DRAGONBALL EVOLUTION

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DRAGONBALL EVOLUTION - (2019/04/14 (日) 07:15:45) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2015/07/05 Sun 21:23:15
更新日:2024/03/11 Mon 21:17:46
所要時間:約 10 分で読めます





その1. 伝説は、現実のものとなる。

その2. 今まで見たことのない「ドラゴンボール」が待っている!

別次元の「ドラゴンボール」を目撃せよ。




『DRAGONBALL EVOLUTION』とは、2009年に日本の人気漫画『ドラゴンボール』を原作として、
アメリカ合衆国で実写化された映画作品。

概要

配給元は設立70年を越え、数多くの名作を世に提供してきた20世紀フォックス。
監督はパニック映画『ファイナル・デスティネーション』で成功を収めたジェームズ・ウォンが起用され、プロデューサーには『少林サッカー』で脚光を浴びたチャウ・シンチーが参加。
さらに製作総指揮を原作者である鳥山明が執ることになり、製作費1億ドルの大作映画として製作されることが明らかとされた。
完成度を高めるため、2008年8月に予定していた全米公開を半年以上延期するなど、製作陣の本気が伺える作品となっている。

日本では全米公開に先駆けて、2009年3月13日に公開された。
主題歌は浜崎あゆみの「Rule」。



ストーリー

7つ集めるとどんな願いも叶えてくれるというドラゴンボール
ある日、何者かに殺された祖父の遺言に従い、主人公・孫悟空はドラゴンボールを探す旅に出る。
旅の途中で出会ったブルマヤムチャ亀仙人と共に修行し、悪の権化ピッコロ大魔王を打倒するべく、悟空が立つ。



カァ~メェ~ハァ~メェ~波ァアーーーーーーッ



  • 登場人物
孫悟空(演:ジャスティン・チャットウィン/吹替:山口勝平
主人公。高校三年生。学校では目立たない落ちこぼれでいじめられっ子。
ピッコロに殺された祖父の仇を討つため、ドラゴンボールを探す旅に出る。

チチ(演:ジェイミー・チャン/吹替:小清水亜美
ヒロインその1。悟空の同級生で高校のアイドル
修行中に悟空とアーンな展開になる。

ブルマ・ブリーフ(演:エミー・ロッサム/吹替:平野綾
ヒロインその2。20代のインテリ科学者。ドラゴンレーダーでドラゴンボールを探している。
エロカワイイ。その一言に尽きる。原作にはないファミリーネームが追加。つーかこれ親父の名前じゃん

亀仙人(演:チョウ・ユンファ/吹替:磯部勉)
悟空の師。サングラスを掛けずスキンヘッドでもなく髭も生やしていないただの中年のオッサン。悟空に「かめはめ波」を伝授する。

ヤムチャ(演・パク・ヒュジョン/吹替:江川央生)
砂漠に住む盗賊。悟空らを襲って荷物を奪おうとするが、その力にビビって仲間になる。
何気に役回りが原作と最も似ているといっても過言ではない。

ピッコロ大魔王(演:ジェームズ・マースターズ/吹替:大塚芳忠
本作の悪役。2000年ぶりに復活した魔族で、はるか昔に地球にやってきたナメック星人。
ドラゴンボールを集めて世界征服を企んでいる。

マイ(演:田村英里子/吹替:甲斐田裕子
ピッコロ大魔王の部下。変身能力を有する冷酷な女武闘家。厚化粧。





脚本やキャラクター造りは原作者としては「え?」って感じはありますが、
監督さんや俳優の皆さん、スタッフなど、現場は超優秀な人達ばかりです。
ボクやファンの皆さんは別次元の『新ドラゴンボール』として鑑賞するのが正解かもしれません。
もしかしたら現場のパワーで大傑作になっているかもしれません
おおいに期待しています!!

(原作者:鳥山明氏のコメントより)


追記・修正は映画を見てからお願いします。












某日、カプセルコーポレーション――――


ベジータ「よし、今日のトレーニングはこのくらいにしておくか…」

ベジータ「ん?なんだこれは?ドラゴンボール…エボリューション?」

ベジータ「む、この中央に映っている男は…カカロットか?なんだかまるで似ていない気がするが」

ベジータ「フン、どうやら俺たちの戦いの記録を、どこかの誰かが撮影して映画にしたってところか。面白そうだな」

ベジータ「それじゃあ早速観てやるとするか。どれ…」











「・・・・・・!?な、なんだこれは・・・・・・!?」







※注意!以降ネタバレが含まれます!!!!






概要(真)

「制作総指揮に鳥山明を迎えての製作」と銘打った本作だが、実際は20世紀フォックス側が製作の主導権をほぼ握っており、鳥山氏の意見が反映されることはほとんどなかった。
公開当初こそ、上述のような応援コメントを寄せているものの、後に自身が本当の意味で製作総指揮を執った映画『神と神』公開時のインタビューでは、映画製作当時について真逆のコメントをしている。
さらに『神と神』の出来具合と比較して、かなり辛辣に本作を批判している。
鳥山氏がここまで激しく批判するという行為は、非常に珍しいことである。

一説には、鳥山先生は『EVO』以前のDB映画に関しては「ちゃんと面白かった+ブロリーとかの映画初出キャラがカッコよかった」のでほとんど現場に任せていたが、
『EVO』の出来を知りそのスタンスを改め、『神と神』『復活のF』の製作総指揮をやることを決意したとも(真相は不明)。
何はともあれ『神と神』『復活のF』、あと映画ではないが『』『超』などの比較対象が出てしまったのも今作の酷評に拍車をかけているだろう。

さらにプロデューサーとして招かれたはずのチャウ・シンチーも実際に自分の意見が殆ど採用されなかったことに不満を抱き、試写会をボイコットするまでに発展している。
後に同氏は日本の『ドラゴンボール』から影響を受けて映画『西遊記~はじまりのはじまり~(原題:西遊 降魔篇)』を製作しており、こちらは鳥山氏からも「銀河系最強のおもしろさ!!」と絶賛されている。

また、広報開始当初は1億ドルの製作費をかけていると豪語していたが、実際はその半分にも満たない約4500万ドル(日本円で約40億円)で収まった。
別に特別に低予算というわけではない。日本で対抗馬として製作された実写映画『ヤッターマン』の製作費だって20億円、しかもそれでいつものノリを完全再現+当時やってたリメイクアニメとタイアップ+アニメ版の声優さんが何人かカメオ出演*1というファンも喜んだ出来だったのだ。



原作との相違点

まず、舞台設定の「悟空とチチがハイスクールの同級生で悟空は本当の力を隠して生活している」という設定は、原作の孫悟飯ビーデルの設定そのものである。
原作の山奥で野性的な暮らしをしていた悟空を知るファンからすると、この展開はまず想像もしていなかっただろう。

また、大猿になった悟空に誤って殺されるのは、原作では養父の孫悟飯だったが、本作では亀仙人になっている。
ちなみに仙人なのに甲羅を背負ってないしも持っていない。(このスタンスは初期の頃だけであり、原作のピッコロ大魔王編では普通の服装である)
挙句の果てに、プロモーションPVのキャラ紹介でも、英名は「ROSHI(老師)」となっている。ただ原作でも武天老師と呼ばれることもあり制作者側がこちらを採用した可能性もある。
ちなみに悟空に尻尾も生えてない

で、当の祖父ちゃんもちゃっかり登場するが、冒頭でドラゴンボールを狙うピッコロ一味により殺される。
その時に彼を殺したのがマイ
原作ではピッコロに利用されるだけされてポイされたピラフ一味の彼女が、何故いきなりピッコロの部下になっているのか、首を傾げた方も多いだろう。
ちなみに設定ではピッコロの部下で最も有能らしいが、純粋な戦闘能力はチチより低い
原作におけるマイのボスであるピラフ、同僚のシュウは出てこない。

そしてピッコロ大魔王。
何故か当初からナメック星人という呼称が悟空側にも知られていた
原作ではサイヤ人編の途中までピッコロ本人ですら知らないことだったはずなのに・・・。
元の面影は禿頭にとんがった耳と緑の体色のみ残っており、他は全て削除
どういうことなの・・・


その他、登場人物が悟空やチチも含め全員標準語で喋ったり、
かめはめ波で心臓マッサージしたりと色々ツッコミどころが満載となっている。




各国での評価

前述した通り、全米公開に先駆けてまず原作出身国である日本で公開された。
2009年3月11日に日本武道館でプレミアム上映会が行われ、お笑い芸人の次長課長が司会を務めた。
しかしその内容が明らかになると一気に客足は遠のき、公開三日目にして興行収入は3億円。最終的には9億円足らずで打ち止めとなった。
対抗馬として公開された『ヤッターマン』には大きく差をつけられ、最終的に20億円の収入差をつけられている。
当初の予定公開期間は約2か月だったが、最初の1か月目にして早くも公開を終了する映画館も後を絶たなかった。

翌日には中国でも公開されたが、興行収入はまずまずであった。

そして本場のアメリカでも4月10日より公開されたが、日本での不振が大きく響いたのか、試写会やプレスなどは一切行われなかった。
実際に本編を見た原作を知る大人のファンや批評家からは多くの批判が殺到し、製作サイドもこれに反論するという一触即発の状態となる。
最終的な売上は1000万ドルにも満たない惨状となってしまい、公開前の批判を避けようとしたのが裏目に出る結果となった。

日本では本作が原因で、デビルマンのころから度々言われていた「漫画原作の実写化は地雷」という偏見を確固たるものにしてしまった。



余談

日本で公開された一週間後には、バンナムから同作をモチーフにした格ゲーが売り出された。

また、映画は3部作として製作される構想となっており、悟飯やベジータトランクスの登場も見込まれていた。
しかし本作が不振に終わった後、その話題はぷっつりと途切れている。
ちなみに続編では冒頭で悟空が死ぬストーリーだったらしい。


主役を演じたジャスティン・チャットウィンは、映画公開後様々な場所でマスコミから「かめはめ波」のポーズをやってほしいとせがまれたが、結局一度としてその要望に応えたことはなかった。

また、脚本を手掛けたベン・ラムジーは、本作公開後から7年後の2016年にファンに対して謝罪している。





脚本やキャラクター造りは原作者としては『え?』って感じはありますが、
監督さんや俳優の皆さん、スタッフなど、アニヲタWikiは超優秀な人達ばかりです。
ボクやファンの皆さんは別次元の『新ドラゴンボール』として鑑賞するのが正解かもしれません。
もしかしたら追記・修正のパワーで大傑作になっているかもしれませんよ!
おおいに期待しています!!


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