あなや

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あなや - (2013/08/31 (土) 17:32:21) のソース

&font(#6495ED){登録日}:2011/07/12(火) 22:21:57
&font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s)
&font(#6495ED){所要時間}:約 3 分で読めます

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&font(#0000ff){男「女・・・お、俺も初めてだから・・・」}

&font(#f09199){女「ええよ。ウチが教えたげるから・・・」}

&font(#0000ff){男「えっと、どう入れるのか、俺、わからないよ・・・」}

&font(#f09199){女「違う違う。ちゃんと見。この」}

&font(#f09199){女「あなや」}

&font(#0000ff){男\あなや/}




あなやとは古典における文法表現の一つである
あな…感動詞
に
や…間投助詞
を合わせてできあがった言葉である

“あな”自体に喜怒哀楽を表現、感動したときに発せられる言葉であり、“ああ、あら、まあ、あらあらまあまあ”といったうような訳がつけられる
“や”自体は助詞なのでそれ単体で意味を持つことはほとんど無いが、こちらも詠嘆・感動の効果を付け加えるはたらきを持っている

この2つを合わせて完成された「あなや」ではあるが、この言葉自体にこれだという訳はなかったりする。
前述のように、人の感動―主に強い驚き―を表す時に使われる言葉であるため、もっぱら
「うわぁ!」(驚き)
「ぎゃあ!」(断末魔)
というように訳される。
 

厨房・工房時代に古典を習ったのならば、高い確率で『伊勢物語』の『芥川』にてこの「あなや」と遭遇することになる。

以下あなや使用部分を抜粋

&font(#808080){鬼ある所とも知らで、神さへいといみじう鳴り、雨もいたう降りければ、}
&font(#808080){あばらなる蔵に、女をば奥にをし入れて、おとこ、弓・やなぐひを負ひて戸口にをり、}
&font(#808080){はや夜も明けなんと思つゝゐたりけるに、鬼はや一口に食ひてけり。}
&font(#808080){「あなや」といひけれど、神鳴るさはぎにえ聞かざりけり。}

とあり、女が鬼に喰われるわけだが、そこでの叫び声として使われている
ここでは「あれえ!」、「きゃあああ!」といった訳が正しい



さて、今日の日本の小説や漫画、アニメ、ゲームではこのような場面では
「うわあああああ!!!」
「ぎゃあああああ!!!」
「きゃあああああ!!!」
「あべし!!」
といったように表現され、日々日々[[悲鳴]]・叫び声に関しては新たなものが誕生している。
しかし、この当時では現在頻繁に使われる“!(エクスクラメーションマーク・強調表現)”は存在しておらず、どのような危ない場面でも「あなや」の3文字で終わってしまっている。
今の感覚からするとなんともシュールである。



以下、有名な場面をあなやに変えてみる。


「お前はもう、死んでいる」
「あなや」

「役に立たぬやつめ!次元のはざまへ行くがいい!」
「そ、そんな!それだけはかんべんを!」
「だまれ!」
[デジョン]
「あなや」


「ん?お前なのか・・・バ・・・?」
「もしそうなら、俺の剣をかわせるはず!」
「行くぜ!」
「あなや」


「じつはお前の母さんはまだ生きているはず……。わしにかわって母さんを」
「あなや」


「ワン、ワン、あなや」


「エリック、上だ!」
「えっ?あなや」



このように見てきたが、実にインパクトの違いは明らかである。
やはり日本語の発展はすさまじいことが理解できる。
しかし、そこには数々の滅んできた言葉があることを、我々は忘れてはならないのかもしれない。
 




&font(#0000ff){男「やっぱり、無理・・・」}

&font(#f09199){女「言うてるやんかー。入れるのは、この」

&font(#f09199){女「あなや」

&font(#0000ff){男「ちくわの穴にチーズ入れるのは難しいんだなぁ・・・」}



追記・修正お願いいたします。

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- 何となく鶴ひろみで再生される  -- 名無しさん  (2013-08-31 17:32:21)
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