S.T.A.L.K.E.R.(ゲームシリーズ)

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S.T.A.L.K.E.R.(ゲームシリーズ) - (2022/10/10 (月) 00:38:11) のソース

&font(#6495ED){登録日}:2011/10/14(金) 12:21:16
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&font(#6495ED){所要時間}:約 4 分で読めます

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『S.T.A.L.K.E.R.』シリーズとは、ウクライナのGSC Game Worldが開発したPC用[[FPS]]ゲームのシリーズである。
2007年に1作目『SHADOW OF CHERNOBYL』が発売されて以降、2作目『Clear Sky』(2008年)、
3作目『Call of Pripyat』(2009年)が発売された。


*●概要
2012年、ウクライナのチェルノブイリ原発事故後、封鎖されていた地域で発生した謎の爆発事故を背景としている。
原案はストルガツキー兄弟のSF小説『ストーカー』およびその映画版(タルコフスキー監督作品)。作品の設定はあくまでフレーバー程度に留めており、実際はほぼオリジナル作品と言ってよい。

プレイヤーは事故後原発周辺に現れた「ZONE」と呼ばれる地域を探索し生計を立てている人々"STALKER"(変質者のことではなくZONE内で生計を立てている者の通称)として様々なクエストをこなしZONEの核心へ迫るというのが本シリーズの目的(一部主人公に例外有り)。

1作目はマルチエンディング形式であり作中で主人公がとった行動によっては非常に後味の悪いエンディングを見るはめになる。3作目ではプレイヤーの行動如何で、登場キャラクターの末路が決まるという内容になっている。

その独特な世界観や豊富な銃器(使い物にならないものも多いが)やゾンビや凶暴なミュータント、高度なAIにたくさんのMOD
発売からしばらくたってはいるものの未だに多数のユーザー達に愛されている。
特に廃虚の出来は素晴らしいもので、そういった物に興味がある廃虚フリークには是非ともプレイしてみてもらいたい。

発売が当初の発表時から大幅に遅れ(約2年)、度重なる延期に次ぐ延期で一部ユーザーからは"S.T.A.L.K.E.R.Forever!"と言われ(賞賛ではなくいつまで経っても発売されないことへの皮肉)、発売前からある意味伝説のゲームだった。

発表当初は世界中を驚かせた素晴らしいグラフィックも、数年後の発売時には常識の範囲内になってしまっていた(それでも未だに十分ハイレベルではある)ため、ノートPCでも設定さえ落とせばプレイ出来るレベルである(限度はあるが)。

日本版はかつてZooから日本語マニュアル付き英語版と、日本語版翻訳版が発売されていたが、ソフトが現在生産終了している。
ただし、日本語化MODが有志の手で作られているため、全作日本語でプレイする事が可能である。

*●ゲームシステム
他のFPS作品と比べてRPG要素が強いゲームであり、個性的なゲームシステムが売りとなっている。作品によって細かなシステムの変更はあるが、大まかなシステムは全作共通であり、どれから遊んでも基本的に混乱はしない作りになっている。

・A-Life
ゲームシステムの売りとなる独自システムの一つ。主人公以外のNPCが能動的に行動し、様々な場所で自分が考えた行動をするという、ゲームの進行に彩りを与える内容のシステムである。
あるNPCが全く違うMAPに進出したり、あるいは争いを繰り広げたりと、型にとらわれないリアルなゲーム展開を見せてくれる……筈であったが、1作目では大幅に制限されており、MOD等でフルで活用すると「クエスト持ってくれるNPCがどっかほっつき歩いて、そのへんで死んでる」と言った結果になったりと、上手く機能しなかった模様。
とはいえ、こうしたランダム性は評価されており、ゲーム内の没入感に一役買っている。

・放射能
舞台がチェルノブイリ原発というだけあり、随所に放射線源が存在しており、特定の場所に不用意に近づくと被爆するようになっている。
近付くとガイガーカウンターのガリガリとした音が響き渡り、装備が不十分な時に聞くとプレイヤーは冷や汗が出るだろう。
被爆するとスリップダメージが入り、長期の被爆は死に直結してしまう。対抗策としては全作共通として抗放射能薬の投与、放射能防護能力の高いアーマーを着る、アーティファクトによる中和、&bold(){&color(#F54738){ウォッカを飲んで酔っ払う}}などの方法がある。

・重量制限
プレイヤーは道中で武器弾薬などのアイテムを拾う事が出来るが、すべてのアイテムには重量が設定されており、全てのアイテムを拾う事は出来ない。
そのため、プレイヤーは様々なアイテムを取捨選択したり、重量の範囲内で装備を整えたりする必要がある。
一部の装備はそうした重量制限を緩和したりできる他、MODやゲームデータの改造などで制限を取っ払う事も可能。

・武器、装備関係
武器に関しては基本的に命中率が低く、他のFPSのような「エイムしたら照準通りに弾が飛んでいく」事は殆どない、特に序盤で拾える武器は精度もダメージも最悪な場合が多い。銃弾も飛距離や弾速などが細かに設定されており、高度な射撃スキルが常に求められる。
また、武器や装備にはコンディションが設定されている。アーマーはダメージを受ければ劣化するし、武器は撃っていく毎に状態が悪くなる。当然、コンディションが悪化すると性能を発揮できないばかりか、銃撃戦の最中に銃が&bold(){ジャム(弾詰まり)}を起こしたりもする。特に突撃銃のL85はよく弾詰まりを起こす。&s(){誰がそこまで再現しろと言った}
2作目以降からカスタマイズと修理要素が追加されており、武器を強化したり戦闘でくたびれた装備を回復させる事が可能になり、より幅が広くなった。

・アーティファクト
ZONEの内部ではアノマリーと呼ばれる異常空間がそこかしこに点在しており、衝撃・火炎・電撃と言ったダメージを与えてくる。一方で、そうしたアノマリーからはアーティファクトと呼ばれる生成物が産出されており、そうしたアーティファクトを装着する事でプレイヤーに有益なバフを得ることが可能。
走っても疲れない身体や、銃弾ダメージの軽減、体力の回復、放射線の除去など、様々な恩恵を受ける事が出来る。
が、すべて有用な機能ではなく、装着すると特定のダメージに弱くなるもの、それ自体が放射能を発する物などデバフを持つ物も少なくない上に、装備できるアーティファクトの数も限りがある。そうしたバフ・デバフの兼ね合い等を計算しながら装備を考えるのも醍醐味の一つ。
1作目はそのへんの野原に転がっていたり、夜0時を過ぎるとごろごろ湧いて出たりと入手は簡単だったが、2作目以降からは検知器がないと入手が出来なくなり、数も限られるようになった。その分、効能が強化されている。

・トレード、お使い要素
拾ったアイテムはトレーダーと呼ばれるアイテム売買を専門に行うNPCに売る事も可能で、敵を蹴散らして分捕った武器弾薬を纏めて売って金にして、さらに強い武器を買うというRPG的な強化も可能。
メインのクエスト以外にも、サイドクエストと呼ばれる「お使い要素」があり、クエストを受けて金やアイテムの入手が可能。トレーダーや、重要なNPCから受注可能。
1作目では本当にお使い要素だったが、3作目からはサイドクエストが多くのNPCのエンディング分岐に関わる事になり、種類・量や演出もかなり強化されている。

・派閥
ZONE内部では様々な派閥が群雄割拠しており、それぞれに敵対・友好関係がある。ZONEを破壊・収容させるべく活動する民兵組織のDuty、ZONEは解放されるべきだと主張する無政府組織Freedomなど、それぞれに事情を抱えた派閥がZONE内部でシノギを削っている。1作目では、限定的にではあるがDutyとFreedomのどちらかに加担する事が可能で、場合によっては加入も出来た。
2作目では様々な派閥にフリーの傭兵として参加し、派閥同士で抗争が出来るシステムが追加され、より対人メインのバトルや加熱する陣地争いが楽しめるようになっている。


*●主な登場人物 
Marked one:シリーズ一作目「SoC」の主人公、重度の記憶喪失であり一切の記憶が無い、PDAに残された「Strelokを殺せ」というメッセージを元にStrelokを探す内に記憶を取り戻していくが…
通称:まーくん

Strelok:ZONEの最深部へ行き、帰ってきたという数少ないストーカー

Ghost:Strelokの仲間で潜入の達人、ありとあらゆる場所へ気付かれずに潜入出来ると噂される、まーくんは手がかりを得る為にまず彼に接触しようとするが… 

Fang:Strelokの仲間だが既に故人

Doctor:Strelokの仲間、「SoC」終盤で主人公は彼と接触する

Guide:最初にZONEへ足を踏み入れたという伝説のSTALKER、金さえ払えばどこへでも案内してくれるという噂がある

Sidorovich:主人公の恩人、有益な情報を主人公に提供してくれる、なかなかの人格者

Nimble:苦労人の新米STALKER、実は数少ない全作皆勤キャラ
Scar:二作目「CS」の主人公、他二人のインパクトが強すぎて若干影が薄い

Degtyarev:フェアウェイ作戦中に墜落したヘリの調査の為に訪れたウクライナ大統領直属機関「国家安全保障国防会議」の命でZONEを訪れた保安庁のエージェント、元は優秀なSTALKERであった
立場上Militaryとは協力関係にある、階級は少佐
かなりのイケメン

Vano:ZONEでは生きているのが不思議なくらいの善人、優秀なSTALKER

Zulu:酒好きの世捨て人、オーダーメイドの機関銃で戦う猛者、軍人を毛嫌いしているが…

Strider:元Monolith兵、行くあてもなく途方に暮れていたところ主人公と遭遇する

Sokorov:墜落したヘリの内の一機"スティングレイ4"の副操縦士、同乗していた隊員を墜落時に全員失い科学者の保護を受ける、恐るべき悪運の持ち主

Kovalsky:フェアウェイ作戦のスティングレイ部隊指揮官、数少ない隊員達をまとめてPripyat市内のコインランドリーに陣取る、壊滅的に運の無い孤独の中間管理職


*●MOD
プラットフォームがPCのゲームとして恒例のMOD(改造)は今シリーズでは盛んであり、特に1作目と3作目は非常に数多くのMODが制作されリリースされ、盛んに公開されている。元々、ゲームデータの多くが公開されておりMOD制作者に優しいゲームであった事も要因の一つにあるだろう。
アイテムや武器を追加したり、機能を変えたりするミニMODから、MAPやストーリーを大幅に改変・追加する大型MODまで様々なMODがリリースされているので、興味がある人は手を出して見てもいいだろう。ただし、英語やシステムの理解力はある程度必要である。
また、一部のMODはゲームがなくても起動するスタンドアロン方式だったりするので「ゲーム本編のデモ版は無いし、気になるけど手が伸び辛い」という人はそちらでゲームの雰囲気を掴むのもいいかもしれない。


*●続編について
ちなみに最近『S.T.A.L.K.E.R.2』の制作が開始されたようだが(コンシューマにも対応予定)、主力スタッフの何人かがメトロ2033等を開発した4A Gamesに流れた上に制作開始からしばらく経ったのにも関わらず公式サイト上にスクリーンショットの一枚すらないという状態なのでファン達の間では純粋に続編を喜ぶ声もあるが、それ以上に続編の「出来」を心配する声が大きい。
しかし、2021年、長きの沈黙を破りトレーラーが公開。ついに続編発売の具体的な予定が明らかになり、プレイヤーは大いに沸き立った。2023年のリリース予定という情報を待ったが、なんと2022年2月、ロシアによるウクライナ侵攻が発生。
ウクライナのキーウに開発本拠地を置くGSC Game Worldは一時開発中断を報告するも、戦局の変化に伴い、開発再開がアナウンスされている。


追記、修正は難易度ベテラン以上でキメラをナイフで倒してからお願いします

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- いや続編はもう凍結みたいだ  -- 名無しさん  (2013-12-19 22:26:27)
- ストーカーのスペルといい、「ゾーン」といい、まんまタルコフスキーのストーカーだな。原作小説があったはずだが、何も書かれていないところをみるとこのゲームはパクリなのか?  -- 名無しさん  (2013-12-20 01:38:30)
- おまそう  -- 名無しさん  (2016-06-02 12:34:17)
- よく間違われるけど、このゲームは、ストルガツキ兄弟の小説「路傍のピクニック」および、タルコフスキーの映画版「ストーカー」の影響を強く受けただけであって、両者との直接関係はない。あと、ストーカーという言葉は、旧ソ連圏では外来語。元は英語。  -- 名無しさん  (2021-07-23 17:46:17)
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