ゲゲゲの鬼太郎(第2シリーズ)

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ゲゲゲの鬼太郎(第2シリーズ) - (2018/04/04 (水) 22:54:01) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2012/05/18(金) 04:21:12
更新日:2024/02/24 Sat 13:58:15
所要時間:約 4 分で読めます




水木しげる原作の妖怪漫画「ゲゲゲの鬼太郎」はこれまでに五度アニメ化されたが(「墓場鬼太郎」を含むと六度)、
本項ではその内二度目に放映されたアニメシリーズについて扱う。
1971年10月7日~1972年9月28日放映。


60年代に放映されたアニメ第一シリーズの続編的な立ち位置であり、当時の社会背景を反映したハードかつ陰鬱な作風が特徴。

一方で、現在ではおなじみのヒロイン格になった猫娘の初レギュラー化も含め、その後のアニメ展開の基盤を作ったと言っても過言ではない。


■主な登場妖怪

(声:野沢雅子)
ご存知、「まれに見る正義の人」。
これまでの生活を捨てて俳句を詠み干物を作る晴耕雨読の日々を過ごしていたが、現代社会の毒が妖怪を活性化させていると知り、立ち上がらざるを得なくなる。
世界を叉にかけて人間に害をなす妖怪と戦うのが仕事だが、妖怪よりも醜悪な心を持つ人間たちと戦う機会も増えた。
要人や探検隊のボディガードに駆り出されたり、大企業の社長から「無気力な息子を立ち直らせてほしい」と頼まれたりもする。

  • 目玉の親父
(声:田の中勇)
鬼太郎の父。
博識な人格者であるところは他のシリーズと共通だが、ねずみ男に対してはつらく当たる事が多い。

  • ねずみ男
(声:大塚周夫)
「努力せずに金を儲ける」がモットー。
口八丁手八丁で数々の商売を行い、鬼太郎を利用する事も往々にしてある。
自殺志願者に「往生際の悪い奴だね」と平気で言ってのけたり、兵器会社の株を急騰させるために第三次世界大戦を起こそうとしたり、かなりえげつない言動も。

  • 猫娘
(声:小串容子)
前述のように、本作からレギュラー化。
女だてらにアクティブな性分で、鬼太郎と共に真っ向から戦う事もある。
含蓄のある台詞を言う事も多く、ある回で口にした「あたしたち、自己満足のためにしてるのね」は有名。

  • 死神
(声:神山卓三)
魂収集のノルマに追われる「地獄のサラリーマン」。
生活のため、様々な妖怪と組んで悪事を働くがいつもうまくいかない。
最後には地獄の掟を破り、自らの手で人を殺す事で魂を得ようとするが……。
準レギュラーとして、計五回登場。


■オリジナルエピソード

原作のストックが不足した事により、中盤以降「ゲゲゲの鬼太郎」シリーズではない水木しげるの短編漫画からモチーフを持ってくる事が多くなる。
鬼太郎シリーズとは異なる作品を原作にしたエピソードは以下の通り。

死人つき
猫又
マンモスフラワー
アンコールワットの亡霊
やまたのおろち
怪自動車
南からの招き
縁切り虫
幸福という名の怪物
心配屋
地獄の水
死神とサトリ
イースター島奇談
妖怪屋敷
地相眼
隠れ里の死神
妖怪水車
原始さん
霊形手術
死神と貧乏神
足跡の怪
雨神ユムチャック
死神のノルマ

全45話中、実に23話を短編原作のエピソードが占めるのだ。

そして、これらのエピソード。
回を重ねるごとに、社会派ドラマと恐怖ドラマに二極化していくのである。


タブーを侵した事によって神の怒りに触れ、破滅していく人間の末路を克明に綴った「イースター島奇談」「足跡の怪」は、
アニメ鬼太郎史上最大級のトラウマエピソードとして名高い。

文明社会に破壊された自然を甦らせるために現れた精霊が人間に失望して去っていく「原始さん」は、今こそ語られるべき物語だろう。





この項目をご覧になられたあなた、是非ともレンタルショップに足を運んでみてはいかがだろうか。
色々とアナーキーな作品だが、観て損はない。

特に「足跡の怪」、あれは一度観たら必ず忘れられなくなるだろうから。


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