ふしぎ遊戯

「ふしぎ遊戯」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る

ふしぎ遊戯 - (2021/01/17 (日) 22:22:18) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2011/04/04(月) 12:56:07
更新日:2023/11/27 Mon 23:00:04
所要時間:約 17 分で読めます




『ふしぎ遊戯』とは、少女コミックで連載された渡瀬悠宇の少女漫画。『朱雀青龍編』は1992年〜1996年まで連載。コミックス全18巻(文庫版は全10巻)。

現代の少女が謎の本の舞台である中華風異世界に召喚される異世界ファンタジーで、アニメ化・舞台化・ゲーム化もされ社会現象にまでなった。
全てのシリーズに共通するのは、「読み終わると主人公と同等の力を得て願いが叶う本」である四神天地書を手にした主人公が、
朱雀青龍白虎玄武が守護する四国(紅南国倶東国西廊国北甲国)を救う巫女として召喚され、二十八宿の属性を持つ七星士を集めて三つの力を叶える力を持った四神を呼び出す旅に出るもの。

朱雀青龍編』は朱雀の巫女・結城美朱と朱雀七星士の一人・鬼宿が主人公。
青龍七星士のリーダー・心宿率いる倶東国から紅南国を守ろうとする朱雀七星士の戦いを描く第一部と、現実世界に帰還した後を描く第二部、完結編である「栄光伝」で構成される。

恋愛がメインの少女漫画だが、綺麗事では済まない善悪観や濃密な戦闘描写のバトル漫画という側面から、意外と男性読者も多い。(その為か、後に少年サンデーで同作者の『アラタカンガタリ』が連載された)
敵も味方も次々と壮絶に散っていき、最終決戦は現実世界の新宿市街に舞台を移して少女漫画らしからぬスケールで描かれた。

サイドストーリーが納められたノベライズ版も複数出版。
前日譚の玄武編として2003年〜2013年までの十年間、玄武の巫女・奥田多喜子と玄武七星士・女宿が主人公の『ふしぎ遊戯 玄武開伝』が連載された。
2017年には『朱青編』のキーパーソンだった白虎の巫女・大杉鈴乃と白虎七星士・婁宿が主人公の白虎編『ふしぎ遊戯 白虎仙記』の連載が開始。絵柄と作風変わりすぎて「誰だお前」状態だけど
現在作者急病のため休載中。

1992年12月の「少女コミックCDブック おもちゃ箱'93」でドラマCD化し、1993年から1996年にかけてCDブック版が全5巻発売。
美朱役の声優が本多知恵子から日髙のり子に変更されるが、鬼宿役の関俊彦と星宿役の松本保典はそのまま続投した。ちなみに当時でも予算上アニメ化不可能な超豪華声優陣だったとか。
美朱と鬼宿のキャラソンはソロからデュエットまで沢山出したCDブック版でやり尽くしたのか、後のアニメ版ではサブキャラの歌に力を入れてる傾向あり。中の人の歌唱力はあまり関係ない、多分

1995年にテレビ東京系でTVアニメ化された際は声優陣がほぼ総入れ替えされ、当時激論が巻き起こったらしい。アニメ版で鬼宿を演じた緑川光は自分でいいのか悩んでいたと言う。
(ちなみに同時期放送の『スレイヤーズ』は声優陣が被っており、当時この話題は禁句だった模様)
アニメ版は夕方6時というゴールデンタイムに放送されたにも関わらず、
今では絶対に放送できないであろう過激な描写がてんこ盛りで、クレームが相当来たらしくアニメに規制が入る一つの要因となった。
(性行、レイプ、下着、etc………)

アニメ版終了後、完全オリジナルストーリーとなったOVA全三巻を挟んで第二部を映像化したOVAが発売された。
製作スタッフ、声優陣が暴走しまくっているオマケ特典映像”ふしぎ悪戯(あくぎ)”は必見。テラ子安は安定。
また、完結編となる続編の『永光伝』も映像化されている。

2008年にはまさかの乙女ゲーム『ふしぎ遊戯 朱雀異聞』が発売。再び声優陣が総入れ替えし、なんと主人公の巫女がオリキャラ化してまたもや賛否両論となった…
ゲーム版では原作展開の正史がバッドエンド扱いされており、敵味方の犠牲者ゼロを達成し青龍側と和解するというファン羨望の大団円ルートが用意されていたりする。
個別EDにも二通りあり、七星士の一人と残留or現実世界に帰還し転生した七星士と再会するEDを選べるという、どこぞの設定が似たネオロマのような感じでやりたい放題だった。


【あらすじ】
高校受験を間近に控えた中学生・夕城美朱は、親友・本郷唯と共に図書館の立ち入り禁止区域に秘蔵されていた「四神天地書」という本の中に吸い込まれてしまう。
「紅南国」を救う朱雀の巫女として選ばれた美朱は、願いを叶える神獣を召喚するために体のどこかに文字を持つ「朱雀七星士」を集める旅に出ることに。
美朱は七星士の一人・鬼宿と強く惹かれ合うようになるが、伝承によれば七星士と巫女は決して結ばれない運命にあった。

しかし、敵である「青龍七星士」のリーダー・心宿に美朱への憎しみを植え付けられ、「青龍の巫女」となった唯が美朱たちの前に立ち塞がる。
熾烈な戦いの中で次々と命を落としていく七星士の仲間たち。
そして唯は青龍を召喚するが、神獣を呼び出すには「体の侵食」に耐える精神力が必要という事実を聞かされておらず錯乱し取り込まれてしまうのだった…。

太一君の導きのもと、死亡した七星士の魂と共に全ての戦いを終えて朱雀を召喚した美朱の前に、奇跡を起こして現実の人間として転生した鬼宿が現れる。
だが、それは新たな戦いの始まりだった……。


【巫女】

夕城美朱
声:荒木香恵、日髙のり子(CDブック版)、本多知恵子(CDブックおもちゃ箱'93版)
本作の主人公で朱雀の巫女。明るく元気で素直な性格だが、アホの子キャラ。根は明るいが、受験生時代はスパルタの母親に重圧を感じており家族関係はやや険悪。
図書館で偶然見つけた四神天地書に吸い込まれ、元の世界に帰る為に七星士集めの旅に出発し、七星士の一人・鬼宿と恋に落ちる。
華奢な体からは想像できないほどの食欲と強靱な胃袋を持つ他、暗殺を回避する位寝相が悪い。料理の腕は壊滅的だが、大人になった後は上達したらしい。
また、一発で朱雀召喚の呪文を覚えるなど記憶力もある。
しょっちゅう下着にひん剥かれたりなどのお色気シーンがある。玄武七星士の神座宝を手に入れる試練では自ら放送コード限界(下着姿)まで脱いだ。「巫女は乙女で無くてはならない」設定から青龍七星士からのレイプ未遂も多発。
最終回近くでようやく鬼宿の転生した魏と結ばれる。

本郷唯
声:冬馬由美、山崎和佳奈(CDブック版)
青龍の巫女
クールで成績優秀な美少女で、美朱とは幼稚園の頃からの幼馴染で親友同士。信頼する相手を絶対に見捨てない情の深さの反面、裏切りを絶対に許さない面も。
当初現実世界で美朱を心配するサポーターだったが、四神天地書に召喚された矢先にレイプされ(気づいていないが実は未遂)、心宿の誘導で美朱に見捨てられたと思い込まされる。
さらに鬼宿に好意を抱くようになり、ますます美朱を敵視するようになってしまう。
一方で鬼宿に「あんたなんか、たかが本の中の人間のくせに!」と、親友である美朱を奪われた恨みもぶつける。
第二部ではショートだった髪を伸ばし、哲也と交際中。美朱と和解した後も七星士たちの死を招いた罪悪感で沈みがちだった。
利用されていたと知っても心宿を憎み切れないと語っており、心宿の形見のピアスは彼女の手に渡った。なお、某スパロボの配役は…

奥田多喜子
声:雪野五月(ドラマCD玄武異聞)、田中敦子(OVA版)
玄武開伝の主人公で玄武の巫女。薙刀が得意な大正時代の女学生。仕事にかまけて家族を顧みない小説家の父・永之助に反発している。
初めて四神天地書に吸い込まれた少女。四正国の伝承では「200年前に玄武を召喚して北甲国に永遠の平和をもたらした後、神座宝の首飾りを残して現実世界に帰って行った」と伝えられている。
勝ち気だが甘え下手で不器用な性格。七星士を集める旅の中で、玄武七星士の女宿と恋に落ちる。
滅びゆく北甲国を救うため玄武を召喚するが、現実世界に戻った後に永之助に刺殺され、永之助も後を追って自殺したとされる。

大杉鈴乃
声:中沢みどり
白虎の巫女で白虎仙記の主人公。奥田永之助の親友・大杉孝雄の娘。女学生時代は三つ編みのセーラー服姿。
昭和7年に四神天地書に吸い込まれた際、白虎七星士の婁宿と恋に落ちる。
召喚した白虎に婁宿と共に西廊国で生きる事を願うが叶わず、「生死を共にする」と誓い合い現実世界に強制送還されてしまった。
なんで朱雀だけ……
白虎の侵食に耐え抜いた事から芯の強い性格だと思われる。本編でも存命しており、圭介や哲哉と面会していたがその最中に息を引き取る。
臨終の際、時空を超えて婁宿の霊と再会を果たしたアニメオリジナル展開は、感動的な名場面として評価が高い。


【朱雀七星士】

宿(たまほめ)
声:緑川光関俊彦(CDブック版)、宮野真守(朱雀異聞)
本名「琮 鬼宿(そう きしゅく)」。美朱が最初に出会った七星士で、本作のもう一人の主人公*1。文字の位置は額で拳法で戦う。あだ名は「おばけちゃん」か「たま」で、ボケ担当の翼宿に弄られるツッコミ役。
金にがめつくドケチな守銭奴で若干スレた性格だが、本質的には他人を守る為に自分を省みない正義漢。5人兄弟の長男で、面倒見が良い。
実は守銭奴なのは病弱な父や幼い弟妹たちの生活を支える為だった。しかし……
美朱と強く惹かれ合い、相思相愛の仲に。美朱の朱雀の巫女としての使命が終わったら結婚しようと考えるが、現実世界と本の世界の人間は結ばれる事が無いと知り苦悩する。心宿との最終決戦の後に、宿南魏(すくなみたか)として現世に転生する。名前が読めないが日本人である。
鬼宿だった頃と性格が違うが、作者曰く「鬼宿が成長した姿のため」らしい。守銭奴と美朱大好きな所は変わらず。魏としても、鬼宿の記憶の石が揃わなければ消滅すると言う試練に苦悩する。

宿(ほとほり)
声:子安武人松本保典(CDブック版)、小西克幸(朱雀異聞)
紅南国の皇帝で朱雀七星士のリーダー。本名「彩賁帝(さいひてい)」。女性と見間違う麗人で、自身の美貌に絶対の自信を持つナルシスト。
真面目で誇り高い性格で、皇帝の癖に先陣切って戦いたがる。文字の位置は左側の首筋で、剣技が得意。後に太一君から神剣を授かった。
母親を早くに亡くして孤独な幼少時代を過ごし、心の支えは巫女の言い伝えだった。朱雀の巫女として出現した美朱を理想の女性とし、鬼宿と三角関係を演じる事に。
結局失恋してしまうが、後に美朱をきっぱり諦めて柳宿そっくりの后を娶り、息子を持った。
第二部では霊体のまま親バカキャラになる。魏の肉体に憑依し初めて息子を抱くことができ、魏に強い恩義を感じる。

宿(ぬりこ)
声:坂本千夏、高山みなみ(CDブック版)、皆川純子(朱雀異聞)
本名「迢柳娟(ちょう りゅうえん)」。星宿一筋の紅南国の美人女官…ではなく男の娘で、そこら辺の男よりもよっぽど男らしい。女装は事故死した双子の妹を弔うために始めたもの。
三つ編みの紫髪と泣きぼくろが特徴。文字の位置は左側の胸元。岩を片手で持ち上げる怪力を持ち、後に太一君から能力増幅の腕輪を授かる。
美朱に嫉妬する小姑的存在だったが、面倒見がよく世話焼きな性格ゆえに絆されて女性の視点からアドバイスする姉貴分のような存在に。
カミングアウト後は少しずつ美朱への好意を自覚。ある事件をきっかけに、三つ編みを切り落として「七星士の男として生きる」決意をする。
作中最初の犠牲者であり、TVアニメの退場回では、彼だけEDが特別仕様だった。

宿(ちちり)
声:関智一山口勝平(CDブック版)、宮田幸季(朱雀異聞)
本名「李芳准(り ほうじゅん)」。いつも明るく笑っている幼いキツネ顔の僧侶で、語尾は「なのだ!」の5頭身キャラ。
朱雀七星士きっての実力者。飄々とした性格で、時折意外なほど達観した一面を見せる。
文字の位置は右膝で変身能力があり、旅に出た星宿に代わって皇帝業を代行している。
実は「笑顔」の仮面をつけており素顔は美形。水害で家族や親友を亡くし、目の前で親友を死なせた際に負った左目の傷を覆い隠している。親友が婚約者に横恋慕しており、あえて見殺しにしたのかもと深く後悔していた。
こう見えて朱雀七星士最年長の24歳。

宿(たすき)
声:神奈延年(当時は林延年)、矢尾一樹(CDブック版)、鳥海浩輔(朱雀異聞)
本名「侯 俊宇(こう しゅんう)」。一見オレンジ髪+ピアスのDQNだが、中身は義理人情とボケツッコミに生きる熱血漢の関西弁キャラ。(中華風世界の癖に紅南国には関西風の地方が存在。というか、作者が関西人なせいかしばしば関西弁を喋るキャラが登場する)
文字の位置は右腕で、武器は炎を生み出す鉄扇だが、どうみてもハリセンにしか見えない。
初登場時は山賊の元頭領「幻狼」と名乗っていた(本人いわくニックネーム。詳しくは文庫本「幻狼伝」参照)。相棒の功児は幼馴染。
喧嘩好きな暴れん坊だがいい奴。KY発言を繰り返しては柳宿にどつかれている。気の強い姉たちにこき使われて育ったため女嫌いだったが、いつの間にか消滅した。(作者の設定によると、女嫌いだが山賊としてハクを付けるために童貞は捨てているらしい。)第二部で実は美朱が好きだったと発覚したのは賛否両論。
シリーズ屈指の人気キャラで、人気投票では鬼宿を抑えて第一位になっていた。

宿(みつかけ)
声:石井康嗣、小杉十郎太(CDブック版)、三宅健太(朱雀異聞)
本名「妙 寿安(みょう じゅあん)」。物静かで屈強な大男だが、見かけとは裏腹に医者で心優しい人格者。初登場時は完璧に浮浪者の見た目だった。
充分イケメンに該当するのだが、女装には完璧に向かなかった。
文字の位置は左こぶし。外見に似合わず治癒能力を駆使する回復担当だが、心身ともに消耗するのであまり多用できない。
かつては有名な名医だったが、妻・少華の病を手遅れの状態まで見抜けなかった事に絶望し、山奥で飼い猫のたまと共に閉じこもっていた。
年齢は22歳だが正直そうは見えない。

宿(ちりこ)
声:川上とも子折笠愛(CDブック版)、木村亜希子(朱雀異聞)
本名「王 道煇(おう どうくん)」。朱雀七星士最年少の13歳で、小柄なのを気にしている。ロリではなくショタ。いつも敬語で男らしさに憧れている。年老いた母と兄がいる。
文字の位置は左足。戦闘力よりも知力に長けた頭脳派で、優秀な成績で科挙に合格した頭脳明晰の秀才。太一君からは巻物を授かった。
能力を発動中の時しか知力を発揮できず、効果が切れた途端に元の内気で臆病な性格に戻ってしまうのがコンプレックスで、皆の役に立ちたいと思っている。
実は川上とも子女史のデビューキャラである。


【青龍七星士】
主人公勢と敵対するポジションである為か、他の七星士と違って見るからに悪役なイロモノが多い。

宿(なかご)
声:古澤徹、置鮎龍太郎(CDブック版)、成田剣(朱雀異聞)
倶東国の全軍を指揮する将軍で、金髪碧眼の美青年。文字の位置は鬼宿と同じ額。25歳。
冷酷無慈悲な野心家で、主君だった皇帝を暗殺して倶東国を掌握。青龍の巫女の唯には忠誠を誓う素振りを見せるが、内心では道具としか思っていない。
夕方6時のテレビ東京で男とのキスシーンを披露。
本名は「アユル」で異民族の数少ない生き残り。
幼い頃に一族が迫害されてた上に村を倶東国に侵略され、目の前で母がレイプされている時に七星士として覚醒。
誤って母を殺してしまった上、美少年の外見から皇帝(※男)に愛人にされるという悲惨極まりない生い立ちを持つ。そういった経緯や、自分を慕ってくれた房宿が討たれた時は激昂するなど単純な悪とは言い難い。
因みに原作者のお気に入りで、番外編「心宿しっかりしなさい」ではドジでヘタレな新人俳優という設定でネタキャラ化。
性悪な先輩俳優(=鬼宿・美朱)にいびられ親切な先輩女優(=唯)に憧れ、殺したキャラのファンにボコボコにされたり、最後は相談相手の人気モデル(=房宿)の元でなぜか専業主夫になっていた。

宿(そい)
声:田中敦子、折笠愛(CDブック版)、本名陽子(朱雀異聞)
本名「白 花婉(はく かえん)」。青龍七星士の紅一点にして青龍七星士の良心その1。心宿の副官兼情婦で19歳。
クールビューティーに見えてひたむきな性格。
どんなことがあったもお互いを信じ抜き、危険を顧みず死地へ向かう美朱達に対して内心では羨ましいと思っており、美朱と二人きりになり、殺すのには絶好のチャンスの時も見逃したことがあった。
貧困な生まれで幼少から娼婦生活を強いられていたが、12歳の頃出会った心宿に救い上げられ、以来一途に彼を慕っている。
文字の位置は左の太腿。雷を操る能力を持ち、また性交によって男性の気を操作できる房中術も得意。
夕方6時のテレビ東京でベッドシーンを披露。

宿(あみぼし)
声:うえだゆうじ、岩永哲哉(CDブック版)、柿原徹也(朱雀異聞)
本名「武 亢徳(ぶ こうとく)」。笛が得意で、戦士にそぐわぬ争いを嫌う穏やかで心優しい性格。青龍七星士の良心その2。
朱雀召喚の儀式を妨害する為に張宿を騙って潜入するが、OP・EDで思いっきりネタバレされていた。
朱雀サイドの暖かさに触れ、「僕も朱雀七星士に生まれたかった」と伝えながら激流に飲まれたが……。
青龍七星士唯一の生存者(ただし、オリジナル展開のOVAでは死亡。そのためかOVA版永光伝ではハブられた)。
文字の位置は右肩。笛の音で「気」をコントロールし(能力を使う時は笛を逆手で持つ)、相手の脳を破壊したり、動物を操ったりと作中トップクラスのチート能力を持つ。

宿(すぼし)
声:うえだゆうじ、岩永哲哉(CDブック版)、柿原徹也(朱雀異聞)
本名「武 俊角(ぶ しゅんかく)」。亢宿の双子の弟。瓜二つの兄と正反対に攻撃的で、カッとしやすい直情型。
争い事に向かない性格の兄を守ろうと穢れ仕事に手を染めながら生きてきた。唯の優しさに触れて好意を抱くのだが…
文字の位置は左肩で、武器は流星錘。根は純粋なのだが復讐の為に鬼宿の家族を惨殺し、兄を傷つけた仲間の氏宿をも手に掛ける外道じみたブラコン。
夕方6時のテレビ東京で兄とのラブシーン及びキスシーンを披露。
唯によって現実世界に召還され鬼宿と戦うが自分の武器に貫かれ死亡する。
アニメ版では鬼宿を追った武器を使って自分を倒そうと読んでいたが、鬼宿の弟妹の思念に身体を固定され貫かれた。

宿(とも)
声:飛田展男(アニメ版・CDブック共に)、中村悠一(朱雀異聞)
奇妙な化粧と扮装をした旅芸人で芸名「羅軍」。ハマグリを媒介にする幻術使いで武器は鞭。文字の位置は右側の下っ腹。冷徹な策士家で正体不明。
「とも」ならぬホモ。房宿とは恋敵同士。メイクを落とせばかなりの美形で、所謂残念なイケメン。
仲間である角宿に惨殺され、OVAでは忠誠を誓っていた天罡に殺されるというかわいそうな人。

宿(あしたれ)
声:大友龍三郎、古田信幸(CDブック版)、乃村健次(朱雀異聞)
狼の血が混じっており、怪力の大男と鋭い牙を持つ狼の姿を持つ。文字の位置は右腰。
扱いが酷い。彼もまた悲惨な生い立ちを持ち、見世物小屋にいたのを心宿に拾われた。本名はなく、まともに教育を受けてないのもあってか知能は低い。
玄武の巫女の神座宝を守ろうと足止めした柳宿と相討ちになるが、人間と狼の二つの命を持っていたため狼として蘇生。命令通り神座宝を奪って持ってきたのに、用済みとして心宿に殺害された…。実は亢宿が生きていたため、彼が青龍七星士最初の犠牲者。
ファンからは柳宿を犬死にさせたと嫌われている。悲惨すぎる。

宿(みぼし)
声:中沢みどり、山内奈緒(朱雀異聞)
妖魔を操る邪法使い。文字の位置は襟首。
他人の体を乗っ取りながら生き続ける謎の存在で、登場時は赤ん坊に憑依していた。


【白虎七星士】

宿(たたら)
声:山野井仁、楠田敏之(朱雀異聞)
本名「カサル=ツォニェ」。文字の位置は右手の甲で、植物を操る能力を持つ。褐色の肌の美青年。
白虎の巫女・鈴乃とは相思相愛で、彼女と結ばれるよう白虎に願ったが叶わなかった。昴宿の術で肉体の時間を止め、神座宝を守り続けている。
現実世界の鈴乃と同時に臨終を迎え、魂となって彼女を迎えに来た。

宿(すばる)
声:土井美加
本名「ドゥリン=ハム」。奎宿の妻で、お団子にロングヘアーを流した小柄な老婆。文字の位置は左胸。
時間を操る能力があり、短時間だけ奎宿と共に若返って戦闘に加わった。
若い頃の姿は作中トップクラスの爆乳のグラマラスな美女。時の流れは残酷である。

宿(とかき)
声:石井康嗣、志賀克也(若い頃)
本名「ランヴァ=ハム」。文字の位置は左頬で、瞬間移動の能力を持つ。
鬼宿の武術の師匠。明るく女好きな性格の老人で、昴宿を「かあちゃん」と呼ぶおしどり夫婦。
短時間だけ奎宿と共に若返って戦闘に加わった。若い頃の姿は褐色の美青年。

【玄武七星士】

宿(とみて)
声:岩永哲哉(アニメ版・朱雀異聞共に)、堀川亮(CDブック版)
玄武七星士の一人で、200年間斗宿と共に神座宝を守り続けていた。
文字の位置は左肩甲骨で、氷を操る能力の持ち主。美朱に試練を与える際に「着ているものを脱げ!」と言い、鬼宿の怒りを買い翼宿に「ムッツリスケベ」と罵られた。
本編では陰気臭くてお堅い性格の様に思われていたが、「玄武開伝」では思春期真っ直中のお調子者であることが判明した。…翼宿の指摘通りの性格だったとも言える。
また、斗宿とは義兄弟の契りを交わしていたことも明かされている。

宿(ひきつ)
声:檜山修之(アニメ版・朱雀異聞共に)、辻谷耕史(CDブック版)
虚宿と同じく玄武七星士の一人で、虚宿と共に神座宝を守り続けていた。水を操る能力の持ち主。
右目に眼帯をしているのは、右目の眼球に文字が浮かぶのを隠しているから。
本編では普通に氷を操っていたが、「玄武開伝」では水を操っており氷を操るにはかなり気力がいるらしい。そしてシスコン。


【その他】

◆太一君(たいいつくん)
声:京田尚子、葛西佐紀(朱雀異聞)
老婆の姿をした天帝で、美朱に助言をする導き手。
決して砂かけババアではない「潰す」

◆夕城奎介
声:三木眞一郎、飛田展男(CDブック版)
美朱の兄で理解者。シスコン。中国哲学専攻の大学生。のんきで明るい性格。
一度帰還した美朱に四神天地書を託され、現実世界から美朱たちと通信しアドバイスする強力なサポーターに。
親友の哲也を巻き込んで四神天地書を独自に調査する。

◆梶原哲也
声:成田剣、森川智之(CDブック版)
奎介の親友で、サングラスがトレードマークのチャラ男。唯に好意を持つ。
奎介に協力する形で四神天地書を調査中、翻訳者の奥田永之助の手記を発見。唯一存命していた鈴乃と面会する。
第二部では唯と付き合っており、罪悪感に沈む彼女を支える。ちなみにアニメ版の中の人は後にゲーム版で心宿を演じている。

◆奥田永之助
声:仲野裕、大川透(ドラマCD玄武異聞)
中国大陸で発見した謎の経典「四神天地之書」に取り憑かれ、大正時代に日本語翻訳した人物。ある意味全ての元凶。
娘の多喜子が玄武の巫女として吸い込まれてしまい、玄武に侵食された彼女を苦悩の末刺殺。その後後追い自殺した。
親友の大杉高雄に後悔を綴った手紙を出しており、哲也に発見された。

◆天罡(てんこう)
声:小杉十郎太(OVA)、塩沢兼人(CDブック版)
飛鳥時代に四神によって高松塚古墳に封印された邪神で、全ての支配を企んでいる。
異民族に信仰されており、生き残りである心宿も信者だった。
四神天地書の力を狙い、配下の地煞四天王と共に現実世界で暗躍。魏から抜け落ちた鬼宿の記憶を利用し、美朱らを襲う。
その正体は、飛鳥時代の人間で四神天地之書の原本を使い世界を支配しようとしたが、邪道に堕ちたと見なされ処刑されてしまい、怨霊となり四神天地之書の世界に降り立ち邪神となった。
そして現実世界で「平城京」と共に帰還するが、四神によって封殺されて消滅した。



追記・修正お願いいたします

この項目が面白かったなら……\ポチッと/