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5.56mmNATO弾 - (2016/03/29 (火) 14:15:45) の編集履歴(バックアップ)
登録日：2011/08/29(月) 16:50:34
更新日：2022/03/25 Fri 18:32:18
所要時間：約 4 分で読めます
弾丸径 5.69mm
首径 6.43mm
肩径 9.00mm
底面径 9.58mm
薬莢長 44.70mm
全長 57.40mm
初速 905〜940m/s(弾頭重量による)
初活力 1,679〜1,767J(同上)
別名 SS109(FN社)、M855(米軍制式番号)、5.56mm×45弾
色々と難のあった
7.62mmNATO弾に代わって1970年代にNATO弾として採用されたのが「5.56mmNATO弾」である。
○5.56mm×45弾の誕生
実は
ベトナム戦争前から7.62mmNATO弾がフルオート射撃だと扱いにくいことは十分知っていた。
でもごり押しした手前「Sorry」とは言い出せないアメリカ。
でもちゃっかりとアーマーライト社やスプリングフィールド社に試作のライフルや小口径高速弾を開発させている所は流石と言える。
ベトナムで失敗を悟り急遽アーマーライト社のAR-15をM16として制式採用し、使用弾薬の.223レミントン弾が「5.56mm×45弾」として制式化されM193と名付けられる。
○新しいNATO弾
NATO加盟国が第二の小口径弾を選ぶことに合意したには1970年代に入ってからだった。
勿論アメリカはあの時と同じように自前の弾薬をプッシュする。
米「おーい、俺のとこで作った弾薬使おうぜ」
すでに量産されており、使用した実績もあったアメリカ。当然と言えば当然。しかし…
欧州「ふざけるな！！」
アメリカのプッシュに欧州が一体化で反対し、アメリカの5.56mm弾の設計は受け入れないと決めた。そこで標準弾として選択されたのがベルギーのFN社が開発した「SS109」(アメリカではM855)である。口径はアメリカの.223レミントン弾(5.56mm×45弾)とは同じだが、いくつか違う点がある。
○SS109(M855)と.223レミントン弾(M193)
SS109はレミントンより重い弾頭を使う事により初速では劣るものの遠距離における命中精度と威力を高めている。装薬もSS109の方が多い。
SS109はレミントン弾が作られた当時にはまだ普及していなかったケブラー材を使った
ボディアーマーやヘルメットを貫通できるようと開発されているので貫通力も上である。
これはどちらの弾薬にも言えることだが、尖突形状弾の特性として軟組織内(所謂人体内)では横方向へのブレが起きやすく、体内に留まりやすい。なおかつ体内でブレた後、弾頭下部が割れ、断片が体内を傷つけながら散らばる。
○7.62mmNATO弾との違い
- フルオート射撃がしやすく面制圧に向いている
- 回転数が高く(13〜16万に対し30万回転)貫通力が高い
- 軟組織に対する貫通力は低い(二次被害の軽減)
- 携帯出来る弾薬の数が多くなる
- 銃全体をコンパクトに出来る
- 弾頭重量が軽く遠距離の直進性が低い
- 空気抵抗による速度低下に弱い
といった違いがある。
150m以上離れると900m/s以上あった初速は750m/sまで下がり、殺傷能力が大きく下がり、弾頭が断片化しなくなることもある。
二つのNATO弾はそれぞれ住み分けがされており、それぞれの特性を生かして現在も活躍中である。
○余談
◆単に「5.56mm弾」というと「.22LR弾」等と混同してしまうので「5.56mm×45」や「5.56mmNATO弾」とした方が間違えない。
しかし、話には流れがあるので、そうそう間違いは起きないと思う。
◆初期のM16は.223レミントン弾に合わせた設計だが、改良型のM16A2はSS109に合わせた設計となっている。
◆まとめ「.223レミントン弾＝M193」≠「SS109＝M855＝5.56mmNATO弾」
しかし、二つともヨーロッパ式に表せば「5.56mm×45弾」である。
追記修正よろしくお願いします。
- 国境なき医師団いわく、戦場で一番厄介な銃弾。体内で回転するから筋肉組織の破壊は７．６２mm弾よりも大きくて治りにくいとか。 -- 名無しさん (2016-03-29 14:15:45)
