SCP-682

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SCP-682 - (2018/04/22 (日) 16:58:41) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2014/07/01 (火) 17:05:23
更新日:2024/04/17 Wed 21:47:11
所要時間:約 11 分で読めます




SCP-682とは、怪奇創作サイト「The SCP Foundation」にて創作されたSCPオブジェクト(The SCP Foundation)
SCPでもトップクラスの知名度を誇り、同時に飛び抜けたヤバさを誇る文字通りの化け物である。番号以外での呼び名は「不死身の爬虫類(Hard-to-Destroy Reptile)
SCPの中でも古参に分類されており「こいつ以上に強いSCPを作ってはいけない」という一種のボーダーライン的な存在となっている。
最初期の生まれだからこそ存在が許されているとも言える。
一応設定上明らかにこいつよりヤバそうな存在も多数あるが、こいつより上となると大抵は「現実改変」だったり、そもそもの能力自体が神や悪魔の類だったりというレベルになる。
そのため、「単純な生物としての能力」が全SCP中最強と考えた方がいいかもしれない。
なお、「単なる脳筋で現実改変には無力」かというとそうでもなく、こいつ自身には現実改変能力はない癖に、改変に何らかの形で対抗している記録もある。

破格の再生力・耐久力を誇り、更に言語を理解し話すことも出来るが発言の大体が罵声。
再生した際に脱皮・縮小することで驚異的な速さの成長と変形を行うことが確認されており、更に無機物・有機物の区別なくエネルギーの摂取が可能で、環境への順応性も非常に高い。
普段は内側を25.4cmの耐酸性板金で補強した5m立方体のコンテナに、塩酸で完全に浸からせて無力化しているのだが、そんな状態でもコンテナの酸を利用してエラ呼吸じみた方法で酸素を供給している。
しかも模倣能力があり、これまでに幾度も多数のSCPの能力をコピーしたという記録があるが、模倣した能力は数時間程度で消失していることから完全なコピーは不可能な模様。

地球上の全ての生物に対して「憎悪」の感情を示しており、刺激すると激怒する可能性があるため全職員に682と話すことは禁止されており、許可を得ていない職員が接触を試みようとした際は武力による制止も許可されている。
これらに加えて高いスピードや反射神経を持っている為、脱走を試みるだけでなく、少しでも動く・話すなどしても全職員全力で対処するよう命令が下されており、万一脱走した場合は出動可能な全機動部隊が7人以上のチームを組んで追跡・捕獲が行われるなど常時厳戒態勢が敷かれている。
これまで17回脱走を試みており、その内脱走成功した回数は6回。11回はなんとか阻止したが無力化するにも命がけで、
あまりの危険性故に財団は早々に捕獲を諦めて破壊措置命令を出しており、これまでに使えそうな手段・SCPをこいつを殺しきるために全て投入しているが未だ殺害には至っていない。

以下、現在報告されている実験記録の一部である。

Case.1 高高度落下実験
結果:「どうやってこいつを高高度まで持っていくんだ?」という疑問が持ち上がり中止。


Case.2 レーザーによる切断
結果:真っ二つに切断出来たはいいが2匹に増え、約3時間後元に戻ったが、その間レーザーを反射する体質を得て大暴れし、使用された実験施設は大半が修復不可能と判断されて取り壊され、多数の死傷者が出た模様。結果的には失敗。


Case.3 SCP-738 -The Devil's Deal(悪魔の取引)-
Profile:悪魔と契約できるテーブルセット。代償を払うことで望みを叶えてもらえる。
結果:悪魔いわく、財団ではまず代償を払いきれないとのこと。



Case:4 60メガトン級の核爆弾
結果:「もしこれでこいつを殺せなかったらどうするんだ?」という事になり中止。


Case.5 クレフ博士
Profile:SCP所属職員の一人。常にウクレレを持ち歩き、誰も素顔を見たことがなく、SCP説が持ち上がっている。
有名な論文は「人の精液の(削除済み)への使用について」「実験室と野外においての人間の女性の乳首の感度の比較、気付いている被験者と気付いていない被験者について
結果:実験室に入ったクレフ博士に682は何もせず、クレフ博士が何処からか取り出した小型プラスチック爆弾で施錠されたドアを破壊して脱走して実験失敗。


Case.6 SCP-173 -The Sculpture - The Original(彫刻 - オリジナル)-
Profile:一瞬でも視線をこいつから外すと超高速で接近し、絞殺あるいは首をへし折って殺害する。
結果:実験室にて対面した瞬間682が金切り声を上げて飛び退き壁に貼り付き、6時間に渡って凝視し続けた。研究員がスナイパーを配置して682の両目を狙撃すると173が攻撃開始。
682に複数の損傷が確認されたものの、殺害には至っていないので失敗。
なおこの後、狙撃防止の為に薄く透明な装甲組織に覆われた体表面に複数の眼を形成し、12時間に渡って凝視したため実験終了となった。


Case.7 SCP-096 -The Shy Guy("シャイガイ")-
Profile:自身の顔を(絵画を除いた如何なる媒体でも)見た者を絶叫しながらどこまでも追跡し、殺害する。
結果:27時間に渡る壮絶なガチバトルの末、096は重傷を負って実験室南側の角で動揺したように萎縮し、682も体の85%を喪失したが殺害には至らず失敗。
この後再び682と引き合わされたが、682が096の顔を引っ掻いて吠え、飛び退くという結果に終わった。
現状確認されている中で、096が殺害し損ねた唯一の事例である

Case.8 SCP-123 -Contained Miniature Black Hole-
Profile:60個の三角形で構成された直径65cmの測地線球体で、その内部にミニチュアのブラックホールが収容されている。
結果:「もし682がブラックホールに逆らい、これを利用して攻撃を仕掛けて来たらどうする」という突っ込みが入り中止。


Case.9 SCP-826 -Draws You into the Book(*ほんのなかにいる*)-
Profile:20cm x 15cmのペアブックスタンドで、これの間に本を挟んで開くと826のいる部屋の全てを本の中の世界に引きずり込む。
結果:職員手製の「SCP-682を殺し、かつもしこのクソトカゲが復活しようとも永久に殺してくれるとっても素敵な怪物の友達」という12Pの短編コピー本を開いて使用。
30分後、幾らか摩耗しながらも本の世界から脱出した682が実験室から脱走し、研究員とエージェントを複数殺害。
主戦場となった部屋にはいくつもの破片と特徴的なクレーターが確認され、その破片は物語に登場する怪物のものであると判明。
更に使用された本のタイトルが「SCP-682を永久に殺し続けようとしたが失敗した、とっても素敵な怪物の友達」に変更され、更に怪獣映画真っ青な2体の怪物の戦いを描いた221Pに及ぶ大長編に大幅加筆修正されていた。


Case.10 SCP-662 -Butler's Hand Bell(執事のハンドベル)-
Profile:外見は高さ4cm周囲2cmほどの小さな銀製ハンドベルだが振鈴装置はなくなっている。鳴らすとデーズと名乗る執事が現れ、
ある程度の要求(一個人の暗殺・純度99.14%の純金の調達・皿洗い等)を全て可能な限り完璧にこなしてくれるが、散髪はからきしな模様。
例えデーズ氏が殺されても、ハンドベルが無事な限り再び無傷な状態で呼び出す事が可能。
結果:呼び出して「永久に殺し続けられるか?」「殺せるか?」と尋ねるといずれも「大変恐縮ですが、恐れながら私めには出来ません」と答え
「それなら無力化は出来るか?」と尋ねると「実際のところ、旦那様がどれ程の時間の無力化をお望みかによりますが、可能でございます」と答えた。
詳細を尋ねると、
私めにあの怪物に喰われるようご命令下さりませ。私めを貪り食う間は奴の攻撃性を弱められましょう。
戦いに臨むのならば、より長い時間注意と攻撃の矛先を逸らす事が出来ます。しかしながら喰われた際に更なるダメージを与えるべく、
あらゆる罠を私め自身に仕掛ける事が出来ます。
しかし旦那様、怪物の再生能力により、悲しい事に私めがもたらすダメージは一時的なものになるだろうとお知らせしなければなりません」
と答え、実験者はデーズ氏に礼を言って退出させた為、実質的に中止。


Case.11 SCP-076-2 -Able("アベル")-
Profile:682以上の厳戒態勢下の海底施設にて捕獲・監視されている最強最悪のKeter(ケテル)。
人間を軽視し、人間の殺害を至福としており、一度目覚めるとその度大虐殺が起こり076-2を殺害するまで惨劇は終わらず、中途半端な方法での無力化は不可能。
仮に殺害に成功したとしても、頭どころか全身を潰されても何事も無く復活するという再生能力を併せ持つ。
結果:現状複数回に渡って交戦しており、その度に善戦はしているが連戦ボロ負けで殺害には至っていない。
が、久しく会っていない強敵に076-2自身は至極ご満悦で、職員に「健闘した私を讃えろ職員共(要約)」と吐き捨てながら、
682には「また会えたらさわやかな飲料でも飲みながら一緒に肉満載のピザ食おうぜ(要約)」と変な友情を築いている模様。


Case.12 SCP-053 -Young Girl(幼女)-
Profile:外見は3歳ぐらいの幼女だが、彼女の直接接触するか10分以上周囲に居ると強烈な被害妄想に襲われ、大抵が殺人行為に発展する。
また彼女を殺害しようとすると、それを試みた側が死亡する。
結果:しばらく幼女は怯えていたもののやがて打ち解けて頭を抱き締めたりした軽く叩いたりしてはしゃいでいたが、682は2回ほど低レベルな逃走をしたもののされるがままだった。
やがて幼女が682の甲羅にクレヨンで落書きしたりおもちゃを見せていたが、特に襲い掛かる様子が認められず、職員が実験室に入った瞬間682が職員に襲いかかり実験中止。
なお、682が強制収容されると幼女は暫く泣きじゃくり、682と戯れている時の彼女を「その時の願望が見えるカメラ」のSCPで撮影したところ、
願望はのどかな場所でかわいいリボンをつけておめかしした682に跨って一緒に遊ぶことだった。

Case.14 ただの子供
SCP-053の実験を見た客員研究員が、SCPでも財団関係者でもない、普通の子供を実験室に放り込んでみた。
結果:子供は泣き叫び、682は即座に子供を貪り喰った。
この実験結果を見た客員研究員は、泣き叫んだことで682が敵意を感じたからではないかと推測、下の実験を行った。

Case.15 ただの子供(薬で感情を抑え込まれている)
再び子供を実験室に放り込んでみた。
結果:子供はクスクス笑い、682は即座に子供を貪り喰った。
この実験結果を見た客員研究員は、相性が悪かったせいではないかと推測、さらなる子供の投入を行うことを提案した。

Case.16 客員研究員(Case.14,15を実行した者)
補助監督官のクレフ博士が、客員研究員を実験室に放り込んでみた。
結果:客員研究員は泣き叫びながらドアを叩き、682は三分後に客員研究員を貪り喰った。
ざまぁ

Case.17 SCP-999 -The Tickle Monster(くすぐりオバケ)-
Profile:ピーナツバターのような粘度で半透明でゲル状のスライムのような物体。人懐っこく、抱きしめられるとその人が一番好きな香りを発する。
表面にただ触れるだけで幸福感が訪れ、大好きなことは対象の首から下を覆ってくすぐりまくる「くすぐりレスリング」で、やめてと要求されるまで延々続く(ただし早々やめないが)。
結果:投入直後682に「煩わしい」と言われ踏み潰されるが、そのまま682にまとわりついてくすぐりレスリングを開始。
682は「気持ちいい」と笑い喜び、しばらくすると尻尾で床を叩きながら大爆笑しつつ「もう勘弁してくれ!」と転げまわり、とうとう笑い疲れて眠ってしまった。
職員が999の回収に実験室へ侵入したところ、682が起きて爆笑しながら謎のエネルギー波を放出し、周辺職員が笑いながら卒倒している間に脱走、職員を虐殺。
その間999はすぐさま多くの職員を救助し、エージェントが682を撤去する最中、卒倒した職員を笑いの発作から回復させるために安全な場所へと運ぶなど献身的な動きをしていた。
結果的には失敗したが、ある博士はこの実験の一部始終を収めたテープを早急に寄越すようメモをどこかに送っており、999に至っては「また682と遊びたい」というジェスチャーまで行った。
…が、682自身は999に対してひどくご立腹なようで「あの鼻水野郎は(削除済み)して死んでしまえ(要約)」と宣っているという。


Case.14 SCP-2599 -Not Good Enough(不十分)-
Profile:朝鮮系の14歳の少女。命令されれば、それが物理的・精神的にどれほど困難でも実行する。しかし100パーセント完全にはこなせない。
3個のブロックを拾えと言えば2つしか拾えず、紙を白からへ変えろと命令されると、原理不明の方法でにする。
実験でDクラスを殺せと命令した時は、ナイフを心臓に刺すもたまたま壊死した部分に刺さったり、命令直後に第三者が銃でDクラスの頭をぶち抜くもその怪我をどうやってか治してしまい、植物状態で終わった。

結果:性質を鑑みて、SCP-682が200%死ぬまで攻撃しろと命令。
42分間の戦闘の果て、2599は682の脚を3本切り落とし、喉と両眼球を潰して、身体を引き裂くことに成功。
しかし682が「くっ、殺せ」と発言。それを命令と受け取り、それ以後は攻撃を止めてしまった。


オブジェクトクラスは文句なしのKeter(ケテル)。
収容場所は不明だが、財団への脅威性・無力化の難しさ等の理由から街から50km以上離れた状態の維持が推奨されている。
余談ではあるが、SCP-173が爆発的に増殖した世界を描いたKクラスシナリオ系tale(所謂二次創作小説)において、こいつが(明確にではないが)173に敗北したシーンが存在する。
(凡そ150体の173に群がられ、八つ裂きにされた)
実験においては体格差故に殺害に失敗したものの、173の体格が良ければこいつに勝てていただろうという事が示唆されている。
またSCP-2998の地球侵攻が行われた際、SCP-231と共に地球外に放り出されている事が脚注において財団職員の生き残りによって語られている。
それ以外のケテルクラスを含めたSCPがほぼ排除された世界においても危険因子として扱われていた事が伺える。

が、こんな不死身チートのクソトカゲでもさすがに「死そのもの」が直接襲ってきてはどうしようもなかったのか、SCP-2935の別世界においては本当に死んでしまっている。

あとジョークでは食中毒の苦痛で自害したことや飲酒運転で脱走したことによる事故で死んだことがある

関連

その知名度と人気の為、SCP-173同様682ナンバーはこのクソトカゲをオマージュしたものが多い。

SCP-682-JP 『しぶとい微生物』

日本支部管轄のSCP。
緩歩動物の一種……いわゆるクマムシに似た外見の微生物。
通常のクマムシがゆっくり時間をかけて乾眠状態(いわゆる無敵モード)に移行するのに対し、
コイツは周りの状況を察知して即乾眠に移行することが出来る。そして乾眠状態のまま放置しておくとそのうち環境に適応し、自分で勝手に乾眠を解き活動を再開する。
また、(コイツも)脱皮により受けたダメージを瞬時に回復することも出来るので、本家に劣らぬ凄まじい耐久力を誇る。

異様な不死身っぷりを除けば比較的無害そうな彼だが、オブジェクトクラスは(やはりと言うか)Keter。しかし、コイツの場合クソトカゲとは大分事情が異なる。
コイツは一定の時間が経過するか、前述の通り損傷を受けた時に脱皮を行い、その度に体長が20%ほど縮む。しかし、質量は全く減少しない。
これはつまり、脱皮を行うごとにどんどん密度が大きくなっていくという事である。このままのペースで行くと、1██回後の脱皮で密度はブラックホールと同等になる。
通常のマイクロブラックホールなら勝手に蒸発して即消滅するが、コイツは上記の通り凄まじいレベルの耐久性を備えており消滅してくれない可能性が高い。
そうなった場合、コイツはホーキング輻射で毎秒大量のエネルギー(TNT火薬1.2Mt分)を放出しながら半永久的に存在する事になる。
勿論財団としてはこれを抑えなければならないのだが、現在は非常に過酷な環境下に置くことで乾眠状態を維持し脱皮の回数を抑えるその場しのぎの収容しか出来ていない。
682のナンバーに恥じない非常に厄介なオブジェクトである。

SCP-682-CU 『史上最可愛小ちゃいとかげ』

2014年のエイプリルフール企画「スーパーキュートペット」で投稿されたSCP。いわゆるジョークオブジェクトである。
この企画はオブジェクトの中でも屈指の凶悪な面々(他にはSCP-1548、SCP-2600等)を可愛くしてしまおう的なものであり、これもその一つ。
オブジェクトページはひたすらこのカワイイとかげをかわいいかわいいするだけであり、一種のミーム汚染的な何かすら感じさせる。
でもカワイイから仕方ないね。


追記・修正は682に餌を上げてからお願いします。



SCP-682 - Hard-to-Destroy Reptile
by Dr Gears
www.scp-wiki.net/scp-682
scpjapan.wiki.fc2.com/wiki/SCP-682(翻訳)

Experiment Log T-98816-OC108/682
by Dr Gears
www.scp-wiki.net/experiment-log-t-98816-oc108-682
scpjapan.wiki.fc2.com/wiki/実験記録-T-98816-oc108/682(翻訳)

The Warrior And The Dragon
by Kain Pathos Crow
www.scp-wiki.net/the-warrior-and-the-dragon
scpjapan.wiki.fc2.com/wiki/戦士アベルと不死身のドラゴン(翻訳)
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