Dr.ヒネラー

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Dr.ヒネラー - (2021/03/18 (木) 18:58:24) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2014/06/09 (月) 09:34:34
更新日:2024/04/23 Tue 00:07:03
所要時間:約 6 分で読めます





我が名はDr.ヒネラー。ネジレジアを束ねる者。

今こそ我ら悪魔科学の真の力を見せてやる!


Dr.ヒネラーとは『電磁戦隊メガレンジャー』に登場する敵組織・邪電王国ネジレジアの地球攻略軍司令官。
演じるのは森下哲夫。


名前の由来は「(ひね)る」。


【概要】
ネジレ次元に位置する円盤状の要塞、デスネジロを拠点に三次元世界の征服を狙い、ネジレ科学を用いて地球侵略の指揮を執る科学者。
ネジレジアのトップではなく、国王ジャビウス1世の部下であり、彼の命により司令官の座に就いている。

巨大戦艦ネジクラッシャーを使って地球侵攻を試みたが、ギャラクシーメガに撃沈され失敗。
以降は従来のスーパー戦隊シリーズの怪人に該当する「ネジレ獣」を送り、メガレンジャーに戦いを挑む。
このネジレ獣はネジレ魔方陣に卵(様々な生物や植物を組み合わせたネジレ獣の遺伝子)を置き、ネジレエネルギーを注いで誕生する
(中にはビビデビやギレールが製作した個体もあるので、毎回ヒネラーが送り出しているわけではない)。

第3話でサイネジレを倒したメガレンジャーの前に初めて姿を見せ、冒頭のセリフと共に宣戦布告。
この時自分がネジレジアのトップであるかのように語っていたが、まさか実現するとは(本人を除いて)誰も思わなかっただろう。

基本的に冷酷非道で、人間を「不完全な存在」と蔑んで見下している。理由は後述。
ユガンデやシボレナの生みの親でもあり、彼らに関しては「最高傑作」と称し、実の息子・娘の如く深い愛情を持って接しており、
彼らが傷つけられる事を決して許しはしない。


【物語中盤より】
テコ入れとして本国から送られてきたギレールに関しては部下の一人として接していたが、ユガンデを捨て駒同然に扱う様に激昂。
「潜在能力を引き出す」と称して、強力な副作用を持つネジレゲンカプセルで暴走させた末、謀殺に追い込んだ。
そもそも「どんな手を使ってでも〜」と言い出したのは他ならぬギレール本人であるが

37話は出かけていて留守だった。
33話以降はネジレ獣に金属粒子を加えより強力となったサイコネジラー、
38話からは悪の戦隊邪電戦隊ネジレンジャーを創り出し、より一層メガレンジャーを苦しめた。
しかし、ネジレンジャーは戦闘能力こそメガレンジャーを上回っていたが、同じ色のメガレンジャーしか狙わないこととチームワークが最悪という短所があり、その欠点を見抜かれた結果、作戦はことごとく失敗し、全員撃破されてしまった。
ネジレンジャーの戦力は大きな期待を寄せていた分、焦りを見せることも多くなった。

しかし、ネジレンジャーを作成した理由はメガレンジャー打倒だけではなかった。
ネジレンジャーをジャビウス1世の細胞から創ることで、彼らのエネルギーの消耗とジャビウスの体力の消耗を連動。
それによってジャビウス1世を消滅させるのが、ヒネラーの狙いであった。要するに捨て駒である。
だが、この目論見の達成とメガレンジャー打倒の一挙両得を狙った結果、ジャビウスの弱体化に気を配り過ぎて、メガレンジャーを葬るチャンスを幾度も逃してしまうことになった。


そしてヒネラーはジャビウス1世の心臓となる機械核ジャビウスハートを入手、自分の目的を果たすべく動き出す。
彼の真の目的……それはジャビウスハートの力で人類をカードに変換し、データとして管理、そして思いのままに作り変えることであった。
一時はメガシルバーを除く五人をカード化することに成功したが、幽体となっていたネジレンジャーがジャビウスハートで復活するという予想外の事態が発生。
結果、決着をつけるために元に戻されたメガレンジャーにより作戦は失敗に終わり、ヒネラーシティは壊滅、辛くも脱出する。

その過程で偶然にも彼らの正体を知ることになり、それは後述の恐ろしい出来事に繋がってしまう。
ちなみに、第2話で健太たちのインストール(変身)シーンをモニターで目撃しているにも関わらず、ヒネラーシティ編で初めて知ったという矛盾が生じたが、
同話で搭乗していたネジクラッシャーを破壊された際に大爆発から命からがら脱出したのと引き換えに、
爆発のショックで「メガレンジャーの正体」に関する記憶を失ったのかもしれない。

ネジレンジャーの最期とヒネラーシティ編の間に起きたと思われる『電磁戦隊メガレンジャーVSカーレンジャー』では、
宇宙妖精ピコットを強奪しようとした際に、『激走戦隊カーレンジャー』に計画を邪魔されたことに腹を立てており、宇宙暴走族ヘルメドーと手を組んだが、
ユガンデ、シボレナ共々、カーレンジャーの存在は知らなかった様子。
ただしヘルメドーをシボレナの洗脳で忠実な配下にするなど、相変わらずの狡猾さも発揮していた。


【物語終盤】
ヒネラーシティを潰されたヒネラーは、この頃から地球征服よりもメガレンジャー打倒に執念を燃やすようになる。
その手始めとして、諸星高校にジゴクネジラーを差し向け、メガレンジャーの正体を世間に知らしめ、彼らの家を破壊しそして彼らの家族や友人といった周囲の人々に危害を加えることで、高校から追放に追い込み精神的にも追い詰めた。
何故か彼らは何も悪くないのに「お前らがいるから襲われるんだ!」「出て行けよ!」と言わんばかりに、教師や生徒や市民から不当であまりにも理不尽な非難及び罵詈雑言暴言そして迫害を受けた。「一応校長以外納得のいく理由はあるが」

ジゴクネジラーが倒された後、ヒネラーは自身の最高傑作の開発に注力するようになる。
この頃から原因不明の体が捻じれるという現象が出始めた。

開発に取り組んで入る間、シボレナによってI.N.E.Tの本拠地を特定され、
決死の覚悟でバーニングユガンデと化したユガンデの猛攻で月面基地を崩壊させるに至ったが、この戦いでユガンデとシボレナを失ってしまう。
一人取り残された彼は怪物となって久保田を襲うが、上記の症状が祟って元の姿に戻ってしまった。








ヒネラーの正体は久保田博士の友人である鮫島博士。
彼は宇宙開発用スーツの研究で注目を浴びており、不完全な人間の肉体を強化し、宇宙環境にも耐えうる肉体へ進化させる実験を進めていた。

しかし娘である静香は自ら進んで人体実験に参加したものの、実験に失敗してこの世を去ることになった。
この失敗を理由に世間やマスコミから「殺人科学者」「悪魔の研究」と叩かれ学会を追放され全てを失い、人間への憎しみを覚え、
さらに強化スーツ理論は久保田の提唱したメガスーツ理論*1が採用され、鮫島は久保田をも憎むことになった。

その後鮫島は久保田の制止を振り切り、人間に復讐すべくネジレ次元へ飛び、Dr.ヒネラーとしてネジレジアに協力することとなった……。


【そして最終決戦へ……】
体が捻じれる現象が更に進行し、死期が近いことを悟りながらも、ヒネラーはデスネジロを変形させた巨大ロボット、グランネジロスと一体化して最終決戦に挑む。
その戦闘力の高さと再生能力でメガボイジャーを窮地に追い込み、更に自分と同様に世間から責められたメガレンジャーに上記の真実を明かして、
人間たちに裏切られても幸せなのかという疑問をぶつけることで精神的にもメガレンジャーを追い詰め、遂には変身を解除させるに至る。


しかし、危険を承知で諸星学園に残って声援を送る大岩先生とクラスメイトや生徒たちの姿に奮起したメガレンジャーによって、武器を奪われたことで形勢が逆転。
戦いの長期化とグランネジロスの頭部への致命的な一撃が災いし、先に自身の体の限界が来てしまう。
それでもなお、ヒネラーの執念は消えず、メガレンジャーを道連れに自爆しようとする。

メガボイジャーによって安全な高度まで運ばれる中、久保田博士に自身の勝利を宣言し、
ユガンデとシボレナの幻に語り掛けながら、最期はグランネジロス、そしてメガボイジャーと共に自爆。
彼の野望は潰えるのであった。



実験で娘が死に人々から激しい非難、批判を浴びたと聞くと悲劇で復讐の科学者と一見思えるが、
娘が死んだのは娘も了承していたとは言え自身の研究による人体実験の失敗が原因。

現代で人体実験、しかも失敗して人間一人の命を失わせ更にその死んだ人物が実の娘というのならバッシングや非難・批判の的になるのも世間が「娘を実験台に使った挙句死なせた鮫島博士を厳しく糾弾しなければ!」と思うのもあまりに当然の話で尚更である。
もしかして鮫島は「博士。大切な娘さんがお亡くなりになりましたが大丈夫ですか?」「今回の件はしょうがない」と慰めてもらえたり励ましてもらえると思ってたのだろうか?

そして、友人であり自分を心配してくれる久保田の研究が評価されたことで、
「自身が絶望に追い込まれた後に、友人の強化スーツの方が評価され自身とは逆に脚光を浴びたから」というあまりに身勝手な理由で彼に嫉妬し、人類を見限った*2
さらには自分をネジレジアに高待遇で迎え入れてくれた恩があり更にヒネラーに対して特に酷い仕打ちなどをしていないジャビウス1世を自らがヒネラーシティの支配者になるためだけに謀殺*3

当然、娘が自身の研究の失敗で死んだことについても全く受け入れられていない。
肝心の娘に対しては「自分が実験台にしなければ娘は死ななかった。娘に申し訳ないことをした。」という感情すら持ってない事がわかる。
その証拠に自分を非難した人々や、自分よりも評価された久保田に対する恨み言*4ばかりで、
自身が娘を死なせてしまった非についてはまったく触れておらず、自分の行いや研究の正当性ばかり口にしている*5

ただ上記で書いてある通り、娘をモチーフとしたシボレナに対して深い愛情をもっていたのは事実。
しかし、自分の人体実験にその身を捧げ命を落とした娘をモチーフとしたアンドロイドに悪行を行わせ、さらに制作時期は不明だが同型のアンドロイドのヒズミナを開発していることから
娘に対する愛情は歪んだ…いや、捻くれたものと言わざる得ない。

結局のところ、彼が受けたという他者の悪意は元より彼自身の中や彼自身の行動の結果にあるものであり、その姿はまさに彼が嫌悪し見下した醜悪な人間そのものと言える。

過去のシリーズにも様々な理由から悪に堕ちた科学者たちもいたが彼らと比べてもヒネラーはまさに名前の通り、捻くれた人物である。
逆恨みと八つ当たりから悪に堕ち、最期には自分の望みを幻覚という形で見て勝利宣言し、自爆しながらも結局はメガレンジャーを倒せず散ったヒネラー。
それは救いようがない一人の人間の姿であった。


見ろ…ユガンデ!シボレナ!
項目の追記・修正だ!ハッハッハッハ……!


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