MoMa(MtG)

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MoMa(MtG) - (2014/02/11 (火) 14:10:27) のソース

&font(#6495ED){登録日}:2010/06/05(土) 19:38:20
&font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s)
&font(#6495ED){所要時間}:約 7 分で読めます

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当時のマジックは3つのステップに分かれていた……


序盤がコイントス。

#center(){中盤が手札チェック}
#right(){終盤が――}


#center(){先手第一ターンだ}

MoMaは[[Magic the Gathering]]のコンボ・コントロールデッキである。

マジックにおける[[黒歴史]]とも呼べる最悪のデッキで、&font(#ff0000){キーカードのほとんどが禁止カードに指定された。}


Tolarian Academy / トレイリアのアカデミー
伝説の土地
(T):あなたがコントロールするアーティファクト1つにつき、あなたのマナ・プールに(青)を加える。

Windfall / 意外な授かり物 (2)(青)
ソーサリー
各プレイヤーは自分の手札を捨てる。その後、これによりプレイヤーが捨てたカードの枚数のうち最も大きい枚数に等しいだけのカードを引く。

Mind Over Matter / 精神力 (2)(青)(青)(青)(青)
エンチャント
カードを1枚捨てる:アーティファクト1つかクリーチャー1体か土地1つを対象とする。あなたはそれをタップまたはアンタップしてもよい。
 
Lotus Petal / 水蓮の花びら (0)
アーティファクト
(T),水蓮の花びらを生け贄に捧げる:あなたのマナ・プールに、好きな色のマナ1点を加える。

Time Spiral / 時のらせん (4)(青)(青)
ソーサリー
時のらせんを追放する。各プレイヤーは、自分の墓地と手札を自分のライブラリーに加えて切り直し、その後カードを7枚引く。あなたは土地を最大6つまでアンタップする。


Stroke of genius / 天才のひらめき (X)(2)(青)
インスタント
プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーはカードをX枚引く。



水蓮の花びらを始めとする軽量アーティファクトを大量に展開すると、トレイリアのアカデミーからは青マナの3つや4つは平気で出せるようになる。そのマナで精神力をセット。

すると、何が起こるかお分かりだろうか。

1.精神力の能力で手札を複数枚消費し、トレイリアのアカデミーを複数回起動。
2.大量に出たマナを少しだけ消費し、意外な授かり物や時のらせんで手札を一気に補充。
3.その手札で精神力を使い、トレイリアのアカデミーを……あれ?無限ループって恐くね?

このチェイン・コンボで産み出されるマナは20点はおろか60点以上。
最後に、マナの分だけダメージを放つ「火の玉」や、先述の天才のひらめきを相手に向けてゲーム終了である。
キーカードの「&font(#ff0000){M}ind &font(#ff0000){O}ver &font(#ff0000){Ma}tter / 精神力」の文字を取って「&font(#ff0000){MoMa}」と名付けられたこのデッキ、&font(#ff0000){一度動き出すと相手を仕留めるまで動き続け、止めるのが困難}。その上、早いターンから始動し、1ターンキルも決して珍しくない。
また、ライブラリーアウトで勝つという性質上、対策が取りにくいのも特徴で、ウィニーデッキがMoMaのキーパーツを潰すために当時の伝説ルール(同名の伝説のカードが戦場に存在した場合、後出しの方が速やかに墓地に置かれる)を利用してトレイリアのアカデミーを投入する事すらあった。
MoMaに勝つためにMoMaを使うか、徹底したアンチMoMaデッキにするか。当時の環境は完全に二極化してしまった。
 
事態を重く見たDCIは、トレイリアのアカデミーと意外な授かり物を禁止カードに指定。これらのカードは発売から2ヶ月足らずという異例の早さだった。
が、禁止カード指定が発効するまでに行われた公式大会、プロツアーローマとThe Finalでは上位入賞者のほとんどがMoMaという惨劇を招いたのである。
ともあれ、多くの教訓と混乱をもたらしたMoMaの嵐は去ったのだ。めでたしめでたし。
















&font(#ff0000){MoMaは生きていた。}


Dream Halls / ドリーム・ホール(3)(青)(青)
エンチャント
呪文のマナ・コストを支払うのではなく、その呪文のコントローラーは、その呪文と共通の色を1色持つカードを1枚捨ててもよい。


Mana Vault / 魔力の櫃(1)
アーティファクト
魔力の櫃はあなたのアンタップ・ステップにアンタップしない。
あなたのアップキープの開始時に、あなたは(4)を支払ってもよい。そうした場合、魔力の櫃をアンタップする。
あなたのドロー・ステップの開始時に、魔力の櫃がタップ状態である場合、それはあなたに1点のダメージを与える。
(T):あなたのマナ・プールに(3)を加える。



失ったパーツを補う形で上記のカードが投入された。ドリームホールから精神力を戦場に出し、マナは魔力の櫃で生む。そしてMoMaは再び暴れ始めたのだ。

実はドリームホール自体はトレイリアのアカデミーらが禁止される前からMoMaと相性が良い事が発見されていた。ただトレイリアのアカデミーがあるなら無理に投入しなくても良いと判断され、姿を見せなかっただけだったのだ。


結局その後、ドリームホールと時のらせん、水蓮の花びらが新たに禁止される。マナ要員であった魔力の櫃もその頃発売された基本セット6版から外れ、MoMaは一気に弱体化した。

それでも、各プレイヤーが好きなカードを場に出す「実物提示教育」やタップで3マナを産み出す2マナのアーティファクト「厳かなモノリス」でキーパーツを代用したMoMaが作られたが、かつての凄まじいパワーは失われていた。
 
が、腐っても鯛の格言通り、決して看過できるデッキではなく、弱体化しながらも注意すべきだと当時のメタの一角として存在し続けた。しぶとさだけ見てもかなり悪質だった。

だがそれも、最終的に精神力が禁止された事でついにMoMaは永遠に環境から姿を消した…。



ちなみに。
これらのカードをデザインした連中は、&font(#ff0000){トレイリアのアカデミーと精神力のコンボに気付いていたらしい。}


なのに何故、スルーしてしまったのか?




「相手を倒す前に手札がまず無くなるから大丈夫さ!HAHAHAHAHA!」



&font(#ff0000){お前ら、なんでそこでリストを見直さなかった。}



時のらせんとか意外な授かり物をデザインした当人が気付かなかったという、嘘のような本当の話。

(なお、実際に上記の二枚を使わなかったら結構な確率でカードが足りなくなり止まることは確かではある)

余談ながら。
 
このデッキは動かしている際、一人でずっとプレイして相手はほとんど何もしない事になる(なんせ対MoMaの最大の対策は時間を潰すための大量の漫画本とまで言われたぐらいである)ので、あだ名で&font(#ff0000){ソリティア}と呼ばれ、更にマナをせっせと一人で出し続ける様が自己満足な自慰行為でヌいてる姿に似ている事から、&font(#ff0000){マスターベーション}、もしくは&font(#ff0000){オナニーデッキ}と囁かれたりしていた。うっ…ふぅ。




更に余談ながら。

このエキスパンションのカードをデザインした者たちは、後に[[頭蓋骨絞め]]を頭に禁止カード最多のブロックとなるミラディンを作り上げた連中と同じである。学習しろよ、お前ら。
 
今現在は
MoMaのキーカードの一つである時のらせんが2011/1/1にレガシーの禁止解除となり、
ドリームホールモマのキーカードがほとんどが揃い、
レガシー環境でもMoMaが見られるかもしれない。

さらに基本セット2011にて

寺院の鐘

(T):各プレイヤーはカードを1枚引く。

といういかにもMoMaに使ってくれと言わんがばかりのカードが加わり、
代わりに禁止となった適者生存のような活躍を見せるか期待がかかる。











かつてその秘密は、歴代知られる中でも最高の技術を生み出した。 
いまでは蟹が瓦礫をほじくり返して殻を飾るばかりだ。 

アカデミーの廃墟 



追記・修正お願いします。


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- ただのソリティアならまだいいけと対戦相手にシャッフル強要させるのが最悪  -- 名無しさん  (2013-10-05 13:30:34)
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