おとり人形(遊戯王OCG)

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おとり人形(遊戯王OCG) - (2014/05/17 (土) 10:24:27) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2014/05/17 Sat 00:52:40
更新日:2023/09/02 Sat 08:27:07
所要時間:約 5 分で読めます





ホープドラグーンで貴様の素材のないDark Knightを粉砕!」LP2800

「ぐわああーっ!」LP1300→LP100

「くくく、これで貴様の場はがら空き、手札も一枚。そして俺の場には攻撃力4000のホープドラグーン。
 これで勝負は決まったも同然だな。俺はカードを一枚伏せてターンエンド」
(俺の伏せたカードは強制脱出装置……これで俺の場は万全だ)

「くっ……」
(奴の場の伏せカードは十中八九、前のターンに強謙で手札に加えた強脱……
だが、俺の手札は死者蘇生一枚のみ……ダーク・ナイトもこの状況じゃ意味がない……これでいったいどうすればいいんだ

いや……)

「まだ……諦めるわけにはいかない!」 彼の背中に赤き竜の痣が集結し、デッキトップが光り輝く。

「全ての光よ! 力よ! 我が右腕に宿り、希望の道筋を照らせ! シャイニングドロー!!」 カンコーン!


 \(`д´)ゝ


「こ、このカードは……」

「どうした? ついに開き直って絶望に手を伸ばしたか」

「それは違うな 俺は希望を手にしたんだ。
 俺の引いたカードは「おとり人形」!」

「おとり人形? なんだそれは……そんな魔法カード一枚で何ができる?」

「ふっ、おとり人形の効果発動! 魔法&罠カードゾーンにセットされたカード1枚を選択してめくり、
 そのカードが罠カードだった場合、強制発動させる!!」

「な、なんだって!?」

「貴様の場の伏せカードは読めてるぜ! 発動せよ強制脱出装置! そして吹き飛べホープドラグーン!」

「お、俺のホープドラグーンが……」

「これで貴様の場はがら空き! 俺は手札から死者蘇生を発動。ダーク・ナイトを復活させてダイレクトアタック!!」

「ば、ばかなぁぁぁぁ」



ピー
LP0



茶番乙
通常魔法
魔法&罠カードゾーンにセットされたカード1枚を選択して発動する。
選択したカードをめくって確認し、そのカードが罠カードだった場合、強制発動させる。
発動タイミングが正しくない場合、その効果を無効にし破壊する。
そのカードが罠カード以外だった場合、元に戻す。
このカードは発動後、墓地へ送らずにデッキに戻す。


おとり人形とは遊戯王オフィシャルカードゲームに登場する通常魔法。『Labyrinth of Nightmare -悪夢の迷宮-』で初登場。
セットされた罠カードを強制発動させる効果と、それが発動タイミングの正しくない罠カードの場合は効果を無効にして破壊する効果を持つ。


罠カードを強制発動させるという特殊……というか特異な伏せ除去カード。

メジャー伏せ除去であるサイクロンやナイト・ショットなどと比べると
魔法カードに手出しできず、強制発動しても困らないカードを引いてしまう可能性もあるため、単純な伏せ除去としての性能はそれらに劣る。


しかし……しかしだ。

一部のフリーチェーンカードを暴発させられる点がこのカードのメリットとなる。


例えば、冒頭の例がそれだ。 あんな状況ありえんの? って言われたら立て主が一人プレイやったときに起きてしまったので信用してくれ

冒頭のように自分フィールドにモンスターが存在しない時に強制脱出装置を発動させれば、相手は相手自身のモンスターをバウンスせざるを得ない。
同じくフリーチェーンで某BFなどで汎用除去カードとして有名になった小鳥ちゃんも使ったゴッドバードアタックを
自分のフィールドが空の時に強制発動させると、相手はゴッドバードアタック・鳥獣族モンスター・破壊するカードの3枚を失う事になる。
ちなみにおとり人形が場にあるので残念ながら4枚分アボーンはできない。


つまり環境がフリーチェーン罠カードで溢れれば溢れるほどこのカードの優位性は上がっていくのである。
環境によっては、逃げられるサイクロン、普通に除去るナイト・ショット。これらにも匹敵することもある。
しかし環境次第で活躍の可能性はあるが、かなり扱いは難しく、いずれにせよかなり玄人向けのカードである事は間違いない。


なお、ここでいう強制発動の「発動」とは、効果の発動ではなくカードの発動のことである。
要は「発動タイミングが正しい」=「強制発動できる」ではなく、罠カードであればいかなる場合にも強制発動される
その上でタイミングが正しくない場合に限り、効果を無効にして破壊することになる。勘違いしないように注意。

例えばフリーチェーン以外のカード(例1のはわかりやすさ優先でフリチェのカードを例に出す)であれば

例1:心鎮壷の効果で発動ができない和睦の使者に対して発動した場合
   心鎮壷によってカードの発動ができないが、このカードが強制発動させるのでその制約は意味がなくなり、
   さらにフリーチェーンである和睦の使者は当然発動タイミングは正しいので普通に発動される。

例2:人造人間-サイコ・ショッカーが存在する時にこのカードを発動し、罠カードをめくった場合
   強制的に発動はされるが、サイコ・ショッカーは効果の発動をさせないため、
   「タイミングが正しくない」扱いになり、めくられた罠カードは破壊される。

例3:めくったカードが神の宣告だった場合
   カウンター罠は基本的にチェーン1で発動はできないため「発動タイミングが正しくない」として扱われ破壊される。


他にもあるが、一部相変わらず某「調整中」が存在するのでこのくらいにしておく。
ちなみにコストが存在し、タイミングが正しいカードだった場合はそのコストを相手は払わなければならない。
除去カードとしてみればそこまで強いというわけでもないが、うまくいけばかなりリターンが返ってくるカードである。


そして、このカードには実はもう一つの隠された使用方法がある。


お浚いするが、対象の罠カードの発動は、あくまでもこのカードの効果によるものである。
つまり、その発動はこのカードの効果処理途中であるため、その発動に対し発動無効カードをカウンターすることはできない。
これは場合によっては相手を有利にしかねないものではあるのだが、もう一度このカードおとり人形のテキストを見てほしい。





魔法&罠カードゾーンにセットされたカード1枚を選択して発動する。





……うん



実はこのカード自分の罠カードに対しても使える

つまり、このカードの効果解決時まで何を発動するかを知られることもなく、カウンターをさせずに発動させることが可能。

仮にカウンターカードを二枚伏せていれば確かにこのカードと発動予定だったカード両方を無効化できるが、
こちらからすれば貴重なカウンターカードをおとり人形と発動予定カードの二枚で消費させられたので、なかなか悪くない取引になっている。
ここら辺も玄人向けと呼ばれる所以である。


なお、「自分がこのターンに伏せたばかりの罠カードをこのカードで発動させる」ということはできない
「罠カードは伏せたターンには発動できない」というルールに引っかかり、発動タイミングが正しくない扱いとなるからである。


ちなみに発動後はデッキに戻るが、ぶっちゃけあまり役に立つわけでもない。
デッキ切れを防ぐという意味では役立つかもしれないが……。



【その他】
イラストは人形・釘・ハンマーが描かれている。
元ネタはおそらく「丑の刻参り」に使われる藁人形だろう。


追記・修正はおとり人形で逆転優勝したらお願いします。


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