&font(#6495ED){登録日}:2011/05/29(日) 00:43:20 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 6 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- からくりサーカスは、[[藤田和日郎]]による漫画。[[週刊少年サンデー]]で1997年32号から2006年26号にかけて連載された。 単行本は全43巻。 [[うしおととら]]を描いた藤田和日郎による長編第二作目であり、サンデー至上屈指の名作。 前作同様複雑な伏線、秀逸なストーリー性熱いシーンは健在。むしろ伏線、ストーリーに関してはより複雑だが前作以上とも 物語は大きく分けて全4章 ~勝編~ プロローグ。 なぜかとある不治の奇病、ゾナハ病を患った青年、"加藤鳴海"は、莫大な遺産を相続した為に殺し屋に命を狙われる少年"才賀勝"を助ける。 彼らを襲った人形との戦いで追いつめられた勝を救ったのは、大きなマリオネットを操る女サーカス芸人"しろがね"だった… ~サーカス編~ 軽井沢での戦いからしばらく。 勝としろがねは鳴海を失った悲しみから立ち直りつつあった。 しかし殺し屋の残党に狙われた勝は、学友を巻き込まない為、落ちぶれた仲町サーカスに身を寄せることを決意する。 彼らと仲町サーカス一向との掛け合い、それを通じた勝の成長は魅力。 ~からくり編~ 軽井沢で死んだはずの加藤鳴海。目を覚ますと彼を助けた"ギイ"という男とフランスにいた。 人形破壊者「しろがね」となった鳴海はゾナハ病と、それをばらまく自動人形(オートマータ)、その根源「真夜中のサーカス」を打倒すべく行動していく 砂漠の戦いでの同じ運命を背負った「しろがね」達と鳴海のやりとりは物語屈指の見所。その熱い展開や希望は読者の心を強く打った。そして絶望もまた… ~からくりサーカス編~ 勝の仲町サーカス離脱、それと入れ違いにしろがねに再会しサーカスに加入した鳴海。2人は出会う事無く、物語は加速する 勝は離脱後、黒賀村という所で大切な人を守る為特訓を始める。そこで今まで出来なかった普通の少年としての日々と、過酷な戦いの日々を過ごす 一方しろがねは勝の離脱に動揺していたところで鳴海と再会。喜ぶしろがねだが、鳴海はなぜかしろがねを「エレオノール」と呼び、敵意を剥き出しにし… ~Deus-ex-Machina編~ 物語の全ての真相と決着がつく最終章。過去と現在の因縁から起きたドラマの決着とは? 【主な登場人物】 ・[[才賀勝]] 主人公その1 小学生の気弱で優しい少年 遺産全額を受け取ることになり、腹違いの兄弟達から命を狙われるハメに 内向的だったが、しろがねや鳴海、仲町サーカス一向とふれあう内に成長し、自らの運命と戦う事を選ぶ 作中誰よりも成長した人物であり、もし最終決戦に勝ではなく鳴海が赴いていたなら悲劇は終わらなかっただろう 色恋沙汰には疎い? 所謂天才タイプであり[[主人公補正]]の塊なので嫌う人も多い。 ・[[加藤鳴海]] 主人公その2 ゾナハ病を患う中国拳法(形意拳)の使い手の青年 19歳だが、そうは見えない。鳴海さんじゅうきゅうさい 病により人を笑わせないと呼吸困難になるが、そちらの才能は無い模様 ある事件を契機に人形破壊者となるが、他と違い爆発的感情があるままだったので「しろがねらしくない」と言われたことも 誰かの記憶や「しろがね」達のドライさに惑わされながらも、戦えぬ者の代わりに命を張る&font(#ff0000){漢} こちらは所謂完成された努力家タイプ ・[[才賀エレオノール]](しろがね) メインヒロイン マリオネットの「あるるかん」を操る美少女。勝の保護者で鳴海の嫁 勝を守る為人形使いとして日々戦いの中、芸をする人形のように育てられたので心から笑ったことが無い。しかし、勝達と過ごすなか人間的な感情が少しずつ芽生えていき、鳴海には初めて「好意」なるものを抱いた この作品は人形劇の体裁をとっており一つの舞台で登場人物=役者と捉えられる。 ある人物の意思に縛られた「しろがね」(人間)達も、 ある人物の為に作り出された自動人形も、 みな誰かの意思に縛られている。 黒幕に至っては妄執を刷り込まれた人物で、彼も一種の操り人形である。 物語の区切りで「一時閉幕」のタイトルが付けられるのもその為。 単行本最後に描かれたカーテンコールでは、それまで敵同士だった者達が笑顔で手を繋いでおり、非常に感慨深い。 【用語】 ・ゾナハ病 謎の病。人を笑わせなければ呼吸困難に陥ってしまう発作が起こる。 第三段階まで症状があり、この病気の本当の恐怖は水や食べ物を食べなくても「死ななくなる」こと。全身が硬直して常時呼吸困難な生き地獄が続く。 ・柔らかい石 昔、ある男が作り上げた錬金術の究極。俗に言う賢者の石 鉛を金に変え、霊薬:生命の水を作り出す 空気に触れると短期で蒸発するので特別な保存法があるのだが… ・生命の水(アクア・ウイタエ) 柔らかい石と水が反応してできる万能の霊薬 全てを溶かし、その成分を保存する(記憶も保存できる) 人間が飲むと身体能力・回復力向上、寿命延長、髪と瞳が銀色になる等の効果がある なお、しろがね達はある人物の溶けたそれを飲んだ為、知識や人格に大なり小なりその影響が出ている。 人形の場合、きちんと口を通して飲めば更なる力を得られるが、それ以外の方法で摂取すると自壊してしまう。 ・「しろがね」 生命の水を飲み、ゾナハ病を克服した者達。 前述の理由と自身のゾナハ病に発症した経緯から、自動人形に対する強い憎悪を持っており、マリオネット(懸糸傀儡)を駆使し人形を破壊する運命を背負う。 老化は遅くなり不死に近い体を持つが、血を流しすぎたり、体を酷使しすぎると石化して死んでしまう。 ・自動人形(オートマータ) 自分の意思で動き、考える人形。 生命の水を模した擬似体液で動いており、その擬似体液がゾナハ病の原因である。 活動維持には人間の血が必要の為、頻繁に人を襲う。 しろがねの血は彼らにとって毒である為非常に有効である。 また、後述の理由により兵器類は効果が薄く、しろがねの開発した銃弾やマリオネット、気による打撃等が有効。 彼らは主であるフランシーヌ人形を笑わせる為に作られた芸人であり、その為のゴールデンルールと呼ばれるものが存在する。 客に芸を見せなくてはならない→よって人間に認識可能な速度に制限される 芸人故に芸の研鑽、観察は最優先→しろがねの戦闘法を芸と誤認してしまう 等である 逆に兵器で武装した人間=客ではない→戦車・戦闘機等には全く適応されず認識不可能なスピードでコクピットに肉薄、即破壊が可能である。 ゴールデンルールは生命の水を飲むことで解除されるがその実力はナルミ達が手が出なくなるほど。 余談だがナルミの師匠は「人間」でありながらパンタローネを一蹴、ゴールデンルールを破ったオートマータすらも軽く叩き潰すほどの人物であの[[ルシール>ルシール・ベルヌイユ]]ですら敬意を表した。 長い研鑽の賜物であると言えよう。 因みに、作者の次作品である「[[月光条例]]」に鳴海とエレオノールが一瞬だけゲスト出演しており、からくりサーカスを読んでいなければ分からないセリフのやりとりをしている。 追記修正お願いします。 #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,9) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - 本当に大好きな漫画だった。俺がサンデーを買い続ける唯一の理由はこれがあったからだ。 -- 名無しさん (2013-07-09 19:46:14) - ↑俺も。完結後に知った作品ですぐ全巻読破して…「これより凄い漢の作品はあるのか…?」と思ったほど。藤田さんやっぱり凄すぎる…。 -- 名無しさん (2013-08-07 12:36:43) - 色々粗はあるんだけど、名シーン・名キャラ・名台詞のオンパレードで、どうしたって大好きな漫画。単なる死に様じゃなく、そこに至るまでの生き様を含めての描き方が素晴らしいんだって意見に同意だわ。 -- 名無しさん (2013-09-14 04:08:34) - 最近でもうしおととらと一緒に月光条例に出てたな。消えてくシーンだったけど -- 名無しさん (2014-01-22 12:59:30) - フェイスレスの全てに共感できる。 -- 名無しさん (2014-10-10 19:24:20) - この漫画を読む事を義務化しろと言いたくなる程の名作。CLANNADが人生ならからくりサーカスは希望だ。 -- 名無しさん (2014-10-24 23:54:55) - よく勝が主人公補正とか言われるのが理解できない 深く描写されてないけど猛特訓してるわけだし単純にフェイスレスの記憶だけで勝利はしてない 唯一それで勝ったOなんて(前身のしろがねOと合わせて)そもそも全編にわたる噛ませ担当のザコキャラじゃん -- 名無しさん (2014-10-25 12:37:14) - ↑同意見だわ 天才設定がある事は事実だが勝は相当努力した上で実力をつけたのにな 主人公補正だのご都合主義だの五月蠅い連中がいて辛い -- 名無しさん (2014-10-26 15:07:54) - 主人公補正か否かってのは、そのパワーアップに説得力があるかどうかが問題だからなぁ。勝は間違いなく努力したけど、その努力シーンが読者にはあんまり見えてなかったと思うんだよね。ちょろっとギイとフウが語ったくらいで。大好きなキャラだけど、漫画的に見て主人公補正のかかったキャラだ、と言われると否定できない、というのが個人的感想。 -- 名無しさん (2014-10-26 18:10:01) - 某所で他の人が言ってたんだけど、顔つきと覚醒ぶりが進撃のアルミンに似てる気がする -- 名無しさん (2014-10-26 21:25:22) - ↑勝の記事に投稿する筈だったのにミスった 許されよ -- 名無しさん (2014-10-26 21:27:23) - ↑×3 まぁ確かに、相当努力したけどそれでもいきなり飛躍的に成長した感はあるなと思わないでもない -- 名無しさん (2014-10-26 21:30:25) - ぶっちゃけ、勝も鳴海も賛否両論だよね。勝は補正だ何だで文句言われ、鳴海はサハラ戦以降の荒みっぷりで文句言われ、目糞鼻糞だわ。まぁ俺はそれでも二人とも大好きだが。 -- 名無しさん (2014-10-31 13:25:18) - この漫画を知らない人って可哀想になる。それくらいの名作。 -- 名無しさん (2014-12-18 15:55:14) - ただこの作品、入門者には結構ハードル高いのよ。入りたてだとわけわかめになるから、挫折しちゃった人は多いみたい。 -- 名無しさん (2015-01-08 14:20:43) - ↑分からんでもない。長いし、物語の構造もなかなかに複雑だもんな。ただ、読み切った後の読後感と達成感は凄まじいぞ。人間変われるぜ勿論良い意味でな。 -- 名無しさん (2015-02-03 20:41:45) - うしおととらが今更アニメ化したんだし、からサーも希望はあるよな??? -- 名無しさん (2015-04-09 10:34:10) - 厳しいだろうけどあると思いたい。 -- 名無しさん (2015-04-12 02:08:59) - うしとらが成功したらワンチャンあるかも -- 名無しさん (2015-06-07 02:03:34) #comment #areaedit(end) }