SCP-820-JP

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&font(#6495ED){登録日}:20??/??/?? (曜日) ??:??:?? &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 ? 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- SCP-820-JPとは、怪異創作コミュニティサイト「[[The SCP Foundation]]」の日本支部によって生み出されたオブジェクトの一つである。 項目名は『血のおかげ』。[[オブジェクトクラス>オブジェクトクラス(The SCP Foundation) ]]は「Euclid」に指定されている。 SCP-820-JPは、何種類もの異常な特性を兼ね備えた石で作られたナイフである。 古代アステカ文明に見られた、柄から刃の部分にかけて柄を囲むように這い上がっていく蛇の意匠が施されており、柄の部分には&bold(){『如来観光 観光促進課 謹製』}と言う文字が日本語で彫り込まれている。 さて、このナイフの異常特性であるが、第1の異常性&bold(){はこのナイフを手に取った人間に「なんでもいいからこのナイフで人を刺してみたい、傷つけたい」とい歪んだ欲望を抱かせてしまう}というものである。 ――なんだか怪談話に出てくる妖刀みたいな特性であるが、このナイフの場合は人を刺してみたくなるという衝動に加え、&bold(){「とにかく目立つ場所で人を殺したい」}という余計な衝動まで抱かせる事になってしまう。 その結果、ナイフを手にしてしまった人物は&bold(){イベント会場や人通りの多い道のど真ん中など公衆の面前で凄惨な犯行に及ぶ}ようになってしまうのだ。 このナイフのせいで、どの様な事件が起きてしまったかは下記の一覧表を参照していただきたい。 この最後の事例で、財団は犯人の家に突入、無事にナイフを確保するに至ったのである。 * そうだ、犯行現場を見に行こう 『アフガニスタンのバーミヤン渓谷』に『マーシャル諸島のビキニ環礁』、そして『イギリスのリヴァプール』。 この三か所には、ある共通点があるのをご存じだろうか? その答えは、&bold(){三か所ともに『負の世界遺産』として登録されている}というものである。 これらの史跡に共通しているのは、&bold(){記憶から風化させてはならない大災害や、反省すべき人類の愚行の舞台となってしまった場所をあえて後世に残す事で、訪れた人々に過去に起きた様々な惨劇を忘れないでいて欲しいという祈りが込められている}というものだ。 そして、この様な史跡をめぐる行為は&bold(){『ダークツーリズム』}と呼ばれている。 一方、ダークツーリズムには&bold(){「悲劇を金儲けの道具に使いやがって!」}なんていう反対意見も存在している。 これらの情報を前提として、このオブジェクトの次なる異常性について検証してみよう。 このナイフが元凶となって引き起こされた重大事件には、ナイフの特性によって「犯罪現場を見に行きたい」という恐るべき異常性が付与されてしまうのである。 悲劇の現場を見に行く、という点では前述した『ダークツーリズム』と似た要素がある様に見えるこの異常性であるが、&bold(){この異常性には『ダークツーリズム』の様な鎮魂の念はなく、人々はあたかも花見か何かに行く様な物見遊山のかる〜い気持ちで犯行現場に押しかける}様になってしまうのだ。 そして、ナイフの異常性は犯行現場そのものにも影響を与えてしまう。 なんと、&bold(){犯行現場の周辺住民が事件を肯定的に捉えた上で積極的に利用し、町興し・村興しをしようとし始めてしまう}のである。 前述したように、『ダークツーリズム』にすら金儲けに繋がりかねないという観点から批判の声が出ているのに、ナイフの影響を受けた犯行現場の周辺住民は&bold(){積極的に悲劇が起きたことをアピールし、観光に有効活用}しようとしてしまう。 その結果、&bold(){【◯×犯行記念館】なんていうものが建造されたり、犯人をマスコットキャラクター化して宣伝しようとする}など、普通では考えられないことが起こってしまうのである。 そして、それらの情報を知った人間もまた影響を受けしまい、重大犯罪を利用した観光は際限なく増加することになってしまうのだ。 因みに、財団はこのナイフの影響によって一躍観光地と化してしまった犯行現場にエージェントを送り込んで実地調査を行なったことがあるのだが、その笑うに笑えない結果は…是非元記事を参照していただきたい。 なお、この異常性はナイフに起因した犯罪が世に知れ渡るよりも早く、&bold(){財団の持つ記憶処理や情報改ざん技術などを駆使して事件そのものを隠蔽してしまえば完封することが可能}なのである…が、被害者にとっては堪ったものではないだろう。 犯人だって…こちらは、財団が確保してしっかりとDクラスとして贖罪のチャンスを与えてくれるかな? どっちみち、面倒ごとしか生まないオブジェクトであるのに間違いはない。 *因みに 残念ながら、現実にも凄惨な犯罪を観光に利用しようとした不届き者は存在している。 例えば、1954年にロバート・ブロックの傑作小説『[[サイコ]]』のモデルとなったことでも知られる殺人犯、[[エド・ゲイン]]が逮捕された際、【遺産】とも呼べる彼の愛車が見世物にされているのだ。 運転席にゲインを模した蝋人形を置き、バックシートには女性の死体を模した人形を血のりをたっぷりと掛けた状態でばらまくという悪趣味極まりない代物だったそうである。 …もちろん、周辺住民の猛抗議を受け、数日も経たないうちに取りやめになったそうなのであるが。 * 如来観光について 日本で暗躍している要注意団体の一つであり、その名の通り&bold(){観光開発に特化した異常な特性を持った物品を取り扱う企業}である。 [[アニオタwiki]]に掲載されている[[SCP-458]](通称・はてしないピザボックス)の記事にて、比較対象として登場したSCP-454-JP(通称・ぬか“美味しかった”漬け)の製造販売元もこの企業である。 追記・修正は流行に流されない方にお願いします。 ---- #right(){ SCP-820-JP - 血のおかげ by boatOB http://ja.scp-wiki.net/scp-820-jp この項目の内容は『[[クリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承3.0ライセンス>https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0/deed.ja]]』に従います。 } ---- &link_up(△)メニュー &link_edit(text=項目変更)&link_copy(text=項目コピー) &link_diff(text=項目変更点)&link_backup()&link_upload(text=アップロードページ) ---- #include(テンプレ3) 2010年6月某日。SCP-820-JPを収容している財団施設の前に一台のタクシーが停車した。 中から降りてきたのは財団とは縁もゆかりもない民間人の男性であり、慌てたエージェントが男性を確保してインタビューを行なったところ…。 >エージェント・木村「では質問を開始します。まず…なぜここに来たのですか?」 > >男性「いんや、ここにな、あんだろ。あれだよ、あれ。ナイフ。あれが見たくてな」 > >エージェント・木村「ナイフ?そりゃ…ナイフくらいあるかもしれませんが…なんでまた」 > >男性「物珍しさだよ。&bold(){なんかあるって噂を聞きつけてさ}、いっぺん見て見たいなあ、と。観光ってそういうもんだろ。なんで見に行くのって言われても、なあ」 > >エージェント・木村「…どなたかから、その噂を聞いたのですか?」 > >男性「うーん、覚えてねえなあ。たまたま近くまで来てよ、そういえばそんなもんがあったなーって、来て見たんだけどここはいいとこだね」 なんと、&bold(){【途轍もなく珍しいナイフが保管されている施設】として財団施設が観光名所になり掛けていた}のである。 しかも、物見遊山の民間人はその後も増加し、ついには財団施設に対するマスコミによる取材申し込みまで舞い込むようになってしまったのだ。 このままでは、物見遊山の民間人に対処する過程で、何かの手違いにより財団の存在が明るみになりかねない。 焦った財団は、&bold(){ナイフに発信器を装着した状態で無人で動く潜水艦に乗せ、海の底をツーリングさせ続ける}という収容手順をとるに至ったのであった。 やっぱり面倒ごとしか生み出さないオブジェクトだな。 あ、&bold(){ナイフに惹かれて財団参りをしてしまった民間人は、ちゃんと記憶を消してからお家に帰してあげた}のでご安心を。 * 何が何でも観光開発 すでにお分かりの方も多いと思われるが、このナイフの持つ最後の異常性は、&bold(){ナイフが同じ場所に長時間保管されていた場合、その保管場所を新たな観光地として集客を始めてしまう}というものである。 その結果、財団は常に動き続ける収容施設を新たに開発する必要に迫られてしまったのであるが…記事をお読みになった方の中にはもっと簡単な収容手順があるのでは無いかとお考えになった方もおられたのでは無いだろうか。 例えば、&bold(){いくつかの財団施設を循環するベルトコンベアーを地中深くに建造してその上を流したり}(これは、記事のディスカッションで発案されたアイディアである)、&bold(){人工衛星に搭載して大気圏外で管理する}とか。 しかし、このオブジェクトの生みの親であるboatOB氏曰く、このナイフの異常性を完封するには以下の三つの条件が必須となるのだそうである。 +常に移動し続ける +人が容易に近づけない +万が一、ナイフの存在がバレても人が押し寄せる前に逃げ出すことができる 前述した案のように、ナイフの保管場所が一定のルートを巡回していた場合、必ずそのルートが観光地化してしまい「そうだ、観に行こう」ツアーが何処かで企画されることになってしまうそうなのだ。 その点、潜水艦ならそう簡単にたどり着けないし、万が一見に行ってやろうという人間が現れたとしても、向こうが準備に追われている間に場所を変えることができる…という訳である。 本当に面倒ごとしか…。 * 類似したオブジェクト 他ならぬオブジェクト自身が秘めていた予想外の特性により、財団の存続が危機にさらされてしまった事例は他にも存在している。 &bold(){[[SCP-2137]](トゥパック・シャクールの断罪霊)} ヒップホップ界の抗争に巻き込まれて命を落とした今は亡き大物ミュージシャン、トゥパック・シャルークが1995年に発表したシングルアルバムのコピー品。 再生すると、トゥパックの声で過去に起きた殺人などの重大事件の犯人と、事件を解決させるのに必要な物証のありかなどを歌に乗せて教えてくれる。 当初、財団はデータ収集も兼ねてCDから得られた情報を警察に密告していのだが、情報漏れのリスクを回避する為に実験を終了したところ、「俺の仕事を邪魔するんじゃねぇ!」とばかりにYouTube等を通じて財団の極秘情報をばら撒き出してしまった。 追記・修正はナイフの現在位置を探しながらお願いします。 ---- #right(){ SCP-820-JP - 血のおかげ by boatOB http://ja.scp-wiki.net/scp-820-jp この項目の内容は『[[クリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承3.0ライセンス>https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0/deed.ja]]』に従います。 } #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - 本部に移送して太陽にボッシュートしよう -- 名無しさん (2017-01-16 12:48:09) - 一応収容出来てるからketerになってないけど一歩手前くらいだなぁ -- 名無しさん (2017-01-16 12:57:43) #comment #areaedit(end) }
&font(#6495ED){登録日}:2017/01/16 (月) 13:05:00 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 8 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- SCP-820-JPとは、怪異創作コミュニティサイト「[[SCP Foundation]]」の日本支部によって生み出された[[オブジェクト>オブジェクト(SCP Foundation)]]の一つである。 項目名は『血のおかげ』。[[オブジェクトクラス>オブジェクトクラス(SCP Foundation) ]]は「Euclid」に指定されている。 SCP-820-JPは、何種類もの異常な特性を兼ね備えた石で作られた[[ナイフ>ナイフ(武器)]]である。 古代アステカ文明に見られた、柄から刃の部分にかけて柄を囲むように這い上がっていく蛇の意匠が施されており、柄の部分には&bold(){『如来観光 観光促進課 謹製』}と言う文字が日本語で彫り込まれている。 さて、このナイフの異常特性であるが、第1の異常性は&bold(){このナイフを手に取った人間に「なんでもいいからこのナイフで人を刺してみたい、傷つけたい」という歪んだ欲望を抱かせてしまう}というものである。 ――なんだか怪談話に出てくる妖刀みたいな特性であるが、このナイフの場合は人を刺してみたくなるという衝動に加え、&bold(){「とにかく目立つ場所で人を殺したい」}という余計な衝動まで抱かせる事になってしまう。 その結果、ナイフを手にしてしまった人物は&bold(){イベント会場や人通りの多い道のど真ん中など公衆の面前で凄惨な犯行に及ぶ}ようになってしまうのだ。 このナイフのせいで、どの様な事件が起きてしまったかは下記の一覧表を参照していただきたい。 |番号|犯行現場|被害者|加害者|犯行| |1|某市の観光地の近く|警備員|当時13歳の少年|刺殺| |2|首都圏にある歩行者天国|死者三名・重軽傷者16名|不明|通り魔殺人| |3|村祭りの会場|名古屋からゲスト参加していた芸人さん|女子中学生|刺殺| |4|某市の住宅街|一人暮らしのご老人|不明|バラバラ殺人。死体を路上にまき散らすおまけつき| この最後の事例で、財団は犯人の家に突入、無事にナイフを確保するに至ったのである。 * そうだ、犯行現場を見に行こう 『アフガニスタンのバーミヤン渓谷』に『マーシャル諸島のビキニ環礁』、そして『ポーランドのアウシュヴィッツ』。 この三か所には、ある共通点があるのをご存じだろうか? その答えは、&bold(){三か所ともに『負の世界遺産』として知られている}というものである。 これらの史跡に共通しているのは、&bold(){記憶から風化させてはならない大災害や、反省すべき人類の愚行の舞台となってしまった場所をあえて後世に残す事で、訪れた人々に過去に起きた様々な惨劇を忘れないでいて欲しいという祈りが込められている}というものだ。 そして、この様な史跡をめぐる行為は&bold(){『ダークツーリズム』}と呼ばれている。 一方、ダークツーリズムには&bold(){「悲劇を金儲けの道具に使いやがって!」}なんていう反対意見も存在している。 これらの情報を前提として、このオブジェクトの次なる異常性について検証してみよう。 このナイフが元凶となって引き起こされた重大事件の存在を認識すると、「犯罪現場を見に行きたい」と思ってしまうのである。 悲劇の現場を見に行く、という点では前述した『ダークツーリズム』と似た要素がある様に見えるこの異常性であるが、&bold(){この異常性には『ダークツーリズム』の様な鎮魂の念はなく、人々はあたかも花見か何かに行く様な物見遊山のかる〜い気持ちで犯行現場に押しかける}様になってしまうのだ。 そして、ナイフの異常性は犯行現場そのものにも影響を与えてしまう。 なんと、&bold(){犯行現場の周辺住民が事件を肯定的に捉えた上で積極的に利用し、町興し・村興しをしようとし始めてしまう}のである。 前述したように、『ダークツーリズム』にすら金儲けに繋がりかねないという観点から批判の声が出ているのに、ナイフの影響を受けた犯行現場の周辺住民は&bold(){積極的に悲劇が起きたことをアピールし、観光に有効活用}しようとしてしまう。 その結果、&bold(){【◯×犯行記念館】なんていうものが建造されたり、犯人をマスコットキャラクター化して宣伝しようとする}など、普通では考えられないことが起こってしまうのである。 そして、それらの情報を知った人間もまた影響を受けしまい、重大犯罪を利用した観光は際限なく増加することになってしまうのだ。 因みに、財団はこのナイフの影響によって一躍観光地と化してしまった犯行現場にエージェントを送り込んで実地調査を行なったことがあるのだが、その笑うに笑えない結果は…是非元記事を参照していただきたい。 なお、この異常性はナイフに起因した犯罪が世に知れ渡るよりも早く、財団の持つ記憶処理や情報改ざん技術などを駆使して事件そのものを隠蔽してしまえば完封することが可能 *因みに 残念ながら、現実にも凄惨な犯罪を観光に利用しようとした不届き者は存在している。 例えば、1954年にロバート・ブロックの傑作小説『サイコ』のモデルとなったことでも知られる殺人犯、エド・ゲインが逮捕された際、【遺産】とも呼べる彼の愛車が見世物にされているのだ。 しかも、運転席にゲインを模した蝋人形を置き、バックシートには女性の死体を模した人形を血のりをたっぷりと掛けた状態でばらまくという悪趣味極まりない代物だったそうである。 …もちろん、周辺住民の猛抗議を受け、数日も経たないうちに取りやめになったそうなのであるが。 * 如来観光について 日本で暗躍している[[要注意団体>要注意団体(SCP Foundation)]]の一つであり、その名の通り&bold(){観光開発に特化した異常な特性を持った物品を取り扱う企業}である。 アニオタwikiに掲載されている[[SCP-458]](通称・はてしないピザボックス)の記事にて、比較対象として登場したSCP-454-JP(通称・ぬか“美味しかった”漬け)の製造販売元もこの企業である。 追記・修正は流行に流されない方にお願いします。 ---- #right(){CC BY-SA 3.0に基づく表示 SCP-820-JP - 血のおかげ by boatOB http://ja.scp-wiki.net/scp-820-jp この項目の内容は『[[クリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承3.0ライセンス>https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0/deed.ja]]』に従います。 } ---- &link_up(△)メニュー &link_edit(text=項目変更)&link_copy(text=項目コピー) &link_diff(text=項目変更点)&link_backup()&link_upload(text=アップロードページ) ---- #include(テンプレ3) 2010年6月某日。SCP-820-JPを収容している財団施設の前に一台のタクシーが停車した。 中から降りてきたのは財団とは縁もゆかりもない民間人の男性であり、慌てたエージェントが男性を確保してインタビューを行なったところ…。 >エージェント・木村「では質問を開始します。まず…なぜここに来たのですか?」 > >男性「いんや、ここにな、あんだろ。あれだよ、あれ。ナイフ。あれが見たくてな」 > >エージェント・木村「ナイフ? そりゃ…ナイフくらいあるかもしれませんが…なんでまた」 > >男性「物珍しさだよ。&bold(){なんかあるって噂を聞きつけてさ}、いっぺん見て見たいなあ、と。観光ってそういうもんだろ。なんで見に行くのって言われても、なあ」 > >エージェント・木村「…どなたかから、その噂を聞いたのですか?」 > >男性「うーん、覚えてねえなあ。たまたま近くまで来てよ、そういえばそんなもんがあったなーって、来て見たんだけどここはいいとこだね」 なんと、&bold(){【途轍もなく珍しいナイフが保管されている施設】として財団施設が観光名所になり掛けていた}のである。 しかも、物見遊山の民間人はその後も増加し、ついには財団施設に対するマスコミによる取材申し込みまで舞い込むようになってしまったのだ。 このままでは、物見遊山の民間人に対処する過程で、何かの手違いにより財団の存在が明るみになりかねない。 焦った財団は、&bold(){ナイフに発信器を装着した状態で無人で動く潜水艦に乗せ、海の底をツーリングさせ続ける}という収容手順をとるに至ったのであった。 やっぱり面倒ごとしか生み出さないオブジェクトだな。 * 何が何でも観光開発 すでにお分かりの方も多いと思われるが、このナイフの持つ最後の異常性は、&bold(){ナイフが同じ場所に長時間保管されていた場合、その保管場所を新たな観光地として集客を始めてしまう}というものである。 その結果、財団は常に動き続ける収容施設を新たに開発する必要に迫られてしまったのであるが…記事をお読みになった方の中にはもっと簡単な収容手順があるのでは無いかとお考えになった方もおられたのでは無いだろうか。 例えば、&bold(){いくつかの財団施設を循環するベルトコンベアーを地中深くに建造してその上を流したり}(これは、記事のディスカッションで発案されたアイディアである)、&bold(){人工衛星に搭載して大気圏外で管理する}とか。 しかし、このオブジェクトの生みの親であるboatOB氏曰く、このナイフの異常性を完封するには以下の三つの条件が必須となるのだそうである。 +常に移動し続ける +人が容易に近づけない +万が一、ナイフの存在がバレても人が押し寄せる前に逃げ出すことができる 前述した案のように、ナイフの保管場所が一定のルートを巡回していた場合、必ずそのルートが観光地化してしまい「そうだ、観に行こう」ツアーが何処かで企画されることになってしまうそうなのだ。 その点、潜水艦ならそう簡単にたどり着けないし、万が一見に行ってやろうという人間が現れたとしても、向こうが準備に追われている間に場所を変えることができる…という訳である。 本当に面倒ごとしか…。 * 類似したオブジェクト 他ならぬオブジェクト自身が秘めていた予想外の特性により、財団の存続が危機にさらされてしまった事例は他にも存在している。 &bold(){SCP-2137(トゥパック・シャクールの断罪霊)} ヒップホップ界の抗争に巻き込まれて命を落とした今は亡き大物ミュージシャン、トゥパック・シャクールが1995年に発表したシングルアルバムのコピー品。 再生すると、トゥパックの声で過去に起きた殺人などの重大事件の犯人と、事件を解決させるのに必要な物証のありかなどを歌に乗せて教えてくれる。 当初、財団はデータ収集も兼ねてCDから得られた情報を警察に密告していのだが、情報漏れのリスクを回避する為に実験を終了したところ、「俺の仕事を邪魔するんじゃねぇ!」とばかりにYouTube等を通じて財団の極秘情報をばら撒き出してしまった。 追記・修正はナイフの現在位置を探しながらお願いします。 ---- #right(){CC BY-SA 3.0に基づく表示 SCP-820-JP - 血のおかげ by boatOB http://ja.scp-wiki.net/scp-820-jp この項目の内容は『[[クリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承3.0ライセンス>https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0/deed.ja]]』に従います。 } #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,13) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - 本部に移送して太陽にボッシュートしよう -- 名無しさん (2017-01-16 12:48:09) - 一応収容出来てるからketerになってないけど一歩手前くらいだなぁ -- 名無しさん (2017-01-16 12:57:43) - なんか知らんけど急にダイビングの資格を取りたくなってきた -- 名無しさん (2017-01-16 13:20:31) - ↑3 多分それ、太陽を観光しようと宇宙開発が進む……はまだしも、それまでに太陽を長時間見たことによる視力の低下・失明者が続出すると思う -- 名無しさん (2017-01-16 13:28:35) - なぜか潜水艦買っちゃった -- 名無しさん (2017-01-16 13:53:45) - 記録見てきたけど認識災害対策ブチ抜いてミーム汚染かけてくるとかえげつねぇなこれ -- 名無しさん (2017-01-16 16:35:41) - 「犯人をモチーフにしたゆるキャラですね、かわいいなあ」で狂気を感じた かわいいなあじゃねえだろ… -- 名無しさん (2017-01-16 17:36:58) - 現実でも未成年者による殺人の加害者をNEVAたんとか言ってキャラクター化した事案もあるし・・・当然非公式だけれども -- 名無しさん (2017-01-16 20:05:45) - こういう時こそGOCの出番だ。前例は{{SCP-756-JP}} -- 名無しさん (2017-01-16 21:45:39) - 破壊した粒子が特性を保持してアリソンエッカート…… -- 名無しさん (2017-01-17 00:49:49) - >>殺人犯、エド・ゲインが逮捕された際、【遺産】とも呼べる彼の愛車が見世物にされているのだ。 しかも、運転席にゲインを模した蝋人形を置き、バックシートには女性の死体を模した人形を血のりをたっぷりと掛けた状態でばらまくという悪趣味極まりない代物だったそうである。 ひでえ・・・ -- 名無しさん (2017-01-17 02:38:56) - 「血のおかげ」って「おかげ参り」もかけたネーミングなのかなあ -- 名無しさん (2017-01-18 09:31:26) - これ、一見するとSCPの中では大したことないんだけど、異世界にぶちこむと異世界観光ツアーが企画される危険が出るらしいからSCP-2935にぶち込んだら最悪レベルの大量殺人兵器になるな……まさにEuclidがketerの下というわけではない、ということを分かりやすく伝えてる -- 名無しさん (2017-07-29 16:09:41) - あくまで収容難易度だからketerは、これどうやって仕舞えば良いんだよ!?って代物、此奴はまだ仕舞い方が分かってるからeuclid -- 名無しさん (2017-07-29 16:34:41) - (o'v'o) -- 名無しさん (2017-07-29 17:01:43) - なんか海の底に観光スポットがあるって聞いたから潜水艦「アニオタ」作ったぜ -- 名無しさん (2017-10-27 19:47:54) - (エウダイモニアに投げ込む音) -- 名無しさん (2017-11-15 01:12:48) - ※ナイフはどこだ。 -- 名無しさん (2017-12-28 14:47:24) - なんでもいいからバラバラにしたいぞ。 -- 名無しさん (2018-04-21 16:00:40) - 殺人現場を観光地にしたものはリジーボーデンハウスっていうのもあるね こっちは幽霊の出るホテルとして有名になってるらしい -- 名無しさん (2018-04-21 16:37:08) - 地下世界のやべーやつがコメ欄にいるぞ!収容して差し上げろ!! -- 名無しさん (2018-08-18 02:01:30) - これ犯人もナイフの被害者と言えるから、Dクラス送りはかわいそうだと思う -- 名無しさん (2018-09-25 13:27:39) - この感じ、いい感じだで。 -- 名無しさん (2019-04-19 13:11:52) - 適当なランドマーク立てて普通のナイフ飾って観光地化して収入源にするんじゃいかんのか -- 名無しさん (2019-07-15 11:38:32) - ↑3 若干私のヘッカだけど、財団は別に「どうしようもない極悪人だから D に引き立ててるわけではない」と思ってる。「世間的にどのみち死ぬ人間を有効活用している」だけって感じ。どうも独裁国家からも徴収してるらしいしそこから来た D が極悪人ばかりとは思えない -- 名無しさん (2020-03-06 16:34:29) - そういえば、ヤマト3の世界では、太陽観光ツアーというのがあったな。財団世界でも、太陽に投棄したりすればそんなことになりそう。宇宙船仕立ててツアーに行くとか。 -- 名無しさん (2020-08-18 12:13:37) - scp 1543に打ち込むのはどうだろうか -- 名無しさん (2020-09-10 17:11:39) - 人工衛星の案じゃダメなんだろうか。もしかして、どこかの宇宙開発会社が『SCP-820-JPを見に宇宙へ行こう』ツアーを、有人宇宙船を作って始めてしまう、か? -- 名無しさん (2020-11-08 12:27:31) - これ異世界系SCiPを使って人がいない異次元にでも保管しておけばよくない?流石に異次元にまで観光に行くのはそいつ自身がSCiPでもなければ不可能だろう。それともそしたら今度はその異次元に行くためのSCiPが同じ性質を持ったりするのか。 -- 名無しさん (2020-12-10 15:08:29) - 正直ナイフ自体が勝手に人の居るところにテレポートしないだけマシに思える(感覚麻痺 -- 名無しさん (2021-03-18 17:24:34) - ↑2 複数の異世界を不規則に移動しないときつそう。一つの異世界に留まったら、その異世界に行く人が増えるだけだし。 -- 名無しさん (2021-04-17 19:33:18) - 次元サイトにぶち込むのは良い案だけど所謂超常的な収容方法を思い付くとキリが無いからなぁ -- 名無しさん (2021-07-26 21:46:44) - 元から観光名所になってる火山の溶岩に放り込むとかどうだろう(浅知恵) -- 名無しさん (2022-05-29 13:20:14) - 手に取らなければ殺人衝動は出ないんだし、博物館とかに厳重に飾るとかじゃだめなのかなぁ -- 名無しさん (2022-05-29 13:43:16) - 「負の世界遺産」は通称であり正式な用語ではありません。またリヴァプールは再開発によって歴史的景観が失われたとして世界遺産登録を抹消されています。 -- 名無しさん (2022-05-29 15:21:24) - 異次元に突っ込んだら「世にも珍しいナイフが見られるトンネル」としてポータルのあるサイトが観光地化したり「激レアナイフのある異世界へのワープ方法」がエレベーターで異世界へ行く都市伝説よろしく広まったりしそう -- 名無しさん (2023-06-05 12:01:27) - SCP-938-JPに入れてみたらどうなるのっと -- 名無しさん (2023-08-27 23:24:41) #comment #areaedit(end) }

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