21世紀を手に入れろ(クレヨンしんちゃん)

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21世紀を手に入れろ(クレヨンしんちゃん) - (2014/11/28 (金) 01:16:31) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2012/09/29(土) 09:05:14
更新日:2023/06/15 Thu 03:25:06
所要時間:約 4 分で読めます





「戻る気はないか?」


「ない! 俺は家族と一緒に未来を生きる!!」


「止まらないで! 早く行って!」


「たぃっ!」


「ワワンッ!」


「くっそおおおおおおお……!!」



『21世紀を手に入れろ』とは映画『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲』で流れるBGMである。


◆概要

ひろしの回想』と共にこの映画を象徴する曲である。

前半は「ひろしの回想」のアレンジとなっており、20世紀=過去への郷愁を、後半は21世紀=未来への希望を感じさせる曲調になっており、徐々に曲調と音程、BGMの大きさが高く大きくなって行くのが特徴。

前半の比較的穏やかな曲調の時にひろし、みさえ、ひまわり、シロが足止めの為追っ手に立ち向かい、一人残ったしんのすけがタワーを登る場面から後半の激しい曲調に変わって行き、場面も疾走感あるものになる。

余談だが一瞬写る20世紀博の場面は密かに人気がある。


◆場面と曲の流れ

過去からひろしとみさえを連れ戻し、再び集った野原一家は栄光の時代・20世紀を取り戻そうとするケンから


「お前達が本当に21世紀を生きたいと思うなら」


「行動しろ」


「未来を手に入れてみせろ」

と言われ、「懐かしいにおい」を消し去るべく21世紀博を自らの足一つで登り続ける。

敵の追っ手を退けながら登り続ける野原一家の前に再びケンは問う。

それに対しひろしは家族と共に未来を生きる意思を示し、しんのすけ達を先に行かせて一人足止めをする。
それでもまだ続く追っ手をみさえ、ひまわり、シロが次々に自らを楯に食い止める。

家族の決死の行動を見たしんのすけは叫びを上げながら鉄の階段を登り続ける。

転んで、服が破れ、鼻血が出ても決して止まらずに走り続ける。

このときのカメラワークは通常とは逆で画面がしんのすけに対応して移動するのではなく、
画面がしんのすけを置き去りにしようと動くのを自分で走って追いかける
という演出になっている。
さらにしんのすけの身体の線をわざと粗く描くことで疾走感を増す効果に一役買っている。






ケンとチャコが装置の近くまで来た時、しんのすけは満身創痍だった。それでもケンの足にしがみついて止めようとする。
構わず振り払うケンだがしんのすけの必死さに僅かな抵抗が生まれた。
なお装置に歩み寄るが、ケンはそこで諦めを悟る。



「懐かしいにおい」の強さと影響力を現す装置はレベルが0まで落ちていた。
ケンは野原一家の行動を見て自分達の街の住人が21世紀を生きたくなった事を知ったのだ。

チャコはそれが信じられず、しんのすけに問いかける。




「どうして……! ねぇ、どうして!?
現実の未来なんて、醜いだけなのに……!!」





この問いに満身創痍のしんのすけが息も絶え絶えに答える。





「オラ、とうちゃんとかぁちゃんと
ひまわりとシロと、
もっと一緒にいたいから……」



「怒っても、頭にくることがあっても、
みんなと一緒がいいから……」



「あと……」



「オラ、オトナになりたいから!!」



「オトナになって、
おねいさんみたいなキレイなおねいさんと
いっぱいおつきあいしたいからっ!!!」



このしんのすけの言葉により、ついに二人は負けを認める。



「終わりね。私たちも……」



「ああ……20世紀は終わった」



「ボウズ……お前の未来、返すぞ」


その後、ケンとチャコは自殺を図ろうとタワーから身を投げようとする。
ひろし、みさえが引き止めようとするが、間に合わない。
その時――



「ズルいゾ!!」


しんのすけの言葉と共に、鳩が二人の前を飛び、自殺を防いだ。



「……死にたくない……!」


チャコは本音をもらす。



「ずるいゾ、二人だけでバンバンジージャンプしようだなんてぇ」


「……いや、やめた」


「どうして? おまた、ヒュー……ってなったの?」


「……ああ」


そして、ケンはチャコを抱き締める。この時、「21世紀を手に入れろ」がBGMとして流れ、終わっている。
それは、二人が背負っていた絶望から解放された事を示すかのようだった。


野原一家が大人達と共に帰る最中、二人も車でどこかへ向かう。
その行方は、誰も知らない。



私は今日まで生きてみました


そして今 私は思っています


明日からもこうして生きていくだろうと




追記・修正は21世紀を取り戻してからお願いします。

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