BF-疾風のゲイル(遊戯王OCG)

「BF-疾風のゲイル(遊戯王OCG)」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る

BF-疾風のゲイル(遊戯王OCG) - (2018/08/23 (木) 22:44:11) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2009/10/11(日) 21:59:11
更新日:2024/03/31 Sun 23:10:55
所要時間:約 3 分で読めます





遊戯王OCGには、常に環境に影響を与えてきたカードがある。

緩い召喚条件と凶悪な効果で環境を席巻したカオス
下級モンスターの攻撃力インフレを起こした怒れる類人猿、
さらにその上を行く攻撃力・汎用性で人気を博したサイバー・ドラゴン
環境を劇的に加速させたシンクロモンスター
墓地から簡単に蘇るチューナーのゾンビキャリアグローアップ・バルブ……。


そして、これらのカードと並んで恐れられたモンスターがいた。


チューナー・効果モンスター
星3/闇属性/鳥獣族/攻1300/守 400
(1):自分フィールドに「BF-疾風のゲイル」以外の「BF」モンスターが存在する場合、このカードは手札から特殊召喚できる。
(2):1ターンに1度、相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
その相手モンスターの攻撃力・守備力を半分にする。

5D'sクロウが使用するBFの1体。
下級モンスターのチューナーで、2つの強力な効果を備えている。

  • 自分フィールド上にゲイル以外の「BF」と名のついたモンスターが存在する場合、手札から特殊召喚できる。
  • 1ターンに1度、相手フィールド上のモンスター1体を選択して発動できる。選択した相手モンスターの攻撃力・守備力を半分にする。

1つ目の効果は【BF】を組んだ時に役立つ効果で、BFが得意とする手札からの手軽な展開が可能である。
そのまま殴ってもいいし、チューナーなのでシンクロ召喚に繋げてもいい。

DDB」(エラッタ前)が現役の頃は「シュラ」でリクルートしてワンパン入れた後、
メイン2にレベル7シンクロして射出というフィニッシュ手段があった。

そして、2つ目の効果にも注目してほしい。
相手モンスターの攻撃力を半分にする。
つまり、このカードはサポートなしで攻撃力2600以下のモンスターを葬り去れるという事である。

その対応範囲はかなり広く、有名所では「スタダ」や「シエン」は一方的にやられ、「ガイアナイト」や「パール」すらも相討ちに持ち込んでしまう。
さらに「グラヴィティ・バインド」などのロックにかからず、各種リクルーターにも対応するという絶妙なステータス。(悪い意味で)573の本気が伺える。

その本領が発揮されるのは【旋風BF】であり、
シュラ」「ブラスト」「ゼピュロス」を召喚すれば「黒い旋風」でサーチできるため、戦闘補助+打点追加+シンクロ素材という八面六臂の活躍が見込める。

「収縮」のような効果を内蔵したチューナーという汎用性から、【BF】と関係ないデッキに混ざっているのもよくある事だった。

ちなみにかのモリンフェン様ビートにおいては、上級モンスターにしてはやや攻撃力の足りないモリンフェン様のサポートに使える上、その後星8のシンクロに繋ぐ事もできるので相性抜群である。

ワンハンドレッド・アイ・ドラゴンにシンクロし、ゲイルの効果をコピーしてさらに1/2、そしてモリンフェン様を蘇生させて満足するしかねぇ!!

そしてこのカードを使う上で最も厄介な事は、
半減効果のルールのややこしさである。

効果はいつまで続きますか?
対象がフィールドを離れるまでです。

重ね掛けで攻守1/4に出来ますか?
可能です。

攻守が変動するモンスター(例:フォーチュンレディ)に対して発動した場合、数値はどうなりますか?
半減された数値で固定され、以降変動しません。

公式チートここに極まれり。

と言うか、半分にすると言う効果は非常に処理が面倒くさい。
「黒庭」+「ドレッドルート」とかは有名だが(詳しくはこちら)、これもテキストからは読み取れない特殊処理がめっちゃ多い。
ただでさえ普通のターン終了時までの攻撃力半減カードですらわりとややこしいのに、こいつは半分に永続固定するのである。
そのため単純な攻撃力守備力増減効果と攻守変更効果で処理がまるで変ってくるのである。

有志が作った「しっかりとした効果テキスト」は


物凄く長い。

チューナー・効果モンスター
星3/闇属性/鳥獣族/攻1300/守 400
(1):自分フィールドに「BF-疾風のゲイル」以外の「BF」モンスターが存在する場合、このカードは手札から特殊召喚できる。
(2):1ターンに1度、相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
その相手モンスターの攻撃力・守備力を半分にする。
なお実際の効果テキストは僅かこれだけである。
そんな細かいルール解るか。

現在でこそ類似処理カードの登場や効果の処理方法がルールブックに明記されているが、
当時は明文化なんかされていなかっためゲイルだけの特殊裁定だと思われていたことも。

まあ、ややこしいのは確かだが、要するに攻撃力を半分というのは、

「今現在の値の半分の数値になり、以後その値で固定される」というのが原則である。


例えば「デーモンの斧」を装備した「ブラッド・ヴォルス」に「ゲイル」の効果を使うと、
攻撃力は(1900+1000)÷2=1450となる。

その状態で「デーモンの斧」が破壊されても、攻撃力は1450のままとなる。

もし、新たに別の「デーモンの斧」を装備すると、1450+1000=2450となる。

また、手札の枚数に応じて攻撃力が変動する「トラゴエディア」の攻撃力を半減した場合、
半分にした値で固定されるので、自身の永続効果や現在適用中の装備魔法などの影響を受けなくなる。


E・HERO Great TORNADO」や「M・HERO ブラスト」などの処理も同様。


「リミッター解除」などで攻守を倍にする場合も考え方は同じであり、2倍にした値で固定され、それまで適用されていた効果の影響は受けなくなる。


類例として「D-HERO ディストピアガイ」は「攻撃力が変化している時、元々の攻撃力に戻る」という効果だが、
半分の処理と同じように元々の攻撃力で固定され、適用中のフィールド魔法や装備魔法などの効果を受けなくなる。


その余りあるパワーと汎用性ゆえ、BF規制の一環として制限カードとなった。
BFでは数少ないレベル3のチューナーなので、攻撃にも守備にも使える優秀な効果を持った「BF-アーマード・ウイング」のシンクロがし辛くなった。
とはいえ、その「アーマード・ウイング」も戦闘破壊されずダメージも受けないとか言う当時にしてはかなり強力な効果なので、ある意味バランスが取れているとも言える。

が、そんな強力なシンクロが更に増えたり、BF自体も結構落ち目になって来た影響か、
14年10月から準制限に緩和、そして15年10月には無制限カードへと舞い戻った。

カルート」「ゴドバ」「黒い旋風」などが帰って来てもなかなか戻って来れなかったあたりが、
このカードの強さと処理の面倒臭さを表してると言えるかも知れない。

アニメ5D'sのクラッシュタウン編では、クロウ遠距離から投げつけ、敵の銃を弾き飛ばした後、地面に突き刺さった(金属製の疑いあり)。
制限化で余ったからって投げないで下さい

余談だが、魔法陣グルグルに同名のキャラがいたりする。


クロウ『追記、修正だと?インチキ項目もいい加減にしろ!』
鬼柳『お前が言うな』
ジャック『お前が言うな』

この項目が面白かったなら……\ポチッと/