S県月宮(都市伝説)

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S県月宮(都市伝説) - (2014/04/13 (日) 22:30:15) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2012/07/14(土) 15:18:09
更新日:2024/03/21 Thu 18:16:25
所要時間:約 6 分で読めます




お兄ちゃんどいて! そいつ殺せない!


S県月宮とは2002年8月頃、ネットゲーム「ラグナロクオンライン」のβ1テストでIrisサーバーに居たと言われるプレイヤーの事である。

HNの由来は、

「S県」→彼女がS県在住であった事から
「月宮」→アダルトゲーム(アニメ)Kanonに登場するキャラクターの月宮あゆから

とされるが真意は不明である。

後述する事件を起こした張本人であり、当時のネットユーザーに大きな衝撃を与えた人物。


【S県月宮事件】

事の経緯はS県月宮が一連の被害者である374氏(2chで彼が相談したスレのレス番が>>374であった事から)に対し、執拗に迫ってきた事から始まる。

S県月宮は374の事を勝手に「お兄ちゃん」と呼び、「妹と呼んでねお兄ちゃん」等と要求していた。

これに対し374はやめてくれと断るが「お兄ちゃんと私の仲でしょ」と無視した。

2002年8月5日、S県月宮は374にコミケに行こうと誘いをかけた。
これを374は拒否したが「妹のお願い聞けないの?」と繰り返し誘った。
拒否し続けると「お兄ちゃんの住所――でしょ? 日曜日行くから」と、374の住所を的確に言い当てたという。

もはや374は自分の力では解決できないと思い、同じくROのゲーム仲間だったアコに助けを求めた。

アコの常識的な説得に対しS県月宮は

「私とお兄ちゃんは前世からずっと一緒になるって決まってたんだもん」
「ずっと昔に魔女に私たち兄妹は引き裂かれる運命」
「魔女に殺される前にもう1度会うって約束した」
「だからお兄ちゃんに会いに行くのがとうぜんでしょ」

等と返し、そのうえアコのことを「私達の仲を引き裂こうとしている魔女のしもべ」とまで呼んだ。

解決に失敗した374とアコは説得を諦め去ったが、その際374に対し、

「お兄ちゃんどこ行くの? そのアコは魔女なのよ!?  お兄ちゃんそんなヤツの所に行かないで」

と言った。

2002年8月10日夜、374は「お兄ちゃんとはやく会いたいのでもう0時に行きます」とのメールを受信。
身の危険を感じた374は断りのメールを送信すると同時に警察に連絡、0時に出動できるように待機してもらい、自身もアパートの自室を監視できる位置へと隠れた。

そして同日深夜、S県月宮が本当に374宅を訪れたのだ。

ドア前でS県月宮は「374さーん来ましたよー」と大声で呼ぶものの、374は屋外で待機している為当然反応は無い。

これに対しS県月宮は何を思ったか「お兄ちゃん! 大丈夫!」「誰かに捕まってるの!? もしかして魔女に捕まったの!?」と絶叫。
さらにS県月宮はバッグから取り出した警棒でドアを殴打、破壊。

374は警察に通報し、飛び出して武器を取り上げようとするが「何すんのよ!?」と反撃を受ける。
374が「俺の家の前で何をしてる!」と呼びかけるとS県月宮は「お兄ちゃん?」と応え、破壊・暴行行為を止めた。

警察に引き渡し、パトカー内で簡単な聴取が行われたが、

「妹の私が来るのにお兄ちゃんがまさかお外にいるとは思わなかった」
「もしかしたら魔女に捕まってるかと思って」
「どうにかして助け出そうかと思った」

等と意味不明な発言が続いた為、署に連行された。

S県月宮は身分証明になるようなものを持っておらず、また容姿から未成年であることも疑われたが、

「お兄ちゃんには私が必要なの」
「お兄ちゃんは魔女に狙われて殺されるかも知れない」
「2人で救世主を探しに逃げようと約束した」

との妄言に対応出来ず、そこで374が「実はお前が前に住んでた所に実は魔女の呪いがかかっていることがわかって……」と話し、住所を聞き出す事に成功。

S県月宮は保護者に引き取られ、無事解決……のように見えた。

しかし事件のわずか10時間後。

一連の事件で疲れた374は寝ていたが、S県月宮の母親からの電話に起こされ、母親は、

「娘が家から出ていってしまったんですよ」

と話し、身の危険を感じた374は逃走した。

そしてまたもS県月宮が到着、只管叫んだが居るわけも無く、隣室の住人があまりのうるささに374の不在を告げて追い払った。

374は約束していたアコとのオフ会の待ち合わせ場所に移動する。
374は気づいていなかったが、実はこの時点でS県月宮は374を発見している。

アコと合流した374は居酒屋へ、見た目からして明らかに未成年だったS県月宮は入店できずに2時間ほど待ちぼうけを食らった。

そして酔っ払った374とアコは居酒屋を出る。

雑談しながら人通りの少ない住宅街を差し掛かったところで、アコが呻き声を上げて倒れた。
酔い潰れたと思った374は慌ててアコの方を向いたが、そこにいたのは右手に警棒をぶら下げたS県月宮だった。

「お兄ちゃん大丈夫?」と問いかけてくるが、とっさに反応できなかった374を無視し「お兄ちゃんそいつは魔女でしょ? だって魔女の名前で呼んでたもん」等と言い始める。

374は左腕を抱えた格好で倒れているアコに「動ける?」と確認したが、それを見たS県月宮は「今そいつ殺すから」と言って警棒でアコに殴りかかった。

374が持っていたカバンで防御すると、

「お兄ちゃんどいて! そいつ殺せない!」

と絶叫。

374はあまりの剣幕に恐れおののいて固まっていたが、徐に立ち上がったアコがS県月宮にラリアットをぶち込んだ。

ラリアットを受けたS県月宮は一撃で倒れ、アコもまた再び腕を抱えて倒れた為、374は警察に通報。

S県月宮は最後まで「魔女に殺される! 助けてお兄ちゃん!」と叫び続けていた。

警察に引き渡された後、374がS県月宮と出会うことは無かった。
「S県月宮はカウンセリングを受けているらしい」と話した後、374も姿を消した為その後の話は誰も知らない。



なお、この話は「Iris的」というサイトの管理人によって釣り宣言が出ている。

ここまで話が大きくなった背景は、2000年〜2002年にかけて日本国内におけるインターネット普及率が急上昇した(21%→57%)時期であり、まだ現在ほどインターネットも身近ではなかった。
その中でインターネットを訪れた人々には、得体の知れないネット界隈には常軌を逸した奴が居そうだ、あるいは居るという想像もあって、その点に対してこの話はとても刺激的だったという事が伺える。

いま同じ話が流布されてもおそらくニュースブログのネタで終わるが、当時のネット住人は耐性がなかったのだ。

こんな事が本当に起きても不思議な話ではない、とされていたことも信憑性の一部を担っており、それゆえ釣り宣言がなされた後も、この話は事実だったのではないかという憶測を呼び続けてきた。

こうしてS県月宮は作者の手を離れ都市伝説となり、今もネットの海に生き続けているのである。

もしかしたら、今でも新たなお兄ちゃんを捜し求めて……。








「お 兄 ち ゃ ん」



お兄ちゃんどいて! そいつ追記修正出来ない!

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