PSYフレーム(遊戯王OCG)

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PSYフレーム(遊戯王OCG) - (2018/03/31 (土) 16:02:28) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2015/08/31 (月) 22:18:25
更新日:2024/04/17 Wed 20:37:01
所要時間:約 13 分で読めます




☆概要☆

PSY(サイ)フレームとは遊戯王OCGに登場したカテゴリである。
全員がサイキック族・光属性であり、チューナーモンスターは共通して「通常召喚できず、自分のフィールドにモンスターが存在しない時のみ、相手の行動に応じて特殊召喚される」効果を持つ。
しかもこの時、自身だけでなく手札・デッキ・墓地から『PSYフレーム・ドライバー』も一緒に呼び出し、かつ何かしらの追加効果を発動する。
自分を捨てるのではなく、自分を特殊召喚できる宣告者、と言えばわかりやすいだろうか。

シンクロ召喚に特化したテーマであると同時に、9期屈指の過労死テーマでもある。


☆所属カード☆

◇チューナーモンスター

共通して、カウンター効果を使用する場合には「PSY(サイ)フレーム・ドライバー」の特殊召喚が条件になる。

PSY(サイ)フレームギア・α(アルファ)
特殊召喚・チューナー・効果モンスター
星1/光属性/サイキック族/攻 500/守 0
このカードは通常召喚できず、カードの効果でのみ特殊召喚できる。
(1):自分フィールドにモンスターが存在せず、相手がモンスターを召喚・特殊召喚した時に発動できる。
手札のこのカードと自分の手札・デッキ・墓地の「PSYフレーム・ドライバー」1体を選んで特殊召喚し、
デッキから「PSYフレームギア・α」以外の「PSYフレーム」カード1枚を手札に加える。
この効果で特殊召喚したモンスターは全てエンドフェイズに除外される。

もっとも特殊召喚が容易なPSYフレームギア。
他のギアと違って相手のカードこそ破壊できないが、サーチするカードは同名カード以外なら何でもよいので戦局を左右しやすい。
初手で『PSYフレーム・サーキット』を手札に呼び込むの役割が一番多いか。


PSY(サイ)フレームギア・β(ベータ)
特殊召喚・チューナー・効果モンスター
星1/光属性/サイキック族/攻 700/守 0
このカードは通常召喚できず、カードの効果でのみ特殊召喚できる。
(1):自分フィールドにモンスターが存在せず、相手モンスターの攻撃宣言時に発動できる。
手札のこのカードと自分の手札・デッキ・墓地の「PSYフレーム・ドライバー」1体を選んで特殊召喚し、
その攻撃モンスターを破壊する。その後、バトルフェイズを終了する。
この効果で特殊召喚したモンスターは全てエンドフェイズに除外される。

バトルフェーダーに近い効果を持つカード。
フィールドが空きやすいPSYフレームでは特に優先度が高い。


PSY(サイ)フレームギア・γ(ガンマ)
特殊召喚・チューナー・効果モンスター
星2/光属性/サイキック族/攻1000/守 0
このカードは通常召喚できず、カードの効果でのみ特殊召喚できる。
(1):自分フィールドにモンスターが存在せず、相手モンスターの効果が発動した時に発動できる。
手札のこのカードと自分の手札・デッキ・墓地の「PSYフレーム・ドライバー」1体を選んで特殊召喚し、その発動を無効にし破壊する。
この効果で特殊召喚したモンスターは全てエンドフェイズに除外される。

モンスター効果へのカウンターとなるカード。
特に、エクストラデッキの強力モンスターに使われる。


PSY(サイ)フレームギア・δ(デルタ)
特殊召喚・チューナー・効果モンスター
星2/光属性/サイキック族/攻1200/守 0
このカードは通常召喚できず、カードの効果でのみ特殊召喚できる。
(1):自分フィールドにモンスターが存在せず、相手の魔法カードが発動した時に発動できる。
手札のこのカードと自分の手札・デッキ・墓地の「PSYフレーム・ドライバー」1体を選んで特殊召喚し、その発動を無効にし破壊する。
この効果で特殊召喚したモンスターは全てエンドフェイズに除外される。

魔法カードへのメタ効果を持つ。
ガラ空きのフィールドを守る罠カードの維持に使われる。


PSY(サイ)フレームギア・ε(イプシロン)
特殊召喚・チューナー・効果モンスター
星2/光属性/サイキック族/攻1500/守 0
このカードは通常召喚できず、カードの効果でのみ特殊召喚できる。
(1):自分フィールドにモンスターが存在せず、相手の罠カードが発動した時に発動できる。
手札のこのカードと自分の手札・デッキ・墓地の「PSYフレーム・ドライバー」1体を選んで特殊召喚し、その発動を無効にし破壊する。
この効果で特殊召喚したモンスターは全てエンドフェイズに除外される。

罠カードへのメタ効果を持つカード。
他のPSYフレームギアと比較して、自分のターンに出す機会が多い。


◇非チューナーモンスター


PSY(サイ)フレーム・ドライバー
通常モンスター
星6/光属性/サイキック族/攻2500/守 0
電撃を操るサイキック戦士。自律型増幅器「PSYフレーム」を駆り、
セキュリティ・フォースに強襲を仕掛ける。その姿は、正に電光石火の如し。

一般PSYフレームのなかで唯一のバニラ非チューナー。
通常モンスター・守備力ゼロという点を除けば特筆すべき特徴はないが、
PSYフレームギアの効果で、シンクロ素材にしようが、破壊されようが、バウンスされようが、
何度でも、なんどでも、な・ん・ど・で・も駆り出される過労死要員。
このカード自体の強さよりも、このカードの存在そのものがカウンターのトリガーとなることや、
多彩なサポートの受け皿になるという点でキーカード。
ただし、サーキットをサーチする手段が充実したり、除外サイキック関連カードの枚数次第では、特殊召喚の容易さから2枚でも事足りたりする。
一方で、3積みすれば手札に来る確率も増えてしまうが、サーキットが引けなかったり破壊されたりした場合の
PSYフレームギア・αによるサーチ効果によるサーキットの補充や、サーキット(2)の効果による攻撃力の強化に、安心して浪費できる。
デッキのバランスにもよるが、キーカードでありながら、投入枚数が悩ましいカードでもある。

召喚師ライズベルトと並び、希少なサイキック族の通常モンスターである。
ちなみにおもちゃ箱の効果に対応するモンスターでは最高打点。


PSY(サイ)フレーム・マルチスレッダー
効果モンスター
星6/光属性/サイキック族/攻 0/守2500
「PSYフレーム・マルチスレッダー」の③の効果は1ターンに1度しか使用できない。
①:このカードは手札・墓地に存在する限り、「PSYフレーム・ドライバー」として扱う。
②:自分フィールドの「PSYフレーム」カードが戦闘・効果で破壊される場合、代わりに手札のこのカードを捨てる事ができる。
③:このカードが墓地に存在し、自分フィールドに「PSYフレーム」チューナーが特殊召喚された場合に発動できる。このカードを墓地から特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したこのカードは、フィールドから離れた場合に除外される。

INOVにて登場する新たな非チューナーのPSYフレーム。
緊急テレポート等でギア達を特殊召喚すれば自己再生してシンクロの準備が整うなど自ターンに能動的に動き易くなるだけでなく、
手札・墓地に存在する限り「PSYフレーム・ドライバー」になる為、ドライバーが上級バニラであるが故の手札事故やドライバーを使い切ってしまって動けなくなる事を防いだり、
身代わり効果で戦術の要であるサーキットを守れたりする為かなり戦術が安定する。

ただし、デッキにいる間はドライバー扱いにならない為、マルチスレッダーを引けなかった事を考えてドライバーも入れておく事が推奨される。
不安定だった戦術を補強しつつ、ドライバーの立場を奪わない良調整とも言える。


◇シンクロモンスター

現在、既存のカードは共通して墓地からエクストラへの帰還能力を持つ。
そしてドライバーと一緒に過労死し続ける
また、各自が特定の条件下でフィールドを離脱する効果を持ち、
これでフィールドを空けた隙に別のシンクロモンスターを出すのが、自力で上級を並べる唯一の手段である。

PSY(サイ)フレームロード・Ζ(ゼータ)
シンクロ・効果モンスター
星7/光属性/サイキック族/攻2500/守1800
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
(1):1ターンに1度、相手フィールドの特殊召喚された表側攻撃表示モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターとフィールドのこのカードを次の自分スタンバイフェイズまで除外する。
この効果は相手ターンでも発動できる。
(2):このカードが墓地に存在する場合、このカード以外の自分の墓地の「PSYフレーム」カード1枚を対象として発動できる。
このカードをエクストラデッキに戻し、対象のカードを手札に加える。

(1)の効果はフィールドを空けることでPSYフレームギアの効果を発動させやすくするメリット。
ただしフィールドを開けるということは当然無防備な状態を作り出してしまうデメリットでもあるので注意が必要。
また相手を道連れにフィールドを離れるため、厄介な効果持ちモンスターが動き出す前に止めてしまうことも可能。
特にエクシーズモンスターを相手にした場合はORUを全てひっぺがせるため実質効果を封殺できる。
……ただし道連れには「攻撃表示の」という条件が付くため、相手にした場合は守備で出せばあっさり抜けられる(もっともその条件がなければさながらフリーチェーンの銀河眼の光子竜と化してしまうために致し方ないのだが)。

(2)の効果を使用すれば、自身をエクストラに帰還させるのと同時に召喚に使用したPSYレームギアを手札に加えることで再度召喚のチャンスが得られる。


PSY(サイ)フレームロード・Ω(オメガ)
シンクロ・効果モンスター
星8/光属性/サイキック族/攻2800/守2200
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
(1):1ターンに1度、自分・相手のメインフェイズに発動できる。相手の手札をランダムに1枚選び、
そのカードと表側表示のこのカードを次の自分スタンバイフェイズまで表側表示で除外する。
(2):相手スタンバイフェイズに、除外されている自分または相手のカード1枚を対象として発動できる。そのカードを墓地に戻す。
(3):このカードが墓地に存在する場合、このカード以外の自分または相手の墓地のカード1枚を対象として発動できる。
そのカードと墓地のこのカードをデッキに戻す。

大まかな動かし方はPSYフレームロード・Ζと同じだが、こちらは無償で除外カードを戻す効果を持ち、
更に自己復帰能力を使用するときにPSYフレーム以外も戻せるなど、より汎用性に長けている。
たとえば、除外したギャラクシー・サイクロンをすぐ墓地に戻すことで、使い回したりできる。
そのため、インフェルノイド、旧神、セフィラなど、他のテーマに出張しているのを見かけることも多い。
ただし戻す先はデッキなので、PSYフレームを戻す場合ではZと違って即効性がない点に注意。

轟雷帝ザボルグや旧神ヌトスとのループ戦術が注目された結果、順調に高騰しつつある。
さらに、EMEm規制によって左腕ノイドが台頭し始めたことに加えて、
「紅蓮地帯を飛ぶ鷹」を利用したループ戦術や「仁王立ち」撃ってジャンプしてブロックするコンボが立案され、ますます評価が高まっている。


◇魔法・罠

PSY(サイ)フレーム・サーキット
フィールド魔法
(1):自分フィールドに「PSYフレーム」モンスターが特殊召喚された場合に発動できる。
自分フィールドの「PSYフレーム」モンスターのみをS素材としてS召喚する。
(2):自分の「PSYフレーム」モンスターが相手モンスターと戦闘を行うダメージステップ開始時に、
手札の「PSYフレーム」モンスター1枚を捨てて発動できる。その戦闘を行う自分のモンスターの攻撃力はターン終了時まで、
この効果を発動するため捨てたモンスターの攻撃力分アップする

相手のターンにもシンクロ召喚を可能とするカード。
素材はPSYフレームに限定されるが、召喚するシンクロモンスターはPSYフレームではなくてもよい。
ただし素材制限の関係上、召喚できるのはレベル7、8に限られる。


PSY(サイ)フレーム・オーバーロード
永続罠
(1):1ターンに1度、自分の手札及び自分フィールドの表側表示モンスターの中から、
「PSYフレーム」モンスター1体を除外し、フィールドのカード1枚を対象としてこの効果を発動できる。
そのカードを裏側表示で除外する。
(2):墓地のこのカードを除外して発動できる。デッキから「PSYフレーム・オーバーロード」以外の
「PSYフレーム」カード1枚を手札に加える。この効果はこのカードが墓地へ送られたターンには発動できない

手持ちのPSYフレームを汎用除外カードに変えてしまう罠カード。
裏側表示の除外なので、対処は困難。


☆戦略☆

いわゆる『カウンタービート』と呼ばれる戦術が基本になり、
PSYフレームギアの効果で相手の戦術を徹底的に妨害したり、サーキットの効果で相手ターンにS召喚したりして、
相手の持ち弾が無くなったところで、攻勢に転ずる戦い方がセオリー……なのだが、
その実態は、PSYフレームロードとPSYフレーム・ドライバーを過労死させまくるテーマである。
PSYフレーム・ドライバーを呼びだしてシンクロ召喚の素材にして、PSYフレームロードは破壊されればエクストラに帰還させて、またPSYフレーム・ドライバーを駆り出して…
…といった具合に、何度も上級PSYフレーム(特にPSYフレーム・ドライバー)を引っ張り出して働かせるデッキなのである。
マルチスレッダーの登場で代役をして貰える様になるものの、それでも一切出番がなくなる訳ではない。
例えばマルチスレッダーを引けなかった場合の序盤を凌ぐ為にはデッキにドライバーがいる事が不可欠なのである。
ペンデュラム召喚以外でここまで酷使されるカードは……意外とある気がするが、
それらと比較してもやはり働きすぎである。

ギアの性質上、シンクロモンスターを大量に並べることは難しいため、非PSYフレームでは、
スターダストの様に一時的にフィールドを離れるモンスターや、ブラック・ローズ・ドラゴンなどの全体破壊、
クリムゾン・ブレーダーなどの展開メタ、神聖騎士パーシアスのような形式変更&貫通持ちなど、
単体でも状況に応じた役割を果たせるシンクロモンスターを起用したい。

弱点としては、PSYフレームギアが通常召喚できないため、特殊召喚そのものを封じられるのにめっぽう弱い点。
また、PSYフレームギアの効果は「自分フィールドにモンスターが存在しない」条件下のみ発動できるため、
フィールドを空ける可能性等を考慮しない場合、カウンター効果を使用できるのは、原則として1ターンに1回である。
そのため、相手のどの行動にカウンターするかは慎重に考えた方がよい。
またサーキットを張れていない場合は貴重なドライバーが除外されるのを覚悟でカウンターするか、それともサーキットを引くまで温存するかの選択を迫られるため更なる慎重さを求められる。

フィールド魔法に頼りつつ場を空に保ちながらカウンターを行うという点でドン・サウザンドの【ヌメロンドローゴーパーミッション】を思い出す決闘者も多い、玄人好みの癖の強いデッキである。


☆相性のいいカード☆

通常召喚が不可能なPSYフレームでは魔法・罠の補助が無ければ召喚不可能だが、仮に召喚できた場合、

Ζ×3「甦れ、PSYフレーム達!」
Ω×3「無かったことに。」

お互いのエクストラを破壊するはずが、PSYフレームロードを墓地に送ることで相手だけ実質ディスアドバンテージを受けることになる。

一時的にフィールドを離れるため、扱いやすい。

すぐに手札に戻るため、PSYフレームギアの降臨を阻害しない。

  • カードカー・D/強欲で謙虚な壺
カウンター効果の発動条件とかみ合ったドローソース。

  • ワン・フォー・ワン/緊急テレポート
能動的にPSYフレームギアを出せる。

除外サイキックのギミックを組み込む事で、PSYフレームギアのデメリットやPSYフレーム・オーバーロードで除外されたPSYフレームを回収したり、自分のターンに能動的に展開しやすくなる。

  • 光の召集
手札事故対策。

  • 強制終了
フィールド掃除と防御を同時に行える。

  • リジェクト・リボーン
発動条件が限定されるが、直接攻撃を防ぎつつシンクロ素材を確保できる。
「PSYフレーム・サーキット」と併用すればなお良し。

  • 王宮の鉄壁/マクロコスモス
片や除外封じ、もう一方は墓地封じのメタカード。
除外封じは、サーキットが無い状況でも、フィールドからPSYフレームギアが消えることがなくなる。
墓地封じは、勝手に除外されるPSYフレームではデメリットが小さく、相手だけが損害を被る。
対極的な両者でありながらどちらも使い道があり、マッチ戦ではサイドデッキに入れて使い分けることで、
対戦相手に不自由な選択を迫れる。




PSYフレーム・ドライバー「貴様 いったい何度シンクロモンスターを出すのに俺を墓地に送った?」

おまいら「おまえは今まで食ったパンの枚数をおぼえているのか?」




追記・修正をお願いします。

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