AIM拡散力場

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AIM拡散力場 - (2020/07/05 (日) 14:15:21) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2010/08/03(火) 11:53:12
更新日:2022/12/23 Fri 16:34:10
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AIM拡散力場(An Involuntary Movement─)とは、ライトノベル『とある魔術の禁書目録』及び関連シリーズに登場する物理現象。

概要

「AIM」とは「An Involuntary Movement」、つまり「無意識の動作」くらいの意味。
作中に登場する「能力者」が、何もしていない状態でも無自覚に垂れ流している微弱な力の形成する物理学的な「場」を指してこう呼ぶ。
能力者であれば、学園都市で能力開発を受けた「人工」の能力者でも、たまたま自然界に能力者として生まれ落ちた「天然」の能力者(=「原石」)でもAIM拡散力場を形成する。

極めて微弱ではあるが「能力」のため、力場の質は発信源となる能力者の能力に依存する。
発火能力者(パイロキネシスト)なら微弱な熱を、電撃使い(エレクトロマスター)なら微弱な電磁波を、つねに体から発しているのである。
そのため、たとえば御坂美琴は戦闘時に自身の発するAIM拡散力場=電磁波をレーダーとして利用している。

一方、これは能力者本人の意志で制御することもできないため、何らかの手段で力場を観測できれば能力者の存在を遠隔で察知することが可能。
上述した御坂美琴で言えば、平時にも電磁波を止めることができないため、それらを敏感に察知するネコなどの動物にはことごとく嫌われてしまっている。
最悪の場合、吸血鬼を引き寄せる能力のように能力者本人すら危険に晒しかねないパターンも。

AIM拡散力場はとても微弱なものであり、観測には特殊な精密機械を必要とする。
しかし能力者の中には、「能力追跡(AIMストーカー)」や「一方通行(アクセラレータ)」のように力場観測を可能にする者もいる。

応用

「自分だけの現実」

力場と能力は相互に関係しあっているため、究極的には力場を介して「能力者」の「自分だけの現実(パーソナルリアリティ)」を操作することも可能。
工業的に実用化されている範囲では、力場に干渉することで演算を乱し能力を暴発させる「AIMジャマー」「キャパシティダウン」などが上げられる。
上述した「能力追跡」が究極的に発達すると「他人のAIM拡散力場を自在に操作する」=「他人の能力を自在に操作する」能力になると目されており、
学園都市の全機能を個人で賄えうることから「学園個人」などと呼ばれているらしい。もう全部あいつ一人でいいんじゃないかな

「場」として

また、能力者がいるところには必ず生じる「力場」であるという性質から、これを媒介としてなにか他の目的に利用しよう、という動きも多くある。
特に「思考」に関連する「能力」の場である関係か、なにか物理的な力を持って自律的に行動するモノを出現させるようなパターンは多く見られる。

たとえば学園都市には230万*1もの能力者が存在する。
そしてそれらの発する力場が相互干渉を重ね束ねられた結果、一つの強大かつ複雑極まる力場を形成することになる。

学園都市統括理事長・アレイスターは、学生の思考や能力開発を介してこの方向性に干渉することで、「虚数学区」と呼ばれる虚構の世界を構築。
さらにその世界に風斬氷華という人造の「天使」を顕現させることに成功した。
さらにさらに、その風斬氷華こと「ヒューズ=カザキリ」すらも第一歩にすぎず、最終的には古き「天使」としても知られるコード「ドラゴン」ことエイワスをAIM拡散力場から「現出」。
ちなみにこいつはシリーズが2つ変わって創約になってもなお作中最強格の、マジモンの超越者である。

他にも、AIM拡散力場上で「濃淡コンピュータ」のように作動する現象としての思考体である「AIM思考体」になった者が複数確認されている。
また、幻想猛獣(AIMバースト)のように複雑な思考を伴わないバケモノが出てくることも。
とはいえこいつも、やはりそれを構成するために利用されている能力の持ち主それぞれの思考を反映して内部に思考が渦巻いており、美琴が電撃で「繋がった」際にはそれらの怨嗟が流れ込んできた。

学園都市外においては、全世界の協力機関に配備された妹達(シスターズ)がAIM拡散力場によって形成する「ミサカネットワーク」が代表的。
…というか、実は上述した学園都市内のAIM拡散力場を制御する上でも「ミサカネットワーク」およびその端末(コンソール)である最終信号(ラストオーダー)の利用が一番手っ取り早いため、だいたいみんなそうしている。
例えば木原幻生はこのネットワークにウイルスを注入することで暴走させ「力」を引き出し、それを利用して絶対能力進化(レベル6シフト)を試みた。
このミサカネットワーク上にもやはり、能力者各個人に影響されつつも自立した意思を持つ思考体が存在しており、「総体」などと呼ばれる。

「位相」との関わり・科学サイドと魔術サイド

魔術的には、神話上の世界というのはただの空想ではなく、この世界上に存在する異なる「位相」であると定義される。
つまり、世界を何らかの宗教的概念というフィルターを通して見ることでそうした異世界を認識できる、という考え方をする。
これはそっくりそのまま「自分だけの現実」に依って引き起こされる「能力」と相似形であり、AIM拡散力場に依って形成される異世界である「虚数学区」等も位相の一種であると言える。

この考え方によれば、たとえば十字教における「天使」とは「十字教というフィルターを介して捉えた世界」=「十字教の位相」における天使にすぎない。
では虚数学区上の「天使」であるヒューズ=カザキリは何かというと、「魔術に依存しない位相」の天使。
それを利用して喚び出した「エイワス」こそは「あらゆる位相を取り払った、物理法則のみからなる世界」の天使だった。

アレイスターの「計画(プラン)」とは、このエイワスを利用してあらゆる「位相」を破壊し、位相間の干渉により生じる「火花」=「運命的な不幸」を恒久的に根絶せんとするものであった。

また一方通行は、ミサカネットワークを魔術的に解釈した新概念「人造の樹(クロノオト)」を提唱。
これは「神の手に依らない、人の歩みによる後世の魂の変化」を記述したもので、世界そのものに新たな概念を埋め込むだけあって効果は絶大。
旧魔術体系における超越存在の一種であるコロンゾンに対して、「肉体と魂を切り離す」致命打を与えられる「透き通るような青ざめたプラチナの翼」の出現につながった。

その他

  • 一方通行(アクセラレータ)が観測系能力者として覚醒して以降は、AIM拡散力場を明示的に観測・ベクトル操作できるようになっている。彼の「翼」にはこの力場が大きく関わる模様。
    • また、それと対比される第二位、「第二候補(スペアプラン)」こと垣根帝督の「未元物質(ダークマター)」もやはりこの力場に関連する模様。
  • 空間移動(テレポート)系能力者が同系統能力者をテレポートさせようとしても、お互いのAIM拡散力場が干渉してテレポートさせることはできない。





「ちょ…待ってください!いくらなんでも暴論過ぎますよ!
百科事典の記事って簡単に言いますけどね。
さっき先生が自分で言ったじゃないですか。
そんなの数百数千もの文量が必要になるって!」

『ですー。けど、アニヲタwikiには - 人もの閲覧者さんがいますよ?
例えばアニオリパートはアニヲタが、細かい部分は設定厨が、
それぞれ知らない間に追記・修正してしまっているのです。
それらが「AIM拡散力場」という記事を作ってしまっているのですー』


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