あずきバー

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あずきバー - (2023/09/03 (日) 20:35:43) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2009/08/26 Wed 17:28:36
更新日:2024/02/14 Wed 22:39:49
所要時間:約 2 分で読めます




あずきバーとは、小豆を使った氷菓。製造・販売共に井村屋が行なっている。1972年に発売され、50年以上の歴史を持つロングセラー商品である。


▽目次

概要

元々細く長く売れてはいたもののそこまで人気は高くなかったが、ここ数年で人気が一気に上昇し始めた。現在は幅広い層に親しまれる、名実共に最強にして最硬のアイスの一つと言える。
極めて個人的な意見だが、スイカバーなどと並ぶ「夏の定番」ではないだろうか。
あと、カラフルなパッケージのアイスクリームが並ぶ店のショーケースの中で、井村屋のあずきバーの渋い紫色基調の箱はいぶし銀的な存在感を放っていると思う。
現在は元祖あずきバー以外にも多数の類似商品が販売されている。それぞれ微妙に味付けや食感が違うので、食べ比べてみてはどうだろうか?


で、味は……正に「驚くほど美味い

小豆が一カ所に片寄っておらず、どこをかじっても小豆がほぼ均等にある。
それでいて、小豆アイス特有のジャリジャリ感がほとんど無い非常に滑らかな食感も味わえるし、無添加・無着色であることなどから「小豆アイス」と言うよりは「固形の善哉」という感覚。
ちなみにマグカップなどに入れて電子レンジでチンすれば本当にぜんざいになるよ。冷たいまま味わうもよし、あったかくして楽しむのもアリ。オールシーズン対応アイスでもあるのだ。
あったかくしたらもうアイスじゃないだと?確かにそうだけど元はアイスだったしセフセフ。


リニューアル

2023年3月、それまで十年以上にわたり変わることのなかったあずきバーはさらなる進化を遂げた。
なんと原材料からコーンスターチが消えたのだ。
これは製造過程でとろみを付け、あずきを均一に分散させるために必要とされていたが、これをあずきパウダーに置き換えることでコーンスターチ抜きで作ることに成功。結果としてあずき成分をさらに増量することにも成功したという。
この変更に至った理由は
  • 健康志向の高まりに対応する「クリーンラベル化*1」による訴求力の強化
  • 国際情勢の変化による穀物価格の乱高下への対応
など複数の要因が絡んでいる模様。
ちなみに井村屋の広報担当者いわくリニューアル前後で「硬さは変わらない」らしい。


アイス界最

そんな美味しい美味しいあずきバー。
……だが、他のアイスクリームに比べ非常に固いことでも知られている。
冷凍庫から取り出して直ぐの状態で食べるには少々力が必要……どころか、人によっては歯を折る覚悟さえ必要かもしれない。実際、歯を構成するエナメル質より硬いそうだ。
その硬度はたびたびネタにされるほど。だが美味しいことには間違いない。
というのも、前述の通り乳化剤や安定剤も入っていない無添加の固形ぜんざいのようなもので、乳固形分も無く空気の含入量も少ないから。加えて、時代の流れにあわせて年々マイナーチェンジで甘さを控えめにしていくにつれてますます固くなっていったからでもある。
ちなみに決定権を持つ井村屋上層部は皆 歯が丈夫 で問題視する声は出なかったとか。

硬さの一例
  • ナイフメーカー「ジー・サカイ」が井村屋の許可を得て硬度の計測をしたところ、測定結果は「数値が変動してしまうため、測定不能*2」だったものの、測定器の表示は一瞬だがHRC300オーバーを示したとされる。
    • 世界で二番目に固い宝石のサファイアがHRC227相当なので、一瞬でもサファイアを上回る硬度を計測したことになる。
    • なお、ここでの硬度とは“対象物に荷重をかけ、変形してできた窪みの深さを測定する”という「ロックウェル硬度」という指標で、”傷の付きにくさ”を示す「モース硬度」や、割れにくさを現す靱性とは全くの別物であることは覚えておこう。
  • ちなみにあずきバーの硬さの理由は、砕いた小豆が繊維質となって氷の硬度を上げるとともに融点を上げて溶けづらくしているため。
    • 原理としては、氷におがくずを埋め込んで砲弾にも耐えられるほど硬度を上げた、氷山空母(ハボクック)のために開発された装甲材「パイクリート」と同じ。
      このパイクリートはライフル弾を止められるほど堅いので、あずきバーも下手をすればそのくらいの硬度はあると思われる。
  • 身近な食べ物をアレンジするおもちゃ「おかしな○○」シリーズを製造している「株式会社タカラトミーアーツ」が、このあずきバーを無謀にもかき氷にするおもちゃを販売している。
    • 開発秘話では6つも試作品を作るなどしていたらしく、圧倒的な固さのせいで削るためのハンドルが破損したり重すぎて回らないなどの失敗を経て、
      最終的にスティックを避けながら削れないという点から「専用の装置でスティックを引き抜いてから削る」という苦労の滲み出た方法を取っている。
  • もちろん釘も打てる。ただし、あずきバーとて所詮はアイスなので打った時のダメージは大きい上溶けることも考慮すれば、大真面目にあずきバーで釘を打つことは推奨されない。


余談

  • 製造している井村屋は、を強調した制服で有名なアメリカ発祥の喫茶レストラン「アンナミラーズ」の日本代理店としても知られる。*3

  • テレビ東京の『カンブリア宮殿』で井村屋が特集された際には、あずきバーなどの井村屋商品とともにアンナミラーズも名物のパイとともに紹介された。別に変な意味では無いよ!

  • 井村屋は過去三回にわたり「やわらかいあずきバー」を開発して販売したが、いずれもすぐに終売している。同社社員曰く「まったく売れなかった」とのこと。

  • 2022年12月には、希少な白小豆を使った 「白あずきバー」が登場した。

  • 2017年には、井村屋が古くから刃物や名だたる日本刀の産地である岐阜県関市とコラボして、全長87cm(あずきバーでできた刀身は65cm)の「あずきバー日本刀」を「鍛刀」した

  • 2023年7月現在、未だあずきバーが凶器となった殺人事件は発生していない。起きてたまるか

  • 凄まじい硬度を誇るアイスなので、幼女に渡すと大きなお兄ちゃん達の目の保養になる。←通報した



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