∀ガンダム(アニメ)

「∀ガンダム(アニメ)」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る

∀ガンダム(アニメ) - (2019/01/04 (金) 15:35:52) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2009/06/22(月) 23:00:29
更新日:2024/01/14 Sun 23:54:38
所要時間:約 5 分で読めます


タグ一覧
20周年記念作品 90年代テレビアニメ 99年春アニメ ∀ガンダム あまりにも長いエピローグ なーなーなー よく動く アナザーガンダム アニメ ガンダム ガンダムTVシリーズ ガンダムシリーズ ガンダム世界を終わらせる者 ガンダム最後のセル画 ガンダム最終章 サンライズ スパロボ スパロボ参戦作 トゥース! フジテレビ 世界の破壊者 世界名作劇場 伝説巨神イデオン 劇場版ガンダム 名言の宝庫 地球光 富野由悠季 御伽話 微熱が… 感動のラスト 文明衰退 映画 月に吠える 月の繭 月光蝶 涙腺崩壊 異色作 白富野 白富野三部作 軍靴の記憶 集大成 黄金の秋 黒歴史 黒歴史寸前の後期OP曲←後期ED曲は神曲



ターンエーの風が吹く

∀ GUNDAM
CALLED TURN “A” GUNDAM


99年4月から00年4月までフジテレビ系列で放送されたガンダムシリーズの一つ。ガンダム二十周年記念作品である。
珍しいフジテレビでの放送となったのは夕方の放映時間にこだわった富野の声に応えてくれるのがフジしかなかったからで、当時はテレビ朝日でのガンダムシリーズの放送枠も既に消滅していたため。
それでも全局放送で無かったりと、折角“記念作品”を謳っているのにあんまり恵まれた放映環境で無ければ、番組の宣伝も控えめであった。
タイトルの∀とは数学記号で「全て」という意味であり、ガンダム作品全てを包括するガンダムとなっている。この件に関しては後述。
また、∀を「ターンA」と読ませるのは、「最初に戻る」という意味も込めている。
シリーズ中唯一「機動○○」というサブタイトルが付かず、初めて女性声優が主人公を担当するなど、様々な意味で異色の作品であり、シリーズのターニングポイントともなった。
富野自身にとっても93年の『機動戦士Vガンダム』で潰れてしまい、4年に渡る休息を経て復帰した98年の『ブレンパワード』を経ての本番とも呼べる作品であった。
コンセプトはガンダム版イデオンと、物騒極まりないものだったが、黒富野の極致たる元ネタに対し、ハッピーエンドで終わっているのが特徴。
製作やキャストには『ブレンパワード』で得た人脈が活かされているが、更に本作で得た人脈を元に02年に富野は『OVERMANキングゲイナー』を製作しており、そちらもシリアスを挟みつつも全体的に明るく、希望をもって終わる作品となっており、この三作を黒富野時代に対して“白富野三部作”と呼ぶ声も定着した。
放送局や作風もあって、放送当時はマイナーな印象だったが、その後のゲーム等での登場を経て改めて評価を受けているのも共通している。


【あらすじ】
正暦2343年、月の民(ムーンレィス)の少年ロラン・セアックは「地球帰還作戦」の潜入調査員として北アメリア大陸に降下する。
ところが任務中に川で溺れ、鉱山を経営するハイム家の姉妹に助けられる。そこでロランは雇われることとなった。
二年後、ロランとハイム家の次女ソシエは、マウンテンサイクルでの成人式の儀式に参加するが…



【主な登場キャラクター】

ロラン・セアック
CV.朴ロ美
「人の命を大事にしない人とは、僕は誰とでも戦います!」
褐色肌と銀髪が印象的な、優しく穏やかな少年。ディアナ・カウンターの侵攻に反発した彼はミリシャに所属し戦う。
任務のためには女装もする。おそらく本作随一の萌えキャラ。
ED並びに劇中でけっこう素っ裸になる人。
長らくシリーズでは唯一女性が声を担当した主人公だった。
「人の英知が生み出した物なら、人を救って見せろおぉ!!」
搭乗機 ∀ガンダム

ローラ・ローラ
CV.朴ロ美
本作のヒロイン。銀髪に褐色の肌を持つ絶世の美少女で∀のパイロット。グエン卿や親衛隊隊長をも骨抜きする程。
実はロランの変装。


ディアナ・ソレル
CV.高橋理恵子
月を統治する千年女王で、主人公ロラン・セアック憧れの存在。
キエル・ハイムと容貌が瓜二つであり、遊び心から入れ替わるが、それが思わぬ事態を招いていく。
何故に彼女が月の女王なのか、とか地球帰還作戦を願った理由とかはアニメを見ただけでは理解できないだろう。
「よしなに」


キエル・ハイム
CV.高橋理恵子
ハイム家の長女でありグエンの秘書。ディアナと瓜二つだが、違いは肌の色と目。
しかしこれは視聴者に対する配慮なだけである。
二人の容姿が似ている理由は特に言及も設定もされていない。
「迷信は解き放つ必要があります」


ソシエ・ハイム
CV.村田秋乃
キエルの妹。父がディアナ・カウンターによって亡くなったためミリシャに所属。
最終的に一人だけ報われなかった可哀想な子。
1話では何かと脱いでいた。
どう見てもヒロイン枠なのに、意外にも活動的だった二人のディアナに食われまくって存在感を無くしてしまった。
「ギャバーーン! ウェディングドレスを着た私は、きれいでしょーー!!」

    \ブーン/
⊂二二二( ^ω^)二⊃
搭乗機 カプル

【地球側の重要人物】

グエン・サード・ラインフォード
CV.青羽剛、平川大輔(ゲーム)
イングレッサを治めるラインフォード家の御曹司。
地球の産業革命を志し、非常に優秀な方だが野心家で、ガチショタコンである。ロランを「ローラ」と呼び、女装をさせたことも。GJ
というか、どう考えても趣味に走っている。
基本的には理想家で差別意識も無い聡明な人なのだが、恐らくは根本的な所がズレている人。
野心家でもあり、その野心も無私ではあるが他者や現状とはそぐわないKYなものであり、終盤、戦争に飢えたギンガナム艦隊を地球に連れてきたのはグエン卿であった。(どうしてそうなったのか知らない人は視聴するべし)
「目には目、歯には歯、銃には銃で答えたい!」


リリ・ボルジャーノ
CV.小林愛
ザクが掘れたルジャーナ領主であるボルジャーノ公の娘でグエン卿の婚約者。
分かりやすく言ってしまえばわがままお姫様キャラ。が、後半は女傑という言葉がふさわしい指導者に。
当初はグエンに対して媚を売っていたが、ミリシャと行動を共にしていく内に所詮は野心家止まりのグエンの器を越えてしまい、最終回で完全に見限る。
ネコ耳のような髪の編み込みが素敵。
貴族だが下の者にもムーンレィスにも立場こそ守るが差別意識が無いのはグエンも同じなのだが……。
「アメリアは私がスカートのまま治めますわ」


【ムーンレィス側の重要人物】

ハリー・オード
CV.稲田徹
ディアナの親衛隊隊長。
赤いサングラスと白いマッシュルームカットが中々変態チックな御方。特にファッションセンスは群を抜いており阪神王子とスタッフに呼ばれる。
一応は仮面の人枠なのだが、アニメ本編の方では序盤も序盤を除いては基本的に味方ポジという珍しい立ち位置であった。
驚くべき事に離婚歴有り、乗機に前妻の名前を付けたりしてる。
おそらく劇中最強のパイロット。いやマジで。
少なくとも、後半にかけて成長したロランはともかく、アピール好きで終始遊んでいたようなギンガナムよりは遥かに真面目。
「ユニバァァァァァァァース!」
搭乗機 スモー(ゴールドタイプ)


フィル・アッカマン
CV.小山剛志
ディアナ・カウンター大尉で、後に少佐。
アッカーマンではない。
更にディアナに反旗を翻してミランと共に実権を握った時には大佐となっていたが、ディアナの帰還と共に少佐に戻っていたので、自ら降格を申し出たのかも知れない。
無骨な見た目に違わずディアナ・カウンターの中でも強硬派で、地球人を蛮族と見なして力による支配を進言するなど、如何にもな悪い軍人風に描かれていたが、地球側は地球側で知らなかったとはいえ、穏健派のディアナ・カウンター総司令アジ大佐を暗殺したりしてるので、フィルの怒りももっともだったりする。
ポゥの直属の上司であり、ポゥとの関係は仕事上の物なのか男女の仲に発展しそうなのかそうでないのか微妙な感じであった。
終盤、ディアナの帰還と共に手のひらを返したような印象を持たれるだろうが、ディアナが個人の感情や理想に走りすぎて臣下を置いてきぼりにしてたのは否めないので、フィルを含めたディアナ・カウンターの面々を責めるのは少々酷だろう。


ポゥ・エイジ
CV.中西裕美子
ディアナ・カウンター所属のムーンレィス。
彼女の乗るウォドムのビームライフルの衝撃によって∀が目覚めたり、要所要所で登場するも失敗を繰り返し涙を流す。とにかく涙腺が脆い
その甲斐あってかサブタイトルに「泣き虫ポゥ」と一つ枠を頂いた。
ポンポン引金を引いちゃうアブナイ性格
「本気やってんだぞ!」
(いい意味で)最も予測できない結末を迎えた一人。
搭乗機 ウォドム ウァッド スモー(シルバー)


ミラン・レックス
CV.曽我部和恭(TV版)松永英晃(劇場版)高塚正也(ゲーム)
ディアナの補佐を務める執政官。
頭の回る曲者で、ディアナに忠誠を誓いながらもアグリッパとも通じていた。
フィルがクーデターを起こしてディアナを捕らえた際には、キエルと入れ替わっているという疑念を持ちつつ逃がす等、あらゆる可能性を潰すのではなく活かす道を考えられるタイプ。
フィルが実権を握った後も参謀的な役割についていたが、遂に地球に降臨したギンガナム艦隊への対処に苦慮する中で帰還を果たしたディアナに再び付き従う。


コレン・ナンダー
CV.川津泰彦
ムーンレィスの古参兵士。
ディアナへ忠誠を誓ってはいるが、非常に粗暴で、ある理由でガンダムに対して強い執着心を持っている。
黒歴史の生き残りだったり、赤くて角のついたカプルに乗ってたりフラッシュバックにウイングガンダムゼロ(EW)が現れたりと、謎が多い。
キャラクターが序盤、中盤、終盤でだいぶ違って見える。
昔は金髪のイケメンだったという裏設定があり、その正体は赤い彗星とかライトニングカウントとすら予想されていた。
最後の搭乗機は、その辺の噂を踏まえたお遊びである。
部下のブルーノとヤコップはコレンが姿を消した後はちゃっかりとミリシャの一員となり、終盤にかけて重要な役割を果たすことになった。
「その股ぐらにぃロケットパァァンチィィ!」
搭乗機 イーゲル コレン専用カプル


アグリッパ・メンテナー
CV.兜甲児
冷凍冬眠されたムーンレィスが眠り、黒歴史が封印された冬の宮殿の管理を任されたメンテナー家の当主。
ディアナが眠っている間の摂政職にあるが、自らはムーンレィスが現在のままで月に閉じ籠り冷凍冬眠を繰り返しつつ永遠に生きるべきだと考えており、そのために強引に地球帰還作戦を進めるディアナを亡き者とするべく、ディアナ・カウンターへの補給を充分にさせない等、様々な面で暗躍していた。
配下のミドガルドの他、ディアナ・カウンターに多数のスパイを送り込むと共に、ミランとも連絡を取り合っていた。自分の手を汚さないだけで殺る気満々である。
特に、その危険性ゆえにディアナに遠ざけられたギンガナムが内心抱えているであろう不満に目をつけて自分の陣営に取り込んでおり、月のマウンテンサイクルからターンXを掘り出させる手助けをしていた。
秘書の名前はケイサン・ダーカイ


ミーム・ミドガルド
CV.水野龍司
アグリッパの腹心で、女王の暗殺をも見越したスパイとして地球に潜入していた。
メイクなのか体質なのか、目の下に大きなクマがあるため、すごく疲れたように見える顔をしている。
配下に使っていたテテスを暗殺に失敗したことで消すなど、非道な人物かと思いきやムーンレィスとしてディアナに崇拝とも取れる忠誠を誓っていたり…と、富野作品らしく複雑な役割を当てられた人物。
末路が色々と衝撃的で、終盤突入前で一番目立っちゃった人。黒歴史の真実のインパクトに負けてるかもだが。


ギム・ギンガナム
CV.子安武人
月 光 蝶 である
その抜群に濃ゆい顔にモッジャモジャの髪、サムライチックな姿が素敵で絶好調なお方。
月面都市ゲンガナムを守る軌道艦隊総司令を務めるムーンレィス。滅多に見えないがチョンマゲをしている。
武門を司る殿様で、通称『御大将』。
配下にMSマヒローを駈る、スエッソン・ステロ率いるマヒロー部隊を持つ。
また、本人も道化のメリーベルを侍らせており、彼女にはターンXと共に掘り出されたMSバンデットを与える等、側近のように扱っていた。
濃い外見、インパクトのありすぎる発言から終盤からの登場なのにとても人気のある萌キャラ。テラ子安
搭乗機と相まって作中最も濃い御方
オ・ノーレ!!
搭乗機 ターンX




【余談】
今までと一風変わったキャラ、MSのデザインと世界名作劇場・ジブリアニメのような全体的にほのぼのした雰囲気で叩き上げられた。
また、これまでとは違う方向性のMSのデザイン故に批判される事も多かった。
特に主役にも関わらず異質なデザインの∀ガンダムは従来のアニメファンを食わず嫌いさせるには充分なほどだった。
後にガンダム作品の伝統に基づき再評価され神作扱いされたりするが、放送当時は全国放送でなかった上にプラモの作りが散々だったため知名度が低かった。
(ただし後に発売された「100番眼のMG」として出されたMGの∀ガンダムの完成度は、あらゆるMGの中でも郡を抜いて高い)

最終回が有珠山が突如噴火したため延期されるという悲劇が起きた。

シド・ミードや菅野よう子などの今までとは一風変わったスタッフが関わっているなど、新しい試みも多いガンダム。

曲の評価も非常に高く後期EDの「月の繭」は神曲扱いされることもしばしば。
前期OP「ターンAターン」もカラオケでよく歌われているらしい。BGMの「軍靴の記憶」も聞くとなぜかワクワクしてくる。


お禿様によると20年~から後を見越したリメイクを考えてるとかで、曰わく「∀は50年後に本当の良さが分かる作品」らしい。
上述の通り10年もせずに再評価されてるが…富野的にはまだまだなのだろう。

また、放送時の富野は「∀はガンダムの終着点となる」とも言っていて、これは宇宙世紀の映像/非映像作品にかぎらずアナザーガンダムやSD作品までも含めて、とのことらしい。
…あきまんは宇宙世紀系のみの終着点と言ったり、SDはさすがに除外と言う人もいるが、とりあえず監督的にはそうなる、らしい。
ところがどっこい最新作であるGレコの放映後のイベントで「 ∀の500年後がGレコの世界 」という爆弾発言をかました。
放映前はGレコは∀の前と明言していたのだが……
ただし良く勘違いされるがこれは富野の個人的な見解であり、あくまでそのつもりで作っていたという話のようで、公式設定では宇宙世紀の直後の話という設定のままである。
そもそも昔から時期によって言う事がころころ変わる人だし。


御大将「アニヲタ民になぁ、この項目の追記ぃ、修正などぉ、出来るわきゃねえだろぉぉおぉぉぉぉぉ!!」

コレン「wiki篭りだって、追記、修正することが出来るはずだぁぁぁっ!!」

ハリー「追記、修正百万回更新しても怨み晴らすからなぁ!!」

ロラン「みんなぁ、アニヲタWikiはいい所だ! 早く追記、修正にこーい!!」

この項目が面白かったなら……\ポチッと/