Hi-νガンダム

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Hi-νガンダム - (2020/02/14 (金) 01:24:19) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2011/12/07(水) 13:24:18
更新日:2024/04/07 Sun 03:23:20
所要時間:約 15 分で読めます




Hi-νガンダムは伊達じゃない!


(*1)



Hi-νガンダムは、小説『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア ベルトーチカ・チルドレン』やMSV企画『CCA-MSV』に登場する機体である。


型式番号:RX-93-ν2
頭頂高:20.0m
本体重量:27.9t
動力:熱核融合炉
装甲材質:ガンダリウム合金

武装:ビームライフル
   ビームサーベル×3
   60mmバルカン砲×2
   右腕部マシンガン×1 (Ver.kaは右腕部4連ガトリングガン×1)
   シールド (ミサイル、ビームキャノン)
   フィン・ファンネル×6
   ニュー・ハイパー・バズーカ
   ハイパー・メガ・バズーカ・ランチャー




■サンライズ公式化までの経緯

νガンダムのバリエーションの一つで、映画に登場したνガンダムをデザインした出渕裕氏が、小説の口絵でデザインをアレンジして描いたのがすべての始まりである。
その「小説版νガンダム」を基に、月刊ホビー誌『ホビージャパン』の1990年の号において立体化が行われ、作例が掲載された。
その際、出渕裕氏によるマッシブな新規モノクロ設定画が掲載され、背面の設定も描かれた。主にマニア層から人気を博したが、この時点ではあくまで「小説版νガンダム」に過ぎず、「Hi-ν」という名前も概念も存在しなかった。

最も有名なものは、そのホビージャパンの線画を紫とホワイトに着色したもので、「データコレクション 7 逆襲のシャア」に掲載された。
デュアルアイはグリーン、胸部のダクトはイエロー、フィン・ファンネルは紫とホワイトにグラデーション塗装されているのが特徴で、初めて「νガンダムの後継機」として解説された。
その後、1999年にスパロボとも関係のある『リアルロボット戦線』においてゲーム初出演を果たし、「スパロボ」や「Gジェネ」等にも出演。徐々に幅広い層からの知名度を獲得していくことになる。特にスーパーロボット大戦α外伝に隠しユニットとして登場した際は、当時としては力の入ったアニメ演出と相まってユーザーの注目を集めた。
しかし、この時点では、バンダイの製品やビデオゲームでの露出は多けれど、あくまでも準公式(サンライズ公認?)という扱いだった。
(CCA-MSVも公式の企画だが、映像作品には登場していないので準公式である)

2007年、マスターグレード(MG)としての商品化に際し、15年以上の時を経てサンライズによって完全に公式化された。それに伴い、出渕氏により平成風のスマートなシルエットにリファインされた。ブルーとホワイトを基調とした機体カラーに、所々アクセントとしてシルバーが使われた。プロペラントタンクの接合部や関節には真鍮線の色に似たゴールドが使われている。デュアルアイの色は黄色になり、胸部ダクトは銀色となっている。
さらにマスターグレード等の解説書では「ベルトーチカ・チルドレン」の描写に準じて機体の設定が付与されており、ゲームでは『EXVS』においてパイロットのアムロと共に小説版の設定で登場している。ただし、作中では「Hi-νガンダム」の呼称は使われていない(そもそも別デザインの同一機という設定なので当たり前だが)。

『ガンオタの女』でお馴染みの左菱虚秋氏による、『ガンダムエース』連載のコミカライズ版『ベルトーチカ・チルドレン』においても、リファイン版準拠としつつVer.Kaにも近いデザインで登場している。(メカ作画は『機動戦士ガンダム00』シリーズにも参加した柳瀬敬之氏が担当。)
この「νガンダム=Hi-νガンダム」の関係は、ウイングガンダムアーリーウイングウイングガンダムゼロEW版ゼロの関係性に類似している。

一方、公式化以後も「Gジェネレーションジェネシス」や「ギレンの野望 アクシズの脅威」、「スーパーロボット大戦T」等では引き続き『CCA-MSV』に類するνガンダムの上位機種として登場している。

その後、データコレクションの設定画を使用した「マスターグレード Hi-νガンダム Vek.ka」が商品化された。


■機体の特徴

カラーリングは小説版では「白に黒」とνガンダムに近い色だが、設定が変更された際に「紫に白+ファンネルにグラデーション」または「青に白」の2種類のカラーリングに変更。
公式化直後はマスターグレードに準じた青に白のカラーリングがよく使われたが、最近は紫と白を使われるケースも多い。

(*2)

こちらは旧画稿の青白版Hi-νガンダムで、書籍によってはこちらの色が載ることもある。
『機動戦士ガンダムMS大全集』においては、青い方の旧画稿が2009年版まで掲載されていた。


基礎設計、装備の殆どはνガンダムと同様の物だが、最大の違いは翼のように装備された「フィン・ファンネル」。
νガンダムと違いバックパックにフィン・ファンネルのエネルギーの再充填を可能にするファンネルラックを装備しており、これに収納することでフィン・ファンネルを再充電、再使用を可能にする(実際は推進剤の補給の意味が強い)。

ファンネルは折りたたまれ、ラックにぶら下がるように発射口を下に向けてマウントされており、どこぞの青い翼で打撃自由な機体がこの姿に似ている気もするが、デザインはこちらが先。


背部のラック2基の間には「テール・バーニア・スタビライザー」を装備しており、AMBACシステムとスラスターとしての機能が強化されている。このデザインも2種類あり、リファイン版(Ζガンダムのものに似たタイプ)と、旧デザイン版である。この装備は後の『機動戦士ガンダムUC』に登場するシナンジュにも使用されている。
また、特徴的な2本のプロペラタンクも装備している。これはスラスターとしての機能も果たし、推進剤を使い果たした後にサザビー同様、切り離すことができる。



■小説における活躍(ベルチル版設定)

シャア・アズナブルの駆るナイチンゲールと激闘を繰り広げ、他にアクシズ破壊の為に「ハイパー・メガ・バズーカ・ランチャー」も使用している。
ラー・カイラムより伸ばされたエネルギー・ケーブルを機体に直結する急造のエネルギー供給システムで運用されており、発射のためには莫大なエネルギーを消費する。
供給を行う際には一瞬ラー・カイラム艦内の照明が切れるほどで圧倒的な威力を誇るが、アクシズの破壊には失敗した。

この装備は設定画が存在せず、サンライズにより公式化された際にも描かれなかった。
そのため、スパロボやEXVSといったゲームやコミカライズ版ベルチルでは独自解釈のデザインとなっている。

作中ではサイコ・フレームの入手経路が異なっており、5thルナにおいてシャアが意図的にグラーブ・ガスの乗るサイコ・ドーガをロンド・ベル側に鹵獲させる事でサイコ・フレームを流出させている。ロンド・ベルは鹵獲したサイコ・ドーガからサイコフレームを直接切り出し、νガンダムのコックピットに直接溶接している。

2007年のサンライズ公式化の際に発売されたマスターグレードやHGUC等の解説書では、「ベルトーチカ・チルドレン」の内容に沿った機体解説がなされている。
『ベルトーチカ・チルドレン』名義でゲームに登場する場合も、2007年公式化の際のリファイン版で登場する傾向が見られる。(但し、スーパーロボット大戦Tではリファイン版の姿をしているが、ゲーム内ではνガンダムの発展型として扱われている。)


■CCA-MSVにおける設定

こちらではテストを何度も重ねた「強化発展型νガンダム」として扱われており、『Gジェネレーションシリーズ』『スーパーロボット大戦シリーズ』『ギレンの野望シリーズ』、フィギュア「GUNDAM CONVERGE ♯5」ではこちらに準じている。
1998年発行の『データコレクション7 機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』では、紫のカラーイラストやCCA-MSVにおける機体設定が掲載されている。

また、ベルチル版として参戦している筈のEXVSのアーケード版公式サイトでは、説明文に
「NT用MS「νガンダム」の強化発展型。背面に装備された、翼のようなフィン・ファンネルが特徴的である。」
との記述があり、現在でも設定は完全には統一されていない様子。

公式化されて以降も、資料集の系譜図ではνガンダムからHi-νガンダムに繋がるように記載される場合もある。
『モビルスーツ全集9 ニュータイプ専用機BOOK』(2015年)では、νガンダムからダブル・フィン・ファンネル、HWS、量産型νガンダム、Hi-νガンダムに分岐して表記されている。
『ガンダムモビルスーツバイブル』(2019年)では、系譜図においてHi-νガンダムをCCA-MSV設定のテストを重ね完成した「発展型」として記述している。
宇宙世紀の世界において刊行された書籍であることを想定した『マスターアーカイブ モビルスーツ RX-93 νガンダム』(2019年)でも、主に発展型の設定に基づいた記述となっている。


■Ver.Kaについて

2014年には、カトキハジメ氏監修のもと「Hi-νガンダム Ver.Ka」がデザインされた。
再びマッシブなフォルムとなり、カラーリングや武装の仕様・ギミックもデータコレクションのイラストに準じたものに改められている。フィン・ファンネルのグラデーション塗装は水転写デカールを用いることで実現した。
ところどころにリファイン版の要素もあり、右腕部のガトリングガンがその最たる例である。不使用時にはカバーに格納され、4連装に変更された。
Ver.kaは旧版との折衷案とも言える。

新たに「フルアーマー化プラン」である専用のHWS(ヘビーウェポンシステム)も与えられ、「Hi-νガンダム(HWS装備型)」が設定された。

(*3)

左腕のシールドから取り外した「ハイパー・メガ・シールド」には変形機構があり、バックパックに装着することで「第2形態」に移行する。
また、通常シールドには旧版を彷彿とさせる水玉模様が施されている。

カトキ氏はリニューアル前のデザインが勿体ないと思っており、最初のMGの開発で細部の処理等を手伝っていた時に、太ましいHi-νを変えるのは惜しいと言った。
しかし、将来的にはリニューアル版ではない商品化もきっとあり得るということで、その時は納得したという。
そしてVer.Kaを出す提案をバンダイから受けた際、コミカライズも連載されている今のタイミングならオールドタイプもあり得るのでは、とまた思い始めたらしい。
出渕氏やサンライズとの相談の末、こうして旧版の流れを汲んだVer.Kaが生み出された。

あくまでもサンライズにとっての公式はスマートな方ではあるが、その枠にとらわれないHi-νガンダムは今もなお強い存在感を示している。


Hi-νガンダム登場のきっかけとなったホビージャパンでは盛り上がりが続き、2014年10月号(8月25日発行)にはVer.KaとHWS、そして「RE/100 ナイチンゲール」の先行レビューが掲載。
(『電撃ホビーマガジン』にもレビューがあり、HJとはまた異なる作例である)

更にはHi-νガンダムVer.Ka誕生へと至る、長きに渡る「Hi-νガンダム誕生の経緯」も詳細に解説されている。


先述の『マスターアーカイブ モビルスーツ』では、瀧川虚至氏によりこのVer.Kaを基にしたデザインで描かれ、それに伴いHWSの解説およびイラストも用意されている。



■主要な立体化

特異な立ち位置にいる本機体の立体物は、毎回のようにデザインの解釈やアプローチの方法が異なっている。


1990年代後半に『B-CLUB』より1/144のレジン製ガレージキットが発売された。
設計図には旧画稿のモノクロの前面・背面画も載っている。
サンプルの塗装では、青い方だがグラデーションも施されている独自のカラーリング。


2007年にガンプラのMGにおいて公式版で立体化。
同時にカメラアイのカラーも緑色から黄色に変更された。

(*4)

その他、上半身の背部やシールドの設定画も描かれている。


同年に『HCM-Pro』版も商品化され、画稿を見ての通りMG寄りのディティールだが、全体的にややマッシブになっている。

(*4)

初出はホビージャパンの情報コーナーで、『GUNDAM WEAPONS 機動戦士ガンダム 逆襲のシャア編Ⅱ』にも掲載された。
同時に、ビームライフルとシールドも本商品のディテール準拠で描かれている。


2008年に展開された『GUNDAM STANDart 2』ではノーマルVer.とメタリックVer.が登場。
体型は旧設定画のマッシヴな体型に近い。


そして2009年にHGUCでキット化されており、パッケージイラストが格好良い。
完全新規キットで、特徴的な色分けをほぼ完全に再現しており、額に細かく番号が書いてあったりと地味に凄い仕様。
ただし、ファンネルが2つを除いて非可動なので、全てを動かしたい場合には3つ買うか部品を注文しなければならない。

3つ買ったら牛カラーに塗ってビギニングとバトル!
牛カラーは2010年にカラバリの『ガンプラビルダーズ』版(GPBカラー)として登場しているぞ!
何気にアニメ初登場でもある。
パイロットはコウジ・マツモト。

(*5)


2013年には遂に『BB戦士』で登場。
SD体型に落とし込んだデザインは格好いいと評判。
ツインアイはパーツの差し替えで瞳ありと瞳なしを選択できる。

説明書の『コミックワールド』は例によってギャグストーリー。

森本がーにゃ氏による『GUNDAM.INFO』連載のコミック『森本がーにゃのSDガンダムいんふぉ』では、
Vol.68「最新作は伊達じゃない!BB戦士Hi-νガンダム、発売!」ということで本商品の特集になっている。


同年の『ガシャポン戦士NEXT』では15弾でラインナップ。
色は紫に近づいた青になっている他、一部メタリックの銀で塗装されている部分もある。
2014年のSP03弾では、全身が銀色に塗装されたメタリックver.がラインナップされた。

15弾には、他にもリ・ガズィ・カスタム量産型νガンダムといった、立体化されることの少ないマイナーな機体も共にラインナップされている。


2014年の『ROBOT魂』版は現在のようなスマート体型ではなく、当時のマッシブなプロポーションを最新技術で再現するというコンセプトに基づいた商品となっている。

この他、2012年に「プレミアムバンダイ」から発送された「ROBOT魂 νガンダム 拡張フルセット」には、ダブル・フィン・ファンネル用パーツの他にオリジナル造形のファンネルラックも付属する。
その形状はHi-νガンダムのファンネルラックに似た形状となっている。


同年にMGでVer.Kaの商品化が決定し、プレバンではHWS拡張セットが販売された。


ROBOT魂×超合金の新シリーズ『METAL ROBOT魂』では第1弾アイテムに選ばれた。
造形はリアリティが増しており、高級感や重量感を感じさせる。
関節部やバーニア等にはダイキャストが使用されている。


ガンダムビルドファイターズ』の公式外伝である電撃ホビー連載の『GBF-D』とそのコミカライズでガンダムA連載の『GBF-A』には、ユウキ・タツヤの使用するガンプラとして「Hi-νガンダムヴレイブ」、そしてアラン・アダムスが製作した「Hi-νガンダムインフラックス」が登場している。
機体の詳細はリンク先および『ガンダムビルドファイターズD/A』を参照。

後にHGBFのラインナップでヴレイブが一般商品、インフラックスがプレバン限定商品として商品化されている。

余談だが、DとAの作画担当である今ノ夜きよし氏は『模型戦士ガンプラビルダーズD』においても作画を担当していた。
その作中では先述のGPBカラー版Hi-νが一般販売されており、なかなか重要な場面で登場している。



■ゲーム作品における活躍

アムロの最強機体として登場することが多く、その機体性能の高さから活躍の場は多い。



2作目『ZERO』からの参戦。

ニュータイプ、強化人間専用機ではあるが、攻撃・防御・機動性はゲーム内でもトップクラス。
更に能力の高いNTや強化人間を乗せるとフィン・ファンネルの射程がとんでもない超射程になるので、MPさえ大事に使ってやれば距離を気にせず戦える。
飛べないじゃないか等と言う贅沢な事は言わない事。

Gジェネ魂では強機体が比較的多めのAC勢が参戦していないため、その高い性能は貴重な主戦力となる。

が、『OVER WORLD』では弱体化。
外装パージシステム実装によりνガンダムHWSが大幅にパワーアップし、素のνガンダムもビームサーベルのトドメ演出で殴り合い宇宙する中、
Gジェネ魂から何一つ演出に変化がない上に、スペックが下げられてΞガンダムに負けてる始末。

Hi-νの明日はどっちだ。

『GENESIS』では通常攻撃のハイパー・メガ・バズーカ・ランチャーが追加され、火力面が強化された。ただし消費ENもかなり多い。



α外伝第二次α第三次αDXTに登場。
実は『IMPACT』にも没データがあったりする。
以前はどの作品でも参戦作品が『逆襲のシャア』扱い(CCA-MSVではない)だったが、X以降では参戦作品が『ベルトーチカ・チルドレン』になった。

初登場時のα外伝では明らかに他のユニットとは一線を画した、力の入りまくった戦闘アニメで強烈な印象を残した。
ほとんどの場合が隠し機体として登場するため入手フラグを立てなければいけないが、Dはナイチンゲール共々無条件に入手可能という贅沢ぶり。
合体攻撃こそ無いものの、Hi-νと共に戦えることに驚いた人も多いハズ。

機体性能はどのシリーズでもリアル系最強クラスで、アムロの能力と合わさってチート染みた活躍をする。
(ただし、α外伝の場合地形適応の悪さもあり最大火力の点では実はHWS装備型の方が上だったりする)
特徴として、フィン・ファンネルが再充電可能になったという設定に伴ってEN式に変更されている点と、MAP兵器のハイパー・メガ・バズーカ・ランチャーを持つ点がある。
が、裏を返せばフィン・ファンネルが弾数制(である場合が多い)νに合わせてアムロを養成していると痛い目を見る場合もあるので注意。
余ったνは他のニュータイプパイロットを乗せてあげると良い。

久々の登場となった『X』では、こちらのオールレンジ・アタックがパイロット制限がなく、逆にνのフル・オールレンジ・アタックがアムロ専用技なので
アムロをνに戻してこちらに別のパイロット(例えばフルクロスだとNTが活きないトビア)を乗せる方が有効だったりする…。

『T』では武装にトラップ・コンビネーションが追加され、オールレンジ・アタックのアニメーションが一部変更となった。
今回もアムロをνに乗せ、こちらに別のパイロットを乗せる方が有効である。ただし、アムロがHi-νで強制出撃するステージもあるので注意。

マジンカイザー真ゲッターロボ、そしてHi-νガンダムは正に最強の御三家と言えるだろう。


  • A.C.E.シリーズ

スパロボとの関わりも深い本シリーズでは、4作目の『Another Century's Episode R』に隠し機体として登場。



家庭用版の初回封入特典より初参戦。
アーケードでは2011年12月に解禁。アムロ最終機ということで、コストは最高値の3000。

対戦ゲームの機体であるため、他のシリーズと異なり同コストのνガンダムの上位互換にはなっておらず、各所で差別化されている。
性能はバリアによる生存率を無くしファンネルによる攻めに強くなったνガンダムと言った感じ。

νガンダムとの最大の違いは特殊格闘の『サイコ・フレームによる共振』。
これを使用すれば機動性が上がる他ロック距離が延び、更にフィン・ファンネルの最大弾数が18になり、1基から2発ビームを撃つ。
フィン・ファンネルの数が倍になると考えたらだいたい合ってる。

更に、ラックに1基以上フィン・ファンネルがあると自動カウンターでビームを1発撃つようになる。
とはいえ成功しにくいのであまり期待しないこと。

デメリットは、特格終了時に最大弾数が元に戻り残弾は0になってしまうこと。
さらに『サイコ・フレームの共震』発動中に覚醒をしてしまうと、覚醒途中でフィン・ファンネルの残弾数が0になってしまう。
発動中の覚醒は控えた方がいいだろう。

覚醒技はハイパー・メガ・バズーカ・ランチャー。
発生も速く威力も高い為、相手の着地を狙って発動するといいだろう。

発射時はフィン・ファンネルバリアが展開され、射撃攻撃ならばどんなものでも一度だけ防いでくれる。
ただしファンネルを五つ残しておかなければバリアは展開されない。

肝心の性能であるが、残念ながら3000コスト内では高い方ではない。
解禁当初から自衛力・攻撃性能の微妙さがネックになっており、押し付け武装持ちや高機動格闘機への抵抗力が低く、攻め込まれると辛い。
『共振』時のフィン・ファンネルの強さは折り紙つきであるが、それ以外の武装がパッとせず、
射撃戦をするにも、その時々のスペシャリストに押され気味で、ややもって辛い立場になりがち。
ただ中距離射撃機のストフリノルン最強時代に行われたMAXI BOOST全国大会では、時間無制限であることも手伝って、
両機に有利とはいかないまでも『共振』待ち戦法が刺さっており、全国覇者をあと一歩まで追い詰め、惜しくも敗北したものの結果はベスト8と大健闘した。

ちなみにMAXI BOOSTではライバルのナイチンゲールも解禁。
そのアホみたいな強さに全国のアムロ達が発狂した。



■カードゲーム

代表的なものを紹介。

2011年から展開中の『ガンダムウォーネグザ』では、2013年の第4弾EXブースター「革新の光」にて2種類の絵柄が存在する。

1つはガンダム関係の版権絵でお馴染みの森下直親氏が手掛けた、非常に美麗で躍動感のあるイラスト。
もう一つはKoma氏による、設定画に忠実な雰囲気のイラストとなっており、電撃オンラインにおいて全身絵が掲載されている。

(*6)     (*7)


2015年の第11弾ブースターパック「反逆の咆哮」ではVer.Kaベースの絵があり、ナイチンゲールと共に封入されている(どちらもKoma氏)。


ガンダムトライエイジ』の2014年からの展開である「BUILD MS 5弾」でも新規イラストが描かれている。

(*8)


カードイラストにおいても、装甲の厚みが段々と増しつつある。



■その他

BB戦士三国伝』に登場する「天翔竜 孔明νガンダム」は、Hi-νガンダムをモチーフの一つとしている。
展開の都合上、『SDガンダム三国伝』には未登場。


明貴美加氏が描くガンダムエースの『モビルスーツガール』(MSG)では、2014年10月号にてMS少女になった。


Hi-νのライバル機でサザビーの強化発展機であるナイチンゲールは、今のところリファインされる様子はない。
現在はHi-νガンダムの方は基本的にスマートなリファイン版の設定画が採用されるため、両機体が並べて掲載される様子はなかなかチグハグな雰囲気である。

上記の通り、ナイチンゲールは2014年にRE/100として遂にガンプラ化を果たした。



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(*1) データコレクション(7) 機動戦士ガンダム 逆襲のシャア、メディアワークス、1998/7/27、P.9
(*2) 機動戦士ガンダム MS大全集2009、電撃ホビーマガジン編集部、アスキーメディアワークス、2009/8/21、P.61
(*3) MG 1/100 Hi-νガンダムVer.Ka用 HWS拡張セット 開発用画稿、カトキハジメ、プレミアムバンダイ、2014/9/5
(*4) GUNDAM WEAPONS 機動戦士ガンダム 逆襲のシャア編Ⅱ、ホビージャパン、2009/3/31、P.10
(*5) 月刊ホビージャパン 2010年9月号、ホビージャパン、2010/7/24、P.57
(*6) ガンダムウォーネグザ 第4弾EXブースター 革新の光、森下直親、バンダイ、2013/8/23
(*7) 〃、Koma、〃
(*8) ガンダムトライエイジ BUILD MS 5弾、バンダイ、2014/2/6