登録日:2011/02/06(日) 16:06:37
更新日:2023/09/11 Mon 21:13:02
所要時間:約 5 分で読めます
「人か魔女か幻想か。」
「推理は可能か不可能か――。」
●目次
【概要】
『うみねこの
なく頃に』とは、同人サークルである07th Expansionが製作している同人ゲームである。
タイトルは『うみねこの
なく頃に』と、「
な」を
赤文字で表記する。
2007年夏の
コミックマーケット72で第1作が頒布された。以降半年ごとに発表されており、最新作は2010年12月31日冬のコミックマーケット79で頒布された第8作。
第5作目からは、展開編として『うみねこの
なく頃に散』となっている。
ひぐらしのなく頃に同様選択肢はなく、話を読み進めていってプレイヤー自身が推理するというものになっている。
だが、最終エピソードであるEP8では選択肢がついた。
作者曰わく、「推理をしても解かせる気など全くない。それでも魔女の仕業だと認めずに立ち向かう、あなたを屈服させるために用意した」とのこと。
【あらすじ】
伊豆諸島、六軒島。
全長10kmにも及ぶこの島が、観光パンフに載ることはない。
なぜなら、大富豪の、右代宮家が領有する私的な島だからである。
年に一度の親族会議のため、親族たちは島を目指していた。
議題は、余命あと僅かと宣告されている当主、金蔵の財産分割問題。
天気予報が台風の接近を伝えずとも、島には確実に暗雲が迫っていた…。
六軒島大量殺人事件
(1986年10月4日〜5日)
速度の遅い台風によって、島に足止めされたのは18人。
電話も無線も故障し、隔絶された島に閉じ込められた。
彼らを襲う血も凍る連続殺人、大量殺人、猟奇の殺人。
台風が去れば船が来るだろう。警察も来てくれる。
船着場を賑わせていたうみねこたちも帰ってくる。
そうさ、警察が来れば全てを解決してくれる。
俺たちが何もしなくとも、うみねこのなく頃に、全て。
うみねこのなく頃に、
ひとりでも生き残っていればね…?
貴方に期待するのは犯人探しでも推理でもない。
貴方が“私”をいつ信じてくれるのか。
ただそれだけ。
推理がしたければすればいい。
答えがあると信じて求め続けるがいい。
貴方が“魔女”を信じられるまで続く、
これは永遠の拷問。
【登場人物】
≪主要人物≫
主人公。6年ぶりに右代宮家に帰還。
魔法を使って殺人を行うと主張する魔女。戦人と推理合戦を交える。
≪子供組≫
長男一家の娘。男勝りな恋する少女。
長女一家の息子。優しく紳士的な青年。
次女の娘。オカルトに傾倒し、魔女の存在を吹聴。
次男一家の長女。事件から逃れ生存し、事件の真実を未来で追う。
≪右代宮家親族≫
当主。亡き恋人の魔女を蘇らせることに執心し不気味なオカルト思想に取り憑かれる。
長男。次期当主だが投資に次々と失敗。傲慢な性格で弟たちの天敵。
長男の妻。高潔な淑女だが他兄弟からは疎まれ不遇な扱いを受ける。
長女。強欲で高飛車だが自分の家族には愛情深い。
長女の夫。妻に忠実な関西弁使い。
次男。要領のいい口達者な優男。
次男の後妻。一見、聡明な女性だが夫に激しい独占欲を抱く。
次女。言うことを聞かない娘に苛立ち虐待を繰り返す。
≪使用人≫
メイド。譲治と交際している。
不愛想な少年。朱志香に恋している。
無表情な使用人頭。常に金蔵に忠実。
冗談好きなパートのおばあちゃん。
料理が得意。調子よく、目立ちたがり屋。
金蔵の主治医。若い頃からの友人。
≪1998年の登場人物≫
食品会社社長。秀吉と親しかった。
運転手。縁寿の旅に同行。
霧江の妹。縁寿の命を狙う。
≪魔女の眷属≫
ベアトの執事。肉体派の老紳士。
ベアトの師匠。戦人を導く。
ベアトの友人の悪魔。若い男好き。
ベアトの忠実な家具。生贄用の杭が擬人化した姿。
ウサギ耳の楽団兵。厳密にはベアト側ではない。
「恋」を司る双子の悪魔。性別不詳。
絵羽の内面意識が具現化した魔女。
≪天界大法院≫
ミステリーの掟、ノックス十戒を司る幼女大司教。
ドラノールの補佐官。
引退した異端審問官。イトミミズ髪のイケメン。
とあるカケラにしかいない右代宮家の一員。
≪上位層の魔女≫
奇跡の魔女。ベアトの魔女幻想を否定する。
ベルンカステルの分身。変態の探偵にして真実の魔女。
絶対の魔女。無邪気かつ残酷なベアトの後見人。
遥か上位層の魔女。ベアトの物語を鑑賞し続ける。
【原作(同人ゲーム版)】
作画は竜騎士07本人が手掛けている。
各エピソード毎に、前のエピソードが収録されており、出題編ラストのEP4にはEP1〜EP4が、展開編ラストのEP8にはEP5〜EP8までが収録されている。
EP1~EP4のOPは志方あきこの『うみねこのなく頃に』
EP5、6はAyumiの『オカルティクスの魔女』
EP7、8は木野寧の『霧のピトス』
となっている。
【移植版】
- うみねこのなく頃に~魔女と推理の輪舞曲~(PS3)
キャラクターデザインは原作の肖像画などを手掛けている江草天仁とFFC。
原作のEP1からEP4が、アニメ版とほぼ同じ声優陣によるフルボイスと、新たなキャラクターデザインにより表現されている。原作に忠実な移植となっており、選択肢や新規シナリオは存在しない。またBGMも原作と同じ物を使用している。OPはKOKOMIの『誓響のイグレージャ』。
- うみねこのなく頃に散 〜真実と幻想の夜想曲〜(PS3)
原作のEPp5からEP8が収録されている。
出題編同様に原作と大きな違いは存在しないが、規制の影響か一部の設定に差異が見られる他、一部のキャラに新たな衣装がデザインされた。
OPはZweiの『イナンナの見た夢』。
EP1、2の収録された『うみねこのなく頃にPortable 1』
EP3、4の収録された『うみねこのなく頃にPortable 2』が発売されている。
展開編の発売も予定されていたが未発売。
今のところ配信してるのはEP1のみ。
【黄金夢想曲】
『うみねこのなく頃に』のキャラクターによる対戦格闘ゲーム。2010年12月31日コミックマーケット79にて頒布。
無双の魔女こと
右代宮楼座の参戦を期待した者は数多くいたが、残念なことに彼女が参戦することはなかった。
…と思ったが、移植版の『黄金夢想曲X』(Xbox360)に参戦決定。
【書籍】
【漫画版 うみねこのなく頃に(散)】
計50巻に渡る大長編。
EP1 作画:夏海ケイ 全4巻
EP2 作画:鈴木次郎 全5巻
EP3 作画:夏海ケイ 全5巻
EP4 作画:宗一郎 全6巻
EP5 作画:秋タカ 全6巻
EP6 作画:桃山ひなせ 全6巻
EP7 作画:水野英多 全9巻
EP8 作画:夏海ケイ 全9巻
【小説版】
EP8まで発売中。各エピソード上下に分かれている(EP8のみ1巻完結)。
短編集もムック本『最初で最後の贈りもの』として書籍化。
【アニメ】
現在はEP4まで。
散の放送は未定。
一部のセリフに自主規制(ピー)や一部のシーンにモザイク処理がされている。
作画は菊地洋子。
OPは志方あきこの『
片翼の鳥』。
EDはじまんぐの『la divina tragedia ~魔曲~』。
【余談】
本作品はひぐらしと逆で熟女好きに優しくなっている。
熟女好きでない人も、なっぴー☆を見れば好きになるだろう。
ミステリ要素はひぐらし以上にぶっ飛んでいて、批判の声が多い。
明確な答えなどは明かされなく、あやふやなまま終わってしまった。
一応最終的には2つ(あるいは3つ)の可能性まで絞られるが。
だが竜騎士曰わく、「自分の力で考えた読者のみが真相に辿りつけるよう、簡単に説明が出来る(ネタバレしてもらえる)ような明確な答えの出し方はしない」と、
あらかじめ明言しているので、怒っちゃいけません。
一応冬コミで、犯人「魔女ベアトリーチェ」が真実を告白するという小冊子を出した。
……しかしこの小冊子、2015年発売の『うみねこのなく頃に 最初で最後の贈りもの』(『うみねこのなく頃に 翼』と未収録短編・作者解説が収録された単行本)に収録されるまで、
黄金無双曲のプラスディスク等との抱き合わせ販売のものしか入手できなかった。このため、(真実を公開するという姿勢はともかく)ファンからも銭ゲバと叩かれてしまっている。
もっともこれは本来出る予定だった「うみねこのなく頃に 礼」がお蔵になってしまい、その中で明かすはずだったものではないかとも見られる。
『最初で最後の贈りもの』と漫画版Ep8の内容である程度真相の補完は出来るものの、「どっちが真実」かは未だ読者の考えに委ねられている。
――この追記・修正を、我が最愛の魔女、ベアトリーチェに捧げる――
- 漫画版EP8でかなり真実について触れたな -- 名無しさん (2014-02-28 23:13:57)
- 声優の豪華さがやばいな -- 名無しさん (2014-06-27 16:23:42)
- 竜ちゃんゴーストライター説の引き金 -- 名無しさん (2014-08-07 04:57:04)
- 今更やってみたが面白いけど批判されるのもわかる内容だなこれ、まああちこちで言われるほど酷いとは思わなかったしむしろ面白かったし自分的にはありだ。 -- 名無しさん (2015-03-09 16:49:33)
- ただの物語なら悪くないが、推理してみろって言ってからのEP8だから批判されて当然 -- 名無しさん (2015-06-04 23:53:28)
- そういうものだと理解してからやれば一定の需要は確かにある -- 名無しさん (2016-02-10 03:54:10)
- ep1のコミカライズはおまけページで暴れまくっててワロタ。「ダバダー蔵臼」とかいうパワーワード -- 名無しさん (2016-10-22 00:55:25)
- 小冊子「我らの告白」は事件計画書をもとに裏側から種明かしするゲーム盤メイキングだったはず。過去EPの似たような事件のトリックの解明(買収、同一人物、連鎖密室、幻想口裏合わせ)になるけど、動機までは明かしていない。「絶対に動機は秘密にするから各自想像して」って終わり方だった。だから動機の告白はEP8漫画版が初めて -- 名無しさん (2016-10-27 14:06:06)
- ひぐらしは何度もやり直すうちに大団円にたどり着いたが、うみねこの場合、話の本質的に大団円のハッピーエンドって成立しないんだよね -- 名無しさん (2017-01-15 12:52:47)
- 金田一少年の事件簿とクロスオーバーさせたら面白そう -- 名無しさん (2017-04-22 02:56:46)
- 今更新作が出るのを知った。大きく混ぜっ返すのはやめてほしいけれど… -- 名無しさん (2018-12-18 01:28:08)
- 荒らし書き込みを削除 -- 名無しさん (2019-07-20 10:53:19)