250セーブ(プロ野球)

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&font(#6495ED){登録日}:2015/10/01 (木) 21:34:55 
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#center(){&bold(){&font(#0000ff){岩瀬仁紀「ストレスから逃げるのではなく、 当たり前だと考えなくちゃ、この仕事はできません」}}} 




250セーブとは、項目名の通りプロ野球で投手として250回セーブを達成することである。


**解説

プロ野球のリリーフ投手にとっては、一つの目標となる数字。

この記録を達成した投手は、伝説的なリリーフとして名前を語り継がれていくこととなる。
しかしこの記録、どうにも[[200勝>200勝(プロ野球)]]や[[2000本安打>2000本安打(プロ野球)]]と比べて話題にされにくい風潮がある。

一番の理由は、200勝や2000本安打と比べて達成難易度が低く見えることだろう。

200勝や2000本安打を達成しようと思うと、一軍の主力として最低でも15年程度の活躍が必要となる。
それに対して、一般的な抑え投手の年間セーブ数はおよそ30~45セーブくらいにはなる。
つまり250セーブに必要な年数は8~10年程度となり、比較的低いハードルと思えなくもない。

ところがどっこい、実際に250セーブ達成者が非常に少ないことからわかるように、&bold(){この記録の達成は滅茶苦茶難しい}。

一般的なローテーション制度を前提にするなら、先発としてマウンドに上がれる投手はチーム内で6人となる。
野手なら8~10人少々がレギュラーとして扱われ、継続的に打席に立つ機会を得られる。
一方で、現代野球は僅差リード時の継投を「勝ちパターン」として固定することが基本となっており、抑えを務める投手はチーム内で通常1人だけである。
すなわち、抑え投手はチーム内における&bold(){『最高のリリーフ投手』}ということになる。
当然ながら、キャリアの最初からそのような立場にいられる投手は少ない。
数年にわたって結果を残し、首脳陣の信頼を勝ち得て初めて抑え投手に抜擢されるのが基本である。
セーブを積み重ねること以前に、まず抑え投手という地位を得ること自体が一苦労なのだ。

そして、最大の敵となるのは身体の疲労。

ほぼ全試合のブルペン待機を義務付けられ、年間50試合以上の登板が見込まれるリリーフ投手。
「8回時点では僅差だったので準備したが、9回に大量リードしたので投げなかった」というような肩透かしもしばしばあり、
数字に表れない負担が重くのしかかってくる。
勤続疲労による怪我や不振で地位を剥奪され、そこに他の投手が嵌ってしまえば、もう一度抑え投手に返り咲くことは極めて困難である。
厳しい環境に耐え抜き、長年に渡ってマウンドに立ち続けなければならないのだ。

さらに、セーブ数というものはチーム環境にも左右されやすい。

当然ではあるが、セーブはチームが勝利しなければ記録されない。
チームが敗北すれば、当然抑え投手の出番は無くなる。
連勝して連日出番があるよりは身体的負担が減るともいえるが、そういう問題でもない。

基本的には強いチームに所属していた方がセーブ機会は増えるだろう。
しかしセーブは点差の詰まった試合でしか記録されないため、打線が強すぎるような状況では逆に稼ぎにくくなる面もある((一応点差に関わらず3イニング以上投げて交代完了、さらに勝利投手にならなければセーブはつくが、負担がとんでもなく大きいのはわかるだろう))。
弱いチームなら接戦自体は増えるだろうが、その分セーブのつかない状況での酷使という問題も出てくる。
また、そもそもプロ野球のピッチングスタッフはまず先発投手の頭数を揃えることが優先されるので、
登板する機会のない抑えでいるよりは先発に回して投げさせた方がいいという理屈もあり、結果先発転向となるケースもある。

&bold(){見た目に反して難しい記録}、それが250セーブだろう。

なお、2020年時点で250セーブを達成している3人はすべて&bold(){300セーブ}も達成している。
一流とされる抑え投手たちの記録は150~200セーブのあたりに固まっており、200セーブ超の「惜しい」選手は
僅か3人しかいない。
挑戦することすら困難な一方で、規格外のタフマンにとっては通過点でしかない記録でもあるのだ。


**名球会との関係

250セーブは[[名球会]]の入会条件でもある。

入会が認められるための注意点として、記録の計算はNPB入り時点からスタートする。
つまり、NPB以前にMLBや韓国リーグ等で積み上げたセーブ数は考慮されない。
ただし『NPB→MLB』の場合は日米通算記録としてセーブ数の中に合算される。

名球会員は2015年時点で15人ほど投手が所属しているが、その中で250セーブ達成者は僅か3人しかいない。
これには理由がある。

実のところ、元々250セーブは名球会の入会条件ではなかった。

現代野球においては投手分業制が浸透しており、かつては先発から漏れた落伍者の仕事とされていたリリーフの働きが正当に評価されるようになった。
そうした中で、名球会も卓抜した成績を残したリリーフ投手を入会させるべしという決断を下し、
250セーブという数字が入会条件として認められたわけである。
規約の改正が2003年と最近のことであり、200勝や2000本安打よりイメージ的にはややマイナーかもしれない。

一時期は、この250セーブという入会条件を疑問視する声も多かった。

疑問視されるきっかけを作った代表的投手は、[[広島東洋カープ]]の永川勝浩だろう。
彼は当時弱小だった広島において、ルーキーイヤーに25セーブという優秀な数字を残した。
その後も2006年-2009年の4年間で132セーブを記録し、リーグを代表する抑えとしてその名を轟かせていた。
その反面好不調の波が激しく、リリーフに失敗してセーブどころか黒星を稼ぐこともしばしば。
同時期に活躍していた抑え投手たちと比べ安定感に欠ける印象は拭えず、全幅の信頼を得ていたとは言い難い投手であった。

そのような状況を受け、「通算250セーブ」という基準についてファンの間で議論が加速。
ファンの中では『&bold(){そんな凄い投手じゃなくても(無理して使い続ければ)達成できるんじゃね?}』という風潮が広がった。
抑え投手の名球会入り条件は極めて甘いものとされ、「&bold(){永川でも入れる名球会}」なる言葉も登場。
議論の内容を一言で的確に表現したこの言葉は一部のファンの間で定着した。

しかしながら、議論の中心であった永川は2010年頃から故障や不調により登板機会が激減。
抑え投手の地位を剥奪され、殆どセーブ数を積み上げることなく引退となった。
同様に話題に上がることが多かった馬原孝浩も故障に苦しみ、200セーブにすら届かず引退している。
2017年にはデニス・サファテがシーズン54セーブという大記録を打ち立て、名球会まで残り20セーブを切るところにまで迫ったのだが、
2018年の開幕直後に無念の故障、長期離脱となっている。

そして2020年、サファテが引退を示唆し、残り僅か&bold(){5セーブ}となっていた藤川球児も当年限りの引退を表明。
サファテについては球団が現役続行に向けての動きを見せているものの、藤川はそのまま現役を退き、&bold(){「250セーブまでの道程に安全圏はない」}ことを改めてファンに実感させた。
今やこの入会条件を「甘い」などと宣う者は皆無である。


ただし、2019年から名球会は入会に特別枠を設けることとした。そちらでなら入れる可能性はまだ残されている。


**記録達成者(※2020年シーズン終了時点、☆は現役選手)

ここでは250セーブ達成者を記載する。


|選手名|通算セーブ数|備考|
|佐々木主浩|381セーブ|日米通算/300セーブ達成者/350セーブ達成者|
|高津臣吾|313セーブ|日米通算/300セーブ達成者|
|岩瀬仁紀|407セーブ|300セーブ達成者/350セーブ達成者/400セーブ達成者/プロ野球最多セーブ記録保持者/9年連続30セーブ/史上最年長セーブ/通算最多登板記録保持者/40代シーズン最多登板記録保持者/1000登板達成|

**250セーブに近い現役選手(※2020年シーズン終了時点、残り50セーブ以内)

|選手名|通算セーブ数|備考|
|[[デニス・サファテ]]|234セーブ|助っ人外国人/プロ野球シーズン最多セーブ記録保持者/全球団からセーブ/両リーグ30セーブ|



追記・修正は、250セーブを達成してからお願いします。

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- 影が薄いだなんだかんだ言われても泣く子も黙って鬼も逃げ出す達成者ばかり(gkbr)  -- 名無しさん  (2015-10-01 21:45:39)
- 大リーグではわりと最近600セーブが2人出たよなあ  -- 名無しさん  (2015-10-01 22:48:34)
- 野球ゲームで「なんで9回に出たのにセーブつかないの?」となったのはいい思い出  -- 名無しさん  (2015-10-01 22:51:58)
- 200勝や2000安打以上に達成するには体の頑丈さが必要となる記録。無事是名馬が求められる。  -- 名無しさん  (2015-10-02 00:33:53)
- トレバー・ホフマンとマリアノ・リベラは両方共程度は違うが化物だからな、稼働年数が K-ROD辺りですら最近はロクにセーブ稼げてないんだからやっぱり抑えってしんどいんだよなあ…  -- 名無しさん  (2015-10-02 01:38:23)
- そのうちホールドポイントも加入条件にでるのかねぇ  -- 名無しさん  (2015-10-02 09:05:40)
- ホールドは巨人の山口位しか入れなさそう セットアッパーは抑えより寿命がマッハ  -- 名無しさん  (2015-10-02 13:54:25)
- ↑やっぱり連投ってキツいんだな  -- 名無しさん  (2015-10-02 14:01:37)
- ホールド+セーブ数でも良いと思うんだけどな。それでも何人該当するのか分からないけど…  -- 名無しさん  (2015-10-02 14:58:43)
- 結局誰が見ても納得するしかない三人なんだよなぁ…  -- 名無しさん  (2015-10-03 13:24:35)
- 3人がオレでも知ってるレベルで笑った。逆に言やぁ、それくらい大変なのか  -- 名無しさん  (2015-10-03 14:03:57)
- 通算182セーブの馬原が引退・・・やっぱ250セーブって本当に難しいよな。  -- 名無しさん  (2015-12-14 09:11:45)
- 松井裕樹が来年40Sすれば最年少100Sになるけど、じゃあそのペースなら松井裕樹の名球会入りは安泰だな、とはならないしね  -- 名無しさん  (2016-10-17 19:59:16)
- あと先発転向とかで結果的にセーブが全く稼げなくなる事もある。↑の松井も将来的に疲労による劣化以上にこの可能性が高そう  -- 名無しさん  (2016-10-17 21:15:45)
- 来年中にはSBのサファテもいけそうだな  -- 名無しさん  (2017-09-15 17:14:06)
- なお右股関節手術で今季復帰絶望との事。下手すりゃ「サファテでも入れない名球会」になってしまいそう  -- 名無しさん  (2018-04-28 20:05:28)
- 「永川でも入れる名球会」の生みの親(?)たる永川も引退か。サファテも怪我で2年まともに投げれてないし改めて250Sの難易度の高さを思い知る。なお藤川が抑え復帰で達成間近の模様  -- 名無しさん  (2019-09-07 01:05:27)
- まだ若いからいける、怪我さえなければいける。皆そう言われて消えていった。  -- 名無しさん  (2019-12-11 23:13:39)
- サファテも引退。あのサファテすら入れない名球会。藤川球児がダメなら、もう達成者は出ないんじゃ…  -- 名無しさん  (2020-08-08 13:41:13)
- ヤスアキもダメそうかもしれないしな。  -- 名無しさん  (2020-08-08 15:40:04)
- 藤川は病気や大怪我でもなけりゃ消化試合で無理やり達成させるだろう。ヤスアキは今年か来年に復調しないと危ない  -- 名無しさん  (2020-08-08 16:34:55)
- 藤川も引退で無理かな・・・  -- 名無しさん  (2020-08-31 18:43:12)
- 藤川でも入れない名球会に王手がかかった模様  -- 名無しさん  (2020-08-31 19:48:21)
- バケモンじゃねえか…  -- 名無しさん  (2020-08-31 22:27:35)
- 2年前の俺「サファテ←余裕やな 藤川←可能性あり 山崎・松井←順調にいけば」 なおサファテ・藤川は達成目前で引退(濃厚)、山崎は不調、松井は配置転換となった…これマジで達成難易度高すぎるわ  -- 名無しさん  (2020-08-31 23:03:50)
- 藤川は手術要るほど状態悪いらしいし達成は難しいだろうな。200勝より難しいのでは  -- 名無しさん  (2020-09-01 07:27:03)
- 松井裕樹抑え復帰報道で早速目指せセーブ記録とか言ってる連中がいて草も生えない。リリーフに関しては「この若さなら」とか「このペースなら」とかいう考えが厳禁だということがまだわからんらしい。  -- 名無しさん  (2020-12-06 19:30:29)
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