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Boy's Surface(小説) - (2013/08/27 (火) 22:19:46) の最新版との変更点
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&font(#6495ED){登録日}:2011/04/04(月) 04:10:12
&font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red)
&font(#6495ED){所要時間}:約 5 分で読めます
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&link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧
&tags()
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#center(){
わたくしといふ現象は
仮定された有機交流電燈の
ひとつの青い&font(#008cff){証明}です
──春と修羅
}
『Boy's Surface』とは[[円城塔]]の小説、及びそれを表題作とする書籍。
表紙の色から「&font(#f09199){ピンクの本}」と呼ばれる単行本が2008年1月に、それに“解説”を加えた文庫版が2011年1月に早川書房から刊行されている。
尚、本稿は文庫版を基に述べていく。
*【&font(#008cff){概要}】
4篇+解説の全5篇からなる&font(#f09199){恋愛小説集}……のはず。
作者の小説が基本的によくわからない調子でよくわからないことを言っているのは常だが、本書は「&font(#008cff){本気で書いた}」短篇が収録されていることもあってか、輪も拍車も掛かったよくわからなさがある。
仮に「円城塔の小説を読んでみたい」という人にこの本を渡したとしよう。後日、あなたは質問攻めにあうか、本を投げ返されるか、質問攻めにあった挙句本を投げ返されるので覚悟しておくべきだ。
その人が携帯小説『[[あたし彼女]]』を読んで「ふーむ、とんでもない&font(#008cff){文字系列生成オートマトン}が出てきたな……」と考える猛者であれば、もしかしたらすんなり好きになるかもしれない。
一方、恋愛小説としてどうなのかというと、&font(#0000ff){男の子}と&font(#ff0000){女の子}が嬉し恥ずかしできゃっきゃうふふな展開は無い。勿論、&font(#0000ff){[[男の子同士>やおい]]}や&font(#ff0000){[[女の子同士>百合]]}のそれも無い。
あるのは&font(#0000ff){男}&font(#ff0000){女}の考え方のちょっとしたすれ違いだったり、時空間的ごと起きたすれ違いだったり、相手へ伝えようとしたささやかでわかりにくい想いだったり……。
全体的に恋愛が&font(#f09199){5パーセント}、それ以外が&font(#008cff){95パーセント}と考えて頂いて差し支えない。
いや、ひょっとしたらこれは&font(#f09199){文系}の永遠のテーマのひとつ「恋愛って何よ?」を回りくどく&font(#008cff){理系}的にアプローチした小説群……なのかもしれない。
*【&font(#008cff){CONTENTS}】
**&font(#008cff){●}「Boy's Surface」
変人数学者の&font(#0000ff){アルフレッド・レフラー}は&font(#ff0000){フランシーヌ・フランス}と如何にして恋に落ち、如何にして別れたか──。
ここだけ抜き出すと&font(#f09199){恋愛小説}っぽいが、何せ語り手が「紙の上に書かれた基盤図形を見ると青白い球体として空中に生成され、図形を変換して文字列として出力する機能を持つ数学的構造体」の&font(#008cff){レフラー球}。
タイトルはヴェルナー・ボーイさんが発見した実射影平面の三次元空間への嵌め込みの一つである「ボーイ曲面」と「青年の表面」の駄洒落である。
ここまで何を言っているのかよくわからないと思う。
正直なところ、&font(#008cff){僕}にもよくわからない。
&font(#808080){(※詳しい方の解説を切実にお待ち申し上げております)}
**&font(#008cff){■}「Goldberg Invariant」
忽然と姿を消した防衛戦の英雄・&font(#0000ff){霧島梧桐}。
彼の失踪については戦役の発端となった計算クラスタ「GRAPE 64」と、&font(#ff0000){キャサリン}たちと、&font(#ff0000){キャサリン}のことを語らねばならない。
恋愛小説っぽくなさはピカイチで、もう一度じっくり読み返してみると……やっぱり恋愛小説っぽくない話。
**&font(#008cff){■}「Your Heads Only」
&font(#808080){■□□□□□□□□。}
午前三時、春先。あるいは初秋。
ポストドクターの&font(#0000ff){僕}は&font(#ff0000){彼女}からの電話で起こされた。
&font(#ff0000){彼女}は知人の家を転々と渡り歩いているみたいだけど、これは家出ではないらしい。
曰く「閉め出されたからこうしている」。
&font(#0000ff){僕}が言うのも何だが&font(#ff0000){彼女}は変だ。異常とまでは程遠いが、それでも十分変わっている。
まるで人間だ。
**&font(#008cff){■}「Gernsback Intersection」
相対的に一番ボーイ・ミーツ・ガールしている話。
黒髪の少女が出てくる。
巨大花嫁も出てくる。
巨大花嫁に進攻する花婿一個連隊も出てくる。
お話の流れを申し上げると、これが、
□□─&font(#ff0000){♀}
□|
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↓↓↓↓↓
□&font(#0000ff){♂}
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□□─&font(#ff0000){♀}
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□□ &font(#0000ff){♂}
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&font(#ff0000){♀}
□
こうなる。そんな話。
**&font(#008cff){■}「What is the Name of This Rose?」
文庫版に書き下ろした、限りなく短篇に近い解説。
解説の解説が欲しい。
*【&font(#008cff){備考・余談など}】
「Boy's Surface」は氏の博士論文を応用していて思い入れのある作品とのこと。
伊藤計劃氏との対談によると「Your Heads Only」は7割を手クセで書いたそうだ。
追記・修正よろしくお願い致します。
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わたくしといふ現象は
仮定された有機交流電燈の
ひとつの青い&font(#008cff){証明}です
──春と修羅
}
『Boy's Surface』とは[[円城塔]]の小説、及びそれを表題作とする書籍。
表紙の色から「&font(#f09199){ピンクの本}」と呼ばれる単行本が2008年1月に、それに“解説”を加えた文庫版が2011年1月に早川書房から刊行されている。
尚、本稿は文庫版を基に述べていく。
*【&font(#008cff){概要}】
4篇+解説の全5篇からなる&font(#f09199){恋愛小説集}……のはず。
作者の小説が基本的によくわからない調子でよくわからないことを言っているのは常だが、本書は「&font(#008cff){本気で書いた}」短篇が収録されていることもあってか、輪も拍車も掛かったよくわからなさがある。
仮に「円城塔の小説を読んでみたい」という人にこの本を渡したとしよう。後日、あなたは質問攻めにあうか、本を投げ返されるか、質問攻めにあった挙句本を投げ返されるので覚悟しておくべきだ。
その人が携帯小説『[[あたし彼女]]』を読んで「ふーむ、とんでもない&font(#008cff){文字系列生成オートマトン}が出てきたな……」と考える猛者であれば、もしかしたらすんなり好きになるかもしれない。
一方、恋愛小説としてどうなのかというと、&font(#0000ff){男の子}と&font(#ff0000){女の子}が嬉し恥ずかしできゃっきゃうふふな展開は無い。勿論、&font(#0000ff){[[男の子同士>やおい]]}や&font(#ff0000){[[女の子同士>百合]]}のそれも無い。
あるのは&font(#0000ff){男}&font(#ff0000){女}の考え方のちょっとしたすれ違いだったり、時空間的ごと起きたすれ違いだったり、相手へ伝えようとしたささやかでわかりにくい想いだったり……。
全体的に恋愛が&font(#f09199){5パーセント}、それ以外が&font(#008cff){95パーセント}と考えて頂いて差し支えない。
いや、ひょっとしたらこれは&font(#f09199){文系}の永遠のテーマのひとつ「恋愛って何よ?」を回りくどく&font(#008cff){理系}的にアプローチした小説群……なのかもしれない。
*【&font(#008cff){CONTENTS}】
**&font(#008cff){●}「Boy's Surface」
変人数学者の&font(#0000ff){アルフレッド・レフラー}は&font(#ff0000){フランシーヌ・フランス}と如何にして恋に落ち、如何にして別れたか──。
ここだけ抜き出すと&font(#f09199){恋愛小説}っぽいが、何せ語り手が「紙の上に書かれた基盤図形を見ると青白い球体として空中に生成され、図形を変換して文字列として出力する機能を持つ数学的構造体」の&font(#008cff){レフラー球}。
タイトルはヴェルナー・ボーイさんが発見した実射影平面の三次元空間への嵌め込みの一つである「ボーイ曲面」と「青年の表面」の駄洒落である。
ここまで何を言っているのかよくわからないと思う。
正直なところ、&font(#008cff){僕}にもよくわからない。
&font(#808080){(※詳しい方の解説を切実にお待ち申し上げております)}
**&font(#008cff){■}「Goldberg Invariant」
忽然と姿を消した防衛戦の英雄・&font(#0000ff){霧島梧桐}。
彼の失踪については戦役の発端となった計算クラスタ「GRAPE 64」と、&font(#ff0000){キャサリン}たちと、&font(#ff0000){キャサリン}のことを語らねばならない。
恋愛小説っぽくなさはピカイチで、もう一度じっくり読み返してみると……やっぱり恋愛小説っぽくない話。
**&font(#008cff){■}「Your Heads Only」
&font(#808080){■□□□□□□□□。}
午前三時、春先。あるいは初秋。
ポストドクターの&font(#0000ff){僕}は&font(#ff0000){彼女}からの電話で起こされた。
&font(#ff0000){彼女}は知人の家を転々と渡り歩いているみたいだけど、これは家出ではないらしい。
曰く「閉め出されたからこうしている」。
&font(#0000ff){僕}が言うのも何だが&font(#ff0000){彼女}は変だ。異常とまでは程遠いが、それでも十分変わっている。
まるで人間だ。
**&font(#008cff){■}「Gernsback Intersection」
相対的に一番ボーイ・ミーツ・ガールしている話。
黒髪の少女が出てくる。
巨大花嫁も出てくる。
巨大花嫁に進攻する花婿一個連隊も出てくる。
お話の流れを申し上げると、これが、
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こうなる。そんな話。
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文庫版に書き下ろした、限りなく短篇に近い解説。
解説の解説が欲しい。
*【&font(#008cff){備考・余談など}】
「Boy's Surface」は氏の博士論文を応用していて思い入れのある作品とのこと。
伊藤計劃氏との対談によると「Your Heads Only」は7割を手クセで書いたそうだ。
追記・修正よろしくお願い致します。
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#right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/
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#include(テンプレ3)
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#areaedit()
- 追記・修正:色タグを復活、章ごとに見出しを付ける、などなど。 -- 名無しさん (2013-08-27 22:28:03)
- Boy's Surfaceは「見え方の違う2人でも、同じものを見ることが出来る」的なのをトルネドを使って証明しようとし(て、その仮定もろとも現実も失敗し)た話…だと思っている。平行線なはずの独我論と客観論が、射影空間にぶち込むことで無限遠で交差するように。滑稽でロマンティックな話よね。 -- 名無しさん (2014-12-28 12:56:49)
- ∫c(Love)dz=2πi(boy+girl) -- 名無しさん (2015-03-15 20:31:16)
- ≪…ある図形を文章に変換する「写像」…≫を、 カタチ(△▢〇)・言葉(点線面)・数の言葉(ヒフミヨ・1234)の繋がりについて、 西洋数学の十進法の基における6つの符号(シェーマ)と四則演算(+-×÷)から眺望できそだ・・・ 離散(算数)と連続(数学)の繋がりの眺望は、2次方程式の根(α β)と係数の関係が離散(算数)では係数が【1】となっている。 (α+β)=1 α×β=1 での方程式は、 x²+x+1=0 x3-1=0 の根と+1 -1 で、円環で観る複素平面の座標を△の2頂点は、跡付け、1頂点は中心である。 このことは、一辺1の正三角形が、半径1の円の中を悠久に回り調和している、 △〇・点線面・ヒフミヨ の≪…「写像」…≫の姿と観たい。 ヒフミヨはもろはのつるぎ絵本あり -- こころをなににたとえん▢に (2022-02-03 11:55:14)
- 「Gernsback Intersection」に、 【…とりあえず完備性を証明して見せてもらおうじゃないか。…】 とあるのに、とりあえず・・・ レンマ学完備性とは菩薩さま 菩薩さま永遠の今時間軸 -- 龍樹 (2022-02-13 22:29:30)
#comment
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