Shahrazad(MtG)

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Shahrazad(MtG) - (2020/05/20 (水) 13:11:05) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2010/05/31(月) 23:49:10
更新日:2024/04/11 Thu 12:44:48
所要時間:約 3 分で読めます




Shahrazadはマジック・ザ・ギャザリングのアラビアンナイト(1993年)に収録された白のカードである。レアリティはレア。
ちなみに日本語版は存在しない。



Shahrazad(シャハラザード)はこのエキスパンションのモチーフになっている「千夜一夜物語」*1同様、このセット内の語り部として存在している。彼女が物語を語る様をイメージしてデザインされたカードがこれだ。



Shahrazad
(白)(白)
ソーサリー
プレイヤーは、それぞれのライブラリーを自分のデッキとしてマジックのサブゲームをプレイする。そのサブゲームに勝利できなかったプレイヤーはそれぞれ、自分のライフの半分(端数切り上げ)を失う。



ちょっと解りにくいが、要するに、一旦ゲームを中断して互いに残りのライブラリーを使ってデュエルし、負けた方がゲーム再開後ライフを半分失うって訳である。
なるほど。確かにShahrazadによってデュエルという名の物語が紡がれる訳だ。







当然ながら禁止カードに指定された。






禁止カードはゲーム環境に著しく悪影響を及ぼす(要するに強すぎる)場合に指定されるのが大半だが、
それとは別にカードを使用する際に大きな問題点が発生する場合も対象になる事がある。賭けを行うアンティカードやジョークエキスパンションのアングルード、アンヒンジドのカードが良い例だ。

Shahrazadの場合、一回使う事にゲームを中断してデュエルを行うため、効果が終了するまで時間を浪費してしまう。
しかも、そのサブゲーム中にShahrazadをプレイできてしまうため、そのサブゲームを中断して更にサブサブゲームを、下手すりゃそこからさらにサブサブサブ(ry……。
そしてようやくメインが始まったとおもった矢先にまたShahrazadがきてサブ(ry…なんて事態もあり得るのだ。
一体どれだけの時間を使うのか、考えるだけでも頭が痛い。
さらにタチの悪い事にもう一つのデュエルをする以上、対戦スペースも使う度に2倍、3倍に増えていく悪質な面もある。
当然他プレイヤーからは白い目で見られること間違いなし。

それでもカジュアルならまだ有りかもしれない。
だが、マジックの公式大会は基本的に一戦ごと制限時間が設けられており、時間切れは引き分けになる。当然対戦スペースにも限りがある場合がほとんど。
Shahrazadは時間切れを意図的に起こしかねない上に、大会の速やかな進行を阻害するとして、禁止カードに指定された。
実際、禁止前の公式大会で使ったプレイヤーがいたらしく、かなりの時間ロスになったらしい。



それからしばらくして、99年にShahrazadは何故か禁止指定から解除される。その頃になるとカードプールもかなり増えていて、他に強力なデッキやカードもあるからわざわざこんなネタカード使う奴いないだろ、と判断しての事だろうか。



事実、禁止指定解除後に大会で使ったプレイヤーが複数いたらしいが、対戦相手がゲームの進行を優先するために、あえて半分ライフを失うことを選んでサブゲームを即投了したので、時間を食う事はなかったらしい。確かにサブゲームに付き合うよりそちらの方が効率が良い。バーンやウィニーなら尚更だ。


しかしだ、


投了するプレイヤーばかりと仮定する。
すると事実上このカードはライフ半分奪う、つまりShahrazadは白2マナで5~10点前後のライフを消し飛ばす、カラーパイを完全に無視した異常に凶悪なバーンカードという事になってしまう。
当然対戦ゲームである以上、そんなぶっ壊れカードと判断されればチョイスするプレイヤーも増える事だろう。

かと言って、プレイヤーがそれを防ぐためにサブゲームに付き合えば、前の問題がまた出てくる。八方塞がりである。



結果として。
使用するプレイヤーはさほど増えなかったが、以上に述べた点が問題視され続けたので、結局07年にヴィンテージとレガシーの両フォーマットで禁止カードに再指定された。お粗末。



しかし統率者環境では使えてしまう。
…まあ、統率者戦はそのルールの特性上、カオス無茶苦茶大・歓・迎な場合が多いので、使ったとしてもさほど問題にはならないだろう。
…使用者のヘイトは確実に限界突破するだろうけど。



…結局ヘイト値は世界的に限界突破したらしい。2011年9月20日に統率者線においても再度禁止とすることが推奨されている。

メインの追記・修正は一旦中断してサブの追記・修整をしてからお願いします。

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