SDガンダム外伝ナイトガンダム物語大いなる遺産

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SDガンダム外伝ナイトガンダム物語大いなる遺産 - (2021/09/20 (月) 14:53:46) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2011/07/16(土) 21:13:42
更新日:2024/03/13 Wed 10:57:07
所要時間:約 2 分で読めます



『SDガンダム外伝ナイトガンダム物語大いなる遺産』とは1991年12月21日からバンダイの子会社エンジェルから発売されたスーパーファミコンのRPGである。


概要


ファミリーコンピュータで発売されていた『SDガンダム外伝』のスーパーファミコン版第1弾。

第1章「ラクロアの勇者」
第2章「伝説の巨人」
第3章「アルガス騎士団」
第4章「光の騎士」

の4章構成。
『SDガンダム外伝』のジークジオン編を題材としており、ファミコン版と違い、第1章「ラクロアの勇者」から第4章「光の騎士」までを通して遊べる唯一の作品。

ゲームの内容は、大筋こそカードダスや漫画ににているが、炎の剣を黒い三連星が持っていたり、サイコゴーレムは光の弓矢で弱体化はすれど、一撃死はしなかったりと、ifストーリーとなっている。

◆パーティキャラクター

  • 騎士ガンダム→バーサル騎士ガンダム→スペリオルドラゴン
主人公。OVA版がモデルになっており、自分の名前以外のこと以外を覚えていない。
章ごとに姿が変わる。戦闘能力自体は高く3種の神器である炎の剣を手に入れたあたりから、無双化し始める。
原作ではよく喋るが、ゲーム内では一部を除いてほぼ喋らないドラクエ型主人公。

  • 僧侶ガンタンク
ラクロア王国の僧侶。最初期から仲間であり、攻撃、回復魔法を多く覚える。OVAとは違い、第2章にも同行する。
OVAではただの案山子だったがゲーム中はちゃんと役に立ってくれる。

  • 戦士ガンキャノン
ラクロア王国の戦士。洞窟で石版を探している時に遭遇するが、入手後に仲間になる。最初からなれ
第2章ではブラックドラゴンの魂に憑依され、OVAとは違い仲間から一時離反する。

  • 騎士アムロ
ラクロア王国の若き騎士。3種の神器を捜し求めている。海を渡るときのイベントバトルの勝敗で加入が異なる。
OVA同様第2章ではラクロアが伝説の巨人に襲われたにも拘らず修行の旅に出るが、第3章では修行中に倒れてしまい、民間人に看病され、目覚める所からスタート。
第三章の序盤のアムロに対する敵の強さが釣りあっておらず、大川ぶくぶがサンライズの関連のサイトで、これをネタにしているほど。もはや半公式のネタとなっている。
またOVAではディジェをモチーフにした鎧に衣替えしているがゲームでは初期のままなどアムロに厳しいゲームである。

  • 騎士セイラ
ラクロアの女騎士。サタンガンダムによりスライムに変えられていた。第1章ラストで仲間になり、第2章では主力。能力はアムロと同じ程度だが、回復魔法や敵をスライムに変える「スライムル」と言った魔法を持つ。

  • 武道家ネモ
旅の武闘家。魔法が使えず、HPと攻撃力が高いだけ…のキャノンの2番煎じキャラ…と思いきやはやさが高く、防御も高い。
彼の特殊技である「れんぞく」は攻撃を外すまで攻撃し続けると言う技であり、わざの高い彼ならクリティカルを2連続で出してくれる事もあるため、第2章に於ける強い味方になるだろう。
というか一人だけ攻撃においては別次元の強さを持っている。そのためか後年のカードダスでは「拳聖ネモ」として再登場している。

  • 妖精ジムスナイパーカスタム
森に住む妖精。レビル王に依頼され第1章から影ながらガンダム達を助けてくれる。戦闘経験がないのか第2章終盤にてレベル1で仲間になる。頑張ってレベルを上げてもすばやさがそこそこで、HPが低く、さらにはメインの武器となる弓矢は組み合わせると攻撃力はそこそこだが、低確率で失われるという罠がある。
OVAの強さはどこへやら…。

  • 預言者サラサ
ルフォイの星を守る預言者。第2章にて一時的に仲間になる。特殊行動「うらなう」はパーティ全員がモンスターの攻撃を全てミスにできると言うチート級の能力だが、レベル1ですぐに仲間から抜けるので真価を発揮する事はないだろう。持っている装備が何気に貴重。

  • 法術士ニュー
アルガス騎士団の法術隊隊長。攻撃魔法に秀でる。回復魔法は一切覚えないため、ムンゾ城のバウが鬼門になる原因の一つ。
ギガソーラを覚えれば雑魚戦でもボス戦でも高火力の砲台と化す。

  • 剣士ゼータ
アルガス騎士団の騎馬隊隊長。技と素早さに秀でる。後述の協力攻撃に隠れてわかりづらいが
その分攻撃力があまり高くなく、攻撃魔法もあまり覚えないためいまいち火力に欠ける。

  • 闘士ダブルゼータ
アルガス騎士団の戦士隊隊長。HPと攻撃力に秀でる。特殊攻撃「ひっさつ」は1ターン消費して、2ターン目に強力な一撃を与える技。
アルガス騎士団は3人揃うと「きょうりょくこうげき」を行う事ができる。
第4章のパーティはこのゲームの華のはずだが、仲違いの描写も薄く、和解イベントもなく3人揃えばすぐ協力攻撃が出来るため、キャラ的にはゼータ、ダブルゼータ、ニューの3人は今一つ影が薄い。

  • 騎士アレックス
アルガス騎士団団長。ムンゾ帝国に単身で攻め入るもて子供を人質にされたために囚われてしまう。第4章にて加入する。能力はガンダムに次ぎ、回復魔法も覚える。
FC版光の騎士といい、今作といい、どうにもアレックスの無能描写が目立つ。


余談


いたってオードソックスなRPGゲームである、が、ゲームバランスはお世辞にもいいとは言えず、
ナイトガンダムが3種の神器を手に入れてから1人だけ違う次元の強さになったり、
長年ファンの間でも語り草になっている

「ネモが強すぎてファンに先生呼ばわりされる」
「サイコゴーレム強すぎワロタ」
「何がバグで何が仕様かわからない」
「わがいじろへようこそ」

等、お世辞にも神・良ゲーとは言えない、いつものバンダイのキャラゲーテイスト漂う大味すぎるゲームである。
ただしラクロア編~光の騎士編まで1本で遊べ、今までおまけ的な扱いだった
カードダス収集も「コールの魔法を唱えると、実際にカードダスのキャラがその戦闘限りではあるが味方として参戦してくれたり、
最終決戦以外では今までの仲間で編成できたり、キャラゲーとしてのツボを抑えた1作であり
21世紀には入った今でも根強いファンが居り、ゲームの検証や解析が行われている。

裏書には平和を取り戻すために騎士ガンダム達が大いなる遺産を求めて旅立つ的なことが書かれているが、サブタイトルにまでなった大いなる遺産は影も形も名前すらも出てこず、ユーザーには「結局大いなる遺産とは何だったのか」とも言われている。

後年になり、このゲームのみの特徴であった「コール」が公式採用されたり、スパロボBXに出演した際も
このゲームの魔法が採用されていたり、ラクロア・アルガス・ムンゾなどの地理を知るための大事な資料となっていたりと
むしろこのゲームそのものが「大いなる遺産」となりつつある。

ゲームバランスが悪いだけならまぁ「いつものバンダイのキャラゲーだな」で済んだのだが、この作品を語る上で欠かせないのが異常なバグの多さである。
ニューガンダムのMPが無限になるわ、ひとり旅シナリオで全滅したら仲間を連れ出せるラクロアにワープするわ、最終章の半分をショートカット出来るわと、バグのバーゲンセールである。あまりの多さに何故かプレイヤーが得するバグも多い。

また、バグと言うより設定ミスであろうが、一部のモンスターの攻撃力がべらぼうに高く、その原因があの「炎の剣を装備していることになっているから」
であり、次元の違う強さを手に入れたナイトガンダムでさえKOされることになる。
その反面敵の耐性の設定ミスも散見され、即死の効く中ボスが居たりする。

ちなみに同時期に発売されたSFCのドラゴンボールのゲーム「超サイヤ伝説」もバグまみれである、なんでもこの当時トーセは色んなゲームを同時開発しており、製作スタッフがてんやわんやしていたとか…。
それでも超サイヤ伝説同様、バグを修正した後期ROMバージョンをこっそり出荷している。

SFC初期のゲームにしてはグラフィックは充分綺麗で、仲間に話しかける機能もあり(淡白な返事しか帰ってこないが)、FC版同様いろんな試行錯誤も取り入れた意欲作でもある。
近年はSDガンダムの復刻ブームが起きたり、関連グッズが売られたり、スパロボにまで出演するほどである。

特撮番組『特捜エクシードラフト』の第14話「遥かなる父の家路」でこのソフト(といってもパッケージまでしか映らない)が作中における重要な小道具としてSFCと共に登場した。
作中の子供曰く「迫力あるよなー」「最高だよなー」とのこと。前述したゲームバランスの事なのだろうか


では ついき・しゅうせいの ごぶじを 
おいのりします

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