SCP-1264

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SCP-1264 - (2019/02/22 (金) 18:31:41) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2015/08/15 (Sat) 22:20:11
更新日:2023/09/14 Thu 00:51:39
所要時間:約 7 分で読めます





海底のゴミ漁り達は「ゴミを増やすゴミ」なるものの存在を知ると、早速回収に出向いた。



SCP-1264-1(低いぼこぼこという雑音)

CMS-3アンノウンへ、貴艦は再浮上せよ、さもなくば撃沈す。復唱どうぞ【Unknown contact, you are ordered to resurface or be destroyed. Do you copy?】

SCP-1264-1(ぼこぼこという音が続く)

CMS-3アンノウンへ、再浮上せよ。さもなくば撃沈す。復唱どうぞ【Unknown contact, resurface or be destroyed. Do you copy?】

SCP-1264-1(ぼこぼこという音が止み、低い音声が聞こえる) ..シシシンニュウシャ...シタガッテホシイカ.... ...リョウカイ...【…the…interlopersss…want my…compliance… …granted…】

CMS-3アンノウンへ、再浮上まで2分猶予を与える。これは最後通告である。復唱どうぞ【Unknown contact, you have 2 minutes to resurface. This is an ultimatum. Do you copy】

SCP-1264-1(ぼこぼこという音)...リョウカイ...【…yessss…】

CMS-3アンノウンへ、応答せよ【Unknown contact, respond.】

SCP-1264-1(後方で大きな衝撃音)....サササイフジョウ...ヨウイ...【…preparing to…ressssurface…】
SCP-1264-1【…drown…with me…】









ワ  レ  ト  ト  モ  ニ  シ  ズ  メ










SCP-1264 Resurrected Wreckage(よみがえった残骸)とは、怪異創作コミュニティサイト「SCP Foundation」に登場するオブジェクト。
オブジェクトクラス はKeter。

基本的に財団内部組織によって何らかの処理が行われる事が多い中、米海軍と合同で作戦行動が行われた珍しいSCPでもある。
南太平洋の水深75m、南緯48度52.6分 西経123度23.6分、所謂「ネモ船長の点*1」にて10ktの錨8組で保持され、
海軍の450個にも及ぶ接触機雷が20m間隔で上下に配置されており、
更に財団所属の機動部隊リモマ-6(通称:ディープフィーダー)がアンカーとチェーンの保持点検のためにリモート式潜水艦で隔月検査を行っている。
封じ込めている海域を民間人が航行する場合、航路を変更させるなどの措置を取っている。
封じ込め措置以来の活動記録はないが、工学的に見てSCP-1264自身の圧壊深度より深い深海において未だに浮力を残したまま存在している。

封じ込め以前には複数の民間船や軍艦を撃沈しており、水上に生存者がいた場合は漁網を投げつけて引きずり込み、
財団のリカバリーチームによる潜水艇を用いた調査の限りでは遺体すら発見されていない。
ガラクタとしてSCP-1264の一部に成り果てたか、或いは後述の1264-Aとなってしまったという説が濃厚だが、真実は定かでない。
その後、2000年代に機動部隊タウ-11(通称:缶切り)の長期的な努力によって弱められた状態で武装護衛下で曳航、ネモ船長の点で封じ込めが行われた。

SCP-1264は一度遺棄された有機分泌液や戦艦によって接着された漂流物やガラクタなどの集合体であり、「乗組員」と思われる生物(以下、1264-A)によって維持されている。
容姿そのものは米海軍の標準潜水服と一致。Mk5潜水ヘルメットとウェイトブーツを装備し、また頭部のない人型でナマコに酷似している。
長さ90mほどの動脈コードでSCP-1264に繋がっており、SCP-1264の電装品類に深い理解を示している事が確認されており、
頑丈かつ鈍重で自我を持たず、手袋を通して防水シール剤・結合剤・充填剤・セメントとして機能する分泌液を出す特徴がある。
また、SCP-1264に備えられた武装の運用も1264-Aによって行われているようである。
武装は艦砲や魚雷、対空砲や爆雷だがその大半が動かすのに必要な資源不足により機能不全に陥っており、平時は潜水艇として活動しているが、
その水上速度は最大31ノット(時速57.412km/h)と異常に速い。

また、SCP-1264-1(以下1264-1)と呼称される存在がSCP-1264及び1264-Aを統括している事が1264-Aの動脈コードから判明しており、それは海戦においては巧妙な戦術家である事が証明されており、ELF無線通信(極極極超長波通信)を用いて通信を行った事がある。
1264-1は1264-Aの集合意識であるが、あくまでも動脈コードを物的証拠として判明していることでしかなく、その外見的特徴等は判明していない。



このSCPの事が問題視され始めたのは1959年1月30日。
SCP-1264がグリーンランド・フェアウェル岬の南56km、MSハンス・ヘッドトフト号が処女航海で沈没した際に最初の目撃報告が行われたが、生存者はいなかった。
その後1999年5月11日。ハワイ・カウアイ島沿岸北15km地点にてクルーズ船がSCP-1264によって攻撃されたため、
機動部隊タウ-11に交戦許可が降りペガサス級水中翼ミサイル艇5隻(PHM-7~11)及びジュリエット級潜水艦(CMS-3)を伴い米海兵隊第09司令部から出撃。
ハープーンミサイル発射命令まで待機していたが、PHM隊到着直時にクルーズ船が砲撃を受け左舷の破損部位から浸水。
海上にいた生存者をSCP-1264が漁網によって収容を試みた際にタウ-11率いるPHM隊と本格的に交戦開始。
ハープーンミサイル2発の直撃を含めた艦砲射撃を受けた後、PHM-7・9に魚雷を発射したSCP-1264は転覆したクルーズ船に近距離砲撃を行い撃沈。
PHM-7及び9は魚雷の回避に成功したものの、残った生存者を回収して2秒で潜行。
CMS-3が追撃したが程なくロストしてしまい、それより前に交わされた通信が冒頭の文章である。その通信の最中、再浮上要請に応えた1264-1が再浮上した際にPHM3隻が破壊された。
現場に残ったPHMは生存者の収容を試みるが乗員乗客合わせて215名の内生存者は19名のみであった。
生存者は聴取を受けた後記憶処理を施して米海軍へ引き渡され、この惨事にも「エンジン炎上による沈没であり、乗員のほとんどが死亡した」というカバーストーリーが適用され、嫌疑を避ける目的でこのカバーストーリーが適用された事故の調査も行われた。
その後、6月8日にはインド洋で漁船に目撃され、ハープーンミサイル等によって与えた損傷も回復している事が判明。
タウ-11への追加武装等の追加支出が承認され、長きに渡る活動で封じ込められたのである。



最後に、1つの情報を開示しよう。
このSCP-1264を構成している艦船類についてである。このSCPを構成しているのは…―



レキシントン級空母「サラトガ
長門型戦艦一番艦「長門
アドミラル・ヒッパー級重巡洋艦3番艦「プリンツ・オイゲン
マハン級駆逐艦「ラムソン
バラオ級潜水艦「アポゴン
給油艦多数



ビキニ環礁における原爆実験「クロスロード作戦」で標的となった艦船である。
全て艦橋が取り払われており、中枢は複数のジブクレーンを備えた空母で構成され、全体の12%を占めるガラクタ類は「繋ぎ」として接着剤代わりに使われているだけである。
何れの艦も「エイブル」「ベーカー」による原爆実験で公的に沈没等の認定が下された艦だが、僅かな腐食や損傷等があるのみであり、関連する公的な報告書とは矛盾が生じている。原爆実験後、米軍はこれらの艦船が文字通りロストしている事に気付き隠蔽するべくダミー船を建造・沈没させた経緯を持つ。
また上記5隻と給油艦を除いた、クロスロード作戦において沈没した戦艦「アーカンソー」以下他艦船がSCP-1264の一部となっているのかは不明。
身を以て原爆を否定した古兵達の亡骸を利用する1264-1の真意は、未だ定かではない……



追記・修正はハープーンミサイルを発射しながらお願いします。


CC BY-SA 3.0に基づく表示

SCP-1264 - Resurrected Wreckage
by LurkD
http://www.scp-wiki.net/scp-1246
http://ja.scp-wiki.net/scp-1246

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