E・HERO エアーマン

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E・HERO エアーマン - (2021/08/25 (水) 13:31:50) のソース

&font(#6495ED){登録日}:2010/11/02(火) 00:32:22
&font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red)
&font(#6495ED){所要時間}:約 6 分で読めます

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《E・HERO エアーマン》とは、[[遊戯王OCG>遊戯王オフィシャルカードゲーム]]に存在するモンスターの1つである。

#blockquote(){効果モンスター
星4/風属性/戦士族/攻1800/守 300
(1):このカードが召喚・特殊召喚に成功した時、以下の効果から1つを選択して発動できる。
●このカード以外の自分フィールドの「HERO」モンスターの数まで、フィールドの魔法・罠カードを選んで破壊する。
●デッキから「HERO」モンスター1体を手札に加える。}

**【概要】 
2006年8月にVジャンプの付録として登場した[[E・HERO]]。

召喚・特殊召喚時に発動できる2つの効果を持つ。
2つの効果はいずれも優秀であり、あらゆる[[HERO]]デッキで必須となっているカードである。

一つ目は自身を除く自分フィールドの「HERO」の数まで魔法・罠を破壊する効果。
他に1体でも味方の「HERO」がいれば魔法・罠を破壊できる。

「E・HERO」だけでなく&bold(){「HERO」全般に対応している}ので、助っ人として様々な【HERO】に採用可能。

この効果の優秀なところは&bold(){対象を取らない}ところ。
例えば自分の場にHEROが1体いて相手の場に《[[ミラーフォース>聖なるバリア −ミラーフォース−]]》と《[[奈落>奈落の落とし穴(遊戯王OCG)]]》が伏せられてる時このカードを召喚したとしよう。

もし発動時に対象を選択する効果だった場合、《奈落》を選択してしまうとそれにチェーンして発動されてしまうため、除去が無駄撃ちとなり《ミラフォ》はそのまま場に残る。

しかし、《エアーマン》の場合は発動時には対象の選択がない。《奈落》を発動されたら効果解決時に別のカードを選ぶことが可能。
上記の場面なら確実に《ミラフォ》を破壊し、相手の[[アドバンテージ]]を失わせることができる。

かつてこの効果は発動しても何も破壊しないことも選択可能であり、破壊かどうかが不確定なため《[[スターダスト・ドラゴン]]》の効果を発動することもできなかった。しかし裁定変更により破壊可能であれば最低1枚を選ばなければならなくなった。これにより破壊が確定→《スターダスト・ドラゴン》で無効可能となった。


2つ目の効果はサーチ効果。この効果こそ《エアーマン》が強力な理由である。
召喚しただけで状況に合わせた「HERO」をサーチできる。
特殊召喚も対応しているため、同じE・HEROである《ソリッドマン》《リキッドマン》をはじめ、《ブリキンギョ》や《[[切り込み隊長>切り込み隊長(遊戯王)]]》からでも可能。

なお、古いカードゆえに破壊効果もサーチ効果も「時の任意効果」に分類される。
《[[ゴブリンドバーグ]]》で出すと、守備表示になる効果の影響で[[タイミングを逃す>コンマイ語(遊戯王)]]ので注意しよう。

こちらも「HERO」指定なので、[[E・HERO]]はもちろんのこと、[[D-HERO]]や[[E-HERO]]や[[V・HERO>V・HERO]]もサーチできる。

Eだったら融合素材を、Dは切り札や《D・ドロー》のコストと、種類の多いHEROを全てサーチできるため汎用性は非常に高い。
《[[D-HERO Bloo-D]]》をサーチしてそのまま特殊召喚する流れは有名である。

単純なところで《オネスティ・ネオス》をサーチすることで、そのまま&bold(){4300打点でぶん殴る}ことができる。


さらに自身がE・HEROかつ戦士族の下級なので、手札に加える手段は豊富。
サーチは《増援》《エマージェンシーコール》が利用可能。
サルベージは《戦士の生還》《オーシャン》《融合回収》《マスク・チャージ》と簡単に回収できる。

《ヒーローアライブ》を使えば、LP半分と引き換えに召喚権を使わずリクルート可能。
好きなHEROをサーチしてそのまま召喚できる。ここから《イゾルデ》などをリンク召喚すれば爆発的な展開が可能となるため、これを主軸にした展開系のデッキが考えられるほど。


攻撃力も1800と下級HEROの中では高いため、それなりに戦闘もこなせる。
現在ではあまり気にされる要素ではないが、登場した当初はこの打点も評価されていた。

《エアーマン》登場当時のHEROは打点が貧弱なものが多かったのである。
Eは融合モンスターなら攻撃力2000を超えていたが、
下級の最高打点は通常モンスターの《スパークマン》の1600ライン、Dは《[[ダイヤモンドガイ>D-HERO ダイヤモンドガイ(遊戯王OCG)]]》の1400ラインととても頼りないものだった。

特にEは融合主体という性質上手札の消耗が激しいので融合モンスターを除去されると戦線を維持できなくなる。
融合素材のサーチ係兼融合できない時の戦線維持要因として《エアーマン》は待望の存在だったのである。

Eよりもさらに低ステータスでデッキの枚数が多くなりやすいDにとっても同じである。
Dの切り札「[[Bloo-D>D-HERO Bloo-D]]」と「ドグマガイ」もエアーマンがいるからこその使いやすさといえる。
《デステニー・ドロー》が[[D-HERO]]と一緒に出張しやすいのもこいつの存在があるからである。

強いて当時の欠点を言えば融合素材にならないぐらいである。今では解決されてると言ってもいいが。

このようにHEROの救世主のと呼べるカードであったため、非常にちやほやされた。


……だが、このカード大きな問題があった。


**【空気の読めない男、エアーマン】
たしかにHEROでフルに使われたのは間違いないのだが、

このカードの問題は、


#center(){&font(#ff0000){汎用性が高すぎたこと}}

突き詰めれば


#center(){&font(#ff0000){エアーマンでエアーマンをサーチできたこと}}

だった。

召喚しただけで手札を稼ぐことができ、さらには魔法・罠を破壊する効果も持っている1800の戦士族下級モンスター。
HEROに限らず全てのビートダウンでもこれほど汎用性の高いモンスターはそれまで存在しなかったのである。

《エアーマン》は登場してからほぼ全てのビートダウンデッキで3積みされ環境の中心となった。

[[第5期>第5期パック(遊戯王)]]当時は1:1交換が重視される環境であり、召喚するだけで手札が増える《エアーマン》は破格の強さであった。

自身で自身をサーチして後続に繋げる、まさに全てのデッキに【[[ガジェット>ガジェット(遊戯王OCG)]]】のギミックが加わったと言っていい状況だった。

ガジェットと違い専用デッキを必要とせず、十分な攻撃力があり、
手札でだぶついても破壊効果がある為完全に腐らず、サルベージもサーチも容易、ガジェットに劣るのは《[[リミッター解除]]》に対応してないことぐらい。
如何に《エアーマン》が強いかお分かりいただけたであろうか。
 
当然デッキの多様性を損なわせたこのカードは嫌われた。
1枚引かれただけで何度も飛んでくるこいつの存在は、たしかに当時の環境では鬱陶しいものであった。
いつしか名前を皮肉り、空気の読めない男、KY、三沢と呼ばれていた。
HEROの救世主として登場したのに悲しいことである。

登場してから半年間、同時期に登場した《[[冥府の使者ゴーズ]]》とともに環境を荒らした罪により2007年3月でめでたく[[制限カード>制限カード(遊戯王OCG)]]となった。
「HERO」のサポートカードという元のさやに納まったといえる。

現在このカードと同じサーチ効果を持ったモンスターは多数登場しているが、
自身をサーチできなかったり、ステータスが低かったり、タイミングがエンドフェイズだったりと調整が取られている。
《エアーマン》も「エアーマン以外の」と書かれていればここまで嫌われることはなかっただろう。


その後、《[[マドルチェ・マジョレーヌ>マドルチェ・マジョレーヌ(遊戯王OCG)]]》が久々の同名を直接できるサーチできるサーチャーとして登場した。実に三期ぶりである。
攻撃力は低いが、死んだら勝手にデッキに戻るので戦線維持としては《エアーマン》以上。環境の変化でどのデッキにも入るではなくなったが。


**【第6期以降】
[[第6期>第6期パック(遊戯王)]]以降になると、《エアーマン》は自身ではなく味方のHEROを引っ張って来ることが主流となっていった。

メタビートで人気の《[[アナザー・ネオス>E・HERO アナザー・ネオス]]》「[[剣闘獣>剣闘獣(遊戯王OCG)]]」の一員と名高い《[[プリズマー>E・HERO プリズマー(遊戯王OCG)]]》などとサーチ対象に優秀なカードの増加でサーチ先には困らない。
他にも《ボルテック》で除外された[[E・HERO]]を呼び戻したり、《ブレイズマン》で[[融合召喚>融合(遊戯王OCG)]]に繋げるなど。

デッキのモンスターを極力絞り、手札をこいつだけにした状態で召喚し《[[バブルマン>E・HERO バブルマン]]》をサーチすれば、即座に[[エクシーズ召喚>エクシーズ召喚(遊戯王OCG)]]できる。
相性のいい《[[ブレード・ハート>機甲忍者ブレード・ハート]]》や《[[エクスカリバー>H-C エクスカリバー(遊戯王OCG)]]》の登場後は、この動きが定番化した。もちろん他のランク4でも可能。

【[[D-HERO]]】での使い勝手は既に述べたとおりである。
素材やリリースに便利な《ディアボリックガイ》をサーチできるのは大きく、《[[Bloo-D>D-HERO Bloo-D]]》を使う際にも重宝される。

[[V・HERO]]にも有力な新顔が登場しており、《ヴァイオン》なら《シャドー・ミスト》を落として素材と融合をサーチすることですぐに[[融合召喚>融合(遊戯王OCG)]]できる。
《ファリス》をサーチしてくれば上記の動きを安定して行うことができる。

《リビデ》で《エアーマン》を蘇生して《ウィッチ・レイド》をサーチし、そのまま[[アドバンス召喚>アドバンス召喚(遊戯王OCG)]]すれば《[[羽根帚>ハーピィの羽根帚]]》をぶちかませる。

さらに、このカードを融合素材にできる[[属性融合>E・HERO(属性融合)]]が存在する。自身をサーチできなくても結局制限はかけられたはずである。
というか、今だと&bold(){自身をサーチした方が動きとしては弱い}。


[[制限カード>制限カード(遊戯王OCG)]]となった後も幅広く使われているのでOCGでの[[過労死>過労死(遊戯王)]]としても名高いモンスターである。
&color(red){海外では禁止に指定されてしまったため本当に死んでしまった。}

その一方、日本では[[リンク召喚>リンク召喚(遊戯王OCG)]]の登場と[[新マスタールール>新マスタールール(遊戯王OCG)]]の試行に合わせたのか、
2017年4月のリミットレギュレーションで準制限に緩和。更に2年後の2019年7月に&bold(){制限解除になった}。

……[[遊戯王OCG>遊戯王オフィシャルカードゲーム]]以外のタイトルにも言えるが、インフレは恐ろしいものである。


これでかつての動きが再びできるようになったが、環境がすっかり変わってしまったので自身と同名をサーチする使い方はあまり強くない。


だが、HEROを使うデッキにとってはかなりの朗報。
《エマジェン》や《ヒーローアライブ》で連れてくる《エアーマン》を引いてしまったという[[事故>事故(TCG)]]を減らせるのは少なからず追い風である。


**【主なデッキ】

#center(){【エアブレード】}

ブレード系デッキの開祖。無制限時代に開発されたデッキで手順はこんな感じ

①《エアーマン》でサーチして戦線を維持し墓地に戦士族モンスターを溜める
②《モンスターゲート》や《名推理》を撃ち墓地に《フェニックスブレード》を落とす
③《フェニックスブレード》で墓地の戦士族を除外して除外ゾーンを肥やし、手札に《ブレード》を戻して手札コスト確保
④除外ゾーンが超えたところで《混沌の黒魔術師》を召喚、持ってなければ《次元融合》を回収
⑤《次元融合》を発動して勝負を決める

この時代は《封印の黄金櫃》が無制限だったので《次元融合》等のキーカードを即手札に持ってくることができた。
《名推理》や《モンスターゲート》で墓地に落ちた場合でも《混沌の黒魔術師》でサルベージできる。

コンボ系デッキはその宿命として防御が手薄になりがちだったが《[[冥府の使者ゴーズ]]》が無制限だったので問題はなかった。

第11期現在だと、《フェニックスブレード》と《次元融合》が[[禁止カード>禁止カード(遊戯王OCG)]]であり、《混沌の黒魔術師》がエラッタによって魔法の回収がエンドフェイズに持ち越しになっているため、かつての動きを行うことはできない。


#center(){【サイカリエアゴーズ】}

無制限時代の[[グッドスタッフ>グッドスタッフ/Good Stuff(TCG)]]。
デッキ名のサイは《[[サイバー・ドラゴン>サイバー・ドラゴン(遊戯王OCG)]]》、カリは《死霊騎士デスカリバー・ナイト》、エアは《エアーマン》、ゴーズは《冥府の使者ゴーズ》のことである。

わけのわからなくなったデッキ名とは違い、グッドスタッフデッキなので動きは単純。
しかし、カード一つ一つが強力なので相手にすると非常に厄介なデッキであった。

[[第5期>第5期パック(遊戯王)]]の環境では、緩い条件で特殊召喚でき、2100という打点で下級モンスターを上から叩ける《[[サイドラ>サイバー・ドラゴン(遊戯王OCG)]]》が何より強力であった。隣に《デスカリ》や《エアーマン》を並べることでさらに厄介な布陣となっていた。


**【余談】
このカードは漫画版GX出身の[[E・HERO]]であり紅葉から[[十代>遊城十代]]に託されたカードのうちの1枚。
漫画版での効果は攻撃力を半分にしてダイレクトアタックできるという[[ヤリザ殿>六武衆-ヤリザ(遊戯王OCG)]]と同じぐらい微妙なものだった。

この効果だと見向きもされずに忘れ去られてしまい、名前通りの《エアーマン》になったはず。

漫画版のHEROは《[[ダーク・ロウ>M・HERO ダーク・ロウ]]》など、魔改造されたものが多くみられるが、その先駆けは《エアーマン》だろう。


(1)このカードが召喚・特殊召喚に成功した時、以下の効果から1つを選択して発動できる。
●このカード以外の自分の項目の数まで、相手の項目を選んで追記する。
●自分の項目の中から1つを修正する。

#include(テンプレ2)
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#include(テンプレ3)

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- ホアーッ!ホアーッ!  -- 名無しさん  (2014-01-10 04:08:58)
- スモークボム!ホァーッ!……って武神流じゃないよ!?  -- 名無しさん  (2014-01-17 12:23:18)
- 仲間(バブルマン)がふえるよ、やったねエアちゃん。  -- 名無しさん  (2014-01-17 13:55:45)
- 先史遺産ネブラ・ディスクが調整版と言えるかな。先史遺産デッキなら強さはエアーマンより上。  -- 名無しさん  (2014-01-22 20:30:51)
- ↑こいつがノーマルなのがいまだ謎だわ。 &br()今の相方の泡男が制限掛かったけど本業の敵だったオピオンが制限だからこれから見られそうや。  -- 名無し  (2014-01-22 21:26:08)
- バウンスの天敵  -- 名無しさん  (2014-05-27 20:21:02)
- セプターとか言う鬼畜も増えたぜ!  -- 名無しさん  (2014-06-29 18:22:53)
- 何回やっても エア~マンが倒せないよ~  -- 名無しさん  (2014-12-10 09:26:40)
- 漫画版エアーマンがヤリザ並の産廃には思えないが 当時なら無条件でダイレクトできる最高打点だし、そのままアタッカーとしても使えるから十分強くないか?  -- 名無しさん  (2015-12-29 11:08:12)
- 当時融合先が無いからいらんだろ。ワイルドマンやスパークマンのがマシ  -- 名無しさん  (2016-01-30 12:05:38)
- 誰も触れていないけど、準制限オメ  -- 名無しさん  (2017-03-31 14:22:18)
- グッドスタッフに限って言えば、やってることが上位互換に近いオヴィラプター出たしな  -- 名無しさん  (2017-09-21 11:28:05)
- しれっと汚いタグを混ぜるのはNG  -- 名無しさん  (2018-06-22 00:03:28)
- とうとう完全解禁。HERO全体で見ると確実に強化された上でこれって、どんだけ魔境なんだ現環境…  -- 名無しさん  (2019-06-15 18:27:00)
- スターダスト・ドラゴンで破壊効果を無効に出来るが…  -- 名無しさん  (2019-08-07 18:34:57)
- ↑裁定変更でスタダで無効可能になった旨に修正した  -- 名無しさん  (2020-07-12 07:52:40)
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