ここはボツコニアン

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ここはボツコニアン」を以下のとおり復元します。
&font(#6495ED){登録日}:2016/09/22 Thu 01:37:00
&font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red)
&font(#6495ED){所要時間}:約 19 分で読めます

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&tags()
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#center(){
&font(b,red){わたしもゲーム女のはしくれ。}
&font(b,red){ずうっと書きたかったお話なんです。}
}


『ここはボツコニアン』とは、『小説すばる』にて連載されていたファンタジー小説である。全5巻。
三国志の英雄が怪獣と戦ったり、ロボットが労働力として使役される街が出てきたり、宇宙からの侵略者が現れたりするがあくまでもファンタジー小説である。
……いや、ゲーム小説と言った方が正しいか。
作者は宮部みゆき。挿絵は漫画家の高山としのりが担当している。


宮部みゆきと言えば、かつて出す作品のどれもハズレがないとまで言われた女流作家であり、
実際に直木賞や文部科学大臣賞などを受賞した実力者である。

しかし、そんな彼女にもう一つの顔があることは意外と知られていない。

&font(b){廃人一歩手前のゲーマーなのである。}

公式ホームページ『大極宮』にて、かつて『ゲーム女の生きる道』というエッセイを連載していたこともあり、
そこで様々な発言を行っている。
例えば……
・『[[FINAL FANTASY Ⅷ]]』の[[リノア>リノア・ハーティリー]]を&font(b){「バカ女」}と呼び蛇蝎の如く忌み嫌う。&br()同じく『[[ファイアーエムブレムシリーズ]]』に登場するテンプレ的なお嬢様・お姫様キャラを嫌悪しており、あまりの暴言の酷さに&font(b){2ちゃんねるにある該当キャラのアンチスレ住民をドン引きさせた。}
・逆に大好きなのは[[アーロン>アーロン(FF10)]]のような渋いオッサンや[[サムス>サムス・アラン]]のような強い女性。
・今までの人生で最も悩んだ出来事として、&font(b){[[バルマムッサの虐殺>バルマムッサの町]]を挙げる。}
・『[[ローグギャラクシー]]』のシナリオを小説家の観点から&font(b){徹底的にダメ出しする。}&br()この出来事がダメ押しとなり、同作は見事[[KOTY>クソゲーオブザイヤー]]2005年大賞を受賞することとなった。
・『[[FINAL FANTASY ⅩⅢ]]』を&font(b){「ムービーの合間にミニゲームをやるようなもの」}と斬り捨てる。でも[[ライトニングさん>ライトニング(FF13)]]は大好き。
・自著『ブレイブストーリー』がゲーム化した時ですら、容赦なく&font(b){「ぬるいゼルダ」}と評する。
・&font(b){「[[羽生蛇村>SIREN]]に他作品のキャラを一人だけ連れていけたら」}というアンケートを実施し、上位10キャラ全てにコメントを返す。
・愛読書は&font(b){アルティマニア}。攻略本を読み物として愛しており、自身が責任編集を務めたアンソロジー集に&font(b){『ブレス・オブ・ファイア』の攻略本を収録してしまった。}
・ゲームのアンソロジーコミックも大好き。&br()『4コママンガ劇場』で執筆していた田辺きいろについて色々と詮索しまくった結果、翌週のエッセイ内で&font(b){「非常に失礼な行為だった」と自己嫌悪に陥る。}
・無類のコスプレ好きとしても知られ、&font(b){[[真宮寺さくら]]のコスプレをして公の場に出てきたことも。}
・所属事務所の会議で、重度の『[[バイオハザード>バイオハザード(ゲーム)]]』マニアである大沢在昌とゲーム談義に花を咲かせ、ゲームをしない[[京極夏彦]]を蚊帳の外へと追いやる。
などなど。他にも
・『[[ICO(イコ)>ICO(ゲーム)]]』があまりにも好き過ぎてノベライズ化したいと言っていたら、本当に依頼が来た。
・『[[幻想水滸伝III>幻想水滸伝シリーズ]]』の先行体験記の執筆をコナミ側から打診され、公式サイトにて実際に連載する。
といった事例があり、&font(l){羨ましいことに}趣味が実益に結びついている。


#center(){
え、そろそろボツコニアンの説明を始めろって?
慌てなさんな。実はこの小説、

&size(22){&b(){&font(b){こんな感じで本編の最中に全く関係のない話が挿入されるのだ。}}}

(そしてこんな感じでたまに地の文が大きく強調される)
}


内容は作者が最近プレイしたゲームの感想、特定のゲームの思い出やあるあるネタ、作者の趣味である洋画や特撮などのサブカルネタ、読者への語りかけなど多岐に渡る。
小説の内容自体、ゲーム(主に[[RPG>RPG(ロールプレイングゲーム)]])を意識したものになっていることもあり、
ゲームを全くやらない層からは&font(b){極めて評判が悪い。}1巻が合わないなら以降の巻も絶対に合わない。
一方で宮部のもう一つの顔を知る層からは、&font(b){「ああ、ゲーム女の生きる道の小説版か」}と概ね好意的に受け入れられている。

宮部みゆきの書くファンタジー小説はいずれもダークな雰囲気が漂っているのが特徴だが、
本作には&font(b){一切それがなく}、最後までゆるい雰囲気を保ったまま進行していく。
重い設定が出てこないわけではないのだが、半ばギャグのようにさらっと流されてしまうため、そういう意味でも合わない人は合わない。
加えてポップな絵柄の挿絵が大量に掲載されており、その結果&font(b){書店によってはラノベや児童書の棚に置かれていたりする}ので要注意。

現在は文庫化もされているが、
単行本版はカバーを外した表紙がゲームカセット風のデザインになっていたり、
裏表紙にトレカ風のキャラ紹介があったり、
折り返し部分にゲーム機の取説風の注意書きが書かれていたりと遊び心満載の仕様になっている。

ちなみにその文庫版最終巻の帯には、作者からの
&font(b){「次は真面目なファンタジーを書きます!(笑)」}
というコメントが掲載されていた。
……(笑)が付いている時点で、いずれまた何かやらかす気満々のようである。&font(l){いいぞもっとやれ}


【あらすじ】
現実世界で遊ばれているゲームのボツネタ、ボツ設定、お蔵入り企画などで構成された異世界・ボツコニアン。
そこにある7つの国家は、いずれ訪れるエネルギーの枯渇問題に頭を悩ませていた。
モルブディア王国に住む選ばれし双子の姉弟であるピピとピノ(二人合わせて地の文では&font(b){ピノピ}と呼ばれる)は、
この出来損ないの世界を旅して本物の世界へと通じる道を拓き、
世界を創り変えるという壮大な使命を与えられて旅に出されたのであった。


【冒険の舞台】
・フネ村
第1章と第2章の舞台。
ピノピが暮らす村。
モルブディア王国の僻地にある牧歌的な村で、主要産業は牧畜。
ルイセンコ博士のお陰で急速に電化が行われつつある。
ちなみにこの世界では村や街からフィールドへ出たら、&font(b){一歩進むごとにHPが無条件で減っていき最終的には死ぬ。}
ローグライクゲームではないので食事をしても無駄。

・モルブディア王都
第3章の舞台。
テンプレ的な中世ヨーロッパ風の都市。
城の地下にある迷宮では、長靴の戦士の出現に合わせてモンスターが凶暴化しており、
腕に覚えのある冒険者達が集まっては即席のパーティを組んで冒険に出ている。
国を治める王様は異常なまでにがめつく、
罪を犯した者は莫大な損害賠償金を吹っかけられるため恐れられている。
そんな王が治めているせいか国民も商魂逞しく、冒険者相手に迷宮の前で色々な商売をしている。

・カラク村
サブイベントにて立ち寄った村。
半年前に村長が突然豹変して、村人に圧政を敷くようになったらしい。
その後ピノピは&font(b){本筋とは関係のないサブイベントを全て無視して進行した}ため、
初期装備に毛が生えた程度の状態でラストダンジョンに臨む羽目に。

・水の街アクアテク
第4章の舞台。
湖の畔にある観光都市。
イメージはヴェニスとニースとジュネーブを足して3で割って、ちょっとカリフォルニアを混ぜた感じとのこと。
かつて魔王の拠点があった地で、現在はそれを観光資源として利用している。

・回廊図書館
異世界に存在する図書館。
歴代の魔王が蒐集した蔵書が何百万冊も眠っている。
利用するためには書類に必要事項を記入して利用者カードを発行してもらわなければならない。
エリアボスを倒す度に訪れなければならず、非常にメンドくさい。

・コノノ
第5章の舞台。
アクアテクの郊外にある小さな町。
最近コノノ饅頭本舗の新商品「[[あんまん>点心]]」が大ヒットし、観光客が流れてきている。

・二軍三国志の世界
第6章の舞台。
第5章で産業スパイをすることになったピノピが、あんまんの製造元を追って迷い込んだ。
その名の通り『[[真・三國無双>無双シリーズ]]シリーズ』の未参戦キャラが住んでおり、
赤壁にそっくりな場所で魏の兵が蜀と呉の連合軍を相手に戦い続けている。
シリーズの新作発売に伴う準備期間中は、俗に一軍と呼ばれる人達も里帰り感覚でやって来る。

・ほらホラHorrorの村
第7章の舞台。
地図にも乗っていない山奥の村……というか温泉街。純和風な外観が特徴。
その名前からも分かる通り、ホラーゲームのボツネタで構成されている。
世界観は『SIREN』+『[[サイレントヒル]]』+『バイオハザード』。
ただし施設は普通に営業しているし一般人も住んでいる。
おまけに警察署の婦警さん達は皆『[[DEAD OR ALIVE>DEAD OR ALIVE(格闘ゲーム)]]』の登場人物に例えられるぐらいの&font(b){巨乳揃い。}
そのシーンの挿絵も、ご丁寧に全員DOAに登場する女性キャラそっくりに描かれていた。
&font(l){目当てのキャラに逮捕されたい人はこの村に行こうぜ!}

・サンタ・マイラ
第8章の舞台。
東西南北の主要道路が交差する流通の要たる街。
人の出入りが激しい故に王国内でも特に電化が激しく、
街道脇には等間隔で街灯が立ち、魔法石のエネルギーで動く自動車用の充電スタンドも多く営業している。
最大の特徴は「ロボッチ」と呼ばれるアンドロイドが労働力として街のあちこちで働いていること。
ハヤカワ文庫とかでSF小説に慣れ親しんでいる人なら、この街の名前を見た時点である程度ストーリーが予測出来たと思われる。

・宇宙コロニー コストロモ
第9章の舞台、その1。
ブラックホールに吸い込まれたピノピが辿り着いた平行世界のダンジョン。
内部は五層構造になっており、各フロアにはエイリアンが跋扈してNPCを襲っている。
重力発生装置の異常で定期的に気流が発生し強制移動となるため、必ずNPCの誰かを見殺しにしなければならない仕様になっており、
ピノピを精神的に消耗させる。

・闘技場
第9章の舞台、その2。
いわゆるボスラッシュ。
勝たなければ先へ進めないが、だからと言ってその対策に&font(b){大量の美少女を投入してくるのは如何なものか。}
&font(l){リョナ好きにはたまらないって?本作はCERO-Aです。}

・ためらいの迷宮
第9章の舞台、その3。
魔王によって生み出されたラストダンジョン。
ためらいの迷宮というネーミングには2つの意味があるらしいが……?


【用語】
・長靴の戦士
モルブディア王国に伝わる伝説。
選ばれし1組の男女が12歳の誕生日を迎えた朝に、枕元に長靴が置かれているというもの。
が、長靴にはアタリとハズレがあるため、まずは町役場まで行って鑑定してもらわないといけない。
見事アタリを引いた場合、問答無用でチュートリアルが開始される。
ちなみに長靴の戦士に選ばれた者は、本来は知り得ない現実世界の知識を語ることが出来るようになる。
早い話が&font(b){メタな発言が出来るようになる。}

・魔法石
ボツコニアンにおける全てのエネルギー源。
エコでクリーンなエネルギーを生み出すが有限であり、しかも国ごとに石の大きさが異なっている。
利用方法は様々で、自動車やカメラなどの動力源としてこの世界の電化に一役買っている。
モルブディア王国は最も小さな石しか所有しておらず、本来長靴の戦士は世界を創造した神に何とかしてもらうよう直談判に行くのが目的だった。

・双極の双子
魔法石の力をその身に宿した異能者。
ピノピはそれぞれが正と負の相反する力を持っており、二人揃うことで強大な力を発してしまうため、
装備品であるペンダントの力で中和している。
ボツネタだらけでバランス調整もへったくれもない本作において、救済用のチートのようなもの。


【主な登場人物】
・ピノ
職業:長靴の戦士(戦士タイプ)
双子の弟。
彼が12歳の誕生日の朝に叩き起こされる場面から物語が始まるうえ、後述するとあるキャラとの関係もあって、間違いなくこちらが主人公。
年齢の割に達観しており、かなり痛いところを突く発言をすることも。
だからってその歳で冷え性はないだろ。
口癖は「根本的」。&font(l){[[根本的な解決にはなりませんよね?>ミスト・レックス]]}
掲載誌の版元が集英社ということもあり、愛読書は[[少年ジャンプ>週刊少年ジャンプ]]とはっきり言っちゃう空気の読める子。
つーかボツ世界のジャンプって何が連載されてるんだろ。
伝説の戦士のはずなのにアクロバティックに目玉焼きを作る方法をマスターしたり、
[[諸葛亮]]から直々に軍師ビームを伝授されたりと、何処へ向かおうとしているのかは誰にも分からない。

・ピピ
職業:長靴の戦士(魔法使いタイプ)
双子の姉。
満月のような丸顔が特徴。そして生意気。毒舌でもある。
男どもが美女に目を奪われていると露骨に不快な表情を見せるが、当の自分もイケメン好き。[[馬超]]のような熱い男も好みらしい。
どんな状況下にあっても下着は毎日取り替えるのを信条とし、人生の黄金律とまで言い切る。
「わらわら」と呼ばれるこの世界で養蚕に用いられる虫が大嫌いだが、よりによってそのわらわらを使役する魔法を覚えてしまう。

・トリセツ
職業:植木鉢
自称「世界のトリセツ」。トリセツ=取扱説明書。
パッと見た限り植木鉢に咲いた一輪の花。オッサン世代はフラワーロックを想像していただければ、大体それで合ってる。
長靴の戦士が魔王の下へ辿り着くまでの冒険をナビゲートするのが目的。
しかし実際には何ら役に立たず、作中では[[どこかのオウム>ナビィ(海賊戦隊ゴーカイジャー)]]と同じとまで言われてしまった。
そのくせ頻繁に職場放棄を行ったり無駄飯ばかり食ったり、時には実力行使に出たりと明らかにどこかのオウムよりタチが悪い。おまけに慇懃無礼。
魔法を使えるが戦闘行為は自分の権限にはないと主張して絶対に参加せず、その役人気質をピノピから本気で嫌われている。

・アーチー保安官
職業:保安官
第2章・瀕死度激高チュートリアルにて一時的にパーティに加わるフネ村の保安官。
小説なのでよく分からないが、物凄いイケボらしい。
常にピノから「ほ&font(b){わ}んかん」と呼ばれ、内心穏やかではない。

・ルイセンコ博士
職業:科学者
フネ村の町役場にて長靴の勇者が訪れるのを待っていた「門番」。
巨大ロボットを始め、様々な発明をする科学者だが他人の迷惑は顧みない。
そして異常なまでに自尊心が強い。
早い話がマッドサイエンティスト。
しかも出てくる度に歌を口ずさむため、その都度JASRACに使用料を払わなければならないという編集部泣かせ。
ピノピの行く先々で都合良く登場し二人に力を貸すが、その真意は……。

・アヤコ
職業:料理人
王室御用達・まるわ弁当店の女主人。
亭主が引き起こしたトラブルの尻拭いをピノピに依頼する。
その後、ピノの料理の師匠に。

・ハンゾウ
職業:ニンジャ
王都の地下迷宮に陣屋を構え、200人の弟子を育てているニンジャの頭領。
優秀なニンジャは現実世界のゲームや映画などからお呼びがかかるため、その紹介料で儲けている。
……ということは[[この人>ニンジャスレイヤー(キャラクター)]]もここ出身だったりするのだろうか。
双子の兄はモルブディア国王で名前はモンゾウ。ふたりは[[モンハン>モンスターハンター]]ブラザーズ。どちらも小柄なのでモンハンポータブル。&font(l){ふざけやがって。}

・ポーレ君
職業:少年
アクアテクでピノピが出会ったメガネの少年。追加パーティメンバーその1。
二人より年上だが常に敬語で話す。
古代文明や古文書に精通した歴史オタクで趣味はコスプレ。ピノピとの出会いは、二人を長靴の戦士のコスプレマニアと勘違いして話しかけたのがきっかけ。
実家は冷凍食品メーカーとして大成功し、巨万の富を収めている。
基本的に温厚な性格だが、本を粗末に扱う輩に対しては豹変する。

・ポージーさん
職業:司書
回廊図書館において魔王の蔵書を管理する羊人間。
ピノピに魔王の居城へと向かうための方法を教える。

・[[郭嘉]]
職業:軍師
二軍三国志の世界でピノピが出会った魏の軍師。追加パーティメンバーその2。
軍師としては優秀だが異常なまでの女ったらしという残念なイケメン。
この世界を構成している[[赤壁の戦い]]以前に死亡したため、幽霊として扱われている。
が、それ故に赤壁から離れることが可能で、ピノピの冒険にくっついていくことに。
頭上には死者の証である天使の輪っかが燦然と輝いている。というかマジでサーチライト並みの光を放つことも可能。
荀イクに空箱を見せてからかうのが好き。
いつかは自分も無双シリーズ本編に出演したいと願っていたが&footnote(本作発表時点で『真・三國無双6 猛将伝』には出ていた。)、『真・三國無双7』にて遂に願いが叶うことに。

・楽進
職業:将軍
魏の将軍。自分が無双シリーズに参戦出来ていないことにムチャクチャ不満を持っている。
とうとう自分でオリジナルのチャージ攻撃を作って作中で披露してしまった。
ちょうどこの二軍三国志の世界を連載中に『真・三國無双7』への参戦が発表されたため、作者も編集部も大慌てだったとか。
当然ながらチャージ攻撃は全く違うものになっている。
ちなみに二軍三国志の世界に登場した名のある武将達は、その後&font(b){1人を除き}本編または猛将伝やEmpiresにプレイアブルとして参戦を果たしている。
コーエーさん、そろそろ張昭のオジキにチャンスを……。

・[[孫策>孫策(三國無双)]] 
職業:江東の小覇王
無双ファンなら知らない者はいない孫家の長兄。
いわゆる一軍の人だが、史実では赤壁の戦い以前に死去しているため
赤壁を模した二軍三国志の世界には自分の好きなタイミングで行き来が出来る。
性格はゲームのまんまだが、流石に挿絵で描かれた姿は違っていた。

・タバサ・サン
職業:フリーカメラマン
第7章にて一時的にパーティに加わる女性カメラマン。郭嘉が口説きかかるぐらいの美女。
現在はアクアテクに本社を構える新聞社・国際日報で働いている。
どんな状況下でも諦めずアグレッシブに行動する、ハリウッドのアクション映画に出てきそうな強い女性。
実際に筋肉質な体をしており、撮影機材を使った「脚立ヌンチャク拳法」を用いて戦う。自称・ドラゴンの魂を持つ女。
ピノピや地の文は敬意を表して「姐さん」と呼んでいる。

・ジーノ
職業:料理人
サンタ・マイラで営業するレストランのイケメンオーナーシェフ。
料理の腕は確かで、店は連日リピーターが訪れて賑わっている。
兄貴肌の人物で、出会ったばかりのピノピ達の面倒を何かと見てやっている。
元ヤンで顔も広く、街の顔役として相応の発言力を持っている模様。
ここ数年の間に普及してきたロボッチを快く思っておらず、いつか反乱が起きるのではないかと危惧していたが……。

・カイ・ロウ博士
職業:科学者
ロボッチを開発した優秀な科学者。
しかし妻の死と元々住んでいたアクアテクからの立ち退き命令が重なったことで精神に変調をきたし、
現在はサンタ・マイラにバラック小屋を建てて、膨大な蔵書に囲まれて暮らしている。
奇行を繰り返してまともな生活を送れない彼の面倒は、ロボッチの試作1号機「アシモフ」が見ている。

・莢ニンゲン
職業:侵略異星人
惑星フォボスから地球侵略にやって来たサヤインゲン型の異星人。
&font(b){非常に青臭い。}
体内には内臓の代わりに豆が入っており、中身を取り替えることで自身の体をカスタマイズ可能。
&font(b,blue){「[[マテリア>マテリア(FF7)]]入れようぜ!マテリア!」}
『盗まれた街』や『宇宙戦争』、『未知との遭遇』、『ゼイリブ』などのSFを中途半端にパクッた設定のせいでボツになっていた。
塩が弱点。&font(l){誰かビール持って来い。}

・パレ
職業:美少女
第4章にてピノの口から語られる幼なじみの美少女。
とても複雑な家庭環境で育ち、フネ村からアクアテクへ引っ越した後に消息不明となる。
察しの良い読者なら、彼女の話題が出てきたタイミングから嫌な予感をビンビンに感じていたものと思われる。
&font(b){実際その通りだったわけだが。}


【登場モンスター】
・空龍
第2章・瀕死度激高チュートリアルに登場。読みはエア・ドラゴン。
圧倒的な火力に加え、無限にザコを生み出す。
ぶっちゃけレベル1かつ初期装備では絶対に勝てない。故にボツでありこの世界に存在する。
さあ皆さんご一緒に。
&size(19){&b(){&color(blue){「バグってんじゃねえか?」}}}

・[[クトゥルー系>クトゥルー神話]]の皆さん
第3章のエリアボス。
どどめ色したタコのような体に、黄金色の単眼を持つ怪生物。
触手にくっついた無数の顔が常にうめき声を上げており、そのおぞましい外見で[[SAN値>SAN値/正気度]]をゴリゴリ削っていく。
臭いもキツい。
手垢のつきまくったネタということでボツになっていた。
3体同時に現れ、ハンゾウの陣屋を蹂躙した。

・氷の微笑
第4章のエリアボス。
絶対零度の王を自称する、巨大な目玉のモンスター。&font(l){このロリコンどもめ!}
普段は人間の姿に化け、&font(b){フユモトヤスシ}と名乗ってダンス教室を開き、
沢山の美少女を集めてアイドルユニットを結成しひと儲けしようと企んでいた。&font(l){お前がロリコンか!}
実際には、目立ちたがり屋の女の野心を己のエネルギーとして取り込むのが目的。なんか色んな方面に喧嘩を売ってるような気がしてならない……。
全身から氷の刃を飛ばして攻撃する。
あまりの強さとあんまりなキャラデザからボツになっていた……らしい。

・赤白モンスター
第6章のエリアボス。
その名の通り体が赤と白のツートンカラーになっているが、それ以外はまんま[[ゴジラ]]。火だって吐く。
長江から現れ、紅白戦ならぬ赤白戦の真っ最中だった魏軍と蜀呉連合軍に襲いかかった。
ルイセンコ博士が開発したロボット・ボッコちゃん弐号機と死闘を繰り広げる様は、もはやファンタジーではなくただの怪獣映画である。

・コーンヘッド
第7章の舞台、ほらホラHorrorの村の村民の皆さん。
まんま[[コレ>三角頭(サイレントヒル)]] 。
ただし頭部は工事現場や校庭によくあるカラーコーンを小さくしたような代物。
首から下のバリエーションが異様なまでに豊富で、甚兵衛だったりセーラー服だったりと多彩。幼女もいる。
現実世界でもたまに工事現場の傍を通りかかった酔っぱらいがこれにジョブチェンジするので要注意。

・魔王
この世界を創造した神とされる存在。
様々なゲームでボツになった魔王の気が凝って誕生したらしい。
一人の魔王がずっと君臨しているのではなく、途中で何度も代替わりが起きている。
&font(l){着ぐるみ?聞こえんなあ。}


【余談】
・実は本作は、『最後の晩餐』という深夜番組の企画で宮部が書いたたった一行の文章を膨らませたもの。&br()番組MCの浜村淳に褒められたことがきっかけで続きを書くことを決めたとか。
・ゲームに材を取った作品ということで、単行本発売当時は[[ニンテンドー3DS LL>ニンテンドー3DS]]が当たるキャンペーンを実施していた。
・挿絵を担当した高山としのりは、本作連載中に少年ジャンプ+にて『i・ショウジョ+』の連載が始まった。
・執筆当時に宮部が遊んでいたゲームは『シアトリズム ファイナルファンタジー カーテンコール』、『ソウル・サクリファイス デルタ』、『タクティクスオウガ 運命の輪』、『[[メトロイド アザーM>メトロイド Other M]]』、『立体ピクロス』。
・文庫版のみ全5巻をセットにしたボックスが販売されているのだが、&font(b){箱のデザインはどっからどう見ても『スーパーマリオコレクション』です。ありがとうございました。}


#center(){
&font(b,red){貴方の良き人生に、良きゲームと追記・修正が共にありますように。}
}

#include(テンプレ2)
#right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/
#vote3(time=600,3)
}
#include(テンプレ3)

#openclose(show=▷ コメント欄){
#areaedit()
- もしかして宮部先生はFE嫌いなんだろうか?FE好きとしてはちょっと悲しい  -- 名無しさん  (2016-09-22 02:41:27)
- ↑FEじゃなくてアホな女が嫌いなんでしょ。  -- 名無しさん  (2016-09-22 09:25:46)
- ↑2 嫌いなゲームならキャラが嫌いになるほど感情移入しないと思う  -- 名無しさん  (2016-09-22 09:38:21)
- そりゃ、模倣犯やソロモンの偽証、ぼんくらとかのファンが、宮部みゆきサンだと言うだけで購入したらフザケンナって思うよな。まあ、イラスト見れば買わないと思うんだけど……ブレイブストーリーとも違うしなぁ。  -- 名無しさん  (2016-09-22 20:25:54)
- >自身が責任編集を務めたアンソロジー集に 『ブレス・オブ・ファイア』の攻略本を収録してしまった どういうことやねんw  -- 名無しさん  (2016-09-23 11:40:24)
- まあ、小説の質問よりゲームの質問の方が熱心に答えてくれるからな…  -- 名無しさん  (2016-09-23 15:31:42)
- FEでアンチスレありそうなのってだいぶ前の作品除けばkとiの付く奴?暁とかの時期にもありそうだが  -- 名無しさん  (2016-09-24 02:56:26)
- 「羽生蛇村に他作品のキャラを一人だけ連れていけたら」 っての今も何処かで見られるのかな  -- 名無しさん  (2017-04-14 13:13:05)
- あれだっけ、挿絵がiショウジョの人だっけ(確かこっちが早いけど)  -- 名無しさん  (2017-04-14 14:32:16)
- 何だかよく分からんが、そういう人がいるんだな  -- 名無しさん  (2018-04-14 06:36:45)
- タイトルが不穏だ。ボスコニアンまでやってたとは思えんが…やってないよね?  -- 名無しさん  (2018-04-14 08:00:48)
- 大極宮の宮部みゆきのページでゲームの質問を投稿すると小説の話題より長文かつ濃密な返信が来てて草生えた。尚ゲーマーの道に引き摺り込んだ元凶は綾辻行人だとか  -- 名無しさん  (2022-11-30 21:15:02)
- 現代劇小説、時代劇小説、ファンタジー小説、ゲーム批評にノベライズと幅広いジャンルを手掛けてるので読者層が分かれる。可愛い男の子が出てくるのはどのジャンルでも共通しているが  -- 名無しさん  (2023-02-10 04:23:00)
#comment
#areaedit(end)
}

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