FIRE BALL(大友克洋)

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FIRE BALL(大友克洋) - (2016/07/21 (木) 21:56:41) のソース

&font(#6495ED){登録日}:2012/05/27(日) 21:58:20
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#center(){&sizex(7){&color(red,black){FIRE BALL}}}

&bold(){『FIRE BALL(ファイヤーボール)』}は大友克洋の漫画作品。
1979年に双葉社の「アクションデラックス」に読み切り掲載をされた。
元々「アクション」関連誌に不条理な展開やブラックジョークを含む奇妙な日常漫画を描いていた大友克洋だったが、本格的なSFを描いてみたいとの希望があり、難色を示す編集部との必死のやり取りを繰り返して漸く描かせて貰ったと云う。

大友克洋がそれまでの玄人好みの作家から一般層にも知られる契機となった作品であり、作者本人は「SFなんかうけねーだろーな」と思っていたのに、あちこちで評判になってて驚いたとの事。

この作品の反響を受けて「何でもいい」と言われて描いたのがSFホラー『[[童夢]]』であり、読み切りであった本作では不十分だった部分を盛り込んだのが破格のボリュームを持ち、最大のヒット作となった『[[AKIRA>AKIRA(大友克洋)]]』であった。
 
ファンからは長い間『童夢』と『AKIRA』の原型となった作品として有名であったが、作者自身がラスト部分に加筆をしたいとの思いが強く双葉社から刊行された短編集には未収録のままだった。

結局は1990年に講談社から発売された『彼女の想いで…/大友克洋短編集―①』に掲載された。
尚、同短編集は映画『MEMORIES』の一編として映像化された表題作や本作を始め、秀逸なSF短編が集まっているので『AKIRA』好きなら必読である。
 

*【物語】
……近未来。
冷酷な管理社会と化した日本。
社会を中央管理センターが掌握し、システムの名の下に非人道的な社会規律が幅を利かせる時代にその兄弟は再会した。

センターに反発する市民の間にはデモが広がり、政府がそれを力で抑え付ける。

機動隊員の兄と、社会への疑問からゲリラとなった弟。

……弟との出会いに機動隊を辞める事を決意した兄だったが、その特異な能力に注目され管理システムの中枢を担う人工知能「ATOM」の犠牲とされてしまう。

飽和した緊張状態にいよいよ限界が訪れようとしている瞬間に、兄弟に待つ運命と歪んだ社会の末路とは……?
 

*【登場人物】
■兄
本名は大沢晃。
警察の機動隊に所属する小太り。
優しい性格の持ち主で、ハッキリと機動隊には不向きと言われており、自覚しつつも自分を騙していた。
ペンを転がしたり浮かせる程度ながら、超能力を持つ。
弟との邂逅に機動隊員を辞める事を決意するが、その超能力に実験対象として目を付けられてしまう。

■弟
名前はひかる。
本名は大沢光か?
社会体制に疑問を持ち、学生からゲリラへと身を窶した。
複雑な家庭の事情もあり、兄とは数年振りの再会となる。
兄とは違い超能力は持たない筈だったが、束の間の邂逅の最後に兄と自分の「死」を予感する。
「あっ」
「&font(#0000ff){死ぬ}…誰が……」
「兄貴……俺か……」
「そんな気が……&font(#0000ff){まさか}」
 
■女性管理官
本名は不明。
冷酷で醜悪な管理センターの支配者。
「ATOM」による完璧な社会の実現を目指す。
恐らくは「ATOM」を生み出した技術者であり、彼からは「ママ」と呼ばれている。
配置転換を依頼に来た晃の超能力を目にし、彼を「ATOM」へのプレゼントとして捧げる。


*【ATOM】
中央管理センターが社会システムの中枢を担わせようとしている人工知能で、開発者である女性管理官にのみ従う。
好奇心旺盛な子供の人格で、晃を生体実験の検体としてしまう。
 




*【余談】

※90年代半ばの作者インタビューによれば、この頃『FIRE BALL』をアニメ化しようかと云う企画もあったそうだが流してしまったと云う(…見てぇ!!)。


※全52ページだが、初掲載時には2ページ削られていたと云う(単行本には収録)。

 





#center(){「……」



「……」



「呼んでる」



「だ…れ…」



「ひ…」



「ひかる……」



「&bold(){&color(red,black){ひかる!}}」






&font(#ff0000){追記修正お願いします。}}


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- 終わり方が最悪だった  -- 名無しさん  (2015-02-26 22:46:44)
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