のぼうの城

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のぼうの城 - (2014/08/04 (月) 19:46:54) の編集履歴(バックアップ)


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更新日:2023/04/20 Thu 21:56:40
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のぼうの城は、2012年11月2日に公開された日本映画。犬童一心と樋口真嗣のダブル監督、野村萬斎主演。配給は東宝。
天正十八年(1590年)六月、秀吉の小田原攻めと平行して行われた石田三成率いる2万の軍勢と忍城の領民を含めた僅か3千の籠城兵との戦い、いわゆる『三成の忍城攻め』をモデルとしている。

映画公開に先駆け、脚本を小説化したもの(著:和田竜)が出版された。これはこの映画を作るための資金が足りず、「ベストセラー小説が原作だったら映画化できる→この脚本小説化してベストセラーとろうぜ(意訳)!」というプロデューサーの指示(シネマハスラー宇多丸曰く「野球で言ったら『ホームランを打て』という監督のサイン」)によるもの。これなんてナウシカ(ry。
.....というわけで出版されたこの小説がマジで100万部を超えるベストセラーになってしまったという、それこそ映画のような経緯で作成された作品である。

あらすじ

天下統一を目指す豊臣秀吉は関東の雄・北条家に大軍を投じるも、その中には最後まで落ちなかった武州・忍城(おしじょう)と呼ばれる支城があった。その城には領民からでくのぼうをやゆした“のぼう様”と呼ばれ、誰も及ばぬ人気で人心を掌握する成田長親(野村萬斎)という城代がいた。秀吉は20,000の軍勢で攻撃を開始するが、将に求められる智も仁も勇もない、文字通りのでくのぼうのような男の長親は、その40分の1の軍勢で迎え討とうとする。 __公式サイトより


登場人物
○忍城側
  • 成田長親(演:野村萬斎)
本作の主人公。運動できない頼りない馬にも一人で乗れない『でくのぼう』。好きなものは田植え(超ヘタ)。得意なことは田楽踊りくらいという何とも情けない殿様。こんなんでも一応総大将.....。
こんな有様なのでその辺の領民にでくのぼうをもじって『のぼうさま』と公然と言われる始末。だが妙に人望があり、家臣や領民からは非常に慕われている。性格は掴みどころがなく、ぼんやりしているかと思えば打って変わって冷酷な顔にもなり、加えて彼の心情は小説・映画ともに一切描写されないため非常に謎めいている。

演じている野村萬斎が細身なため、小説を読んだ人から「のぼうさまがでくの坊じゃない。」という声もあるが、実は映画の脚本の時点で『主演:野村萬斎』は確定していた。「こんなののぼうさまじゃない!」と思っていた人は、田楽おどりのシーンをみてみよう。能楽師・野村萬斎の本気が見れる。

  • 正木丹波守利英(演:佐藤浩市)
忍城の家老のひとりであり、強者のみが持つことを許される皆朱の槍の持ち主。その武勇は他国にも知れ渡る。幼いころより長親のそばにいる、ぶっちゃけ保護者その1。忍城側は、主に彼の視点で語られており、この物語の語り部のひとり。

  • 柴崎和泉守(演:山口智充)
おなじく忍城の家老のひとりであり、丹波のライバルポジションの男。荒くれ者の坂東武者のテンプレのような男だが、実はかなりの恐妻家。ぐっさんの野生の野武士っぷりは必見。忍城のあともやっぱり戦いが忘れられなかったようで、400年後の未来でDJとしてライダー戦国時代にあらわれた。

  • 酒巻靭負(演:成宮寛貴)
おなじく忍城の家(ry。家老の中でも一番の若造であり、一番最近の合戦が元服前だったので忍城の戦いがデビュー戦。自称毘沙門天の生まれ変わり。どこの上杉だお前は。甲斐姫にゾッコンの22歳。

  • 甲斐姫(演:榮倉奈々)
戦国無双でおなじみの忍城の姫君。武勇に優れた姫であり、狼藉をした家臣の首を自らはねちゃう忍城の妖怪首おいてけ。ツンデレ。

忍城の農民たち
のぼうがわがまま言って戦にしちゃったので参戦せざるを得なかった人たち。だがみんな「のぼうなら仕方ない。」と納得してしまうあたり、彼の人徳がうかがえる。農民とはいえ坂東武者の末裔だからか、戦闘の際は侍にドロップキックかましたり、嬉々として油をぶっかけたり(直後に酒巻が火矢を放ってメラゾーマにした)、種子島で撃たれてもヘラヘラ笑って襲い掛かる殺人マッシーンと化す。のぼうのためなら堤も壊します。

●豊臣軍側
  • 石田三成(演:上地雄輔)
豊臣秀吉の命により忍城攻めを行う。かつて見た備中高松城の戦いに憧れており、水攻めがしたくてしたくてたまらない困ったちゃん。忍城につくまでの道中は敵が2万の軍勢にビビッて降参しまくったため、総大将としての戦はこれが初めてとなる。自軍の中に降った民を切り捨てた者がいると知って激怒したり、決して悪い人間ではないのだが端々で人の話を聞かないKYっぷりが見られ、そのせいでエラいことになった。戦いの後でも「天下一の大戦を指揮してみせる。」とのたまいまったく懲りていない。その結果どうなったかはご存じのとおり。

  • 大谷吉継(演:山田孝之)
豊臣側の武将であり、本作の保護者その2。ウキウキルンルンな三成のブレーキ役であり、おそらく本作で一番ハラハラしていた人。再三にわたって三成に忠告したのに効果がなかった。それでも三成をほっとかないあたり、のちに関ヶ原の戦いで最期までついて行った彼の義理高さがうかがえる。

長束正家(演:平岳大)
THE・虎の威を借る狐な人。戦国を生きるスネ夫。戦いの前に丹波たちを煽りに煽ったのでその場にいた全員の怒りを買い、彼らに宣戦布告を宣言させてしまった。ちなみにそのあとビビりながら帰った。
某ち○こいじりが趣味の漫画家に「この態度の悪いいじめっ子の長束正家がむかっ腹が立つ人も多いと思われますが、この長束、いじめっ子かと思ったらいじめられっこだった上、このあとずっといじめられ、五奉行時代もいじめられ、太閤逝去後もいじめられ、関が原でもいじめられ、挙句の果てにはいじめ殺されるので、大丈夫です。」とつぶやかれてしまった。事実だから仕方ない。



余談:忍城の水攻めのシーンは東日本大震災を連想させるということで公開が一年送りになってしまい。公開の際もそのシーンには修正が加えられたという。実際見た人はわかると思うがかなり迫力があり、かつ生々しい。

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