LVモンスター(遊戯王OCG)

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LVモンスター(遊戯王OCG) - (2020/11/15 (日) 09:07:55) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2015/01/19 (月) 14:43:03
更新日:2023/12/28 Thu 13:25:42
所要時間:約 12 分で読めます




遊戯王OCGに登場するカードカテゴリーの1種。
名前の最後に~LV○と付く何体かのモンスターで構成されるのが特徴であり、同名のカードが特定の条件下でレベルアップし強化されるという形になっている。


同名のLVモンスターは大抵の場合、似通った固有の効果を持っており、
レベルアップと同時にステータスの上昇と共にその効果が強力な物になっていくというパターンが多い。


一部を除いて条件を満たした時に手札だけでなくデッキからでも特殊召喚可能となっている。
また高レベルになると召喚条件が限定されてくるので、手札では腐りやすいことも多かったり。
その為、安易に高レベルへの進化を狙うだけでなく、低レベルや中間形態を主軸にデッキを構成するという選択肢もある。


レベルアップ時にレベルアップ前のモンスターを墓地に送るのはコスト扱いとなっているので
殆どのカードがスキドレをすり抜けて進化が可能であり、モンスター効果による「チェーンブロックを作る」特殊召喚なので「ライオウ」にも強い。
逆に「次元の裂け目」「マクロコスモス」「ダーク・ロウ」で止められてしまうので注意しよう。


シンクロエクシーズペンデュラムと次々に新しいシステムが登場していき、
事故率の高さや召喚条件を満たすのにひと手間かかるということもあり、一線級とは言い難いものの、
下位のモンスターを強力な上位体に進化させてその力を振るうという一種独特のシステムには言いようのないロマンがある……かもしれない。




◆LVモンスター一覧
進化条件:自分スタンバイフェイズ時に生存→相手プレイヤーへの直接攻撃
効果:魔法無効化

原作で登場した記念すべき最初のLVモンスター。使用者は表遊戯
原作ではLV0と表記されており、自分のターン毎にレベルアップし攻撃力500アップするという効果を持っていた。
表遊戯はターンを経過させる《時の跳躍》という魔法カードとのコンボによってによって高速でレベルを上げるコンボをよく使用する。
原作、アニメでシチュエーションが異なるものの、闇獏良とのデュエルでフィニッシャーとなっている他、
原作、戦いの儀においても三幻神の一柱であるオベリスクと相討ちという活躍を見せている。

OCG版ではLV3、5、7の3種が存在。最終的なステータスこそ「サイレント・マジシャン」に劣るが、それでもLV7時の攻撃力は2800と十分な数値。
固有の魔法無効化については、自身への対象を取る相手の魔法カード→自身への相手の魔法カード全部→種類問わず魔法カード全てを無効化、とスケールアップしていく。
特にLV7が場に出ている時はさながらモンスター版「王宮の勅命」であり、その拘束力は非常に高い。
LV3は「シャインエンジェル」でリクルートできるためLV5への進化は簡単。
LV7への進化は直接攻撃が絡むため「レベルアップ!」を使った方が簡単かもしれない。

ただ、自分の魔法カードも無効化されてしまう他、より使いやすい魔法の無効化効果を持つホルスの黒炎竜がいる所為で、あまり活躍の場に恵まれないという悲しい立場にあったりする。

光属性、戦士族とサポートは豊富な属性、種族なのでそこで差別化していきたい。
2016年には「沈黙の剣士-サイレント・ソードマン」「沈黙の剣」が登場し、戦略の幅が広がった。
前者は戦闘または相手の効果で破壊されるとLV7を一気に呼べるのでなかなか強力。
後者は攻・守を1500も上昇させる速攻魔法。ご丁寧なことに発動と効果が無効にされないので、LV7がいても問題なく使える。
また、墓地から除外してサーチする効果も付いているので、後続の確保にも繋がる。


進化条件:魔力カウンターの蓄積
効果:魔力カウンター蓄積→魔法耐性

原作で「サイレント・ソードマン」に続き登場したLVモンスター。
原作では相手がドローした時、その枚数分レベルアップし、攻撃力が500上がる。
原作の使用者も「サイレント・ソードマン」同様表遊戯。
そして初代遊戯王の闘いの儀のフィニッシャーにもなるという重要な立ち位置も担っている。
アニメとOCGでカラーリングなど様々な部分で差異がある。

OCG版のこのカードはLV4は攻守共に1000という低ステータスだが、相手のカードドローに合わせて魔力カウンターを貯めていき、
それ1つごとに攻撃力が500ずつ高まっていく他、5つ貯まると一気に攻撃力3500という破格のステータスのレベル8へと進化できる。
LV8は相手の魔法カードに対する耐性を持っており、召喚に成功すれば相手の「レベルダウン!?」や各種魔法カードで除去・弱体化されないという強みを持つ。
また、LV4の低ステータスというのはサーチ、リクルートがしやすいという利点でもあり、
進化先がLV8の1体だけなので後述の「レベルアップ!」で一気に強化可能である。

除去の豊富な遊戯王で耐性なしのこのカードがカウンターを5つ乗せるのは難しく、自身での効果でLV8を呼びだすのはかなり厳しい。
基本的には「レベルアップ!」か、デュエリストパックで登場した「沈黙の魔術師-サイレント・マジシャン」を使いたい。
専用サポートには「サイレント・バーニング」があり、発動条件こそあるが、各プレイヤーは手札が6枚になるようにドローできるので、攻撃力を一気に上げられる。
また、例によって墓地除外によるサーチ効果が付いているので、次の「サイレント・マジシャン」を呼べる。

ちなみに「沈黙の魔術師」の方は大変ふつくしいイラストから人気が高い。
衣装にスリットを追加したイラスト担当者にはGJという他ないだろう。


進化条件:スタンバイフェイズ時の生存→戦闘での相手モンスター破壊→リリース
効果:相手の表側表示モンスター破壊

第4期最初のパックであるSOUL OF THE DUELISTで登場したモンスター。
後述の「ホルスの黒炎竜」らと共にサイレントコンビよりも先にカードとして登場した初のLVモンスター。
LV3の進化条件のタイミング上、スタンバイフェイズに存在していればいいので、リクルーターで引っ張ってくれば容易にLV5に進化できる。
相手モンスターを戦闘破壊してLV7になると攻撃力2800となり、除去の範囲が相手の表側表示モンスター全てに広がる。
ただ、守備力が減少するのがややネック。普段は気にならないが、かつて「月詠命」が活躍していた頃は裏守備にされて簡単に戦闘破壊されるという弱点になったりもした。

なお、LV10は後から追加された強化形態であり、LV7にはLV10を特殊召喚する効果が付いていない。
そのため、LV10はLV7をリリースすることで手札からのみ特殊召喚するようになっている。
効果はライボルと同等になり、捨てたカードの種類に関係なく表側表示モンスターを全滅させられるようになった。
しかし、攻撃力は3000と、200ほど上昇するだけであり、LV7で十分なこともしばしば。
ロマンを求めるなら採用してみよう。
ライボルでいいとかダムドの方が強いとか言わない。

固有効果は相手モンスターの除去。コストとして手札から捨てたモンスターの攻撃力以下の表側表示相手モンスターを破壊する。
その性能はLV5から順に単体(LV5)→全体(LV7)→攻撃力関係なく全て破壊(LV10)とスケールアップしていく。
上位レベルが手札で腐っていても捨てれば効果のコストにできるため案外無駄になりにくい。
LV7は第9期に幻竜族となって再登場した。ダーク化した時も幻竜族になった時も元ネタはLV7。

アニメGXでライバルの1人、万丈目サンダーが使用している。
実はデュエルアカデミア・ノース校に置ける伝説のカードという凄い肩書を持っていたりする。


  • アームド・ドラゴン・サンダー(3→5→7→10)
進化条件:手札からモンスターを墓地へ送る
効果::(ドロー→サーチ→)破壊

第11期にて突如現れたアームド・ドラゴンのリメイクモンスター。LV3〜7の間は場・墓地にいる時にはリメイク前と同名カードとして扱う効果も付いている。
進化の条件が誘発効果から起動効果に変更されて連続進化が可能になっており、進化先も「進化先のレベル以下のアームド・ドラゴン」となっているので、
サンダーLV3からリメイク前LV5を出したり、手札のモンスターのレベルを下げるカードと併用してLV3からLV7・10へのワープ進化と言う芸当も可能。

また、LV10以外の固有効果は「ドラゴン族モンスターの効果のコストとして墓地に送られた時」に発動すると言う物になっている。
その性能はLV3から順にドロー(LV3)→アームド・ドラゴンモンスターのサーチ(LV5)→風属性ドラゴン族モンスターのサーチ(LV7)と狙ったカードを引き込みやすくなっていく。

LV10になると「一!十!百!千!万丈目サンダー!」の台詞の通りに自身の攻撃力に応じて効果が付与されていき、
リメイク前と同じ名前になる(攻撃力1以上)→コントロールを奪われない→戦闘破壊耐性(攻撃力100以上)→手札1枚をコストに場のカードを破壊して攻撃力1000アップ(攻撃力1000以上)→自身以外全て破壊(攻撃力10000以上)
と攻撃力を参照としたレベルアップの様な効果を持つ。
自身の元々の攻撃力が3000あるので手札1枚をコストに破壊する効果まではデフォルトで備えており、これでも充分な性能な上に、攻撃力を爆発的に増やせるサポートカードがあるとは言え攻撃力10000以上の全体破壊は困難な為ロマンの領域。


進化条件:相手モンスターの戦闘破壊
効果:コントロール奪取無効→魔法無効化

「アームド・ドラゴン」などと同じくOCGにおける初のLVモンスターの1体。
恐らく環境で最も活躍したLVモンスターかもしれない。

一番下のLV4はギリギリリクルーターに対応していない中途半端なステータスの所為で、使われないことも多い。
主軸となるのはLV6とLV8で、前者は表側表示存在する限り魔法の効果を受けず、後者は魔法のカウンターが可能。

LV6は相手のモンスターを戦闘破壊すれば自動的に進化できるので、条件は達成しやすい。
攻撃力は2300とやや中途半端だが、魔法による除去は大半を受け付けないので、場持ちもそこそこいい。
なお、自分で発動した「レベル制限B地区」や「つまづき」も効かないので、LV6のみを使って相手を拘束しながら殴るテクニカルなデッキも存在した。

そしてLV8になると魔法カードの発動を任意で無効化するという極めて強力な効果となる。
コストも回数制限も全く無いため、このカードが1枚場にいるだけで魔法に対する強力な制限を設けることができる。

基本的に攻撃力で勝るLV8を切り札として運用するが、無効化の性質が違うので、弱点も変わってくる。
例えば、LV6は永続効果のため「超融合」に耐性があるが、逆にLV8はチェーンを組んで無効にするため「超融合」には無力。

かつては罠カードを無効化する「王宮のお触れ」とのコンボ、【お触れホルス】というデッキが猛威を振るった。
ただ、現在の環境ではモンスター効果での除去が主流なので一概に安心はできない。
また、アームド・ドラゴンと同様にダーク化(LV8)したり幻竜族のシンクロモンスター(LV6)になったりもしている。
あと神話上ではラーと同格とされているが、原作、アニメはともかくOCGでは効果的に間違いなくこっちの方が格上。

アニメGXにも登場しており、後攻1ターン目から上述の【お触れホルス】で融合を主体とする十代の戦略を封じ込めていた。


  • ミスティック・ソードマン(2→4→6)
進化条件:相手モンスターの戦闘破壊
効果:裏側守備表示モンスターの破壊

初期のLVモンスターの1種で地属性の戦士族モンスター。
全てのレベル時に通常召喚が可能であるが、LV4とLV6は裏側守備表示で出さなくてはいけないというデメリットがある。

固有効果は裏側守備表示のモンスターをステータスや効果に関わらず問答無用で破壊するというもの。守勢に回っている相手へのダメ押しに役立つ。
LV6にはそれに加え、破壊するカードを任意で相手のデッキトップに置くことができるというドローロック効果もある。

ただ、これらは飽くまでも「効果による破壊」なので進化条件である「戦闘による破壊」と噛み合ってないのがネックとなる。
ステータスもLV4は攻撃力1900とそこそこだが、LV6は2300とやや物足りない。
「レベルアップ!」を使うにも通常召喚では裏側守備表示で対象に出来ないため、特殊召喚を上手く駆使していきたい。
「太陽の書」や「ADチェンジャー」で無理やりリバースすることも一応は可能。

アニメGXやARC-Vにもカードイラストや看板などで登場している。


  • アルティメット・インセクト(1→3→5→7)
進化条件:自分スタンバイフェイズ時の生存
効果:相手モンスターの弱体化

初期のLVモンスターの1種で風属性の昆虫族モンスター。
全ての形態で通常召喚可能で召喚制限も存在しないが、固有効果は進化前のカードの効果での特殊召喚を行わないと適用されないという縛りがある。
尤も、それを見越してか進化条件は全て生存のみなのでリクルーターを使えば条件を満たすのはそこまで難しくも無い。
かつては「代打バッター」を使う光景もよく見られた。

固有効果でレベル×100ポイントの弱体化を相手モンスター全てに行うことができる。
特にLV7は弱体化効果も合わせて、最大で攻撃力3300までの相手モンスターを処理可能となる。
地味にLV1に魔法カード耐性があったりするが、リクルーターはLV3にも対応しているため、LV1が使われることはまず無い。

また、1400以下の攻撃力のモンスターを召喚時に破壊する王虎ワンフーと合わせた【アルティメット王虎】なるデッキもある。
デュエルターミナルのEXステージではインセクター羽蛾がこのカード群を主軸としたデッキを使う。


  • 暗黒のミミック(1→3)
進化条件:自分スタンバイフェイズ時の生存
効果:カードドロー

初期のLVモンスターの1種であるが、攻撃的な能力を持つ他のLVモンスターとは一風変わった効果を持つ。
LV1はスケルエンジェルやデコイチと同じリバース時にドローができるという効果。
LV3は戦闘破壊時に同じくドローであり、LV1の効果で召喚されていれば2枚のドローになる。
LV1、LV3共々低ステータス故に場に出すこと自体は簡単なのでドロー効果の発動自体は容易であろう。
ただ、リバース時と戦闘破壊時という具合に現在の高速環境ではドローのタイミングが受動的で遅いのが難点。
せっかく効果で進化させたLV3をバウンスだとか除外だとか効果破壊だとかされたら泣くしかない。
闇属性で悪魔族と、コスト要員として割り切ることもできることが多いのは救いか。


  • 魅惑の女王(アリュール・クィーン)(3→5→7)
進化条件:相手モンスター装備状態でスタンバイフェイズ時に生存
効果:相手モンスターの装備カード扱いでの奪取と戦闘破壊の身代わり

CYBERDARK IMPACTに収録されたLVモンスター。
上記カード群からやや遅れて登場した新たなLVモンスター。けど正直な話使いにくいの一言に尽きる

アルティメットインセクトと同様に全てのレベルで通常召喚可能、召喚制限無しだが、
自身の効果で進化しなければ固有効果が適用されない
つまり、レベル3から地道に進化していかないと単なるバニラモンスターでしかなくなってしまう。

しかも、その効果も手間に見合っているとは言い難い。
相手モンスターを装備カードにするというサクリファイスと同じでなかなかに嫌らしい効果に思えるが
ステータスの上昇などは無く、付属されるのは戦闘破壊耐性だけ、おまけにLV3とLV5は自分のレベル以下の表側表示モンスター限定である。
ステータスもLV7でようやく攻守1500と貧弱極まりなく、戦闘破壊から守るだけでも一苦労である。

おまけに戦闘以外の除去手段が氾濫している現環境で、悠々とモンスターを奪いながら進化のタイミングを待っている暇など無いに等しい。
これだけ苦労しても最後のLV7自体が劣化サクリファイスなため、似たような効果を求めるなら最初からサクリファイスを使った方が手っ取り早い。
ぶっちゃけこれなら固有効果は「レベルアップ!」や通常召喚に対応しても良かった気がする。正にどうしてこうなった。

LV7は効果を捨てるなら低ステータスのためリクルート対応のレベル7魔法使い族としての見どころはある。
ただ、今では「ガガガマジシャン」がいるので、素材として使うのも厳しいか。

あまりの使いづらさから、これと「漆黒の魔王」はDUELIST EDITION Volume 1での再録からカテゴリごとハブられてしまった。無念。

…しかし時は流れアニメ遊戯王VRAINSにてSOLテクノロジー最高幹部・クイーンがなんと「魅惑の女王」を使用。ただし、「魅惑の女王」ではなく「アリュール・クイーン」指定のカテゴリとなっている。
相手が相手だった為に惜しくも負けてしまったが、
  • 「アリュール・クイーン」の攻守を500アップし、メインフェイズにレベルアップ可能に
  • 「アリュール・クイーン」が場に出たら同名モンスター(=同レベルの「アリュール・クイーン」)を”相手フィールドに”特殊召喚
するフィールド魔法《魅惑の宮殿(アリュール・パレス)》と
  • 「アリュール・クイーン」の攻撃力を自身の効果で装備したモンスターの攻撃力分強化
  • 「アリュール・クイーン」が場にいる限り相手に攻撃強制&攻撃対象をこちらが指定
  • 1ターンに1度、「アリュール・クイーン」が装備したモンスターを墓地に送る事で墓地の「アリュール・クイーン」を可能な限り蘇生
する永続魔法《魅惑の舞(アリュール・ダンス)
と言うまるでOCG化を見越してるかの如く絶妙な調整をされた弱点を悉く叩き潰す専用サポートで、
《魅惑の女王》を4体も並べた上に、リンクモンスターである《金色の魅惑の女王(ゴールデン・アリュール・クイーン)》まで出すと言うファンサービスを披露してくれた。
サポートカードの効果的に「《魅惑の女王》が《魅惑の女王》を誘惑する」と言う大変百合百合しい絵面になっていたと思われるが、肝心の展開は省略されてしまったのが悔やまれる


  • 漆黒の魔王(ダーク・ルシアス)(4→6→8)
進化条件:モンスターの戦闘破壊→自身の効果で相手モンスターの効果無効
効果:戦闘破壊したモンスターの効果無効化

こちらもCYBERDARK IMPACTに収録されたLVモンスター。
魅惑の女王と同じく遅れて登場したLVモンスター。かの有名な変態戦士のなれの果ての一つとされている。

やはり「魅惑の女王」と同じく召喚制限はないものの、固有効果の適用は自身の効果で進化した時のみとなっている。
つまり、通常召喚や特殊召喚は自由にできるが、自身の効果でレベルを上げなければバニラ同然である
固有効果そのものはハ・デス……というより関連の深い装備カードのバオウのそれと全く同一で、
LV8では更に無効化して破壊した相手モンスターをそのまま除外するという効果も追加される。

LV8まで進化しきれればそこそこ強力かもしれないが、進化条件に戦闘が必須なのにLV4、LV6共にステータスが貧弱で
進化させた手間に見合った効果なのかと問われればかなり微妙な所である。

ついでに言えばLV6の進化条件の「この効果で相手モンスターの効果を無効化した」の表記がクセモノ。
「クリッター」などは分かりやすいが、これが「切り込み隊長」のような戦闘で破壊されることと全く無関係な効果を持つモンスターを破壊した場合、どうなるのかという疑問があった。
何と、そのような場合に進化できるかという裁定が長らく調整中であり、まともな運用ができなかった。
よって、確実にレベルを上げるためには裁定が出ているモンスターを自分で送りつける必要があるというとんでもなく面倒な状態になっていたのである。

2016年8月、発売から10年を経てようやく裁定がまとまり、
「効果モンスター」「デュアルモンスター」「効果外テキストのみを持つ効果モンスター」については、いずれも戦闘破壊できればレベルアップできるようになった。

よかったなルシアス!!それでも使いづらいことには変わりないが……
ちなみにコイツのLV8の効果は「戦闘破壊したモンスターの効果を無効にし、除外する」というものだが、実はこれについて「除外したモンスターには無効化が適用されない」という意味不明な裁定が下っている。
つまりハ・デスなどと異なり、「破壊された」ことだけがトリガーとなる効果(見習い魔術師など)は防げず、自分の強みを自分で潰すというわけのわからんモンスターと化している。

CYBERDARK IMPACTに収録されたLVモンスターは軒並み性能が残念であり、しかも最終形態がウルレアであることから評価を下げる要因になっている。
「レベルアップ!」を使うと効果が適用されず、自身の効果で最初のレベルから進化し続けないといけない厳しい条件の割に、進化過程が貧弱で最終形態が手間の割に合わない。


進化条件:進化する翼の効果
効果:リリースで相手の表側攻撃表示モンスター全破壊と総攻撃力分の効果ダメージ

LVモンスターの中でもかなり特殊な立ち位置のモンスターだが一応記載。
他のモンスターとは違い、速攻魔法カード『進化する翼』の効果のみでハネクリボーを進化させることができる。
ステータスは全く変わらないものの、リリースでミラフォ&バーンダメージとなかなかに派手な効果を持っている。
ただ、『進化する翼』のコストがハネクリボーに手札2枚と非常に重く、LV10の効果発動タイミングもバトルフェイズ限定。
相手バトルフェイズ時以外に進化させたところで何の役にもたたないという、使い所がかなり限られているカードでもある。

後に更なる形態としてハネクリボーLV9というカードも登場しているが、LVモンスターとしての関連性はほぼ皆無と言っていい。
一応、後述のレベルダウンの効果で文字通りLV10を戻してLV9を特殊召喚するという芸当も可能ではあるが。

アニメGXでは主人公の十代が使用。万丈目との2回目のデュエルで登場して以降、度々デュエルで登場している。
LV9の方は漫画版が初出であり、LV10もやはり万丈目とのデュエルで使用されている。


  • マスクド・ナイト(3→5→7)
進化条件:スタンバイフェイズ時の生存
効果:自分メインフェイズ時のバーン効果。

アニメオリジナルのLVモンスターで未OCG。5D'sに登場。
LV3で400ポイント、LV5で1000ポイント、LV7で1500ポイントのダメージを与える効果を持つ戦士族モンスター。
なおLV7以外は効果使用後は攻撃できないデメリットがある。
LV7で攻撃力2900と、当時の環境を考えるにゴヨウラインを突破できる攻撃力は魅力的であった。

使用したキャラが一回きりの使い捨てとは言え、LVモンスターファンの間では今でもOCG化が望まれているシリーズだろう。


◆関連カード
  • レベルアップ!
一部を除いてレベルモンスターを使用するデッキにおいてはかなり重要となるカード。
文字通りLVモンスターをそれぞれの固有進化条件を無視してレベルアップさせることができる。
正確にはLVモンスター1体を墓地へ送り、テキストに記載されている別のLVモンスターを召喚条件を無視して特殊召喚するという効果。
発動の際に墓地に送るのはコスト扱いなので、ホルスの黒炎竜LV6にも問題なく使用できる。

面倒な条件をすっ飛ばしていきなり強力なモンスターを出せるのはなかなか強力。
ただし、自身の効果でレベルを上げないと効果が適用されない「アルティメット・インセクト」との相性はイマイチ。
また、ホルスLV8などのような通常召喚できないモンスターの場合、蘇生制限を満たせない点に注意。

何気にテキストの関係上、上位モンスターにこれを発動させて下位のモンスターを特殊召喚するという真逆のこともできてしまったりする。
尤も、それをやるなら後述の速攻魔法である「レベルダウン!?」を使えばいいだけのことなのだが。


  • レベル調整
LVモンスター用の蘇生カード。上位LVモンスターであろうと召喚条件を無視して墓地から蘇らせることが可能と一見すれば使えそうに見える。
が、代償として相手に2枚ものカードをドローさせてしまう他、蘇生ターンは対象モンスターが攻撃不可&効果も適用されないという非常に重たいデメリットがある。
昨今の環境で相手にカードを2枚も引かせた上に、蘇生ターンは何もできないも同然では返しのターンにすぐに処理されてしまうことの方が多い。
ただそれでも、ホルスの黒炎竜LV8のように相手ターンでも十分に効果を活かせるモンスターなら使い道が無くも無いが。
挙げ句、召喚条件は無視できるのに蘇生制限には容赦なく引っかかるという裁定になっており、

LVモンスターごとの固有効果で特殊召喚された後以外で墓地にいる、例えばデッキや手札から直接墓地送りとなったものや
レベルアップ!の効果で進化させたモンスターを蘇生することはできない。
まるで意味がわからんぞ!? と、思ったそこの貴方、これが俗に言う遊戯王ではよくあることというやつです。


  • レベルダウン!?
レベルアップとは逆にLVモンスター1体をデッキに戻して下位のLVモンスターを召喚条件を無視して墓地から呼び出す速攻魔法。
速攻魔法ということを活かし、相手の除去カードにチェーンしての発動や、バトルフェイズ時の追撃などで使用される。
ただ、レベル調整と同じくやっぱり蘇生制限には引っかかってしまうので注意。


  • 四次元の墓
墓地に存在するLVモンスター2体をデッキに戻してシャッフルするという効果。
おそらく蘇生できない最終形態を再利用するためのカードだろう。
戻すだけでドローとかは出来ないので、これ単体を使うだけではディスアドでしかない。
「貪欲な壺」や「貪欲な瓶」、そうでなくともほぼ同じ効果で範囲も広い「無欲な壺」でおk。


  • ホルスのしもべ
コイツが場にいるとホルスの黒炎竜に対象を取る魔法・罠・モンスター効果の耐性をつけることができる。
ただ、コイツ自身のステータスは正義の味方以下な上に何の耐性も持ってないので、維持してまで必要かと言われれば微妙。
そもそもLV6以上ならホルス自身に強力な魔法耐性があるので、【お触れホルス】などでは殆ど死に技能である。


  • 女王親衛隊
魅惑の女王を攻撃対象にすることを封じる怪しいマスクの集団。
ただ、やっぱりステータスが一般的な下級アタッカー以下で耐性も無いのであっさり処理されることが多い。
女王本体ですら非常に使いにくいのにそのサポートですらこの体たらくである。

それにしてもあのポンコツな女王様を護衛しているとは相当な好き者である。
彼女の魅力の虜になってしまったのだろう。


召喚時にサイレント・ソードマンLv3かサイレント・マジシャンLv4をサーチするソードマン&マジシャンのサポートカード。
…のつもりだったのだろうが、
そもそも場に直接出してさっさとレベルを上げたい下位種を召喚権を使ってまで手札に呼ぶと言う致命的なズレっぷり。
さらに少し前に登場した強力な「沈黙」シリーズをサーチ出来ず、天使族の為「沈黙」シリーズの召喚コストにも使えないと言う有様。
自分モンスター1体のみを対象とした魔法の無効化と戦闘もしくは相手の効果で破壊された時に墓地の光属性Lvモンスターサルベージ効果もあるが対応範囲が狭すぎて微妙。
と言ったポンコツ具合と美麗なイラストから残念美人呼ばわりされる始末。

これ程メリット効果を詰め込んだにも関わらずここまで弱く出来るのはある意味凄いとも言われている。



追記・修正はLVをアップしてからお願いします。

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