ifルート(スーパーロボット大戦)

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ifルート(スーパーロボット大戦) - (2015/06/06 (土) 23:57:46) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2012/04/09(月) 19:45:28
更新日:2023/07/01 Sat 19:07:52
所要時間:約 6 分で読めます




『スーパーロボット大戦』シリーズにおけるシナリオの一つ。
参戦作品で鬱展開や救いようのない結末を迎えたロボットアニメをメインとし、原作ではあり得なかった展開を描くという夢のようなシナリオ。
スパロボ補正の一種である。

「鬱展開だった作品をご都合展開に」という点ではスパロボでよくある事例だが、最大の特徴は分岐別シナリオという点。
本編である一定の条件を満たし、フラグを建てていくことでifルートが出現する。
ただし満たさなかった場合は原作を再現するルートに行く。

原作ルートにおけるスパロボマジックを見るのも良いが、本領発揮の場はifルートだろう。
複雑で両立できない隠し要素もあるが、やってみる価値はある。
ifルートに入るかどうかの選択肢は主に艦長職のキャラクターに選択肢が現れる。

なお、現時点で採用されているのはZシリーズのみとなっている。



※ここから先はネタバレ含むため注意。











ifルート初登場作品。
対象作品は『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』。SC2から2度目の参戦となった作品。

ミネルバ艦長 タリア・グラディスの選択によってifルートに入れるかが決まる。
選択肢は「ZEUTHとして戦う」か「ザフトに合流する」の二つ。「ZEUTHとして戦う」を選択するとifルートに突入する。
Z本編ではシン・アスカカミーユ・ビダンをはじめとする多くの友人に恵まれ、絆を育んでいく様子が見られる。特にセツコ編では主役格に選ばれ、「リアル系男主人公」の称号を手に入れた。
一方のキラ・ヤマトラクス・クラインは他作品のキャラから行動理念について苦言を呈され、中盤の仲間割れイベントをきっかけにZEUTHからボロクソに言われてしまう。
しかし、反論を受け自分達の行いを反省することから、第2次Z以降での彼らを評価する声もある。

原作ルートでは終盤にシンが離脱してZEUTHと戦うことになるが、ifルートでは自分の意志でルナマリア・ホークと共にZEUTHに残留。
デスティニープラン」を提唱するギルバート・デュランダルや、他作品の敵勢力に立ち向かう展開が描かれる。
更に決別したレイ・ザ・バレルと和解するチャンスも得られ、フラグを建てれば仲間にすることができる。

原作・ifルート共通でキラと和解し、フラグ次第でステラ・ルーシェとの再会も果たせる。ただしifルートではキラの参戦時期がやや遅め。

余談だが、このifルート限定でハマーン・カーンも自軍に加入。
また、2周目以降からは原作ルート・ifルート行きを選択肢から選ぶことができる。

なお、このifルートは別名「楽園の追放者ルート」とも呼ばれている。
理由はルート分岐直後のシナリオタイトルが「楽園の追放者」だからなのだが、元ネタはアクエリオン。
ただし、シンが神の如く絶対の信用を寄せる議長の元を離れた意味合いも込めてこう呼ばれたのかもしれない。



後にLでは、このifルートを原作の内容に組み込んだ展開となっている。
序盤は原作通りに進むが、ベルリン戦でシンがキラと共にステラを救助したことで、二人の確執が完全に無くなった。
これによりステラは生存し、フラグ次第で自軍に加入する。終盤ではレイと敵対することになるが、フラグで再加入も可能。Zの時よりもフラグ建てが楽になった上、とても強い。
Lにおいても、シンは多くの友人や理解者に恵まれている。
それからZ1では死亡したハイネ・ヴェステンフルスも、フラグ建てが必要だったKと打って変わって無条件で生存する。



対象作品は『コードギアス 反逆のルルーシュR2』。
参戦前から話題になっていたルルーシュ・ランペルージの生死の行方も、原作およびifルートで明らかになった。

一定のフラグを建てると、終盤でシュナイゼル・エル・ブリタニアがゼロの正体をZEXISに暴露した時に扇要はある決断を下すことになる。
ゼロを信じないか、否か。これが分岐となる。

「ゼロを信じない」場合だと、原作ルートに行く。
ルルーシュがZEXISから脱走する形で離脱し、後に皇帝となってZEXISと戦うことになる。
しかしゼロレクイエム後に一命を取り留め、自軍に復帰。ZEXIS一同から説教された後に仮面を手渡され、「ゼロ」として生きることになる。ここで枢木スザクジェレミア・ゴットバルトも加入。

逆に「ゼロを信じる」場合、ifルートに行く。
仮面を外したルルーシュがZEXIS一同に全てを打ち明けて自害しようとするが、紅月カレンに(物理込みで)説得され、「ゼロ」としてZEXISに残ることを決意する。
また、ifルート限定でロロ・ランペルージが生存。スザクとジェレミアの参戦時期が原作ルートより早まり、ホランド・ノヴァクが仲間になるのもメリット。
デメリットとしては、YF-29 デュランダルとイノベイターの入手の遅れがあげられる。

ギアス最終シナリオでは破界篇で死んだとされるユーフェミア・リ・ブリタニアの生存も判明。
そのおかげでマクロスF・00の最終シナリオで刹那・F・セイエイが発動させたトランザムバーストによりルルーシュとスザクが真の意味で和解する。

このifルートは別名「黒の騎士団ルート」とも呼ばれる。
真実を知らされ、ルルーシュを追放した原作とは対照的に、真実を知ってもなお、償いのために戦う彼を「仲間」として受け入れようとする意味合いも込めて、そのような別名が付いたのかもしれない。
また、原作ルートにおけるルルーシュの役割をトレーズ・クシュリナーダが担うことになるので「トレーズレクイエムルート」とも呼ばれる。

どのルートでもルルーシュは生存するので安心しよう。ただし、ifルートに行きたい場合はシャーリー・フェネットの生存フラグも鍵となる。
欠点を挙げるとすれば、ゼロレクイエムの再現や皇帝ルルーシュが原作ルートでしか見れないこと。
本編の展開にヤキモキしていた人は、是非ともチャレンジして欲しい。
あと、綺麗な扇が拝めるぞ!


しかし、「マトモな信頼関係を築かなかったルルーシュの自業自得なのだからifルートを実装してまで救済する必要があるのか」という否定的な意見もある。
だが今作に於いてヒイロ・ユイはゼロシステムによりルルーシュの行き着く先、つまり『ゼロレクイエム』を予知している。
そのため原作ルートはゼロシステムが見せた未来であり、ifルートがゼロシステムの見せた未来を乗り越えた未来となるようだ。
なので、ルルーシュは「救われた」のではなく「運命を乗り越えた」と取るのが正しいかも知れない。
また、このフラグが立つと、ロジャーの助言を受けて仲間達と信頼関係を築こうと試みるルルーシュの姿が見られるのも事実である。
その一環としてキリコに信頼の証として素顔を明かしている。それくらいしかやってないというか、黒の騎士団に対してノータッチだったのはまずかったが。


余談だが、このifルートではZONEブレイカーと共にZONEに突撃したカルロス・アクシオン・Jrがなんと生存したり、ラスボスであるガイオウと一緒に出ている準ラスボスがアサキム・ドーウィンからユーサー・インサラウムに変化し、インサラウムの展開も異なり、アサキムにユーサーのスフィアを奪われないという完璧な別展開となっている。


EDでは前述のifルートを経由したことが示唆されており、レイ(ちなみに彼が生きているという事はタリアも生きている)やステラ、フォウ・ムラサメが生存している模様。
前作のifルートを経由している事は破界篇及び再世篇予約特典の小冊子で示唆されており、フォウの生存自体はスペシャルディスクで確定していたが、レイ、タリア、ステラの生存はここで初めて判明した。

ちなみに時獄篇ではゼロレクイエムルートを経由し、ロロとユフィは死亡していることが明かされている。
再世篇においてフラグ次第で生存するアニュー・リターナーとローレライ・ハインリッヒは生存ルートが正史になった。
二人同時に仲間にならないじゃないかと思われるかもしれないが、最初の分岐で日本ルートを通ってローレライのフラグを立て、
その状態でアニューを生き残らせれば、ローレライは仲間にはならないが生存が判明するので元々生存両立は可能だった。
また、このルートだと序盤分岐でのifルートのフラグポイントを悉く無視した事になる。というか、プロローグでのポイントを獲得できないと問答無用でゼロレクイエム直行
そう考えると、ある意味、ゼロレクイエムルートが正史になったのは理にかなっている事になるが、後述の事情により実はポイントは全取りしたらしい。

なお、作中ではifルート行きのフラグが立っていたにも関わらずゼロレクイエムルートを辿ったことが示唆されているので、順当に行けばシャーリーは生存している事になる。
逆に言えば、扇はゼロを信じなかった事になる。
扇ェ…



対象作品は『アクエリオンEVOL』。

一定のフラグを建てると、終盤でアドヴェントから「運命を受け入れる」か「運命に立ち向かう」かを問いかけられる。
「受け入れる」場合は原作ルートへ、「立ち向かう」場合はifルートへ進む。

死に瀕していたシュレード・エラン熱気バサラの発破とランカ・リーシェリル・ノームの歌声により生きる気力を取り戻す他に、中盤で死亡した筈のジン・ムソウの生存が判明し、Z-BLUEに復帰する。
ちなみに、こっちのルートを通らないとシュレードに依存しまくっていたアクエリオンスパーダの武装が悲惨な事になる
何が悲惨って、シュレードが死んでゼシカが一時離脱していると邪叫拳も使えなくなって、武器がエネルギーソードだけになるくらい悲惨。
更に原作ルートではスポット参戦のみだったゼウス神が、ifルート限定で正式参入する。

しかし今作はシャア・アズナブルやグーラ・キング・Jrといった敵対者の言動を信じ、ロニ・ガーベイを生存させることでifルート行きのフラグポイントが溜まるため、「今作のifルートは対象作品とはやや無関係なのでは?」という声もある。
(ちなみに意外な事に、式波・アスカ・ラングレーの残留は全くの無関係だったりする)
だがいずれにも共通しているのは「信じられなかったものを信じる・死んでしまうはずだったキャラを生存させる」という点だろうか。


なお、天獄篇ではグーラやシュレード、ジンが登場するため、ifルートが正史になった模様。




追記・修正はifルート行きのフラグを建てながらお願いします。


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