M1対戦車ロケット発射機「バズーカ」

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M1対戦車ロケット発射機「バズーカ」」を以下のとおり復元します。
&font(#6495ED){登録日}:2011/05/30(月) 23:12:46
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&font(#6495ED){所要時間}:約 6 分で読めます

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カタログデータ
全長:1370mm
重量:6.8kg
口径:60mm(2.36インチ)
使用弾薬:M6ロケット⇒M6A3
有効射程:137.16m
装弾数:&font(#ff0000){1}(弾倉なんて無い)
製造国:アメリカ


第二次大戦のさなか、アメリカ軍が制式採用した&font(#ff0000){ロケット式}の対装甲火器のこと。
PRzB43パンツァーシュレックやM72に代表される、「ロケット射出式携行型対装甲火器」の草分け的存在である。

基となったのは「ロケットの父」ロバート・ゴダードが試作した物。

「バズーカ」はあくまでも&font(#ff0000){愛称}であり、形状が当時の舞台芸人ボブ・バーンズが使用していたラッパ「バズーカ」に似ていたからである。
つまり、&font(#ff0000){発射方式や原理に由来する名前では無い。}
 



○開発の経緯と活躍
対戦車兵器として主流だった『対戦車ライフル』は、過剰な競争による進化の頭打ちを迎えてしまった。
しかし、戦車は陸戦において無敵。アメリカも独ソ戦での戦車([[T-34>T-34(戦車)]])の活躍を目の当たりにし、その有効性を認識していた。

そこで戦車に対抗する兵器を要望したアメリカに、USオードナンス社がロバート・ゴダードの試作品を改良し、1942年に実用化した。
これが「M1対戦車ロケット発射機」通称&font(#ff0000){『バズーカ』}である。


・ドイツ・イタリアのアフリカ遠征軍を吹き飛ばす。
・サイパンに上陸した日本の戦車部隊を返り撃ち。
・ドイツも鹵獲した発射機を基にパンツァーシュレックを開発。
・アイゼンハワー元帥が勝利に貢献した四大兵器に挙げる(残りはC-47、ジープ、原子爆弾)。

など様々な逸話が残されており、兵器としてとてつもなく有効だったようだ。
 



○撃ち方よ~い!!!
0.後方の開けた場所を探す←重要
1.構え~
2.装填手が後部から弾薬を装填
3.弾薬から伸びた電線をバズーカ本体の電極に接続
4.装填手は爆風を浴びない位置に移動
5.射手の鉄帽を叩いて合図する
6.だんちゃ~~く!


初期型ではロケットの有毒な燃えカスが射手に飛んでくるので、防毒マスクと手袋必須。
後の改良型ではそれを防ぐためにラッパの口みたいな部品が砲口に付けられ、これがバズーカと呼ばれる原因になる。
 



○M1バズーカのその後
バズーカも大戦末期には威力不足が指摘され、大口径版(M20スーパーバズーカ)の研究が進められたが、戦況がアメリカ優位に進んでいた為に軍部は更新を行わなかった。
しかし、後の朝鮮戦争の初戦でT-34/85戦車([[T-34>T-34(戦車)]]の改良型)に(至近で20発近く撃っても効果が無かった場合もあったとか)フルボッコにされ、その代価を支払う事となってしまう。
(&font(#0000ff){弾薬が高温多湿のアジアで湿気ったと言う説もある})

1950年7月に、口径が89mmのM20が実戦投入され活躍の場が少なくなる。そのM20も歩兵携行型無反動砲やM72LAWにその座を譲っている。

つまり"バズーカ"は既に半世紀ほど過去の物であり、そして開発コンセプトが同じ兵器・・・"バズーカの子孫たち"は今も米軍基地の装備の棚にきちんとしまわれているのだ。
 



○無反動砲との違い
・基本的に有翼のロケット弾体を発射する為ライフリングが刻まれていない(例外あり)
・バズーカは発射薬を持つロケット弾を撃ちだす発射機(ランチャー)に対し、無反動砲は作用反作用で反動を相殺する装薬発射型の「砲」であること。
無反動砲は弾頭に推進薬が無くとも射出できる。



→主な無反動砲
・[[RPG-7]]
・カール・グスタフ84mm無反動砲
・パンツァーファウストIII
・M67 90mm無反動砲

→「バズーカ」の仲間
ソ連…[[BM-8 カチューシャ]]
アメリカ…[[M202ロケットランチャー]]
ドイツ…PRzB43パンツァーシュレック

 



○派生・改良モデル

・M1…1942年に実戦投入されたモデル。
最初のモデル。

・M1A1…1942年末に(ry
電気点火装置が改良され、設計の簡素化と軽量化がなされた。

・M9…1943年に(ry
光学サイトが装備される。貫通力を向上させたM6A3へ弾薬を更新し、発射機を折り畳み式にした。

・M9A1…点火方式をバッテリー式から磁気点火式に変更。

・M18…アルミ合金を使用し軽量化。

・M20…89mmバージョン。スーパーバズーカとも呼称。A2以降からロケット弾の装填時にコントロールハンドルを使うだけに簡略化(それまではロケット弾から電気コードを発射機に繋ぐ作業を要した)された


上記の改良型を含め、第二次大戦中だけで本体約48万機、ロケット弾1560万発と大量生産された。
これら全ての愛称が「バズーカ」である。




余談ではあるが、日本でこの手の兵器をみんな纏めて「バズーカ」と呼ぶのは、かつてバラエティー番組で良く行われていた「早朝バズーカ」に由来するものと思われる。
 



○漫画・アニメetc…に出てくるバズーカ

・ハイパーバズーカ([[機動戦士ガンダム]])
おそらく上の「早朝バズーカ」系ドッキリと並んで、日本にバズーカの名前を広めた名武装。総弾数はなんと固定弾倉を使って6発で、使わないときは後ろ腰のラックに取り付けて携行可能。&font(l){ホルスターの要領で腰に提げられるビームライフルと比べて見るからに場所をとる携行方法である。}
いわゆる最終決戦仕様の二丁バズーカは有名な装備パターンだろう。
以降のガンダムシリーズでも必ずと言っていいほどMS用バズーカが登場する。やや大型の肩撃ちビームライフルはその形状が似てる事からビームバズーカと称される様になった。

・ザクバズーカ
よく赤くて三倍の人が使っている。
装弾数は一発(ただし五発とする説あり。『MS IGLOO2 重力戦線』エルマー・スネル大尉のザクⅡのものなど)だが、『ORIGIN』で上部にマガジンが付いたタイプも登場した。


・アトミックバズーカ([[ガンダム試作2号機]])
総弾数1発とバズーカらしいバズーカかと思いきや、射出弾頭はなんと戦術核。


・ジャイアントバズ/ラケーテンバズ
ガンダムシリーズに登場するドム系MSの武装。ドムの武器としてバズーカかヒートサーベルを思い浮かべるファンも多い。
その一つであるドム・トローペンの装備がラケーテンバズだが、『ラケーテン』とは『ロケット式の』という意味なので意味が被る。
所謂設定ミスか、そうでなければ普通のジャイアントバズはロケットランチャーとは異なるのだろう。


・パーティーグッズのバズーカ
『ハァッピィィィバァァスデェェイ!!!』で打つジョークグッズ。


・[[後藤>後藤慎太郎]]さんのバズーカ([[仮面ライダーOOO]])
よく誤当(後藤)するバズーカ。後ろの確認はしない。とゆうかAT-4


・ゴムゴムのバズーカ([[ONE PIECE]])
いわずと知れた必殺技。飛ぶのは手、たまに敵。
そもそもバズーカどころか銃ですらない
(そういうネーミングだから仕方ないが)


○よくある間違い
・「バズーカ砲」
(バズーカは愛称。砲ではなく薬室を持たないロケットランチャーに分類される)

・肩に担ぐ筒をひっくるめて「バズーカ」と言う
・ロケット弾を発射する物を「バズーカ」とする
(この2つについては、軽飛行機全般を「セスナ」と呼ぶように一般名詞化しているが厳密には×)


Q.「ロケットランチャー」と「バズーカ砲」の違いは?

BA.ロケ…砲弾が外側に出ている、前から装填する。
  バズ…砲弾が内(ry、後ろから(ry
↑by知恵ぶ(ry 20110508

厳密には前述のようにバズーカはロケランの一種である。
兵器の分類名ではなく[[バルカン>ゼネラル・エレクトリック M61「バルカン」]]砲と同じく、商品名(愛称)なのだ。

ちなみに、この機種もエアガンでモデルアップされている(RPG-7同様、モスカートを使用するタイプだが)




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- ……お団子バズーカは?  -- 名無しさん  (2014-03-01 11:08:54)
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