Fate/stay night

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Fate/stay night」を以下のとおり復元します。
&font(#6495ED){登録日}:2009/06/20(土) 22:38:37
&font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red)
&font(#6495ED){所要時間}:約 9 分30秒で読めます

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&link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧
&tags()
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[[TYPE-MOON]]の商業デビュー作の伝奇活劇ビジュアルノベル。


●目次
#contents

*【概要】
元は2004年にエロゲーとして出された作品だが所謂[[燃えゲー]]の要素が強く、エロよりバトルに力が入っている。

全ルートを総合するとストーリーの長さが尋常ではなく、&bold(){テキストのみで4MB超え}する恐ろしい作品。

18禁のCD-ROM版とDVD-ROM版、更にPS2版で全年齢対象の『Fate/stay night [Realta Nua]』とその移植版であるPS Vita版とスマホアプリ版がある。
スマホアプリ版はセイバールートが無料で配信されているので興味のある人はぜひダウンロードしてみよう。

**人気
その人気からアニメ・漫画等様々なメディア展開がなされた。
また、本作の同人活動をしていた人がプロの漫画家となったケースも結構多い。

エロゲでありながら10万本を超える売り上げを出し、&bold(){ゲーム総合部門にすら食い込む}異例の事態を引き起こした。
2004年にリリースされたタイトルでありながらその後2年間の年間セール(エロゲ部門)にも食い込んでおり、純粋な売り上げで言ったら間違いなくエロゲトップクラスである。
ちなみに2005年の売り上げ増加はファンディスクである[[Fate/hollow ataraxia]]の、2006年の売り上げ増加はアニメ化(スタジオDEEN製作版)の影響である。
この頃は[[割れ>割れ(ネット用語)]]厨が横行しており、商品を買わずにプレイする人間が増加していたのでここまで売り上げたのは色々な意味で凄い事である。

**派生作品
その人気もあって、Fate関係の派生作品が多いことでも有名。

例
・[[Fate/hollow ataraxia]](ファンディスク。『stay night』の続編的位置づけ)
・[[Fate/Zero]](『stay night』の前日譚。最近になって本編とは並行世界であると明言された)
・[[Fate/Apocrypha]](『stay night』の60年前に本編とは異なる現象が起きた並行世界での物語、ルーマニアが舞台)
・[[Fate/strange Fake]](『stay night』とまったく同じ過去を持つ並行世界。数年後のアメリカが舞台)
・[[ロード・エルメロイⅡ世の事件簿]](『stay night』の直前期の物語。『Zero』の登場人物にして成長した[[ウェイバー・ベルベット]]と、その内弟子[[グレイ>グレイ(Fate)]]の活躍を描く。)
・[[Fate/Requiem]](『stay nigh』の並行世界と思われる、聖杯戦争の「その後」を描く物語、聖杯によって変容した世界が舞台)
・[[Fate/EXTRA]](旧来の魔術が失われた並行世界における電子の海での聖杯戦争を描く、2032年が舞台のRPG。こちらを前提とした続編も多く、『EXTRAシリーズ』と言ってもいい状態になっている)
・[[Fate/unlimited codes]](『stay night』を原作とした格闘ゲーム)
・[[フェイト/タイガーころしあむ]](虎聖杯を巡るギャグ度100%の対戦アクションゲーム。続編として[[フェイト/タイガーころしあむ アッパー]]がある)
・[[Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ]](イリヤが主人公の魔法少女モノ。かなり深い部分で本編と設定を共有する)
・[[氷室の天地 Fate/school life]](本編では脇役だった3人の少女を主人公格に据えた4コマ漫画)
・[[Fate/Prototype]](『stay night』の原型となった物語。通称乙女ゲー。本編未公開)
・[[Fate/Prototype 蒼銀のフラグメンツ]](『Prototype』の前日譚)
・[[ちびちゅき!]]((TYPE-MOONキャラクター総集編のギャグ漫画)
・[[Fate/KOHA-ACE 帝都聖杯奇譚]](『[[コハエース]]』のイベント企画。第三次聖杯戦争のIF)
・[[Fate/Grand Order]](Fateシリーズのサーヴァント+オリジナルサーヴァント+タイプムーンキャラクターが総出演するオールスタースマホゲーム。七つの時代を巡る物語)
・[[衛宮さんちの今日のごはん]](昨今の[[料理漫画]]ブームの中生み出された、料理上手の衛宮士郎といい笑顔で食事を楽しむ&s(){腹ペコ}セイバー達の冬木での日常を描く漫画)


ここまで増えると壮観な眺めである。

こうしたことや「僕の考えた英霊(歴史上の人物)」「ifストーリー」「後日談」をはじめ二次創作での人気も凄まじく、キャラクターや設定のみ知っている人も多い。


*【ストーリー】
幼いある日。
主人公・[[衛宮士郎]]は今は亡き養父、[[切嗣>衛宮切嗣]]の言葉を受けて「誰もが幸せな世界を作る正義の味方になる」という夢を受け継いだ。
そして、いつの日かそれを実現するべく魔術の鍛錬を続けていた。

だが、ある夜を境に彼は「[[聖杯戦争>聖杯戦争(Fate)]]」と呼ばれる儀式に巻き込まれることになる。

聖杯戦争。
それは手にした者の願いを叶えるという「聖杯」を手に入れる為に、7人の魔術師(マスター)が7騎の使い魔([[サーヴァント>サーヴァント(Fate)]])を召喚して殺し合う命がけの戦いだった。

サーヴァントの1人である[[セイバー>セイバー(Fate)]]と契約した士郎は、同級生であり同じくマスターのひとりである[[遠坂凛]]に聖杯戦争を監督する神父、[[言峰綺礼]]の元へ案内される。
そこで10年前にただひとり生き残った大災害が以前の聖杯戦争で引き起こされたものだと知り、同じような惨劇を起こさない為に戦いに身を投じる事を決意する。


*【登場人物】
CVは06年版アニメ以降変更されていない方のみ記載。原作PC版はボイスなし。
・[[衛宮士郎]]
 CV.[[杉山紀彰]]
 主人公。正義の味方を目指している。
 どこにでもいる普通の高校生……&b(){ではない}。
 その在り方に歪なものを抱えているがハッキリした自覚はない。
 人間の振りをしたロボット。

・[[セイバー>セイバー(Fate)]]
 CV.[[川澄綾子]]
 ヒロインその1。士郎のパートナーで聖杯を望む騎士王。
 クーデレ……、否、食うデレ。

・[[遠坂凛]]
 CV.[[植田佳奈]]
 ヒロインその2。素と外面の差が激しい有能魔術師。
 ツンデレ。

・[[間桐桜]]
 CV.[[下屋則子]]
 ヒロインその3。士郎一筋で健気な後輩。
 ヤンデレ。

・[[アーチャー>アーチャー(Fate)]]
 CV.[[諏訪部順一]]
 漢その1、ツンデレその2。背中で語る男。
 人気投票でベスト3(※女性キャラ含む)を保持し続ける赤い弓兵。

・[[バーサーカー>バーサーカー(Fate)]]
 CV.[[西前忠久]]
 漢その2。喋ると渋い。
 ほとんど叫び声かうなり声しか上げない関係でPC版でもボイス付(SE扱い)。

・[[ランサー>ランサー(Fate)]]
 CV.[[神奈延年]]
 漢その3。みんなの兄貴。青タイツとか言うな。
 屈指の良サーヴァントにも関わらず不遇な境遇に陥りがち。

・[[ライダー>ライダー(Fate)]]
 CV.[[浅川悠]]
 エロい。桜ルートで真価を発揮する人。
 ヒロイン級の人気を誇る。というか一時期ヒロインの一人より人気投票の順位が上だったことがある。

・[[キャスター>キャスター(Fate)]]
 CV.[[田中敦子]]
 一見すると悪役っぽさがすごい。一見した後も悪役っぽさがすごい。
 凛ルートで多くのプレーヤーの心を盗んだ。

・[[アサシン>アサシン(Fate)]]
 CV.[[三木眞一郎]]
 侍にしてNOUMIN。
 TSUBAMEを斬ることに一生を捧げた人。

・[[真アサシン>真アサシン(Fate)]]
 CV.[[稲田徹]]
 桜ルートでしか登場しない。衝撃の方法で召喚される。
 いぶし銀な仕事人間だが割と存在がネタバレなところがあるせいでランサー並に不遇な可哀想な人。

・[[黄金のサーヴァント]]
 CV.[[関智一]]
 今作最強の金ぴか。愛すべき馬鹿。
 派生作品に出張しすぎなFateシリーズの裏の顔。

・[[イリヤスフィール・フォン・アインツベルン]]
 CV.[[門脇舞以]]
 士郎への愛情表現でBADENDを乱立する。ぅゎょぅι゙ょっょぃ。
 また[[死に逝く士郎たちを激励する>タイガー道場]]ロリブルマでもある。
 途轍もない人気だが大人の事情で個別ルートがない。その代わり桜ルートで活躍する。

・ワカメ
 CV.[[神谷浩史]]
 [[間桐慎二]]でありただのワカメ。
 登場するたび素晴らしいまでのウザさをまき散らしてくれる。中の人がんばりすぎGJ。
 士郎とは中学1年の頃からの友人。

・[[言峰綺礼]]
 CV.[[中田譲治]]
 麻婆神父。FateにおけるCV.ジョージ枠。
 喋るところをちょっと見ただけで「こいつ悪役だろ」「裏がある」と確信できる素晴らしいお方。
 ある意味人間大好き。

・[[葛木宗一郎]]
 鉄面皮眼鏡。教師でありながら初見殺し拳法を身につけている。
 高頻度でCVが変わるお方。

・[[間桐臓硯]]
 CV.[[津嘉山正種]]
 外道ジジイ。桜ルートのみの登場。
 だが登場後の存在感は吐き気を催すレベル。

・[[藤村大河]]
 CV.[[伊藤美紀]]
 士郎の姉のような存在。英語教師で実家は極道。
 朗らかで有段者な冬木の虎。ギャグパート量産機。
 [[魔術禁止の某道場>タイガー道場]]ではロリブルマの師しょー。

・[[美綴綾子]]
 CV.[[水沢史絵]]
 弓道部部長。士郎と凛の友人。
 さっぱりした性格の女傑。

・[[柳洞一成]]
 CV.[[真殿光昭]]
 生徒会長。お人好しな士郎のことを何かと気にかけているお寺の息子。
 ワカメと並ぶイケメンだが人見知りで女嫌い。

・[[蒔寺楓]]、[[氷室鐘]]、[[三枝由紀香]]
 CV.[[結下みちる]]、[[中川里江]]、[[中尾衣里]]
 &bold(){今作では}ほぼ脇役な三人娘。

・[[衛宮切嗣]]
 CV.[[小山力也]]
 士郎の養父。故人。正義の味方になりたかった人。
 その実態はルートを進めるごとに判明していくことになる。



*【各ルート内容】

**&b(){セイバールート:&font(#0000ff){"Fate"}}
Fate全体の基本となる物語。
似た者同士に見える[[衛宮士郎]]と[[セイバー>セイバー(Fate)]]の決定的に異なる部分を明らかにし、セイバーが自らの過ちを認めるセイバー救済ルート。
コンセプトはセイバーを中心とした聖杯戦争の顛末であり、3ルートの中で最も王道な展開を迎える。
EDは「夢の続き」の1つ。

**&b(){[[遠坂凛]]ルート:&font(#ff0000){"Unlimited Blade Works"}}
セイバールートクリア後に進める、この作品の核心をつく物語。
3日目の夜に1周目では現れなかったある選択肢を選ぶと物語そのものが変化する。

前ルートではほぼ語られなかったセイバー以外のサーヴァントの内面が掘り下げられる。
そしてEDまでアーチャー尽くしの&bold(){ある意味アーチャールート}。

EDはグッドエンド「sunny day」とトゥルーエンド「Brilliant Years」の2つで、セイバーの好感度により分岐する。

**&b(){[[間桐桜]]ルート:&font(#800080){"Heaven's Feel"}}
最後に進めるルート。とにかく長い。
1~3日目にそれまで現れなかった選択肢を選んで間桐桜関係のフラグを満たすことで、4日目開始前に分岐する。

聖杯戦争の本当の目的や本質を明らかにし、聖杯を歪めた存在にまで肉薄してゆく物語。
ストーリーのメインがサーヴァントからマスターたちへシフトしてゆく。
士郎が一番漢になるルートで&b(){燃え度全開}。

ただ、物語が進むごとに壊れてゆく士郎と桜、それまでと違って淫靡で閉塞的な雰囲気の漂う魔力供給シーン、士郎がある意味命より大切にしてきたものと決別する展開など&b(){鬱度も全開}。
前2ルートとはある意味真逆なテーマのため、「今までの士郎のノリならこれが正解」と思って選択肢を選ぶとバッドエンドを迎えてしまうことも。

桜ルートではあるが、制作段階で存在したイリヤスフィールルートが統合されているため、完全制覇には桜だけでなくイリヤの機嫌も取る必要がある。

EDはノーマルエンド「櫻の夢」とトゥルーエンド「春に帰る」の2つで、イリヤの好感度と最終決戦で「ある行動」を1回でも選んだかどうかで分岐する。
また、特殊なバッドエンドとして「スパークスライナーハイ」というものも存在する。

**PS2版以降の追加エピソード
&b(){&font(#b8d200){"Realta Nua"}}
全ルートをクリアすると進める、選択肢のないとても短いエピソード。
Fateルートのあらすじを「エミヤ」のアレンジ曲をバックに振り返ったのちに、「もう一度再会を果たす」と約束した2人の結末を描いたセイバールートのアフターストーリー。

**ルート解説
全バッドエンド制覇後の「タイガー道場SP」で語られたところによると、
&font(#ff0000){「セイバールートと凛ルートがFate/stay nightの骨となるテーマを表裏一体となって描き出す&bold(){表のFate}なのに対して、}
&font(#ff0000){ 桜ルートはそこで提示された士郎の問題点に、とあるひとつの解答を導く&bold(){裏のFate(死闘編)}」}なのだとか。

余談だが、すべてのルートはプロローグ開始時点から16日目に決着が着くようになっている。
が、上でも述べているようにそのストーリーの長さは各ルートで大きく差がある。
おおまかに示すと桜ルート>>>>>>>>>>凛ルート>セイバールートというような感じで、&b(){桜ルートが本当に、圧倒的に長い}。
しかも起承転結の「起」と「承」が長い構成になっているので、読み進めるのは中々に根気がいる。その分「転」「結」はとても盛り上がるのだが。

Vita移植版ではアップデートパッチを適用することで&font(#ff0000){最初から遠坂凛ルートと間桐桜ルートを解放できるようになる。}
スマホアプリ版でも課金することで最初から解放できる。
が、初見で使用すると説明されずに放置される伏線がちらほら出てきてしまうので注意するべし。



*【メディアミックス】
**&bold(){アニメ『Fate/stay night』}
2006年放映。全24話。
&blankimg(DEEN.jpg,width=300,height=424)
&footnote(出典:Fate/stay night アニメーション製作・スタジオディーン 監督・山口祐司 原作・奈須きのこ/TYPE-MOON)
製作主導は型月の馴染みジェネオン・エンタテインメント。アニメーション制作はスタジオディーン。
あまり知られてないが音響監督は声優である辻谷耕史氏。
石原恵によるキャラクターデザインと川井憲次による音楽の評価が高い。
Fateシリーズでも高い評価を得ているキャラクターデザインは、原作に似せたいという要望を受けて武内崇自らも協力して出来上がったものである。
女性陣の美麗さは目を惹くものがあり、特に原作絵を好む人向けのデザインと言える。
桜のボンテージをはじめ、オリジナル衣装は[[武内崇]]がデザイン。
ちなみに原作のオリジナルプロットとして存在したシールダーというサーヴァントが登場する予定もあり、この時点でデザインされたがお蔵入りとなった(この時作られたデザインは2015年夏サービス開始予定のFate/Grand orderで使用されることになった)。

奈須きのこが脚本監修を行っている。
ルート設定はきのこ、監督、構成作家の3人が相談、満場一致でセイバールートという結論が出たという。この時、24話という構成もきのこが提案した。
その後も脚本会議には毎回出席してご意見番と化していたらしい。
キャスティングにもガッチリ関わり、セイバー役への川澄氏起用には音響監督(辻谷)と武内の希望が見事に合致するという出来事も起こった。
本作のキャスト陣の殆どが全年齢対象の『[Realta Nua]』等にも続投している。

セイバールートでの活躍が少なかったあるサーヴァントとマスターがある程度活躍できるように、他ルートの要素を元に構成したオリジナル展開が導入されていることが特徴として挙げられる。上記の取り組みは功を奏し、初のアニメ化にして累計売り上げは2010年時点で100万枚を超える人気作となった。

**&b(){漫画(だっと版)}
全20巻で作者は西脇だっと。
セイバールートをベースに原作の3ルートの要素を盛り込んだ構成となっており、Fateという作品の魅力を伝えようという意欲に溢れている作品…


&b(){…なのだが}。

何故か絵師の成長が途中から&strong(){ゴツい方面}へ向かってしまい賛否両論。
特に、ヒロインのはずの凛は原作ストーリーからして頼もしい活躍をしてくれる事と肉体派な一面を持つ事、そして何よりセイバールート準拠のストーリーでメインヒロインがセイバーである事から&b(){「凛の兄貴」}などと呼ばれる始末に。
中盤のバーサーカー戦でバーサーカーに掴まれた凛が無事だったのは腹に魔力を溜め込んだ宝石を仕込んでいたからなのだが、&b(){こちらの凛は素で耐えられそ}……、いや何でもない。
ただ、絵柄はともかくstay night本編では描かれることのなかったワカメと士郎の友情エピソードなど、原作の設定を壊さないよう盛り込まれたオリジナル展開は決して悪い物ではないので、機会があるならば是非読んでみてほしい。

**&bold(){[[劇場版『Fate/stay night Unlimited blade works]]』}
2010年に放映された凛ルートの劇場版。
&blankimg(UBWDEEN.jpg,width=320,height=320)
&footnote(出典:Fate/stay night UNLIMITED BLADE WORKS アニメーション製作・スタジオディーン 監督・山口祐司 原作・奈須きのこ/TYPE-MOON)
製作主導はジェネオン・エンタテインメント。アニメーション制作はスタジオディーン。現在はDVDとBlu-rayが発売中。
映画化されたエロゲは[[AIR]]と[[Pia3>Piaキャロット3]]に次いでこれで3作目となった。

凛ルート一本に絞ったアニメ化。監督は三部作を予定していたが、上のジェネオンの都合で一作にまとめる事になった。文量が凄まじいストーリーを映画一本、約2時間ほどに詰め込んだ結果、すさまじいシナリオ省略、改編が起きているため賛否が分かれるところ。ちなみに原作者は大絶賛するコメントを残しており、どう評価するにせよ一見の価値はアリ。
また、本作のメインビジュアルを描いた山中虎鉄氏はきのこに頼み込まれ、Fate/Grand Orderのラスボス・ゲーティアを担当する事になっている。

公開劇場数が全国で13劇場という少なさだったが、想定以上の人入りにイベントの長期化や、生カットの配布などが行われニュースになった。
興行収入は約2.8億円。わずか13劇場でこの成績は実は相当なもので、型月アニメでも同じく成功とされている劇場版「空の境界」シリーズでも全国40劇場公開、7作合計の興行収入で3億である。
アーチャー役の諏訪部氏によれば関係者の間で大ヒット御礼パーティーが催されたとの事。


**&b(){アニメ『Fate/stay night [Unlimited Blade Works]』}
2014-2015年放映。分割2クール。
前期は2014年10月~12月、後期は2015年4月~6月まで放送された。
製作主導はアニプレックス。アニメーション制作はアニメ版[[Fate/Zero]]、劇場版[[空の境界]]、SN関連ではVita版のOPアニメを手掛けた[[ufotable]]。
古いファンにも新鮮さを感じさせる事を第一にさまざまな取り組みがなされた。

代表自ら劇場版並と豪語する、良作画と戦闘描写に定評がある。
キャラクターデザインは現在の武内崇の絵を参考にしている為、原作との差異がある。
また、キャラクターデザインを複数人で受け持っている為、キャラクターごとのデザインに多少差がある(例:セイバーと凛は別の人が担当)。

シナリオは凛ルートであるUnlimited Blade WorksにアニメオリジナルとZero要素を加えたものになっている。音楽担当は型月作品の一つ「魔法使いの夜」の音楽を担当した深澤秀行。
深澤秀行だが、Zeroを意識した場面はゲストコンポ―サーの梶浦由記による。
2006年版に続き、本作も原作者である奈須きのこが脚本監修として脚本会議に出席、こまごまとした描写をアニメ向きに調整されたりしている。
また、士郎などの新衣装は武内が新しくデザインしたものとなった。

スタッフインタビュー諸々によるとこの作品では士郎というキャラクターの在り方を客観的に描写することに力を入れているようである。
本作では諸事情により声優が一部変更となった。

監督の三浦氏曰く「Fate/Zeroがなければ存在しない企画」とされており、その影響か[[Fate/Zero]]を意識した演出が見られる。
Zero未視聴だと「…?」となる場面も登場するが、本筋のシナリオに関わらないため、Zero未視聴でも特に問題はない。
後半最終話では原作者原案のロンドン回が放送された。
BOXにはもう一つのEDが特典映像として入っている。きのこ書き下ろしの小説も付随。
売り上げは37万枚を突破している。


**漫画(タスクオーナ版)
ヤングエース五周年プロジェクトとして現在連載中。
作者は『[[氷菓>〈古典部〉シリーズ]]』コミカライズや[[ハサン先生>真アサシン(Fate)]]好きでお馴染みのタスクオーナ。

内容はHeaven's Feelであり、後述の映画化に先駆けてのお披露目となった。
序盤から丁寧な原作再現がなされており、もうこれでもかというほど桜が魅力的に描かれているのでこちらも是非読んでみてほしい。

**&bold(){劇場版 Fate/stay night Heaven's Feel}
全三章の劇場用アニメ映画。2017年より順次公開。
製作主導はアニプレックス、アニメーション制作はufotable。
監督はufotable一の桜研究家を自称し、きのこにもその桜愛を認められる須藤友徳。この為製作にきのこはほとんど関わっておらず、脚本・演出のほぼすべてが須藤監督の一存により製作されている。音楽はらっきょ、Zeroに引き続き梶浦由記。

今まで「長すぎ」「雰囲気異様すぎ」「展開暗すぎ」「FateルートとUBWルートは知ってるけどHFはよく知らない」などと日の目を見づらかったHeaven's Feelがまさかのアニメ化決定である。
桜ファンとライダーファン歓喜である。
兄貴ファン?[[ホロウ>Fate/hollow ataraxia]]をプレイして堪能しよう。
2時間×3部作の尺に収める都合やカットされている部分、時系列の変更等が多くみられ、
原作と比較するとかなりスピーディーにストーリーが進んでゆく。
(そもそも上述されているとおり原作がかなり長いため、カット無しでアニメ化しようものなら2クールでも全然足りないだろう)
しかし、それでもHeaven's Feelという原作の魅力、
これでもかといわんばかりに桜自身や桜と士郎の関係性を掘り下げて描こうとする制作陣の熱意は画面からでも十分に伝わってくる。
是非、一度は鑑賞してみてほしい。
その他、劇場媒体なためか一部シーンがPC版準拠になっている。絶対声付きで聞けないと思われていた名台詞に声が付いた事に驚く視聴者は多かったそうな。

第1章『presage flower』は2017年10月14日公開。
冒頭部分で桜と士郎の出会いと交流を丁寧に描き、桜の士郎への慕情のみならず、慎二の士郎へのコンプレックス、セイバーとの絆など、原作を深く掘り下げたキャラクター描写や兄貴ファン大満足の動き回る戦闘シーン、&font(l){あと麻婆ハフハフ}に力を注いでいる。
真アサシン関連の展開が大幅にアレンジされている。
なお、TVアニメUBWの0話、1話を前提として話が進むので、劇場に行く前に視聴しておくことをオススメする。

第2章『lost butterfly』は2019年1月12日公開。第1章からは1年3ヶ月ほど間を空けての公開である。型月映画では初のPG12指定。
復習も兼ねて大晦日に地上波で第1章が放映されている。
士郎との関係が進んだことで生じた桜の変化や悪化する慎二の歪み、そして士郎の価値観の変化といった要素が丁寧に掘り下げられている。第1章で出番が削られてしまったイリヤにも見せ場がきっちりある他、バーサーカーの凄さを改めて見せつけた戦闘シーンにも定評がある。
オリジナルシーンとしてZeroとSNの間を意識したシーンが挿入されている。

第3章『spring song』は2020年春公開予定。順当に行けばさらに1年3ヶ月ほど間を空けての公開となる。



*【余談】
-プロトタイプ
stay nightの初期案では[[士郎が女子高生>沙条綾香]]で[[セイバーは王子然とした青年騎士>セイバー(Prototype)]]だった。
それについては[[こっち>Fate/Prototype]]を参照。


「追記・編集する前にひとつ問おう。ここは[[リリカルなのは>魔法少女リリカルなのは]]の項目ではないぞ。間違っている人間はいないか。大丈夫か。ここはFateだ。
フェイト言うても[[奈々ちゃん>水樹奈々]]出てくるわけじゃないからな。大丈夫?」

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- コメント欄が長くなってきたのでリセットしました  -- 名無しさん  (2016-04-07 16:00:05)
- アニメはDEEN版が好きだな。リアルタイムで見て自分が型月に入り込んだきっかけでもあるアニメだから  -- 名無しさん  (2016-05-22 19:28:17)
- 2011年だったかなzeroのアニメ化でやたらDEEN版Fateが酷評されたよな…演出がショボいとキャラデザがダサいとか…DEEN・Fateは当時でも結構いい出来だと思うだけだな…  -- 名無しさん  (2016-05-22 20:34:54)
- 最近「原作=ZERO」って言ってる人とか「なんでZEROの続編なのにライターが違うの?」とかこ~どれが元になってるのかわかってない人も増えてるなぁ・・・中には「Fateがエロゲーとか何言ってんの?馬鹿じゃないの?」とかいう奴まで出る始末・・・作品好きなら調べようぜ・・・  -- 名無しさん  (2016-06-23 08:08:45)
- 最近...?zero放映時辺りが一番多かったと思うが  -- 名無しさん  (2016-06-23 21:25:36)
- ufo版のUBWはzeroと比べて印象が薄い感じがした… zeroは各陣営が互いに戦略・戦術や騙し合いと心理戦yaなどがあったから戦争してる感じがあって観る人を引き込む力があったけど  -- 名無しさん  (2016-08-11 23:02:07)
- ↑途中送信してしまった… UBWは士郎・凛が中心でzeroと比べて日常シーンが多くて「zeroと雰囲気が随分と違うな」と思った。 葛木vsセイバー ギルガメッシュvsバーサーカー 士郎vsアーチャーなどは演出・曲など印象に残ったがそれ以外は特に面白みが感じず退屈に感じたかな…  -- 名無しさん  (2016-08-11 23:11:01)
- ↑3 GOが原作だと思ってる奴なら割とゴロゴロいるな  -- 名無しさん  (2016-08-11 23:18:56)
- 流石に先にアニメが配信されてるのにそっちが原作だと思う奴居ねーだろ。  -- 名無しさん  (2016-08-11 23:39:47)
- zeroは群像劇でハードボイルド的な雰囲気に派手な演出・スプラッタシーンもあって息もつかせぬ展開だったからUBWの日常系には正直退屈に感じても仕方ない面もある…特にアニメ版のzeroから入った人は尚更ね… かくいう自分もそうだったし… しかし原作をプレイしたら見方が一気に変わった。  -- 名無しさん  (2016-08-11 23:51:12)
- ↑むしろそこが伝奇活劇としての良い部分だからね。日常なくして戦争だけ描いてもただの戦争バトル物にしかならないという。その方がライト層受けは良いんだろうけども、ね。  -- 名無しさん  (2017-03-28 15:08:00)
- ま、NHKの投票でもubw>zeroだったがな  -- 名無しさん  (2017-05-18 16:32:22)
- FGOのラスボス云々に関しては消したほうがいいのでは?  -- 名無しさん  (2017-10-23 13:50:40)
- 劇場版HFの項目も誰か作ってほしいな…  -- 名無しさん  (2017-10-30 23:38:10)
- まさか10年以上も長続きするコンテンツになろうとはアニメ第1作放送時は思いもしなんだ…  -- 名無しさん  (2017-11-07 22:33:28)
- 種が記憶に新しい時期の番組だからって、過大評価されすぎだろ。  -- 名無しさん  (2018-09-12 14:13:30)
- 龍騎のパクリ  -- 名無しさん  (2018-09-15 14:59:14)
- ジャンルが同じなだけでパクリ認定が許されるのは小学生までだぞい  -- 名無しさん  (2018-11-01 14:37:49)
- リリカルなのはじゃないぞ笑ったwwww  -- 名無しさん  (2018-11-18 01:07:56)
- 「黒い影」は桜そのものじゃなくて桜を依り代にした「この世全ての悪」の末端だけど増幅させた桜の負の感情を活用もしてる 桜にとって愛憎と憧れと嫉妬の対象の凛を二度も狙ったのが顕著 一度目は凛が学校の屋上で桜が士郎のために作った弁当を知らずに食べてしまったのを目撃した夜 二度目は桜が薬で暴走したのが原因で凛が「私はあの子(桜)を殺すわ」と宣言した翌日 そしてどちらの「黒い影」襲撃も凛が士郎の隣にいる時に発生している 士郎が桜の好感度を上げなかったせいで「黒い影」に食われるバッドエンドもおそらくは桜の理性に「この世全ての悪」に増幅された嫉妬や独占欲が勝った結果なのだと思われる 別に桜が無意識下では士郎や凛に殺意を覚えていたという話ではない なにしろ「黒い影」に浸食され半ば夢遊病状態で夜の町を彷徨ってた時は自分に寄ってきたチンピラ達を「蠱惑した覚えはありません」と迷惑に思っただけでチンピラ達は「黒い影」の餌食になってしまうのだ  -- 名無しさん  (2019-02-12 18:59:30)
#comment
#areaedit(end)
}

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