。 生徒想いの優しい先生で、クラスで孤立しがちな春海を普段から気にかけていた。 その優しさは春海と共に異界に巻き込まれてからも変わらず、文字通り命をかけて春海を守ろうとする。 終盤にはアフロになったり[[クチビルゲ]]になったりするが、春海を想う気持ちはずっと持ち続けていた。 最後は[[車>自動車]]のガソリンに[[火]]をつけて… ・&bold(){[[四方田春海]]} よもだはるみ 観測会にただ一人来ていた小学生。 両親を事故で亡くした影響でふさぎこみがちになり、クラスでも孤立することが多かったという。 [[ゾンビ]]の街とか霧の深い街とかを平気で歩き回る幼女たちに比べるとごく普通に非力な幼女。 いろいろ[[ストーカー]]されて大変な子。 生き延びる為に策を弄する必要があるため、伝説の軍師「四方田春海(しほうでんしゅんかい)」扱いされることもある。 ただ出典元の関係から「しほうでんしゅんかい」と呼ぶと「ニコ厨死ね」と言われることもあるため注意。 様々な偶然や幸運が重なり、登場人物たちの中で唯一現実世界に帰還したが、彼女を救助した自衛官は……。   ・&bold(){石田徹雄} いしだてつお 村の警官。 一番最初に出てくる屍人((ただし、最初のステージで出てくる石田は異界の影響で発狂しているが身体的には人間のままである))であり、銃を持っていることもあって初見で訳も分からないまま彼に射殺されたプレイヤーは多い。 終盤では羽根屍人となってプレイヤーを苦しめるが、生来の酒好きと電気を利用したトラップにかかり拳銃を奪われる羽目に。 &font(#ff0000){「了解…射殺します」} ・&bold(){恩田美奈} おんだみな 宮田医院のナース。 宮田と付き合っていたが物語開始時点で既に死亡しており、最初から屍人として登場する。 恋人の宮田、妹の理沙に執着しており、彼らを執拗に付け狙う。 細い身体に見合わず異様にタフ。何故か「かごめかごめ」を口ずさんでおり、その理由についてプレイヤー間で考察されることも。 ラスト近くの坑道では妹同様ノックバックしない。妹と共に待ち構えていたが…撲殺天使には勝てなかったよ……。 ・&bold(){名越栄治} なごしえいじ 村の分校の校長。 優しい校長先生で生徒からも信頼されていたが、&font(#ff0000){「はるみちゃんのにおいがするよぉ」}の失言でただの[[ロリコン>ロリータ・コンプレックス]]とバレた。&bold(){イベントで見せたさわやかな校長スマイルで有名}。 登場する屍人の中でも異様なタフさを誇り、倒してもすぐ復活してしまうため、登場するステージではかなりの難敵。後にヒトデに進化した。 ・&bold(){神代亜矢子} かじろあやこ 美耶子の実の姉。美少女である美耶子と比べると良くも悪くも普通の顔。ちょっと眉毛が濃い。 自分と違って「神の花嫁」として幼い頃から周囲の人間に神聖視され、想いを寄せる婚約者まで執心していることから美耶子を疎んでいるが、 神代家のことを何も知らされておらず、当然美耶子の境遇も理解できていないため、美耶子にはまったく意に介されていない。 訳も分からないまま異変に巻き込まれた挙句、終盤までなんとか生き残ったものの黒幕に用済みとばかりに呆気なく焼死させられる結末を迎える。 徹頭徹尾蚊帳の外のままで本編でも何をしていたかほとんど描写されず、さらに登場したデモシナリオも3つ程度と相当少ない上敵として出てくることもないため、登場人物の中では忘れられても全くおかしくない程一番影が薄い。   ・&bold(){神代淳} かじろじゅん 亜矢子の婚約者で入り婿。元々は神代の家とはなんら血縁関係のない家柄らしい。 亜矢子よりも美耶子の方に興味を持っているが、亜矢子を嫉妬させる目的も込みで執着する素振りを見せているというサド。 [[ラスボス]]前にラスボス以上の強さで現れる。笑い声がムカつく。 序盤は狙撃銃を使った銃撃戦。 ある程度ダメージを与えると、銃を捨て斬鉄剣と似た設定の日本刀「焔薙」を使って切りかかってくる。 尚、ここでゲームオーバーになると、上記の[[厨二病]]全開の高笑いをする。 ・&bold(){[[屍人]]} 村を闊歩する怪物。 元は普通の村人であったが、異界で死亡したり、異界に溢れる「赤い水」を摂取したことで不死の怪物として化した。 プレイヤーを恐怖のどん底に叩き落す敵だが、憎めない一面を見せることもあり、愛されキャラ扱いされることも。 詳しくはリンク先へ。 ・&bold(){堕辰子} だたつし 遥か昔、羽生蛇村に堕ちて来た神。 その時、村は飢饉で壊滅状態に陥っていたため、飢えた村人に生きながら喰われてしまう。 これが原因で村は呪われ、異界や屍人が生まれることとなった。 終盤にとある儀式によって復活するが…。 なお、村を呪ったのは堕辰子本人ではなくもっと上位の存在であり、 現世の人間が自分たちより高位に居る常世の存在(堕辰子)を食べるという禁忌を犯したことに対して呪いがかけられたという。 ちなみにモチーフはタツノオトシゴ。   *【用語】 ---- ・&bold(){&font(#ff0000){赤い水}} 異界のそこかしこに見られる謎の赤い液体。現実世界には存在しないもので、現実世界の水(雨なども含む)は異界ではほとんどこれに置き換わっている。 これをなんらかの形で体内に取り込むと、たとえ致命傷に近い傷であっても治ったり、体力が回復したりするが、 摂取量が一定量を超えると屍人化が始まり、また、取り込んでしまった時点で[[日本>日本国]][[神話]]における『黄泉戸喫(よもつへぐい)』の原理により、現実世界に帰ることが叶わなくなる。 その正体は堕辰子の血であり、劇中に登場する屍人がみな目から血涙を流しているのは、赤い水の代わりに自身の血液を排出しているためである。 また、異界の羽生蛇村の周囲にある『赤い海』は全てこの赤い水であり、屍人は『海送り・海還り』を繰り返した後、これと一体化すると言われる。 ・&bold(){海送り/海還り} 屍人と化した人間が、日に四度、村に響き渡るサイレンに誘われて『赤い海』に向かい、そしてさらに異形化が進んで帰ってくること。ゲーム中のムービーでその様子を見ることができる。 上記の通り『赤い海』とは堕辰子の血であり、屍人は最終的にはこれと一体化するのであるが、一度の『海送り』で一体化することはまずなく、 たいていはまだ一体化する段階ではないとして、異形化が進んだ上で村に帰ってくることになる。ストーリーが進むにつれ、異形化した屍人が増えるのもこれによるもの。 現実世界の村でもおそらくこれを基にしたと思われる民俗行事(当然屍人になったりはしない)が伝わっているとか。 ・&bold(){神代の呪い} 神代の血に掛けられた呪い。作中では神代に属する美耶子・亜矢子の他、須田が美耶子の血を取り込むことでこの呪いを受けている。 神代家の者(直系に限る)は先祖が犯したとある罪の影響で「神=堕辰子」に近付くことを拒絶される呪いを受けており、赤い水の影響を受けず、屍人にもならない他、 神代家に生まれる子供は例外なく女の子であるというのも、この呪いによるものとされる(入り婿である淳や美耶子の父親などは元々外部の人間なので呪いを受けていない)。 本来一度発症すると止めることができない屍人化も神代の血(呪い)を取り込むことで進行が食い止められるため、美耶子は須田の屍人化を防ぐべく血を与えた。 #region(以下ネタバレ注意) 大本になった呪いは神代の先祖である八尾に掛けられた不老不死の呪いであり、その子孫である神代家直系の女性もその影響で不死ではあるのだが、 あくまで呪いをかけられた本人ではなくその血統の者であるためか、精神は不死であっても肉体は不老ではないため、肉体がいずれ朽ち果てても永遠にその魂は現世に囚われることになる。 外伝小説『羽生蛇村異聞』の二章にて、先代の神代美耶子が神代家の屋敷の地下道で苦しげなうめき声をあげながら這いずる異形の存在を(視界ジャックで)目撃し、恐怖感に駆られて絶叫しているが、 その正体は神代家の直系で、かつ、『神の花嫁』に選ばれなかった者たちの成れの果てである。 亜矢子はそれらの事実を一切知らずに異界に巻き込まれ、何も知らないままに八尾に焼き殺される末路を迎えるわけであるが、 徹頭徹尾蚊帳の外だったとはいえ、歴代の神代家の人間のように生き地獄に堕とされることなく死ねたのはむしろ幸運だったのかもしれない。 #endregion *【余談】 ---- 羽生蛇村のモデルは埼玉県の廃村。 ストーリーやシステムで[[某静岡>サイレントヒル]]の一作目に似ている部分があるのは、プロデューサーと脚本が同じ人だから。 CMが怖すぎると抗議され放送中止になっているが、たった7件なので宣伝戦略ではないかと思われる。 割と多くのプレイ動画が動画投稿サイトに投稿されており、解説プレイや攻略プレイと様々なものが上がっているため、 プレイしたけど攻略できない、怖すぎて自分じゃプレイできる気がしないがストーリーは知りたい、というような方は一度探してみるのもいいかもしれない。 2013年8月にはツイッターにて当時のスタッフや出演者がつぶやく10周年イベントが行われた。 収録風景やラフスケッチなど秘蔵の写真もアップされているので、気になった方は「SIREN2013」でググっていただきたい。 2014年には「SIREN -赤イ海ノ呼ビ声-」のタイトルで[[漫画]]化。 コミカライズ版として原作に忠実な形で進行していたが、掲載紙の休刊と作者の体調不良が重なり途中で連載休止に。 公式サイトから再開を断念する告知が行われる有様となった。 コミカライズ版と入れ替わる形でweb漫画サイト「Z」の新作漫画として連載されたリブート版に関しては「[[SIREN ReBIRTH]]」を参照。 #region(どうあがいてもネタバレ) 1300年前、羽生蛇村を大飢饉が襲った。 村人達は雨乞いを行うも効果は無かった……と思われていたが、それから一月程の後、流星と共に空から奇怪な形をした岩(後に眞魚岩=別名「天降りの神石」と呼ばれることになる隕石)と、 大きな魚のような姿をした常世の存在、堕辰子の幼体が落ちてきた。 当時村は、飢饉による飢餓で壊滅状態にあり、それでも村に残っていた村人たちの内、数人の村人は飢えに耐えきれずに堕辰子に群がり、その身を食べてしまった。 しかし、“神”というべき常世の存在である堕辰子を、それらよりも下位の存在である人間が口にするというのは許されざる禁忌であり、 堕辰子…常世の存在よりもさらに上位の次元の存在から、禁忌を犯した村人たちに“呪い”がかけられ、 その身を貪られた堕辰子がサイレンのように鳴り響く断末魔の叫び声を上げた瞬間、たちまち堕辰子の肉を口にしていた村人たちは一人の女を残して死んでしまった。 そのただ一人生き残った女というのが、当時妊娠しており、生まれてくる子のためにもと堕辰子の身を口にした八尾比沙子であった。 しかし、これは唯一“呪い”をかけられず、許されたから生き残ったなどということではもちろんなく、生きてはいたものの彼女も“呪い”をかけられており、 それは、死した魂の行きつく先でもある常世へと渡ることを拒まれる…すなわち、死の安らぎを与えられず、永遠に現世を彷徨う“不老不死の呪い”であった。 八尾はその“呪い”によって永く現世を彷徨ううち、その原因が自分の腹の中の子、そして、更にその子孫にも自らが口にしてしまった堕辰子の血肉……、 つまりは『実』が引き継がれているからではないかと思い至り、それを返していけばいずれ“呪い”が解けるのではないかと思うようになる。 そして、自分の一族では必ず姉妹で生まれてくる子孫の内、姉には次の子を成させ、妹の方は堕辰子への生贄、つまりは「神の花嫁」として捧げるようになった。 いずれ堕辰子に全ての『実』を返し、自身に掛けられた“呪い”を解いてもらう。 これこそが、羽生蛇村で行われている儀式の原点であり、八尾の目指す目標である。 儀式の中心となる神代家とは、即ち八尾の直系となる家系のことであり、この家に生まれた女((前述のように八尾=神代の血を継ぐ一族の直系の子孫は、因果率によるものなのか例外なく姉妹としてしか生まれてこない。))は、 “呪い”をかけられた本人ではなく、あくまでその子孫という関係からか、八尾と比べると不完全な“呪い”を生まれながらにかけられており、 いうなれば“不死の呪い”とでもいうべきその“呪い”によって、肉体がいずれ朽ちても精神だけが永遠に現世に留まることになる。 また、生まれた姉妹の内、妹は必ず「美耶子」と名付けられ、代々、御印=初潮が来ると、呪いの主(と八尾が思い込んでいる)にして、八尾が復活させようとしている[[神]]である堕辰子に、 「神の花嫁」として捧げられるという運命を背負わされる羽目になる。 また、羽生蛇村は、その前身となる村は前述の通り飢饉と“呪い”によって八尾を残して滅びたのだが、 その生き残った八尾とその血族が広がっていく中で、近隣の村々等の他の人間たちとも混ざり合い、新たなる共同体として生まれ変わったという歴史を持つ。 このため、直系である神代のみならず、実は、この村に生まれた人間は全員が八尾の血縁者であり、 直系である神代のような“呪い”までは受けていないものの、少なからず羽生蛇村に生まれた人間は勿論、村そのものが呪われている=因果率が狂ったような状態になっている。((“神”を食べる禁忌を侵して以来、羽生蛇村の立地自体が現世と異界の狭間に存在しているような状態となっており、儀式の失敗により堕辰子が自身の血と肉で染まった村の一部を異界に持っていってしまうのもこのため。)) 羽生蛇村では、独自の信仰として眞魚教が根付いている訳だが、これも上記の通り一族の祖にして、呪いを受けた張本人である八尾の願いというか妄想に基づき生まれた信仰である。 そして、村人達がそれを疑いもせずに受け入れているのも、呪い=因果率が狂わされているせいだという。 常世に近い異界の住人である屍人や、村人の大半がずっと歳をとらない八尾に一切疑問を持たないのも、呪いによるものとされており、 一部の者を除き、ほとんどの村人は八尾がずっと若々しい姿であることにもし疑問を抱いても、頭がぼうっとし、すぐに疑問そのものを忘れてしまうという。 そしてゲーム本編より27年前の1976年。 当時の(ゲーム本編視点では先代の)美耶子は、彼女を溺愛する女中であり、母親替わりの「澄子」に促され、 宇理炎を持たされた上、儀式を拒んで密かに村から逃げ出そうとした。 更に、同じ頃、新たに儀式が行われるとの報せを聞いた志村晃の息子で、生まれついて呪いの影響が弱い=因果率が狂った影響を受けておらず、 以前より八尾の存在を疑っていた晃一は、儀式の失敗を企んでご神体である堕辰子の首を持ち出した。 その後、澄子の導きで神代家地下の秘密の通路を抜け出し不入谷教会へと到着した先代の美耶子は、図らずも堕辰子の首を盗み出してきた晃一と出くわすことになる。 そして、実である美耶子と、現世に残されている自らの肉体の一部である首を欠いたことにより、常世より呼び出された堕辰子は、 現世から常世に還る際、羽生蛇村そのものを異界に飲み込んでしまう(本来は『実』である美耶子のみを吸収して常世に還るのが正常な儀式の手順である)。 この時の八尾は、永く生きるうちに自身の素性を忘れており、神代家の女中として働き先代の美耶子の世話をしていた。 つまり、上述の『澄子』として暮らしていたのだが、儀式の失敗によるショックで、本来の自分とその目的を思い出した。 そうして、儀式を遂行することのみを目的とする八尾本来の冷徹な人格が表層化。 晃一は逃亡途中に半屍人化してしまい、人間であり続けることを先代美耶子に願い、それを聞き入れた彼女によって杭打ちされて封印されることになる。 一方、先代美耶子もまた、頼りの筈の『澄子』を装って近づいた八尾に囚われて幽閉されてしまい、二人の逃亡劇は失敗に終わる。 この後、生き残った人々によって儀式を失敗させた二人は憎悪を込めて、駆け落ちに失敗したと噂されるようになる。 この時に異界化に巻き込まれた羽生蛇村=現実世界では土砂崩れが起こったことにされ、31人が土砂に呑み込まれ、2人が死んだ大災害と伝わることとなった。 登場人物の一人、竹内多聞はこの災害に家族で巻き込まれ、両親を喪ってただ一人、現実世界に留まることとなってしまった。 後に牧野慶、宮田司郎となる双子も異界に巻き込まれつつ生還したが、父親は即死。 母親も様子を見に来た牧野の父と宮田の母(元々は兄妹)に子供達を託して力尽きた。 双子はそれぞれ、後継者がいなかった牧野家と、後継者であった本来の『司郎』が異変で死亡してしまった宮田家に引き取られることになった。 二人があそこまで違う性格の持ち主となったのかはその家庭環境に問題があり、 牧野は儀式の失敗に関する責任感に押しつぶされていく養父を見続けていたことで八尾に縋るへタレとなり、 宮田は本来の『司郎』を失ったことで精神の均衡が崩れた養母に歪んだ愛情を注がれ、 宮田家の後ろ暗い事情を嫌というほど知りながら育ったため、どこか感情が欠落した人間になったのである。 それから27年後。 御印が出たことで本編に登場する美耶子が「神の花嫁」にされることとなったが、 (幽閉されたままで死ぬことも出来ない先代の美弥子の働きもあり)儀式を拒絶した美耶子は、ご神体である堕辰子の頭部を持ち出して破壊し、この時点で儀式は失敗。 こうして、またしても羽生蛇村は異界に飲み込まれてしまう。 27年前と同じく、儀式の失敗=堕辰子が異界に還る替わりに村の一部を異界に持ち去るということなので、 こうして異界に取り込まれた羽生蛇村が、27年前に取り込まれた羽生蛇村と混ざり合った異様な世界となったのが、ゲーム中の異界化した羽生蛇村である。 それぞれ異なる時代の羽生蛇村の一部一部を、レイヤーを重ねるように組み合わせているようなものとすればイメージしやすいだろうか。 そして、エンディングの通り、今回も現実世界では羽生蛇村は大規模な土砂災害に呑み込まれたとして認識されている((屍人の存在を初め、ゲーム中でプレイヤーが登場人物を通して体験する世界は全て異界の出来事であり、現実世界からは認識されない。))。 須田は美耶子と出会ってから彼女を村の外に連れ出すべく奔走するが、傷口から体内に入った赤い水によって屍人化が進行していく。 そんな須田を見かねた美耶子は、唯一屍人化を食い止められる神代の血、つまりは自分の血を須田に分け与えることで屍人化を食い止めるが、 これにより、須田も神代の呪いを受け継ぐことになってしまった。 しかし、須田は今回も本来の人格を取り戻した八尾に美耶子を攫われ、自分も大怪我をしてしまう。 そんな彼を救ったのが、偶然彼を見つけ、治療した宮田であった。 宮田は屍人と化した恩田美奈、そして彼女と意識が同調してしまい、自ら絞殺して屍人としてしまった恩田理沙を撃退しつつ村中を走り回っていたが、 その中で病院の地下に拘束されていた先代美耶子と邂逅。 ミイラと化しながらも神代の呪いで魂が現世に残っていた彼女から『宇理炎』と呼ばれる神の武器を受け取ると共に、 八尾のたくらみを阻もうとする彼女の意思に影響され、その通りに活動し始めていた。 須田(と偶然彼の近くで倒れていた安野)の救助もその一環であり、 宮田は意識が回復した須田に二つあった『宇理炎』のうち一つを渡し、「君の役目だ」と告げた後、宮田はどこかへ去っていった。 須田はその後、儀式を行おうとする八尾の元へ辿り着くが、後一歩及ばず、 美耶子は堕辰子への生贄とされ、その肉体は現世から消滅してしまう。 そして堕辰子は復活するが、以前に須田に血を分け与えていたことで美耶子の『実』としての完全性が失われてしまっていたため、堕辰子は不完全な状態で復活。 その上、突如儀式を行っていた「屍人の巣」の天井部分が爆破されたことで堕辰子は苦手な直射日光を浴び、焼け爛れて弱体化してしまった。 これは須田たちと別れた後、牧野と思いの丈をぶつけ合った後に彼を殺害し「求導師」となった宮田がダムを破壊したことで、 「屍人の巣」の屋根が倒壊したことによるもの。 そして宮田は、水が抜けたダムの底で蠢く、半屍人となった村人たちを見つける。 彼らは自分たちが半屍人となった際、未だ健常な他の村人に自分たちが危害を加えぬよう、自らダムの水底に身を沈め、ずっと苦しみ続けていたのだ。 永い間生き続け、苦しみ続けてきた彼らを哀れんだ宮田は、命を犠牲にして『宇理炎』を使用。 屍人をも灼き尽くすといわれる煉獄の炎を発生させ、次々にそこに飛び込んで死という安息を得る彼らを見ながら、宮田は『宇理炎』を使った代償で衰弱していく。 朦朧とする意識の中、自分を呼ぶ恩田姉妹の幻影を見た宮田は、 生前ついぞ見せなかった安堵した微笑を浮かべながら、自らも煉獄の炎の中へ消えていった。 一方一連の出来事で意識を失った須田は、肉体を失いながらも彼の傍に寄り添い続ける美耶子と夢の中で話す。 そして須田は、美耶子と「あいつら(屍人や堕辰子等)を全部消す」という約束を交わした。 意識を取り戻した須田は、美耶子の導きで八尾や堕辰子が逃げ込んだ『常世』の世界の一つである『いんふぇるの』へと乗り込む。 本来自分に連なる人間や常世の存在しか入って来れない『いんふぇるの』に入ってきた須田を見た八尾は、 彼こそが『実』を盗み、復活を不完全なものにさせた元凶と理解して憎悪を向ける。 美耶子との約束を守るべく、堕辰子らに立ち向かう須田に、もう一つの『神の力』が味方する。 それは、須田以外にも春海を救おうと命を懸けた高遠らが解放した『木る伝』であった。 一方の八尾も、「もう、待つのはいや」と叫ぶや、堕辰子に自らの『実』を捧げ、彼の存在を完全復活させた。 やがて始まった最後の戦い。 須田は神代の呪いを引き受けたことで得た不老不死の命を用いて無限に使える『宇理炎』、 堕辰子の前に戦った屍人と化した神代淳から奪った刀『焔薙』とそれに宿った『木る伝』の力、 ……そして、肉体が消滅して魂だけの存在となってなお、須田の傍に寄り添う美耶子の力により、ついには堕辰子を打ち破る。 全ての元凶であった八尾も、まるで白髪の老婆のような姿になった後、 切り落とされた堕辰子の首を抱えたまま、崩壊していく『いんふぇるの』に発生した奈落の底に落ちていった。 しかし、既に常世の存在となっていた須田、そして彼の血を様々な形で体内に取り込んでいた竹内、安野、牧野は、異界から現世に戻ることはできなくなっていた。 唯一赤い水などを摂取せず逃げ回っていた春海も、名越校長の屍人に追い詰められていたが、 屍人と化してなお春海を思い続けていた高遠が校長を道連れに奈落に落ちて行ったことで窮地を脱する。 そして、友達であった美耶子に導かれた須田の手によって、春海は「どうあがいても絶望」な異界から唯一、現世に帰還することが出来たのであった。 その後、須田は美耶子との約束を守るべく、羽生蛇村に残る屍人を殲滅していった。 実はこの須田の行為こそ、村に訪れる前の須田が興味を持っていた『羽生蛇村三十三人殺し』の噂の元ネタであり、 時空がねじれている常世で虐殺している須田の姿をたまたまOP時点より過去の時代の人間が見てしまい、昔の噂となっていたのだ。 (※つまり須田は、自分で自分を呼び寄せたことになる。この辺りも、この作品が『時間ループもの』であることを強く印象付ける設定といえるだろう) なお、竹内と安野もそのまま異界に残されたとされている。 唯一宮田に殺された牧野だけは、人間としての原形を留めぬ『肉塊』として蘇るという謎めいた末路を辿った。 そして八尾は、切り落とされた堕辰子の首を抱えて奈落に落ちた影響で、その首を必要とする世界に首を届ける「運び屋」のような存在になった。 実はこの八尾こそが、美耶子にご神体である堕辰子の首を壊されて儀式が出来なくなった本編中のかつての八尾に首を届けた張本人でもあった。 八尾自身も、羽生蛇村の『無限ループ』の要因となったのである。 …なお、八尾は『実』を捧げることが“呪い”を解く方法と思い込んでいるが、本当に解けるのかは不明である。 「マニアックス」によれば、この呪いは『常世の存在を下位の存在が食べる』という禁忌を犯したことに対して堕辰子より上位の存在が八尾にかけた呪いとされており、 堕辰子がたとえ許したとしても、呪いをかけた大本の存在が八尾を許すとは限らず、&bold(){そもそも呪いが解けるのかどうか自体不明確である。} 八尾は、「絶対に許されない」という絶望に気付かないまま、自分の子孫を生贄に捧げ続けていた可能性もある。 あるいはそれが、本当の意味で八尾にかけられた呪いなのかも知れない…。 #endregion &font(#ff0000){~劇中に出てくる羽生蛇蕎麦の作り方~} 多めの沸騰したお湯で麺を3分間ゆでる。 ↓ 麺をざるにあげ、冷水でよくそそぐ。 ↓ 肉水、酢、唐辛子、砂糖で作ったスープに麺を入れ&bold(){&font(#f09199){苺ジャム}}を乗せて完成。 お好みで季節の果物を加えても美味です。 ↓ ( ゚д゚)ドウアガイテモゼツボー 追記・修正は絶望してからお願いします。 #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,33) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - 実写映画は、ひぐらしみたいなカンジだったな。 -- 名無しさん (2013-09-06 12:46:19) - 淳に手こずってた頃が懐かしい。個人的には蛇ノ首谷の休憩所に居る2匹の犬屍人が最大の強敵だった。 -- 名無しさん (2013-10-07 17:29:07) - ↑↑ネットで公開されてたという初期の企画の予告篇を見たが、原作の雰囲気に近かった。 -- 名無しさん (2013-10-23 02:03:03) - 羽生蛇蕎麦うまい? -- 名無しさん (2014-03-02 11:43:09) - 漫画版が出るようなのですげえ期待してる -- 名無しさん (2014-04-19 16:54:10) - ここに来ての唐突なコミカライズは新プロジェクト開始への布石か? -- 名無しさん (2014-04-19 17:49:17) - 糞ガキが書いたのか? -- 名無しさん (2015-04-21 09:41:08) - スパナの存在に気付かずにゴール付近まで来て氏んだけど、チェックポイントから再開したら何故かスパナ所持しててやっとその存在に気付いた -- 名無しさん (2015-12-19 06:50:14) - ここでは他の屍人の説明はないのか -- 名無しさん (2015-12-19 06:56:48) - 設定面において「ヒントはやるから自分で考えてくれ」みたいな突き放したスタンスを取ってるゲーム。漫然とプレイしていると疑問だらけになりネットや資料を見てやっと理解したという人も少なくなかったのでは -- 名無しさん (2016-09-19 17:42:38) - 今更角川文庫版『火の鳥』第3巻を拝見して気付きましたが、 ひょっとして『SIREN』って『火の鳥 異形編』のオマージュなのでしょうか……? -- 名無しさん (2017-06-08 20:19:43) - ↑元ネタが同じ『八百比丘尼伝説』故に偶然似たのでは?オマージュ元の一つという可能性もありますが -- 名無しさん (2017-07-16 22:59:50) - プレイ動画観るのすすめるのどうなの -- 名無しさん (2017-08-02 05:11:44) - 登場キャラのアクション性が強くなったら、ラストオブアスみたいなゲームになりそう -- 名無しさん (2017-11-15 17:24:27) - ↑2 あくまで「買ったけど進められない人」がプレイ動画みるのはいいんじゃないの? ちゃんと金出してソフト買ってれば。 -- 名無しさん (2018-01-05 15:45:40) - 今年とTwitterでSIREN本編の物語の鍵となる出来事が起こった日時にちなんでファンが一斉に記念ファンアートを投稿する記念祭になってたりとか今なお熱烈なファン達による根強い人気のある作品だよね…… -- 名無しさん (2018-09-28 22:04:59) - ネタバレの中身が割と間違ってるなぁ -- 名無しさん (2020-03-10 14:10:26) - ↑だったらせめて間違ってる内容を具体的に指摘しろよ -- 名無しさん (2020-08-10 14:07:54) - ネタバレ読んでみたけど、内容というか文章がおかしいところが見受けられるな。最初の方の節で行くと、「たった三人の村人だけは飢えに耐え切れずに、堕辰子に群がり、これを食べてしまう。」とか何かいつの間に村丸ごと全滅していたりとか。 -- 名無しさん (2021-02-11 22:34:57) - 原作ゲーム『SIREN』と、リブート版に当たる漫画作品『SIREN ReBIRTH』との相違点を特集した記事として、『SIREN ReBIRTH』の項目(記事)を新規作成してくれることを強く望みます。 -- 名無しさん (2021-12-13 03:13:41) #comment #areaedit(end) }

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