Dr.ヒネラー

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Dr.ヒネラー - (2020/08/19 (水) 21:52:30) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2014/06/09 (月) 09:34:34
更新日:2024/04/23 Tue 00:07:03
所要時間:約 3 分で読めます





我が名はDr.ヒネラー。ネジレジアを束ねる者。

今こそ我ら悪魔科学の真の力を見せてやる!


Dr.ヒネラーとは『電磁戦隊メガレンジャー』に登場する敵組織・邪電王国ネジレジアの地球攻略軍司令官。演じるのは森下哲夫。名前の由来は「(ひね)る」。


【概要】
 ネジレ次元に位置する円盤状の要塞、デスネジロを拠点に三次元世界の征服を狙い、ネジレ科学を用いて地球侵略の指揮を執る科学者であり、ネジレジアのトップではなく、国王ジャビウス1世の部下であり、彼の命により司令官の座に就いている。

 巨大戦艦ネジクラッシャーを使って地球侵攻を試みたが、ギャラクシーメガに撃沈され失敗する。
以降は従来のスーパー戦隊シリーズの怪人に該当する「ネジレ獣」を送り、メガレンジャーに戦いを挑む。
 このネジレ獣はネジレ魔方陣に卵(様々な生物や植物を組み合わせたネジレ獣の遺伝子)を置き、ネジレエネルギーを注いで誕生する(中にはビビデビやギレールが製作した個体もあるので、毎回ヒネラーが送り出しているわけではない)。

 第3話でサイネジレを倒したメガレンジャーの前に初めて姿を見せ、冒頭のセリフと共に宣戦布告。この時自分がネジレジアのトップであるかのように語っていたが、まさか実現するとは(本人を除いて)誰も思わなかっただろう。

 基本的に冷酷非道で、人間を「不完全な存在」と蔑んで見下している。理由は後述。

 ユガンデやシボレナの生みの親でもあり、彼らに関しては「最高傑作」と称し、実の息子・娘の如く深い愛情を持って接しており、彼らが傷つけられる事を決して許しはしない。

【物語中盤より】
 上記の具体例として、テコ入れのためネジレジア本国から派遣されてきたギレールの例が挙げられる。
 当初はヒネラーも部下の一人としてギレールに対し接していたが、ギレールがユガンデを道具として利用するに等しい作戦を実行した上、最終的に自身の盾として捨て駒同様に扱う様に激昂することとなった。
 そして、次話においてギレールに対し自身の開発した「潜在能力を最大限に引き出す」効果を持つネジレゲンカプセルを投与させメガレンジャー抹殺を命じ、ギレールはメガレンジャーを圧倒したが、あと一歩のところで体液を撒き散らし苦しみ始める。
 実はカプセルは開発途上のものであり、「身体を変形させ、その意思も奪ってしまう」という重大な副作用を有していた。
 開発者であるヒネラーは当然その副作用について知っていたが、ユガンデを重体にしたギレールに対して、意図的に副作用を隠し、副作用に苦しむギレールをシボレナと共に高笑いしながら、自我の消滅過程を見届け、謀殺に追い込むことで復讐を果たした。
もっとも建前の発言とはいえ「どんな手を使ってでも〜」と言い出したのは他ならぬギレール本人であるため、ギレールの死に様について、ジャビウスがヒネラーに詰問した際も、上記発言を盾にされてしまっていた。

 33話以降(37話は出かけていて留守だった)はネジレ獣に金属粒子を加えより強力となったサイコネジラーを生み出すこととなり、38話からは悪の戦隊邪電戦隊ネジレンジャーを創り出し、より一層メガレンジャーを苦しめた。
 しかし、ネジレンジャーは戦闘能力こそメガレンジャーを上回っていたが、同じ色のメガレンジャーを意図的に狙うよう擦り込まれていることで、チームワークが最悪(41話のネジブルーの行動が典型的)という短所があり、その欠点を見抜かれた結果、作戦はことごとく失敗し、純粋な過去の戦闘力に劣るメガレンジャーに全員撃破されてしまった。
 この際ヒネラーは、久保田博士をして「理論的に最強」と言わしめるほどの強化スーツを纏うネジレンジャーの戦力に大きな期待を寄せていた分、焦りを見せることも多くなった。

 もっとも、ネジレンジャーを作成した理由はメガレンジャー打倒だけではなかった。実は、ネジレンジャーをジャビウス1世の細胞から創ることで、彼らのエネルギーの消耗とジャビウスの体力の消耗を連動させることにより、ジャビウス1世を消滅させるのが、ヒネラーの真の狙いであった。無論、母体たるジャビウスのエネルギーが尽きれば、ネジレンジャーもそのエネルギーの拠り所を失い、死する運命であることから、彼らは捨て駒である。
 だが、この目論見の達成とメガレンジャー打倒の一挙両得を狙った結果、ジャビウスの弱体化に気を配り過ぎて、メガレンジャーを葬るチャンスを幾度も逃してしまうことになった。

 その後、メガレンジャー打倒の目的は果たせなかったが、ジャビウスの殺害には成功したことで、ヒネラーはジャビウス1世の心臓となる機械核ジャビウスハートを入手、自身の目的を果たすべく動き出す。
 彼の真の目的……それはジャビウスハートの力で人類をカードに変換し、データとして管理、そして思いのままに作り変えることであった。
 一時はメガシルバーを除く五人をカード化することに成功したが、幽体となっていたネジレンジャーがジャビウスハートで復活するという予想外の事態が発生する。
 結果、決着をつけるために元に戻されたメガレンジャーにより作戦は失敗に終わり、ヒネラーシティは壊滅、辛くも脱出する。
その過程で偶然にも彼らの正体を知ることになり、それは後述の恐ろしい出来事に繋がってしまう。
 ちなみに、第2話で健太たちのインストール(変身)シーンをモニターで目撃しているにも関わらず、ヒネラーシティ編で初めて知ったという矛盾が生じてしまった。

 ネジレンジャーの最期とヒネラーシティ編の間に起きたと思われる『電磁戦隊メガレンジャーVSカーレンジャー』では、一つの星につき願い事を5つ叶える力を持つ宇宙妖精ピコットを強奪しようとした際に、『激走戦隊カーレンジャー』に計画を邪魔されたことから、宇宙暴走族ヘルメドーと手を組んだが、ユガンデ、シボレナ共々、カーレンジャーの存在は知らなかった様子である。
 また、同作ではヘルメドーをシボレナの洗脳で忠実な配下にするなど、相変わらずの狡猾さも発揮していた。

【物語終盤】
 ヒネラーシティを潰されたヒネラーは、この頃から地球征服よりもメガレンジャー打倒に執念を燃やすようになる。
 その手始めとして、諸星高校にジゴクネジラーを差し向け、メガレンジャーの正体を世間に知らしめ、彼らの家を破壊しそして彼らの家族や友人といった周囲の人々に危害を加えることで、高校から追放に追い込み精神的にも追い詰めた。
 何故か彼らは何も悪くないのに「お前らがいるから襲われるんだ!」「出て行けよ!」と言わんばかりに、教師や生徒や市民から不当であまりにも理不尽な非難及び罵詈雑言暴言そして迫害を受けた。「一応校長以外納得のいく理由はあるが」

 ジゴクネジラーが倒された後、ヒネラーは自身の最高傑作の開発に注力するようになる。
 そして、この頃から原因不明(一説にはネジレ次元に長期間いたことによる副作用)の体が捻じれる症状が現れはじめた。

 開発に取り組んで入る間、シボレナによってI.N.E.Tの本拠地を特定され、決死の覚悟でバーニングユガンデと化したユガンデの猛攻で月面基地を崩壊させるに至ったが、この戦いでユガンデとシボレナを失ってしまう。
 一人取り残された彼は怪物となって久保田を襲うが、上記の症状が祟って元の姿に戻ってしまった。








 ヒネラーの正体は久保田博士の友人である鮫島博士であり、彼は誰からも期待の目で注目を浴びた天才科学者であった。そして、彼は宇宙開発のために、どんな環境にも耐えうるよう、人間の肉体を強化させる実験を進めていた。
 しかし、進んで実験台となった娘の静香が失敗により命を落とすと、期待の目を向けていた人間も含め、世間は「殺人科学者」「悪魔」だと鮫島を責め立てた上、学会は永久追放、自身の理論は、久保田の提唱したメガスーツ理論に取って変えられた。
 これらの事情により鮫島は地位、名声、今後の研究発表の機会、そして愛する娘など全てを失い、久保田を含む人間への憎しみを募らせることになり、その後、鮫島は「鮫島の(理想とする)科学を完成させてやる」というジャビウスの言葉により、久保田の制止を振り切り、人間に復讐すべくネジレ次元へ飛び、Dr.ヒネラーとしてネジレジアに協力することとなった……。



【そして最終決戦へ……】

 体が捻じれる病が更に進行し、死期が近いことを悟りながらも、ヒネラーはデスネジロを変形させた巨大ロボット、グランネジロスと一体化して最終決戦に挑む。
 その戦闘力の高さと再生能力でメガボイジャーを窮地に追い込み、更に自分と同様に世間から責められたメガレンジャーに上記の真実を明かして、
 人間たちに裏切られても幸せなのかという疑問をぶつけることで精神的にもメガレンジャーを追い詰め、遂には変身を解除させるに至る。



 しかし、危険を承知で諸星学園に残って声援を送る大岩先生とクラスメイトや生徒たちの姿に奮起したメガレンジャーによって、武器を奪われたことで形勢が逆転。 
戦いの長期化で病の疲弊は進み、グランネジロスの頭部への致命的な一撃が災いし、先に自身の体の限界が来てしまう。
それでもなお、ヒネラーの執念は消えず、メガレンジャーを道連れに自爆しようとする。

地上を自爆の被害から防ぐため、上空へと飛ぶメガボイジャーによって抱えられたグランネジロスも、共に上空へと飛び上がる中で久保田の研究成果の現れであるメガスーツとその装着者でもあり、久保田自身の大切な存在でもある健太たち5人が道連れとなることから自身の勝利を確信、久保田に勝利を宣言し、ユガンデとシボレナの幻に語り掛けながら、最期はグランネジロス、そしてメガボイジャーと共に地上から遠く離れた上空で自爆、彼の野望はその命と共に潰えるのであった。


実験で娘を亡くし、そのために人々から激しい非難、批判を浴びたことから、悲劇の科学者としての一面は否めない部分があるが、自身の研究において実験の失敗により、実の娘が命を失ったことは確固たる事実であり、批判を受けることもやむを得ない。
また、娘の死を受け入れず謝罪の気持ちが見受けられない、親身になってくれる友人の久保田の研究が脚光を浴びたことに嫉妬し、人類を見限った上、ネジレジアに迎え入れ、鮫島をそれなりに評価していたジャビウス1世を謀殺したことなどから、ヒネラーは、逆恨みと八つ当たりから悪に堕ちた救いようがない人物とする厳しい意見もある。

しかしながら、以下の如く一概には断定できない。

娘の死について

たしかに、自身が娘を死なせてしまった非について後悔している直接の描写は劇中でなされておらず、メガイエローからの「(鮫島の科学者としての姿勢の正当性につき)善悪の問題ではなく、娘まで犠牲にして鮫島自身は幸せなのか?」という趣旨の問いかけについても自身が幸せか否かの回答はしていなかったことからも、自分の行いや研究の正当性ばかり口にしているマッドサイエンティストに一見見えなくもない。
しかし、彼は上述の如くユガンデを捨て駒扱いしたギレールに対し強い怒りを感じ、ネジレゲンカプセルの副作用を知らないシボレナが、ギレールに手柄を与えるような真似をした鮫島に失望と怒りを表したときも(自身の製作した最高傑作であるとはいえ)ユガンデやシボレナらを傷つける者は許さない旨の発言をしており他者に対する愛情がないわけではない。
もちろん、ユガンデやシボレナは鮫島の作品であることから、最高の科学者たる己の最高傑作に対しての愛情である可能性も否定できない部分はあるが、ネジレ獣・サイコネジラーはもとより、自身の製作したスーツを纏うネジレンジャーでさえも消耗品扱いとする点からユガンデ・シボレナは鮫島にとって作品を超えた特別な存在だと思われる。
特に、シボレナ及びVSギンガマンに登場するヒズミナの存在は、鮫島が、己と己の科学の生み出した作品に対する愛情しか感じない無味乾燥な人間などではなく、娘の静香へのたしかな愛情とその死に対する悲しみを表しているのではないだろうか。
例えば、地球侵略などの戦闘的活動を行うネジレジアにおいて、ユガンデのような戦闘力が高い個体を製作することは合理的であると考えられるが、シボレナ、ヒズミナはユガンデと比較して明らかに戦闘力において劣る。(特に防御力や攻撃に対する耐久性)
もっとも、人間タイプの彼女たちが情報収集や人間社会への潜入等の諜報活動を目的に製作されたことから戦闘力に重きをおいていない可能性もゼロではないが、両者はカラーリングを除き外見は完全に同一(静香以外の外見で製作することも第十話「さよなら 哀しみのアンドロイド」におけるアンドロイドの存在から可能と思われる)であり、その正体を隠匿し、他者からの注意を惹かれないことを良しとする諜報活動の目的から考えるといささか不合理である。更に彼女らの外見は静香そのものであることからも、外見情報により、鮫島静香(実験失敗による死亡記事が新聞に顔写真とともに掲載)、ひいては鮫島博士にたどり着く蓋然性から、諜報活動の実効性及び戦闘力に比重を置いて制作したというよりは、やはり鮫島の静香に対する愛情や実験の失敗による死の後悔・罪悪感から鮫島自身が救われるためにシボレナ、ヒズミナを制作したと考えるのが自然であろう。



ジャビウスの謀殺について

また、ジャビウスが絶望した鮫島をネジレジアに迎え入れたにもかかわらず謀殺したことは、いわば恩を仇で返す行いであるとするが、そもそも、ジャビウスの劇中での目的は地球侵略であり、天才的な鮫島の科学の才能に目をつけたのか、地球人でありながら人間を憎悪している点に目をつけたのかは定かではないが、決して善意から鮫島を救おうとしたわけではなく、地球侵略の道具として利用するためにネジレジアに勧誘したと考えるのが自然である。(実際に鮫島は地球侵略の最前線で指揮を執る立場に抜擢されている。)


メガスーツ理論 

鮫島が天才科学者であることはもはや言うまでもないが、鮫島は当初その溢れる才を人類のためにこそ捧げようとしていた。
そして、天才の鮫島が考える理論は完璧な理論であり、実際に劇中においても久保田から鮫島理論の強化スーツ(ネジレンジャー)は理論的に最強とまで称されることになる。
そして、自らの科学者としての才能を発揮することは、人類の発展に役立ち、自らの研究により人々が幸せになれ、人々もそれを望んでいると信じて疑わなかった彼の才能は宇宙開発へと注がれることとなる。しかし、結果は既に述べているように大失敗であり、鮫島は愛する娘を失い、世間からは手のひらを返されるかのごとくバッシングを受けた。追い打ちをかけるように学会からの永久追放が決定し、彼は研究者としての誇りすらも奪われることになる。
しかし、特に天才鮫島が許せなかったのは、久保田の掲げるメガスーツ理論が人間の身体強化を内容とする鮫島理論に変わり脚光を浴びたことである。
メガスーツ理論は人間の弱点を高性能のスーツ纏うことで補い宇宙開発の目的を達しようとする研究であるが、問題点として弱点の補強をスーツに依存することにより、人間の有する弱点そのものには何の手も打たない点であった。そのため、鮫島の研究は、メガスーツ理論を一歩進め、弱点の多い人間の身体をあらゆる環境に耐えうる強靭な身体にする研究、いわば弱点をなくすことで宇宙開発の目的を達しようとしていた。また、この理論は人間の弱さ脆さを克服することで人類をさらなる高みに昇らせる、すなわち「人間を神に近づける」ことが可能になる。人類のために科学を使おうとする鮫島の理念から考えれば、弱点を克服し、宇宙開発のみならず、人類全体のレベルを一段階上昇させる己の理論と比較し、対症療法として強化スーツで身を守り、人間の弱点を放置してしまうメガスーツ理論は人類のことを思えばこそ、科学者として是認できない欠陥のある研究である。メガスーツ理論への嫉妬というよりは自らの理論に劣る理論を持て囃した世間の人間たちの愚かさに驚愕したといえよう。
また、メガスーツ理論が脚光を浴び、鮫島理論が誤りであると世間が認識することは、実験の失敗によりこの世を去った愛娘は、誤った理論に基づく危険な実験による被害者であり、彼女の死が無駄だったことを意味してしまうため、鮫島は自らの理論の正当性を曲げるわけにはいかなかったのではないだろうか。
愛する娘と天才科学者の地位、文字通りすべてを人類のために捧げたにも拘わらず、その人類は鮫島の実験の失敗の側面のみをとらえ、鮫島理論の正当性を考慮することもなく「悪魔」「殺人科学者」のレッテル貼り、鮫島を排除へと追い込んだことからすれば、娘を亡くしたばかりの鮫島が信じるべき存在であった人間に深い絶望を感じるであろうことは察するに余りある。上記の通り、鮫島は確かに理論面にのみ傾注し、理論の実践に関する危険性への認識が甘かったことは否定できないが、このことのみをもって、一概に逆恨みや嫉妬から悪に堕ちた救いようのない人物であるとすることは早計かと思われる。

鮫島は科学者としての才能に溢れるあまり、数値や理論などのデジタルな科学的な情報でしか人間を見ておらず、人間の感情や心の動きなどアナログな情報を軽視していたのかもしれない。人間を不完全な存在であると称し、友人である久保田の制止もいとわずネジレ次元に飛び込んだ姿や38話において心の重要性を語った久保田を一笑に付したことからもそれが伺えよう。
もし、彼が理論上の完璧さにとらわれることなく、久保田をはじめとする他者の言葉に耳を傾けていたならば、もし、彼が純粋すぎなければ、Dr.ヒネラーは誕生せず、健太、耕一郎、瞬、千里、みく、裕作、久保田博士の7人に味方する8人目の仲間が生まれていたのかもしれない。
人間の心を持つがゆえに絶望し、人間を誰よりも憎悪し、最後にはその命を散らした天才科学者もまた一人の人間であった。


見ろ…ユガンデ!シボレナ!
項目の追記・修正だ!ハッハッハッハ……!


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