とっても!ラッキーマン

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とっても!ラッキーマン - (2016/04/04 (月) 01:50:23) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2016/01/21(木) 16:28:34
更新日:2024/04/09 Tue 15:38:05
所要時間:約 11 分で読めます




ご説明しましょう!! 『とっても!ラッキーマン』とは、ガモウひろし作のギャグ漫画なのです!!


掲載誌は『週刊少年ジャンプ』で、何度か読切が掲載された後に1993年から1998年にかけて正式連載された。全16巻。
このマンガは、アニメ化がジャンプ史上最速で発表されたマンガでもあり、連載からわずか半年でアニメ化が告知され、
一年もたたないうちにテレビ東京系列にてTVアニメが放送された(全50話)。
アニメ終了後も結構長く続いたため、ガモウは中盤(単行本6巻辺り)でアニメが終わってしまったことを結構気にしていたらしい。
途中で何度かシリアス長編が挟まったが、それでも『キン肉マン』や『ジャングルの王者ターちゃん』以上にふざけまくっていた。


作風

本作はヒジョーに絵のヘタな漫画家が描いてる(作中でも「作者より上手い絵を投稿しないでください」と自虐している)だけあって、
お世辞にも見やすい漫画とは言えないが、それを補うに足る手法として「極限までキャラを記号化する」というものがある。
例えば主人公であるラッキーマンは宇宙一幸運な宇宙人のため
  • 頭に茶柱が屹立した湯呑
  • 物凄い福耳
  • 常にニコニコ顔
  • 胸に大吉マーク
  • 足の裏に「サイコー」
などと、これ以上ないほどに「このキャラは運がいいですよ」と記号化されている。
作中に登場するヒーローやエイリアンも「努力マン」だの「世直しマン」だの「猛トレーニングマン」だのといった
適当覚えやすいキャラ名が与えられており、外見もそれに類するものになっている。
よっちゃん編以降はキン肉マン方式で新キャラを募集することも多くなった。

また、主人公は「とにかく運がいい」ことを突き詰めたヒーローであり、それ以外の戦闘力はほぼない。
従って「実力の無い奴をいかに勝たせるか」が主軸となっており、この要素は話がバトル中心になった中盤以降も全く変わらない。
そのため非常に頭を使う展開に(一応)なっているため、後の大b…ガモウの作風に影響を与えているという点は無視できない。


あらすじ

ある日突然宇宙の片隅で超新星爆発が起こり、住宅難になった宇宙人たちは大挙して太陽系に押し寄せていた。
そんな時、日本一運の無い中学生・追手内洋一は、エイリアンのUFOに押しつぶされて死んでしまう。
どうせこのまま不幸な人生を送るなら死んだ方がいいかなどと考えていた洋一(の霊)だったが、
そこに現れた宇宙一幸運なヒーロー・ラッキーマンと合体することで生き返ってしまう。
かくて実力はないが運だけで勝ち進むラッキーマンは、地球の支配を目論む異星人たちと戦うこととなる。


用語解説

世界観

本作における宇宙は「小宇宙」と「大宇宙」に分かれる。
「大宇宙」の中には16の「小宇宙」があり、地球やヒーロー協会があるのは「第3小宇宙」である。
小宇宙の裏には異次元でつながっている「裏宇宙」が計16個あり、裏宇宙を統括する「裏大宇宙」も存在する。
裏宇宙では美醜の判断基準が逆らしい。

ヒーロー協会

第3小宇宙の平和を守るため、ヒーロー神が組織した団体。
元は100万年前に活躍した超ちゃん(現会長)、世直しマン、三本柱マンの3人が設立した団体だったが、
ヒーロー神が超ちゃんを会長に指名したことで世直しマンが造反を起こし、世直しマンは投獄されることとなった。
設立後は正式なヒーロー認定証を発行・授与する権限を有しており、持っていなければプロヒーロー認定はされない。
会長が余りにアホでマヌケでオッチョコチョイなため機能的な組織運営がなされているとは言いづらい組織。


登場人物

CV:田中真弓
それぞれ該当項目参照。

CV:千葉繁
本作の副主人公にして真のヒロイン。年齢は200歳以上。伝説のヒーロー・三本柱マンの三男。
常に涙を流し目を闘志に燃やしている熱血ヒーローで、とても暑苦しい。
片方30tもある、豆腐10万丁を圧縮して作った鉄下駄を履いており、蹴り一発でアパートを真っ二つにするほどの怪力。
耳は腕立て伏せ型になっており、額には輸血パックがある。努力と根性で顔面ファイヤーという鉄をも溶かす必殺技を手に入れた。
ラッキーだけで勝ち続けるラッキーマンを邪道扱いし挑んできたが、敗北した後に弟子入りした。
人間態は「杉田努力」という可愛らしい少年。
スーパースターマンに対する扱いは非常に悪い(特にアニメ版)。

CV:岩永哲也
洋一のクラスメイト。貧乏なくせに、日本一目立ちたがり屋な中学生。
初期はただのギャグキャラだったが、途中であまりに目立ちたいために(無許可の)ヒーロー研究所で改造手術を受けて強引にヒーローになった。
しかし実力は生身と大差なく、大概噛ませ犬で終わる。
どんな攻撃を受けてもすぐに再生するプラナリア並みの生命力を有する。

  • 超ウルトラ必殺スペシャルマン
CV:八奈見乗児
ヒーロー協会の会長。通称超ちゃん。
序盤で登場した時に「顔募集中」とチョロッと書いていたのだが、その結果100通以上の応募が来て、結局決まった顔は

 エ エ
  ラ
  イ

というエラくシンプルなものだった。ちなみに幼少期は

 フ フ
  ツ
  ウ

という顔立ちだった。
500万年以上生きているくせに、アホでマヌケでヘタレでグータラな上に、初対面のラッキーマンにオナラをかますという最低の登場をした。
しかし話が進むにつれて徐々に人格者としての一面が強調されるようになっていった。
実力はスーパースターマンレベルだが、他のヒーローをパワーアップさせるという特殊能力が使える。

  • 勝利マン(ニイタカヤマノボル)
CV:森川智之
三本柱マンの長男。年齢は300歳以上。顔が表彰台みたいになっている。ヒーロー協会の重鎮であり、猛烈な負けず嫌い。
勝つためなら手段を択ばないがただの卑怯者ではなく、実力も努力マンと同等かそれ以上。
アタマには「勝利(かつとし)くん」という小柄な宇宙人がいつも載っている。
序盤はただの嫌なヤツだったが、話が進むにつれてヒーロー側のリーダー格として采配を振るう兄貴分になっていった。
人間名は「磯野勝利」。

  • 友情マン(ハラダ友ヨ)
CV:伊倉一恵
三本柱マンの次男。顔にデカいハートマークがついている。勝利マンと同じくヒーロー協会の幹部。
常に友情を大事にする男で、ことあるごとにコネを作ろうとする。
そのため余り戦闘シーンはないが、実際には勝利マンや努力マンに匹敵するほど強いらしい。本気を出すと鬼と化す。
人間名は「厚井友情」。

  • 三本柱マン
CV:茶風林
勝利・友情・努力の父親。かつては世直しマンと肩を並べる最強のヒーローだったようだが…。

  • 天才マン
CV:関智一
イケメン。勝利マンより更に年上らしい。元はヒーロー第1号だったが、元祖ラッキーマンに証明書をパクられてグレた。
脱獄した世直しマンと組んでいたが、この頃の「親指グンジョー色」というコードネームは本人にとって黒歴史らしい。
文字通りの天才であり、発想力・知識・実力ともに卓越している。
人間名は「生月天才」で、元が人間に近いのでわりとそのまんまな外見。
漫画版では古畑任三郎のモノマネでコンビニ前で起こったとある事件を解決しちゃいました。

  • スピードマン→パシリ1号
CV:岡野浩介
戦闘機みたいな外見の宇宙人。元は世直しマンの手下「小指グリーン」だったが、勝利マンにぶちのめされて改心した。
その名の通りスピードは凄いがバカで臆病なため、実力はそこまで高くないらしい。
スピード勝負で負けたためパシリ1号に改名させられた。
天才マンを兄貴と呼んで慕っている。

  • 世直しマン
CV:茶風林
旧三大ヒーローの一角。通称よっちゃん。アニメ版ではラスボス。
常に仰々しい全身鎧に身を包んでおり、努力マンからは「ダイの大冒険のキャラ?」とか言われていた。
ヒーロー神に捕らえられていたが脱獄し、宇宙支配を目論みヒーロー星を強襲した。
一撃で惑星を砕くほどのパワーを有し、7大ヒーローがまるで相手にならない程の格闘技術を持つ。
ラッキーマンたちに敗れ太陽に堕ちていったが、ヒーロー神に認められて救い出され「世直しマンSGZ」となってヒーロー協会に戻った。
旧よっちゃん組は元がワルだったため、それをスーパースターマンに指摘された時は三人で組んでボコボコにしていた。

  • 聖・ラマン
この漫画では珍しく正統派なバトルヒロイン。ヒロインではなくヒーローになるためH-1グランプリに出場した。

  • 一匹狼マン
その名の通り孤独を好むヒーロー。スピードマンより素早い。
友情マンに唯一心を開き、彼の傍らに目だけ光らせた姿で佇むオプションキャラとなった。
早さを活かせられる場面以外は空気で、大宇宙編の野球試合でも「友情マンとセットだから」という理由で一人の選手として扱われなかった。

  • 修正マン
修正液と筆で相手を漫画を書き直すように修正する能力を持つヒーロー。
負傷も修正して直せるため、裏宇宙編以降は(第三小宇宙)ヒーローチームの回復役として活動。
しかし救世主マンの腕など本人曰く「修正できないものが結構ある」らしく、負傷したヒーローの回復役以上の活躍はできなかった。
性格のいい球磨川禊と書けばなんとなく伝わると思う。

  • 救世主マン
裏宇宙からやって来たヒーロー。裏宇宙の王族のみが代々生まれ持つ、ブラックホールを操る「救世手」を持つ謎の男。
さっちゃんの圧政に苦しむ裏宇宙の住民の期待を裏切りさっちゃんの軍門に下っていたが
それは救世手に加え圧倒的な破壊力を持つ「ギルガメッ手」を持つさっちゃんに対抗するための
力を持つ者たちを待つ為の芝居だった。

  • 男のロ・マン
公募で選ばれた、全く色のついていない線画だけのヒーロー。
普通なら作者が気を利かせて色を付けてやるところだが、ガモウはそのまま採用し、しかもカッコいい理由まで着けた。
実力は会長よりマシ程度。

  • トップマン
空気。

  • ナイスマン
宇宙一のナイスガイ。トーナメント試合でトップマンに圧勝するほどの実力はあるが、その他のヒーローの中では影が薄い。
大宇宙編では冒頭敵(おそらく全とっかえマン)に襲撃され意識不明、以降復活しても誰にも特にそのことに触れられない程度には空気だった。

  • スペードマン
名前が紛らわしい。トランプ好きの占い師ヒーロー。
作中通してまともな戦闘描写が無く、裏宇宙編以降は信憑性の薄いトランプ占いをしていたぐらいしか印象の無い奴。
ある意味ではトップマンより空気かもしれないキャラクター。


  • ラッキーワン
序盤でラッキーマンのらっきょを喰ってヒーローになった野良犬。後に追手内家で飼われる。
宇宙が舞台になると当然のように放置される。


  • 追手内止郎
CV:緒方賢一
洋一のパパ。小説家で、「伊豆の踊り食い」なる国民的ベストセラーを出したものの、その栄光だけで生きている一発屋。
ママを心の底から愛している。
日本一ついてない洋一に対し、過保護とも取れるアプローチを取っているが、息子はその上を行く不幸なため大概裏目に出る。

  • 追手内伊八代
CV:渡辺美佐
洋一のママ。旧姓松本八伊代。かつてアイドルだったが、「伊豆の踊り食い」の主役に抜擢され、パパと年の差18歳を乗り越えて結婚した。
パパを心の底から愛している。

  • 奇麗田見代
CV:松井菜桜子
通称みっちゃん。一応本作のヒロインで、日本一美しい中学生。
洋一から惚れられているがいろいろあって毛嫌いしている。一方でラッキーマンの大ファンでもある。
外見が美しいためよく宇宙人に狙われる。世直しマンから求婚されたことすらある。
序盤はそうでもなかったが、どんどん根性のねじまがったクソアマになっていった。

  • 不細工です代
CV:高乃麗
日本一不細工な中学生。猛烈にブサイクであり、オマケに洋一に片思いし熱烈なアプローチをかけている。
実家は世界有数の大財閥であり、日本の1/5は不細工家の所有地である。
顔からは想像できないが、書画・陶芸・音楽などに天才的な才能を見せる才女。
洋一が好きなためラッキーマンはそれほど好きではない。
家が家なためか真面目な一面も持つが、洋一へのアプローチ具合は正直怖い。

  • 麻理亜
女に縁のない努力マンに出来た彼女。
スケバングループの番長だったが、努力マン(杉田)に惚れられて、洋一の書いたラブレターを杉田のものと間違えて読んだことで付き合い始めた。
ちなみに本名はもっと奥ゆかしい名前らしく、知ったラッキーマンは大爆笑していた。どんな名前なんだろう。


バカな悪役。該当項目参照。

  • バックコスモス・サミット16世
通称さっちゃん。裏宇宙の支配者で、デーモン小暮閣下のような外見をしている。
父親である15世を倒して裏宇宙を支配し、人々に爆弾入りの鉄兜を被せて隷属させている。
裏宇宙の支配者の証である「救世手」に加えて恐ろしい破壊力を持つ「ギルガメッ手」を持つ。
作中きっての極悪人だが、黄桜との友情は泣ける。

本作のラスボス。該当項目参照。




その後の展開

ガモウはその後「ボクは少年探偵ダン♪」「バカバカしいの!!」を発表するが、どちらもあっという間に打ち切られてしまい、
2005年に「でたぁーっわんつーぱんつくん」を発表して以降の消息は要として知れない。
しかし、大場つぐみ原作の漫画「バクマン。」では明らかにラッキーマンをモチーフとした作中作が登場し、
「BAKUMAN」の下を隠せば「RAKIIMAN」になる、そもそも大場のネームの画風がどっからどう見てもガモウそのものであるなど、
「ひょっとして大場つぐみってガモウひろしなんじゃねーの?」という疑惑は後を絶たない。






「この記事はまだ未完成なんだ。友達なら協力してくれるよね!」
「オレは負けんぞ! もっと質のいい記事にしてやる!」
「努力で乗り越えて見せる!」
「世界一目立つ記事にしてくれよ、ベイビー」
「じゃあみんな、後は頼んだよ。ラッキークッキー追記ー!」

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