“文学少女”シリーズ

「“文学少女”シリーズ」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る
“文学少女”シリーズ」を以下のとおり復元します。
&font(#6495ED){登録日}:2009/06/01(月) 23:34:46
&font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red)
&font(#6495ED){所要時間}:約 6 分で読めます

----
&link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧
&tags()
----

“文学少女”シリーズとは、ファミ通文庫から発売されたライトノベルのシリーズである。

著者:野村美月
イラスト:竹岡美穂

本編:8巻完結
番外編:4巻完結
外伝:3巻完結
最終巻:1巻完結

このシリーズは実在の文学小説が題材となっており、その小説をなぞるかのように物語が展開したり、登場人物がその小説に強い影響を受けたりしているのが特徴。
物語は基本的に主人公・心葉の一人称で進むが、その物語の合間には、登場人物の心情を綴った文章などがその人物の一人称で語られる。


本作が刊行当初であった2007年度のこのライトノベルがすごい!で8位を受賞。2008年度版ではメディアミックスの行われていない作品としては最高位の3位を受賞、本編完結直後に投票が行なわれる形となった2009年度版では2位の[[とらドラ!]]や3位の[[バカとテストと召喚獣]]に圧倒的大差をつけ、見事1位に選ばれた。
また、本作のイラストを担当した竹岡美穂もイラストレーター部門で1位。キャラクター部門ではヒロインの天野遠子と琴吹ななせが女性部門でそれぞれ1位と4位を、男性部門では主人公の井上心葉が5位を獲得した。


「このライトノベルがすごい!」で1位になるまでメディアミックスが全く無かった珍しい作品だが、最近になって漫画化やProduction I.Gによる劇場アニメ化、ドラマCD化が発表された。

ドラマCDは原作一巻「“文学少女”と死にたがりの道化(ピエロ)」を上下巻に分けて忠実に再現。
二巻「“文学少女”と飢え乾く幽霊(ゴースト)」も上下巻に分けて発売中。

映画『劇場版“文学少女”』は、2010年ゴールデンウィークに公開された。

外伝「“文学少女”見習いの傷心。」にはオリジナルアニメ『“文学少女”今日のおやつ ~はつ恋~』と劇場版の予告映像を収録した「DVD特装版」がある。

その他、画集『“文学少女”の追想画廊(ガレリア・デ・アール)』、本作をなぞった楽曲集を収録したイメージアルバム『“文学少女”と夢現の旋律(メロディ)』も発売されている。



以下、シリーズのタイトルと下敷きとなった文学作品(刊行順)
作者からは刊行順に読むことを強く推奨されている

◆一巻「“文学少女”と死にたがりの道化(ピエロ)」←人間失格/太宰治

◆二巻「“文学少女”と飢え乾く幽霊(ゴースト)」←嵐が丘/エミリー・ブロンテ

◆三巻「“文学少女”と繋がれた愚者(フール)」←友情/武者小路実篤

◆四巻「“文学少女”と穢名の天使(アンジュ)」←オペラ座の怪人/ガストン・ルルー

◆五巻「“文学少女”と慟哭の巡礼者(パルミエーレ)」←銀河鉄道の夜/宮沢賢治

◆六巻「“文学少女”と月花を孕く水妖(ウンディーネ)」←夜叉ヶ池、草迷宮/泉鏡花

◆七・八巻「“文学少女”と神に臨む作家(ロマンシエ)上・下」←狭き門/アンドレ・ジッド

◆番外編「“文学少女”と恋する挿話集(エピソード)」←はつ恋、更級日記、蟹工船、万葉集、ダフニスとクロエー、ムギと王さま、赤いろうそくと人魚、夏への扉、十月はたそがれの国、サロメ・ウィンダミア卿夫人の扇、スノーグース

◆外伝一巻「“文学少女”見習いの初戀(はつこい)。」←デミアン/ヘルマン・ヘッセ、曾根崎心中/近松門左衛門

◆番外編「“文学少女”と恋する挿話集(エピソード)2」←ハイネ詩集、ロリータ、バイロン詩集、飛ぶ教室、中原中也詩集、銀の匙、タゴール詩集 新月・ギタンジャリ

◆外伝二巻「“文学少女”見習いの傷心(しょうしん)。」←みずうみ/テオドール・シュトルム、フランケンシュタイン/メアリ・シェリー

◆番外編「“文学少女”と恋する挿話集(エピソード)3」←潮騒、好色五人女、歌行燈、谷間(かわいい女・犬を連れた奥さん)、蝶々夫人、さまよえるオランダ人、ライ麦畑でつかまえて、ティファニーで朝食を

◆外伝三巻「“文学少女”見習いの卒業。」←こころ/夏目漱石、デミアン/ヘルマン・ヘッセ

◆番外編「“文学少女”と恋する挿話集(エピソード)4」←銀河鉄道の夜、堤中納言物語、かもめのジョナサン、最後の真珠、ばらとゆびわ、檸檬、たけくらべ、嵐が丘、桜の森の満開の下、百年後

◆最終巻「半熟作家と“文学少女”な編集者(ミューズ)」←伊勢物語、風と共に去りぬ、ハムレット、伊豆の踊り子


伏線の回収が素晴らしいため構成を練るのが上手いと思われているが、作者自身は構成についてはあまり考えておらず、1つの筋道を作り、そこに話をつけたしていくような描き方をすると自然に構成が出来上がるのだと語っている。

基本は軽いタッチの文章と美麗なイラストから一見すると明るいラブコメに見えるが実際は重い要素もかなり強い。
ほとんどのキャラクターが何らかの形で大なり小なり過ちを犯している。
主人公を始め誰もが悩み苦しみ迷い、救いを求めてその結果自他を傷つけてしまう。
そんな彼らに”文学少女”は物語を読み解いていく。
語られる物語は単純に喜べるものではなく、どこか苦々しい。
しかし答えを知った彼らは前を向いて歩き出すようになる。
そして読者の胸にも暖かいものを残してくれる。

重い内容ながらも読後感は非常にいい。しかし次巻への引きでハラハラすることも多い。






【あらすじ】
ごくごく普通の高校二年生井上心葉は、とある出来事により大きな心の傷を抱え、他人との関わりをできるだけ避けながら高校生活を送っていた。

そんな彼がひょんな事から、生粋の文学少女である天野遠子の秘密を知ってしまう。秘密を知ってしまった事で彼は遠子が部長を務める文芸部に強制的に入部させられ、毎日毎日三題噺を書かされることとなってしまった。
天真爛漫で無邪気な遠子に振り回され、「これは事件よ!」の台詞に頭を抱えながらも、さまざまな事件を解決に導く手助けをしていく…



【主な登場人物】

◇[[天野遠子]]
CV:[[花澤香菜]]


◇[[井上心葉]]
CV:[[入野自由]]


◇[[琴吹ななせ]]
CV:[[水樹奈々]]


◇竹田千愛
CV:[[豊崎愛生]]
文芸部にラブレターの代筆を依頼した一年生の少女。図書委員。
普段は子犬の様に愛らしい、よく転ぶドジっ娘だが…
くまのパンツを着用。
ドラマCDでは豊崎が本気を見せた。


◇櫻井流人
CV:[[宮野真守]]
遠子の居候先の息子で、弟のような存在。心葉よりも年下だが、大学生とも見られる大人びた容姿をしている。『サロメ』のような、愛する人を殺すほどに愛憎溢れた激しい恋愛が好みだという変態嗜好を持つ自称マゾ。非常に女性にモテるため三股四股は当たり前。
遠子のことを姉のように思っており、彼女の幸せを願っている。
作中では何度も刺されているがその度に無事に生還している不死身の男。


◇芥川一詩
CV:[[小野大輔]]
心葉のクラスメイト。弓道部員。背が高く、整った顔立ちと寡黙な性格の持ち主。成績も優秀で運動神経も良い典型的な優等生。ある理由から誠実な人間である事を自分に課している。
本人はこの作品でもトップクラスの常識人なのだが何故か毎回危ない女に惚れてしまう。


◇[[朝倉美羽]]
CV:[[平野綾]]
心葉のかつての想い人。


◇姫倉麻貴
CV:[[伊藤静]]
聖条学園理事長の孫。オーケストラ部の部長で指揮者。クォーターで、周りからは『姫』と呼ばれるほどの美貌を持っている。学校にアトリエを作り根城にしている。遠子に執着していて、裸婦画のモデルになるよう口説き続けており若干変態の気がある。
その一方で数多くのOBを持つオーケストラ部に所属するためにかなりの情報通。遠子たちも時折情報を求めて彼女のところへやってくる。


◇森ちゃん
CV:[[下田麻美]]
ななせの親友でクラスメイト。
本編で起こる事件にはあまり関わることのない、いわゆるサブキャラクターだが番外編2でメインであったため人気急上昇中。下の名前がアレなため下の名前を呼ぶのはNG。そのため、「森ちゃん」と呼ばれている。
ななせの恋を誰よりも応援しており、お節介だと彼女によく怒られるが、誰よりも友人思いの優しい女の子。

◇反町亮太
番外編2「詩人」シリーズの主人公。
森ちゃんに思いを寄せているが当の森ちゃんにはななせが好きと勘違いされてしまっている。
かなり感化されやすい性格。


◇[[日坂菜乃]]
心葉の後輩となる外伝の主人公。変態。


◇冬柴瞳
菜乃の幼なじみ。菜乃とは正反対のクールな性格で、氷雪系の美少女と評される。
菜乃が変態になった暁には他人のふりをして、終いには縁を切るつもりでいる。


◇雀宮快斗
最終巻の主人公。高校生デビューした天才作家。
モデルはおそらく水○ヒ○。
童貞。




追記・編集よろしく

#include(テンプレ2)
#right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/
#vote3(time=600)
}
#include(テンプレ3)

#openclose(show=▷ コメント欄){
#areaedit()
- 面白いがハートフルボッコなお話が多い。読むと非常に疲れる。  -- 名無しさん  (2013-11-28 20:23:48)
- 巻数を長くするような展開だから微妙。  -- ラノベイターEX  (2014-01-06 15:11:18)
- 二巻と四巻のあまりの救いのなさに泣いた。個人的には、3巻が一番好きかもしれないわ。というか、『ヒカル』シリーズに比べると、ホントに殺伐としまくってたな、これ。  -- 名無しさん  (2014-08-24 14:42:57)
#comment
#areaedit(end)
}

復元してよろしいですか?