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SCP-2950 - (2016/12/09 (金) 15:14:55) の編集履歴(バックアップ)
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更新日:2024/02/12 Mon 12:22:02
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概要
このオブジェクトは椅子の形をしている。
金属製の折りたたみ式の椅子であり、その見た目にもかかわらず座ると快適だと感じる。
実験をすると被験者は皆快適だと感じるが、ながく座っているとだんだん口頭で
「立って」といっても「嫌です」「なんで?」と言いだすようになる。
1時間以上座り続けると強制的に離席させることも不可能になるという。
で、そんな異常性が判明している以上それ以上の実験は要らないので、
実験は無期限に中止されている。
…まあ、そんな程度で終わる椅子でしかない。普通の職員にとっては。
財団の報告書の閲覧記録を監視しているRAISAも、上位の研究者も、
そしてO5-6を除いた他のO5ですらも、上述の報告書の内容以上のことは知らない。
だがこのオブジェクト、すなわちこの椅子の本当の正体を新たに知る必要のある人が登場した。
…すなわち、後任のO5-6。
ということで前O5-6が新O5-6に対して、彼のみが閲覧できる文章を付記している。
このオブジェクトは本当はKeterオブジェクトである。
ただ、前O5-6は自分やこれを見ている新O5-6を含めた、全員でSafeな折りたたみ式椅子と思わせることにした。
それはこのオブジェクトが「実際は決まった形を持たず、多くのそれを知る人々が思うような姿を取る」からである。
これは椅子だ。今は。多くの財団職員がそう思っているから。
しかし新O5-6にとってはこれからは椅子ではない。だが他の人にはあれは椅子ですと言って回らねばならない。
そう、このオブジェクトは財団の外にいる者も知っている。
どうやら誰かよくわからないが外部の人間が、このSCP-2950をある種のXK-クラスの怪物だと記述し、
その本を「信じこんでしまった」財団職員が思ったとおりにSCP-2950が怪物として現れた。
そして要注意団体の一つ、蛇の手はその本を財団が理解しようとするのを妨害してきた。
最初は蛇の手が怪物に関係するのかと財団は思ったのだろうが、実は蛇の手もこの「怪物」に手を焼いていたのである。
蛇の手は「これは皆が思う通りのものになる」と突き止め、このオブジェクトに関して
財団と蛇の手でひとりづつだけ知るように密約を結んだ。
とはいえ、普段は敵対してるような団体である。相手も相手で覚えているのが今は一人でしか無いが、
その一人も別に常に財団を助けてくれるとも限らないだろう。
つまりO5-6は何が起きてもたった一人でこのよくわからないオブジェクトに立ち向かわなければならないのである。
どうか貴方に幸運あれ。世界は貴方を必要としている。
そして最後に、昇進おめでとう。
余談
「思い込ませるように」することで異常性の発現を防いだり、好ましい結果に誘導するオブジェクトは割とよくあり、
SCP-239、
SCP-835-JP、
SCP-1111-JPがその例である。
このなかでもSCP-835-JPとはかなり近いのだが、あちらは財団内部だけでしか知られていなかったため、
「財団職員に萌えキャラだと思い込ませてアイドルデビューまでさせることで無害化」することができたが、
こっちは外の何者かがそれを知っているせいで、完全な無害化は不可能になってしまっている。