ながされて藍蘭島

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ながされて藍蘭島 - (2023/04/29 (土) 22:12:23) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2010/11/14 Sun 00:42:46
更新日:2024/04/28 Sun 22:20:55
所要時間:約 6 分で読めます




『月刊少年ガンガン』で2002年6月号から連載されている藤代健(ふじしろ たけし)作の漫画

ちなみにガンガン最長連載記録を現在も更新中。単行本既刊38巻。(2023年現在)
おかげで「ガンガン界のこち亀」「実はまだ続いてる漫画」などの話題になるとしばしば名前が挙がる。
序盤から張り巡らしている伏線はこつこつ回収してはいるが、良くも悪くもギャグコメディのハーレムモノで終わる気配がない。

◆あらすじ

父親とケンカをし、勢いで家出した少年・行人。
だが、その時乗っていた船から転落し、嵐や大渦に呑み込まれ、一つの島に流れ着く。
その島「藍蘭島」は女の子ばかりの島だった!!

◆登場人物

(CV:アニメ版/ドラマCD版)

主人公。14歳。
百年に一度級の大嵐に巻き込まれ、乗っていた船から落ちて遭難。
幸か不幸か女の子ばかりでほぼ脱出不可能な島、藍蘭島に流れ着く。
基本的には一般的な中学生男子だが、誰かのために身体を張ることを躊躇わず、いざという時には漢を見せる。なのでじわじわと純粋に好意を寄せる住民も巻数を重ねる度に増えている。

祖父のスパルタ紛いな教育もあったおかげか、筋肉質。剣の扱いにも慣れている。
1巻に比べると島の生活にも慣れて心身共に超人になっているが、女子に免疫は全くなく純情過ぎてラッキースケベに遭う度に鼻血を噴出させる鼻血ブースター。ポロリどころかパンチラでもお約束のように鼻血を出す。初期に比べて耐えれるようになってきたが、やっぱ最終的に鼻血を出す。
大人以外は男性にそもそも会ったことがない上に行人の前で脱ぐのも抵抗がない女子だらけ*1なので頻繁に鼻血を出しても仕方ない部分がある。
鼻血を出すときの効果音は通常は「ブー」だが量が多いと「バフッ!」になる。

この手の作品では珍しく読者からも人気でメインヒロインすず以外を抑え、ランキング2位に輝いた時もあった。

美咲という妹がおり、じわじわ回収されてはいるものの、未だ様々な伏線を抱えている。

ヒロイン。13歳だが巨乳で身長も高い、島でも指折りの器量よし。屈指の運動神経を誇る。
ただ後述のあやねの弁によると初潮はまだとのことで、肉体の成熟具合を加味すると不妊体質の可能性もある。
もしもそうであるならば、不妊治療が出来るか分からない島の医療状況を考えると、
「女性しかいない島に漂着した唯一の男性の妻に最も近い女性が子供を産めない」という、色んな意味でまずい状態かもしれない*2
学習力も高いのだが、勉強は大の苦手。
連載19年にして14歳になった。

膝まである長いとび色の髪を、青いリボンポニーテールにしている。
着ている衣服は母親のすずらんが若い頃に身につけていた物とほぼ同じ。

両親はそれぞれ別々に行方不明になっており、行人が流れ着いてくるまで友達でブタのとんかつと一人と一匹暮らし(?)をしていた。隙あらば同居人の行人と風呂に入りたがる場面が多々ある。

海龍神社の巫女。16歳のつるぺた。
すずをライバル視しており、事あるごとに張り合うがほとんどの場合返り討ちに遭う。

悪戯好きですずやゆきの等をからかっているが、やりすぎてしっぺ返しを喰らうのが常。
根は良い子で、一人暮らしのすずをからかいつつも気にかけており、すずが寂しがる雨の日には理由を付けて訪ねるとか。

姉のまちの悪戯や自分の悪戯のしっぺ返しなどで幼い頃から痛い目を見まくった結果、不死身ばりにタフな身体になっており、
ちょっとやそっとの不幸なら不幸と思わないほどトラブルに慣れきっている。ヒロインの中でも容赦ない顔芸を連発している。

最初こそはすずに対する対抗意識から行人を誘惑しようと動いていたが、とある一件がきっかけで異性として意識するようになった。

海龍神社の巫女であやねの姉。18歳だが見た目はほぼ幼女
Dカップで本人曰く、『脱いだら凄い』。

興味のあることしかやりたがらない、人をからかうことが大好きなど見た目通りの幼い振る舞いが目立つが、
時折年齢相応の落ち着きや包容力を見せることも。
なので序盤から行人が他の女の子と仲良くしていても「浮気も甲斐性の一つ」といって余裕をみせる場面も。

島唯一の洋館に住む眼鏡っ子。14歳。
洋館図書室の怪しげな本や島に流れ着くいかがわしい本を発見してはよく読んでいる。

一見まともそうな子だが、その実島一番のトラブルメーカー。いろいろと腹黒い面も覗かせる。
因果応報で痛烈なしっぺ返しをもらっても懲りないが、誰かを死に至らしめるなどの洒落にならないトラブルは起こさず、
変なスイッチが入らなければちょっと知識欲が強いだけの普通の女の子である。まあ割と頻繁にそのスイッチが入るのだが。
その性格もあって行人に対して異性的な意識を持つのも住民の中では遅く、本格的に自覚し始めるのにも連載から10年以上かかっている。*3

行人同様外から流れ着いた中国人の少女。13歳。
「ウメウメ」でも「バイバイ」でもなく「メイメイ」。

元は家族で雑技団をしていた。極度の上がり症で、ジャグリングをすると投げている物がホーミング弾の如く客席へ飛んでいく。
恥ずかしがり屋で人見知りをする性格が災いして行人らの住む村に来ても食べ物を分けてほしいと言えず、やむを得ず泥棒をしてしまっていたが、
行人たちの優しさに触れ、勇気を出して泥棒していたことの告白と謝罪をしたことで村に受け入れられ、村の住人となる。
初期から行人に惚れてはいるが妄想癖が強く、少し暴走気味になる場合も。

島の最年少。11歳。
いつも友達の動物を引き連れている。…というかその上に乗っている。

甘えん坊で結構わがままと子供っぽい性格だが、子供と言われると憤慨するお年頃。行人も妹感覚で接している。
従姉であるちかげには赤ちゃんの頃から面倒を見てもらっており、いろんな意味で頭が上がらない。

大工見習い。巨乳。
大工見習いだが大工の才能は全く無く、代わりに料理が非常に上手。
男勝りで、行人が流れて来るまでは女の子だけど女の子にモテていた。

よく妹弟子のみことに風呂を覗かれたりするせいで島の住人には珍しく裸を見せることへの抵抗感を持っており、
その現代人同様の振る舞いを見た行人には感動された。
結構根は乙女で行人に対して満更でもない。彼のことを「ダンナ」と呼んだりしている。

忍者三姉妹の次女。
宮本武蔵の本を読んでから侍に憧れるようになった。
一人称は「拙者」で、語尾に「ござる」をつける。驚いたりすると素の京言葉になる。

行人の剣道の腕前に興味を持って試合をし、彼の力量とラッキースケベで負けたことで弟子入りする。
以降は彼を「師匠」と呼び慕うようになり、褒めてもらいたがったり構ってもらいたがるなど、年上の妹のようなポジションに。
なので珍しくすずが警戒する場面もある。

雪女の半妖。
驚異的に陰が薄く、他のキャラはおろか、作者にまで忘れられていた。まるで三沢大地。初メイン回でもネタにされている。
所謂ダルデレでとんでもないものぐさの引きこもりだが、行人が絡むとやる気を見せる。

アニメは最終回のエンディングあたりで少しだけ登場。
行人の妹、美咲に似ているらしいが、それに気づくまで行人は彼女の顔を凝視してしまうことが多かったらしく、
それがきっかけでみちるは行人に好意を持つようになったとか。

  • 東方院美咲(CV:清水理沙)
行人の妹。ブラコン。
行人の家出前に、自分の誕生日にデートをする約束をしていた。
一部のモブ陣より登場回数が少ないが、最近の話で藍蘭島に来そうな感じを見せた。
ついに21巻で兄を連れ戻しに来襲。しかし結局島に残ることが決定し、一緒に住むことに。
その後25巻でみちるの妹であることが確定した。当時の本名は「みさき」すなわち、東方院家に拾われたということである。

  • くない
忍者三姉妹の長女。学校の先生。
…なのだが学校の話があまり無いので、読者的にはみちる並に影が薄い。行人を恋愛対象と見ない数少ない人物なので話が作りにくいのも理由かもしれない。

忍者三姉妹の一番下。りんの家に住み込みで修行している職人見習い。
心の中はエロオヤジ。珍しく住民の中では行人に恋愛対象として見ておらず、りん絡みでは危険視している。
逆にりんさえ絡まなければ、セクハラする際に行人を誘ったり、毒で倒れた時に文句を言いつつも山まで薬草を探しにいったりと優しい一面を見せている。
姉二人が苦手。

  • おばば(CV:くじら/磯部万沙子)
最初に藍蘭島に流れ着いたアイランド号乗員の生き残りにして島の長老。行人が島の恋愛絡みでドタバタするハメになった元凶でもある。
名前は「こと」。
医術に長けるほか、年齢が年齢なだけにそこらの妖怪より妖怪じみている。


○動物・妖怪など

  • とんかつ(CV:渡辺明乃/細野雅世)
すずと同居しているブタっぽいなにか。
跳ねたり膨らんだりする。すずらんとの関係あり。

  • 紋次郎(CV:渡辺明乃)
あやねが育てているダチョウ。
羊羹が好物。

  • くまくま(CV:宮崎優子)
ゆきのと一緒にいる面子では最も付き合いが長いクマ。

  • たかたか(CV:鈴木琢磨)
ゆきのの母かがみと馴染みのタカ。
今はクールな振る舞いをしているが、以前はやんちゃだった。

ちかげの家のメイドをしているゾウ。
島一番の美少女らしい。
ちかげの悪戯で住人が動物に、動物が人間になった時には、思わず行人がみとれるほどの金髪美人になった。

  • 遠野(CV:夏樹リオ)
封印されていたかっぱ。
封印を解いてくれた梅梅と旅をしている。
実は女の子だがラフな口調で話す。

  • びふてき(CV:夏樹リオ)
修行中のしのぶと出会い、それ以来一緒にいる仔牛。女の子。
兄がいる。

月見亭の女将をしているからくり人形。
初登場はドラマCD。
料理や接待から全砲門全弾発射まで何でもこなします。

  • ぱん太郎(CV:太田哲治)
東のぬしのパンダ。
ぬしのなかでは若いが、モコモコな外見のほとんどが筋肉で腕力はある。
妻子持ちだが浮気性で、時折奥さんに〆られている。

  • しまとら(CV:飯塚雅弓)
二尾の妖猫にして南のぬし。
外見から想像もできない猛者らしい。
変身もできるが、変身プロセスがキモい。
既婚。奥さんは島一番の食いしん坊であり、ぽっこりしてきたために痩せるまで夫婦で過ごす時には常に人間に化けているとか。

二尾の妖虎。獰猛な生物が多い北にあって力でぬしになった。
ガンコで好戦的ではあるが、ぬしとしての落ち着きもある。
独身…かと思われていたが実はバツイチだった…と思えば実は奥さんがおり、愛想を尽かされそうになっている。

ふっくらまんまるニワトリ。
すずのお隣さんのニワトリですずの保護者がわり。妻子持ち。
行人が動物の言葉を理解できるようになってからは、彼にとっても保護者のような立場に。
西のぬしで、複数の異名が付くほどの強さを持ち、行人に稽古をつけてやることも。
面白そうだから、とぬしであることを周囲に口止めしていたこともあり、行人は本人にバラされるまで気付いていなかった。

  • さしみ(CV:吉川友佳子)
海のぬしであるシャチ。
大渦に人が行かないよう見張っている。
ぬし唯一の女性…というか牝で、彼氏募集中。


◆島の特徴など

藍蘭島は、東西南北それぞれ特徴的な地形と森を持つ。

東:主に湿地帯。食虫植物などが生い茂る森のある地域。
西:唯一人間の集落がある平坦な地域。
南:池や川などが多く、高低差の激しい地域。
北:森がるほかに、砂漠や岩山など険しい地形が多い地域。
富士山:島中央の山。山頂は常に雪に覆われている。
海:周囲を大渦で囲まれており、大きい嵐でも来ない限り、島から出ることも島に入ることもできない。


◆謎や伏線など

○流された男性陣とすずの母すずらんの行方
○地下の大型生物−行人「どこかで見たような…」 (2巻・13巻)
○島は海龍様の気によって守られているらしい (8巻)
○みちるの母の美咲を知っているかのような反応(10巻)
○龍神島の地下境内
○龍神の寝返りと一致する地震の時期(11巻)
○東の地下迷宮と、さくやの感じた懐かしさ(13巻)
○海龍様の目とは…?

◆TVアニメ

製作:feel.
2007年4月4日から9月26日まで放送された。
作画とストーリーの細かくも大切な部分を飛ばしていたりするため、一部では黒歴史扱いされることもある。
ドラマCDとアニメではヒロインのすず役(堀江由衣)以外のキャストが総入れ替えとなっている。


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