ばいきんまん

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ばいきんまん - (2019/02/25 (月) 18:40:25) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2012/02/10(金) 19:55:07
更新日:2024/01/02 Tue 19:28:36
所要時間:約 8 分で読めます




ハーヒフーヘホー!!


言わずもがな国民アニメ、『それいけ!アンパンマン』の登場キャラクター。
CV:中尾隆聖
アンパンマンとは食品とバイキンという宿命の敵同士であり、専ら本人は40年近く経った今も「正義の敵」としての立ち場を頑なに守り通している。夢や目的はもちろん「アンパンマンを倒すこと」。
文字通り「悪の権化」といえるキャラ。といっても時には悪に徹しきれない面もある。とは言えアンパンマンを倒す為なら手段を選ばない悪らしい非道な面も持ち合わせている。
自分が「悪」であることに誇りを持っている。原作者曰く、アンパンマンとばいきんまんは『光と影』『プラスとマイナス』のような関係だとか。
アンパンマンとの関係を考えると、準主人公(裏主人公)とも言える存在。それだけあって、アンパンマンと同じくほぼ全ての話に登場する。彼が主役の話も数多く存在する。

「ばいきんまん」が本来の表記だが、今や普及度的に「バイキンマン」になってる感が否めない。

元々は舞台化された『熱血メルヘン 怪傑アンパンマン』を見た原作者やなせたかしが『アンパンマンに“何か”が足りない』と思って、悪役を登場させようと思ったことが誕生の経緯である。

デザインのモチーフはハエ。
初期の頃は羽が今より広く、頭も横長で触角もハエっぽかった。

背中の羽は彼が普段UFOばかり使っている為見落としがちだが、実際は自力で飛行が可能。
移動速度の問題でUFOを優先していると思われる。

普段の格好はれっきとした服である。ちゃんと手袋と靴も装備している。
因みに、胸のボタン状物体はマイクロフォン。

まあ被り物している人間形態のアンパンマンに比べれば今とあまり変わってないと言える。


アンパンマン達の星で生まれた訳ではなく、バイキン星という別の星からアンパンマンを倒す為、赤ん坊の時にいのちの星を追いかけて来た。

ただ、アンパンマンを倒す為とはいえ、なぜ態々他の星にまでばいきんまんがやって来たのかは不明。
更に言うと、既に他のバイキン星出身者が来ていたのだが……。

居住地は山の上に建てられた彼の顔を模した「バイキン城」で、ドキンちゃんやかびるんるんのバイキン一家、ホラーマンとそこで同居している。
ちなみにドキンちゃん初登場回で1度、バイキン城ごと飛んだことがあるので、飛行できるらしい。

作中で何度となくアンパンマン達に倒されているが、どれだけ酷くやられても(それこそ宇宙の彼方へ吹き飛ばされても)すぐに平気な顔をして戻って来る。
原作者は『人間が風邪を治して、また何度も風邪をひいたりするように、ばいきんまんは決して死ぬことはない』と述べている。一言で言うと不死身
(ただし、最初期に一度(というか一人)死んだことがあり、天国へ…と思ったら門前払いされ(本人も「無理だと思っていた」とのこと)しばらくは「ふけつまん」がメインで出ていたが、何事もなかったように再登場した)
それに対しアンパンマンはいのちの星が抜けて死んだことがある


【俺様の生態だ! ハーヒフーヘホー!】


●イタズラや悪さを繰り返す

まあ「悪の権化」ですから。最大の目的はアンパンマンを倒すことであるが、「正義の敵」である為悪事もしっかりこなす。
とはいえ、彼のような人とは比べないように。あくまでベクトルとしての「悪の権化」です。
イタズラのバリュエーションは様々で、変装して騙したり盗み食いだったり、そもそも本人がその気になれば実行する。
悪事の度にアンパンマン達の介入によって阻止・制裁されるのがお約束。ただし、ボスキャラクラスの他の敵と組むと勝利することが多い。

パン工場を海の底に沈めたり、ボスキャラを同時に連れて来てアンパンマン達を追いつめたり、バイキンヘリコプターで町の大部分を崩壊させたり、
『すくえ!ココリンと奇跡の星』では滅亡寸前の惑星からエネルギーを吸い出してその星を滅ぼしたり、
『勇気の花がひらくとき』では炎の中にキララ姫を放り投げたりアンパンマンを飛び込ませるなど、悪役らしく極悪非道となることもある。
というか普段も怒ったらメカで暴れまわってアンパンマン達を容赦なく踏み潰そうとしたり無力な者に対しても躊躇うことなくとどめを刺そうとしている。
ばいきんまん自身の明るい振る舞いやアンパンマン達が必ず駆けつけることが合わさって未遂に終わる為にあまり危機感を感じないが、実際にはかなり残虐なことを日常的にやらかしているとも言える。

ぶっちゃけUFOにしろ巨大メカにしろあんな物で毎回身勝手な理由で暴れられたら、何人犠牲になるか分からないし町がいくつあっても足りない
アンパンマン達がいなければ多分大怪我では済まない者が続出したり町の崩壊は深刻になっていたと思われる。
後述で「良い心も持っている」と紹介しているが、自分を助けてくれたアンパンマンを即裏切って罠にはめたり追い詰めたりするという悪役らしいこともやっている。

普段のアニメでは悪さの動機は9割方食べ物が絡むので、「ぶっちゃけ最初から美味い物で餌付けしとけば無害じゃね?」
とかいう疑問が湧いたりするが、大抵は「ばいきんまんがたらふく食べる→材料が無くなってもう作れない→俺様怒ったぞー!」のコンボとなる為、効果があるかは定かではない……
ただし稀にアンパンマン達の策略やゲストキャラがあまりにも無限に食べ物を出し続けることが原因で、食べ過ぎて太ってしまい行動不能になることもある。

●不潔

バイキンですから。
まず風呂に入らないのは当たり前。ただし入らないのはバイキン星出身者では彼ぐらい。
ジメジメした場所が大好き。もちろん季節も梅雨が好き。
掃除に関連することも嫌いで、バイキン城が正真正銘のゴミ屋敷ならぬゴミ城になったエピソードもある。
ミント等の殺菌作用のあるものも苦手。
これらにやられると体が縮み色が白くなる体質を持つ。
なのにガストのメニューで描かれたイラストではなんと手を石鹸で洗ってる。
自殺行為だぞ! やめるんだ、ばいきんまん!
ただし温泉は好き。あくまでも「体を洗う行為が伴う」のが嫌いなだけで、湯に浸かって体を休めるのは平気らしい。別荘でハンモックに揺れながら日向ぼっこをすることもある。

●妙に頭が冴える

機械類には非常に強い。ロボットは大体自作。そして主に金槌で作っている。
科学的なものにも達者。ウイルス銃とか現実にあったらたまったもんじゃないものも作る。
更にタイムマシンやブラックホール等というSFに出てきそうなぶっ飛んだ物も開発してしまう。
他にも悪巧みは勿論のこと、考古学や英語の筆記体をスラスラ読んだりと博識……なのだが、
足し算のような簡単な計算が出来ない、肝心な所でマヌケを発揮する、自作以外のメカの操作に戸惑う(これは作品によるが)等よくわからない部分も。
一方で武道にも多芸である。一部楽器も嗜む。

●努力家

アンパンマンを倒す為には努力を惜しまない。
片手で親指だけ立てて腕立て伏せをするなど、一般人基準だと日々なかなかに鍛え込んでいるあんなムチムチした身体の癖に
アンパンマンを敗北寸前まで追い込んでいるのは日々の努力の賜物である。(結局撃退されるのだが……)
普段はメカを使う彼だが、一時は徹底的に修行をしたり、鎧を身に着ける等、己の肉体だけでアンパンマンを追い詰めたこともある。

●良い心も持っている

他人から何か親切な事をして貰った際は悪事を働かない事(目の前にアンパンマンがいたとしても)が多い。
その時は口では普段通りを装っているが、表情や行動では本心が出ている。また、率先して誰かのお手伝いや人助けをする回もある。

上記の設定ゆえか、失敗ばかり繰り返してめそめそしているキャラに対しては励ましたり、優しく接したりしている。
その際は「オレさまだって毎回アンパンマンにぶっ飛ばされてるんだぞ」とよくアンパンマンとの掛け合いの事を話す。

●時には共闘することも

お互いがピンチの時やドキンちゃんを助ける為に手を組むこともある。
「顔が汚れて力が出ない」アンパンマンの為に、ジャムおじさんの所へ顔を取りに行ったこともある。
またアンパンマン達に助けてもらった際は借りを返すこともある等、義理堅いところもある。

また本編以外の幼児向け教育アニメ等では(パラレルワールドである為か)アンパンマンとは何だかんだ一緒にいる友達としてサッカーやスキー等で一緒に遊んだり、
アンパンマンと二人で幼稚園の教師や子供たちの良き兄貴分等を勤めていることも多い。
それらの作品内ではしっかり者のアンパンマンとドジだけど明るく元気なばいきんまんは中々良いコンビである。
というかこれらの作品のばいきんまんは「朝早くに起きて、子供達の為にクッキーを作って、それを嬉しそうに配りながら仲良く一緒に食べる」という、
本編ならまずあり得ないであろう優しいお兄ちゃんっぷりを発揮している。
「ドキンちゃんのドキドキカレンダー」でも、終盤で途中参加したアンパンマンを口では嫌がりながらも、何だかんだ溶け込んで一緒に踊ったり。
最初からアンパンマンへの挑戦が目的だったり、悪事の最中に遭遇した場合を除けば、場の空気に合わせてアンパンマン達と付き合っている。


【ばいきんまんの関係者】


●ドキンちゃん
居候その1。バイキン星からばいきんまんの噂を聞いてやってきたツンデレ。コキンちゃんという妹がいる。
彼女によってばいきんまん一家は尻に敷かれてしまった感がある。
悪事はそれ程働かないが、ばいきんまんのサポートをすることはある。オフの時はアンパンマン達と仲がいい。
原作者によってしょくぱんまんとは結ばれない運命にある。

●コキンちゃん
ドキンちゃんの妹(妹分と紹介されていることもある)。居候ではなく、バイキン星から遊びに行くような感じ。ドキンちゃんによく似ているが、頭にリボンが着いておりものすごくかわいい。元は映画のキャラだが、人気上昇に伴いテレビにも登場する。
おやつの時間に何の前触れもなくバイキン城に突っ込んで、挙句にはおやつを食べられることが定番。おやつの種類によってはドキンちゃんと喧嘩になるがエピソード終盤で仲直りする。嘘泣きでばいきんまんはよく泣き落とされる。たまに防ぐことはあるが、結局は失敗することも少なくはない。*1
迷惑をかけることはあっても悪事はしない。そのためアンパンマン達との仲は良好であり、友達も多い。アンパンマンの顔を取り換える時間稼ぎ、人質解放、ばいきんまんの悪事を邪魔するなどに嘘泣きを活用しており、アンパンマンの勝利に一役買っている。一応ばいきんまんの仲間ではあるが、後述のホラーマンとは違い悪事には加担せずお仕置きされることはない。ばい菌という立場でありながらアンパンマン側の味方というイレギュラーな存在。
ばいきんまん同様、食いしん坊であり体型が幼い割には物凄く大量に食べることがある。

●バイキン仙人
ばいきんまんより先に星に住み着いていた仙人であり魔法使い。
実力は作中最強クラスだがアンパンマンとの面識は殆どない。
お助けアイテムを提供するが、肝心の欠点を言う前にばいきんまんが途中で帰ってしまう為に失敗の原因となる。
この爺さんが存在を教えたメコイスの壺で変身した大魔王の姿とその存在は、当時のちびっこに軽いトラウマを植え付けた。

●かびるんるん
便利な下っ端。もやしもん。大量にいる。戦闘・諜報・アシスタント何でもござれ。
初期はフケツマンという名前でバタコさんのストーカーをしていた。
さらにその前はばいきんまんがいっぱいいた

●ホラーマン
居候その2。骸骨お化けでもキン骨マンでもない。
「ホラーですねー」
実質ドキンちゃんのストーカーで、ばいきんまんとはドキンちゃん絡みで協力することも多いが、基本的には人畜無害な人。
ちなみに公式設定で「善悪両方の味方」である為、ばいきんまんのイタズラに加担して一緒に制裁されることもあれば、アンパンマン達を助けたり新しい顔を投げることもある。

ロールパンナ
詳しくは該当項目にて。

●ばいきち
子供に変装した際のばいきんまん。この名前を名乗ることが多い。
オーバーオールに厚底眼鏡、「B」のキャップが特徴。
帽子がとれるなどして何度も正体がばれているが、なぜか何度も通用する。
やなせ氏曰く、アンパンマンワールドのキャラたちはみんな素直なので簡単な変装でも信じてしまうとか。



【ばいきんまんの苦手なキャラ】


こんな項ができるほど、苦手とするキャラが意外と多い。
傾向としては、極端にマイペースなキャラや、ばいきんまんを悪人扱いしないようなキャラが苦手なようだ。そのせいでアンパンマンとの対決が出来ないまま、または中途半端で終わってしまったり、一時はアンパンマンを追い詰めても割り込みによって形成が逆転してしまうこともある。
一部のキャラに対してばいきんまんは「オレ様○○って苦手…」とはっきり口にしている。


●エクレアさんとプリンちゃん
マイペースな女の子コンビで、ばいきんまんが苦手とするキャラの筆頭。
ばいきんまんのことは愉快なお友達と思っており、自分達のペースに巻き込んでしまう為流石のばいきんまんもたじたじである。アンパンマンを倒す作戦に失敗する原因の一つにもなっている。UFOを勝手に改造されたり *2、秘密基地の材料で遊園地に建設されたり*3、新型に改造しただだんだんをおもちゃと勘違いされて遊ばされたりするなどの災難に遭う。
しかし二人からの好感度は非常に高く、おでかけしたりお祭りがあったりすると「ばいきんまんも一緒ならもっと楽しいのに」と必ず言う。 *4
また、ばいきんまんの去り際にはたくさんのエクレアとプリンをくれる。
ばいきんまんやジャムおじさん程またはそれ以上に機械センスが備わっている天才的な技術力も持ち合わせている。ばいきんまんはその被害にはよく遭うが、何故かアンパンマンやその仲間達は被害には全く遭わない。(←アンパンマンらはむしろ喜んでいた。)

オクラちゃん
疑うことを知らない為、やはりばいきんまんを悪人だと思っておらずアンパンから庇ったこともある。
本来は野菜を奪うことを目的に畑に現れるが、結局は成り行きで畑仕事を手伝ってしまうことになってしまうも、最終的に野菜を貰って帰ることはできた。

しらたまさん
ばいきんまんを悪役専門の役者だと思い込んでいる。
しかもただの舞台女優のくせに強い。

●マダム・ナン
サリーを着た頭がナンで声が少佐のおばさん。(同じ局の別のアニメでは、あるボクっ娘探偵の母親?を演じているが、イメージが明るい性格とは正反対)
初対面の相手ににナンを渡して「これは何ですか?」「はい、ナンです」「だから何ですか?」というやり取りをするのがお約束。
この世界に悪い人はいないと考えており、やはりばいきんまんを悪人だと思っていない。ばいきんまんは自分が悪者である事を主張してもマダム・ナンは「冗談ばっかり」「悪ぶってもダ〜メ♡」などと流すばかりであり、今現在も全く信じていない。*5
ばいきんまんのいたずらをすべていい方に解釈し、感激するとシタールをつま弾いてばいきんまんを褒める歌を歌い出す。
「あぁああああ~♪やさしぃ心の持ち主ぃ~♪あなたはぁ~天使ぃ~~~♪ばいきんまんさぁーーーーーんんん♪」
ばいきんまんはこの歌を大層嫌っており、マダムナンが歌い出すとすぐ逃げてしまう。その彼女の歌はアンパンマン、友人のカレーパンマン、ゲストキャラクターまで呆然とさせている。
余談だが、かびるんるんのことも可愛がっており、ばいきんまんの友達と解釈してしまう。そんな彼らは照れ笑いすることもある。(←かびるんるんはみんなオスなのか?)

●フランケンロボくん
元はばいきんまんの作ったアンドロイドだったが、捨てられて、落雷を浴び強力な帯電体質になってしまうが、それを買われてとうだいまんの電力供給源として普段は生活している。
それでもばいきんまんを「やさしくてかっこいいパパ」と慕っており、とうだいまんから休みをもらってはばいきんまんを探しに出かけ、見つけては抱きついて感電させている。
ばいきんまんもなかなか無下に扱えないようだ。
TARAKO声が意外にかわいいと視聴者に気付かせてくれるキャラでもある。

●あかちゃんまん
あかちゃん故に行動が読めず、よく振り回されている。

●でかこかあさん
人妻。優しく厳しい為、ばいきんまんも頭が上がらない存在だが、母親の子供に対する愛情に憧れてる面もある。

●コキンちゃん
かわいい青いばい菌の女の子。
あかちゃんまん同様によく振り回されている。詳細は上記のばいきんまんの関係者を参照。

いくらどんちゃん
イクラ丼を食べてもらうことが至上命題なので、ばいきんまん相手でも喜んで作ってくれる。

●おしんこちゃん
珍しく人間みたいな見た目の純粋な幼女。
始めて会った時に悪事のためとはいえお新香作りを手伝ってしまい、礼に風呂ときゅうり一本だけもらって悪事として発覚せずに終わった。
それ以降もおしんこちゃんと関わる時は変装してたりいない時を狙ったり極力避けるようにしている。

ミントちゃん
爽やかさでばいきんまんの悪事を華麗にスルーしてしまう。
ミントティーではもちろん爽やかにされる。

【余談】

ばいきんまんの独特のダミ声は、担当声優の中尾氏が考案したものであるが、これは喉にかなりの負担がかかるという。
当初はここまで長く続くシリーズになるとは思っておらず、とにかくインパクトのある演技をと思って考案したのだが、
近年ではさすがに辛くなっており、特に映画の収録の後は汗だくになるほどだという。




俺様にかかれば追記・修正なんぞ……

ア~ンパーンチ!

バイバイキーン☆

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