Steam

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Steam - (2022/02/14 (月) 12:47:22) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2011/06/30(木) 18:08:28
更新日:2024/01/09 Tue 00:25:08
所要時間:約 6 分で読めます




◆概要

Steamとは、PCゲームのダウンロード販売、マルチプレイのサポート、ユーザーの交流、著作権管理などを目的にしたプラットフォームである。
大体ストア自体もそう呼ばれている。開発・運営はValve Software。

日本ではPCゲームがそこまで浸透していないが、海外ではPCゲームのDL販売サービスは非常に大きな市場・業界であり、なかでも飛び抜けて売り上げを伸ばした最大手といえるのがSteamである。
日本のDLサイトと違うのはサイトにログインするのではなく、専用のクライアントアプリをインストールしてそこから購入・プレイを行うということである。

最大手だけあってゲームの質・量ともに充実しており、配信・発売しているゲームは千を超える。
Valve社自作のゲームを始め、Activision(CoDシリーズ等)、Bethesda(FallOut,TES等)、Rockstar(GTAシリーズ等)、他多数、
日本からもカプコン、スクエニ、セガなど有名処がそろっている。

なお、エロゲーは一部だが販売されている。特に『屋上の百合霊さん』*1が販売された際には結構な話題となった。
まだ数は少ないものの、無修正のエロゲーの販売が公式に許可された。ただ日本では……(後述)
また、制度が変わる前からも18禁ではない作品を外部サイトからパッチをダウンロードして18禁化するなどの抜け道も用意されており、この形なら運営側からも暗黙されている。

◆説明

ゲームの購入にはアプリケーションをインストールした後にアカウントを作成する必要がある。
購入したゲームはすぐにそのアカウントの「ライブラリ」に登録され、ダウンロード終了後にプレイできる。
すぐダウンロードしなくてもライブラリ一覧に並んでいていつでもDLできるため、とりあえず入手だけしておく「積みゲー」も可能。
この管理方法により、Steamをインストールして自分のアカウントにログインすれば、異なるPCからでも一度購入したゲームはダウンロード、プレイ可能である。
クラウドセーブ対応ゲームならセーブデータの引き継ぎも可能。
(アカウントの売買は規約で禁止されている)

通常のPCゲームでは面倒なインストール・アップデート作業をSteamクライアント側で全部やってくれる上に、プレイヤー同士のフレンド、コミュニティ、実績機能なども搭載されているといった、のちの家庭用ゲーム機がこぞって採用した機能を持っている。
(もちろん各ゲームに対してのPCスペック条件等は満たす必要はあるが)

また発売前のゲームをプリロード(起動に必要な一部を除き、ほとんどのデータをダウンロードしておく)することにより、
発売日が来た瞬間に残りの少しをダウンロードしてすぐにプレイすることも可能である。

最近のPCゲームにはパッケージ版でもSteam登録と認証を済まさないとプレイ不可なものも相当増えてきたため、PCゲーマーには不可欠なオンラインサービスとなっている。

◆価格

Steamストアはかつては米ドル(USD)建てだったが、2014年8月あたりから日本からの購入は円(JPY)建てになっている。
現在は(主に後述の理由で)販売元が個別に価格を設定している場合は別だが、1USDは101JPY~105JPYで設定されており、換算手数料も掛からない分市場レートより若干有利。「2,050円」という中途半端な値段設定はその証拠(USDだと$19.99)。
2018年4月当時はドル円レートが120~130円だったので、常に2~3割引販売と考えるとかなり太っ腹だった。

Steamの値段設定は基本的に新しいものほど高価だが、リリースから半年もたてば半額になり、
いわゆる往年の名作は1000円切るレベルで購入可能なため一般的な店舗で購入するより格安である。

特にValve自社ゲームはセール時にとんでもない割引をかけることも多く、いわゆるAAA級タイトルでも75%以上割引されることも。
またサマーセール・ウィンターセールでは上記よりももっと大規模にセールを行う。
タイトルによっては「-90%」や「-95%」等の滅茶苦茶な値引きをやることも。

会社ごとのお得パック等も存在する。例えばValve Complete Packと呼ばれるValve社製ゲーム全部入りパックでは、単品で個別に買うよりも約169USDくらい割安になる。さらにこれらの収録作は上述の大型セールで凄まじい値引きが行われるものも多い。

また新発売の製品に強気なおまけをつけてくることもあり、たとえばPortal2は予約特典として前作Portalがタダでついてきた。
ちなみにすでに持っている場合など、重複購入をやってしまった場合はフレンドにプレゼント(ゲームの所有権を譲る)ことも可能。

さらに外部サイトでSteamゲームのキーのみを正規に販売や配布などをしていることもあり、場合によっては格安で購入できる場合もある。
(中には一部怪しい販売サイトもあるため信頼のできる所を選ぶ必要があるが)

◆問題点

便利さを強調してきたがダウンロード専売ゆえの問題点も多々あり、
  • ネットに接続しないとオフ専ゲームでも起動できない場合がある(現在は「一度Steamオンラインで起動し認証すればオフラインでも起動可能」に緩和された)
  • ゲームのアップデート・パッチを自動かつ強制的に行うため、新パッチの問題を食い止めることが困難
  • 地雷をつかんでも中古販売不可(ただし購入2週間以内かつプレイ時間2時間未満なら返金可)
  • ログインIDとパスワードが漏れるとアカウントを乗っ取られる危険性がある(スマホ二段階認証などでセキュリティを上げることが可能)
  • (今のところ心配はなさそうだが)Valveがつぶれた場合買ったゲームはどうなるのか
など。

◆おま国

「売ってるがお前の国が気に入らない」もしくは「お前の国には売ってやんねーよ」の略。
かなり有名なタイトルはおろか国産タイトルにすらにもかかっている(CoDWaW,BFBC2、テイルズやNARUTO、ドラゴンボールなど等)リージョン規制によって日本からのみ購入ができないゲームタイトルがある事を揶揄する言葉として定着している。
更に派生があり、
  • お前の国にはDLCだけ売ってやる/DLCは売るけど本編は売ってやらない
  • お前の国には絵だけ見せてやる(※セール開催のバナーがあるのに肝心の対象ソフト掲載数が0)
  • お前の国にも売ってやるただし(X万)Y千円で
  • お前の国の言語だけ抜いてやる(※家庭機版のみ日本語あり)
  • お前の国の言語に最初は対応してたけどアプデで消してやる
  • お前の国の言語だけ有料追加DLCで売ってやる
  • お前の国の言語でPVは流すけどゲームからは抜いてやる(同人ゲームに顕著)
などがある。

おま国については外部キー購入などで突破できる場合もあるが、この場合もリージョン制限が掛かっている場合も少なからずあり、リスクはある。
CoD MW2のキー通らない、VPNでごまかしてギリギリ、そして強制アップデートで日本語化という事件は深い闇を残した。
英語しか分からない在日米軍の人がガチ切れしたとか…(日本か海外かはIPでしか判断されなかったため)。

バンナムやセガ辺りは特におま国が顕著で、日本発のゲームなのに日本では買えない、無理矢理キーを通しても日本語が入っていない等がザラ。
それ以外の国産大手企業のタイトルも十中八九為替相対的な値段が相当高めになる「おま値」が日常茶飯事である。
家庭用ハードとSteamでのソフトの価格観の違いや、国内市場における様々な利権などから来るしがらみなどが影響しているとされるが、これによって日本人が損を被る迷惑どころではない話には事欠かず、ゲーマーからの批判は多い。

また制作側に非はないためおま国とは少々異なるが、無修正アダルトゲームが許可された事に対して「日本では刑法175条の影響で無修正の販売が不可のため購入できない」という新たな問題が浮上した。


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