からくりの君

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からくりの君 - (2015/03/10 (火) 10:04:13) のソース

&font(#6495ED){登録日}:2010/01/04(月) 02:15:05
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&font(#6495ED){所要時間}:約 3 分で読めます

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少年サンデーにて掲載された[[藤田和日郎]]作の短編漫画作品。


【話の触り】
時は戦国、ある時期から急速に力を付けた地方領主、狩又貞義の城にその秘密を探るべく忍の集団が忍び込む。が、任務は失敗。集団は逃げだすも狩又自慢の精鋭部隊「死なずの忍」に追われ、たった一人の忍を残して全滅してしまう。

時を同じくして大きな行李(荷物入れ)をしょった顔立ち卑しくなき娘がその近く、山あいの荒屋にたどり着く。
娘は先年狩又の軍に滅ぼされた文渡家生き残りの末娘、蘭菊。父と家の仇を討つため当代随一と噂された忍び、加当段蔵の助力を得んとして訪ねてきたのであった。
しかしその家にいたのは先ほどの下忍集団の生き残り、逃げおおせ一息ついていた眦弥三郎(まなじりやさぶろう)一人。
眦は「加当は売り込み先で武田信玄に殺された」と告げる。と、同時に現れた「死なずの忍」集団。忍び頭の一声で集団は眦に飛びかかる。
「逃げ切れねぇ!!」応戦する眦がそう覚悟した瞬間、蘭菊の行李から武者の腕が飛び出し、忍びの太刀を受け止めた。
蘭菊はその場に座りこみ叫ぶ。

#center(){&font(#ff0000){「太郎丸!!」}}

行李から解き放たれた緋色の鎧武者はそれに呼応するように次々と死なずの忍びを切り捨てていく。

眦「…糸!?すごく細い糸であの鎧武者を動かしているのか?」


#center(){「 か ら く り !」}


この作品は後の藤田作品「[[からくりサーカス]]」のルーツとされ、作中にもいくつかの類似点がある。
例)糸で操るからくり人形。繰り手を守護する生身の人間等。
また狩又の城のからくり門や次郎丸の「虎乱」など、そのまま流用した部分もあるため藤田ファンにはニヤニヤの作品である。

後に藤田和日郎短編集「夜の歌」に収録され映画化、OVA化を果たし、その独特な世界観は日本よりむしろ海外で高い評価を得た。
ちなみにこの作品は後に実写ドラマ化も果たした当時人気絶頂期の『め組の大吾』と抱き合わせという形で上映されたため、ネットなどでは当時上映にあたり広報が十分でなかったという意見も出ている。



【登場人物】
・文渡 蘭菊(あやわたりらんぎく)
CV.矢島昌子

文渡家唯一の生き残り。人形作りに没頭する父に可愛がられて育ち、人形繰りに類い希な才能を発揮する。
文渡家が滅ぼされた際蘭菊のみが密かに乳母によって連れ出され、いくつかの人形を持ち出していた。
世間の常識には非常に疎く、おっとりとした性格のいかにもな箱入り娘。ナマ足。
ちなみに蘭菊が腰帯でなく褌をしめているのは作者(藤田)の趣味。


・眦 弥三郎(まなじりやさぶろう)
CV.[[若本規夫]]

流れの雇われ忍び。任務の失敗と部隊の壊滅で逃げ回っていたところを蘭菊に救われ、そのまま雇われ行動をともにする。
スレた性格でスケベかつ情と忠義に厚い素敵マユゲ。


・狩又貞義(かりまたさだよし)
CV.中田浩二

文渡家を滅ぼし、領主の研究したあやつり人形の技術で無敵の軍事力を成した戦国武将。
"子ども狩り隊"を組織し、領地内で年端もいかぬ子ども達を城に集める。



【蘭菊の操る人形】
・太郎丸
屈強な鎧武者の人形。自爆機能つき。
なんとなく某先をゆく者に似てる気がするのは気のせい。


・次郎丸
忍を模した人形。上半身を回転させ周囲のものを竜巻のように巻き込みボコる「虎乱」という技を使う。


・弁慶丸
長刀や棍を携えた僧兵を模すパワータイプの人形。一度閉じたら開かないとされるからくり門を支えた。


・名無しの人形
白拍子を模した人形。活躍の場がなかったため名称・能力は不明。




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- 大好きな作品です。優秀な短編は「続きが詠みたい」と思わせつつ、世界がそこで完璧に完成している物。これはそんな作品。  -- 名無しさん  (2014-06-22 17:15:20)
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