Eternal Champion(永遠の戦士)

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Eternal Champion(永遠の戦士) - (2018/07/31 (火) 14:22:01) のソース

&font(#6495ED){登録日}:2010/08/04(水) 16:33:57
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アメリカのSF作家マイケル=ムアコック(マイクルとも)の一連の作品群、またその登場人物。



概要

多元宇宙に存在するひとつ、或いは複数の世界において、〈法〉〈混沌〉〈天秤〉の神々のいずれかのしもべとして活躍する人物。基本的に悲劇的な人生を歩む。詳しくは特に有名な〈戦士〉(四戦士)の項で後述。
彼らの存在は一つであり、多元世界においては個人としての形を持つ。多少違うが、砕いて言えばパラレルワールドにおいて特定の人物が同一でないことと同じ。また、彼らには〈英雄の介添人〉と呼ばれる存在が同行することもある。
多くの〈戦士〉には特別な武器が提供が提供される。大抵は苦難を経て手にするものであるが、中には始めから手にしているものもある。多くは剣の形をしているものの、その形状はさまざまであり、〈黒の剣〉と呼ばれるそれは〈戦士〉と同じく多元世界に数多存在している。主要な黒の剣の項にて後述。

有名な〈戦士〉(四戦士)
彼らはムアコック作品の中でも特に有名な四人であり、世界の狭間で共闘したこともある。それぞれが〈黒の剣〉を所持している。名前の横は登場するシリーズと現在刊行中のレーベルである。

・エルリック 永遠の戦士エルリック(エルリックサーガ) ハヤカワ文庫SF

かつて世界を支配した残虐な種族メルニボネ人の国メルニボネ帝国の182代皇帝。介添人はエルワーのムーングラム。佩剣はストームブリンガー。
生まれついての白子であり、極端な虚弱体質。父に疎まれ育ち、病弱であった為に弱さを知り、メルニボネ人の気質はそれほど強くない。病弱でストームブリンガーの力と特別な薬が無ければ指一本動かせない程。
肌から髪から白く、赤眼で、女性のような中世的で端整な顔立ち。女殺しのエルリック、白き狼、白貌の悪魔などの二つ名を持つ。
〈混沌〉に仕えるリア充。

・エレコーゼ 永遠の戦士エレコーゼ(エレコーゼサーガ) ハヤカワ文庫SF

佩剣は様々だが、エレコーゼとしてはカナヤーナの剣
彼だけは他(ここで紹介するだけでなく)の戦士すべての記憶と体験を持っている。もっとも〈戦士〉としての自分に絶望している人物。様々な世界の〈戦士〉に転生し、「エレコーゼ」として愛した女性と引き裂かれた。与する勢力は場合によってまちまち。
「人類の戦士」として召喚されたが、最終的に自分の世界の人類を皆殺しにした。そのエピソードは筒井康孝の短編に収録されていてもおかしくないほど簡潔にまとめることができる。
とりあえず裏切られ続ける人。

・コルム 紅衣の公子コルム ハヤカワ文庫SF

本名はコルム・ジャエレン・イルゼイ。紅衣の公子コルムの意。佩剣は〈反逆者〉。
妖精族ヴァドハーの一族だが、人間の一団によってヴァドハーは殺され、別の人間によって助けられる。そこで一人の女性を好きになったが、彼女は〈混沌〉の神々によって連れ去られ、彼女を助けるために〈古き神々〉の力を借りる。先に述べた三勢力の内、〈法〉に属する。
基本的には紅衣の公子だが、後に銀の腕のコルムとも呼ばれたりする。コルムサーガはケルト神話の影響を強く受けているため、その方面が好きな人は楽しめると思う。

・ドリアン・ホークムーン ルーンの杖秘録/ブラス城年代記 創元推理文庫

我らがドリアンさん。ケルンの太守で暗黒帝国グランブレタンによって虜にされる。介添人は半獣人オラダーンと元グランブレタンの騎士隊長ユイラム・ダヴェルク。佩剣は〈夜明けの剣〉。彼自身は〈天秤〉の勢力に属している。
虜になったあとグランブレタンを抜け出し、カマルグ国にて再起を図る。国をひとつまるまる消し去ったり、オーニソプターが出てきたりと結構SF色が強い作品。舞台となる世界も実際の地球がモデルであり、ケルンはドイツのケルン、カマルグはスペイン、グランブレタンはグレートブリテンがモチーフである。余談ではあるが、ムアコック作品において東方世界、特に日本のあたりは最強である。
筆者は彼のとある行動を真似をして警察に怒られたことがある。

主要な〈黒の剣〉
作品に登場する主要な黒の剣をまとめてみる。


エルリックサーガ

ストームブリンガー
いわずと知れた黒の剣。名前だけは聞いたことがあるのではないだろうか。
斬り付けた相手から魂を抜き取り。〈混沌〉への供物にすると同時に一部を持ち手に与える。

モーンブレード
ストームブリンガーの姉妹剣であり、性能は変わらない。
こんなものを二振りも作った奴は絶対に狂っている。


エレコーゼサーガ

カナヤーナの剣
それほど切れ味の良くない剣。不思議な輝きを放っており、その輝きはエレコーゼ以外の生物には致死の毒になる。


紅衣の公子コルム

〈反逆者〉
シーの鍛冶師ゴファノンが鍛えた剣。月色の刀身をしている。名前の由来は、最初に傷つけたのが鍛冶師ゴファノン自身であったため。特殊な能力はないと思われる


ルーンの杖秘録

〈夜明けの剣〉
曙色の刀身をした幅広の大剣。ホークムーンの持つ〈赤い護符〉と共に、無類の力を発揮する。また、どこからか蛮族風の姿をした〈夜明けの軍勢〉を召喚することができる。


ここまで書いてきたが、エターナルチャンピオンシリーズは大きく分けて五つ、それぞれ共通する設定はあるものの、それぞれ作風が異なるので機会があったら読んでみることをお勧めする。

更に余談ではあるが、エルリックサーガはドラゴンクエスト4に多大な影響を与えている。
天空の剣と楯や「夢見る村イムル」などがその好例である(メルニボネの都は「夢見る都イムルイル」)。
それらを意識してみると面白いかもしれない。




追記・修正はタネローンを見つけた者のみに許される ―――黒の剣年代記

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- 幻想水滸伝が一番影響受けてる  -- 名無しさん  (2016-12-04 09:19:02)
- ゲームやラノベなんかの和製中二病ファンタジーものの元凶とも言える連中  -- 名無しさん  (2014-12-06 11:50:26)
- 中二中二と言われるが、エルリックサーガは人の苦悩を描き切った名作だと思う。  -- 名無しさん  (2014-12-09 21:32:56)
- 後付だからだけど、夜明けの剣を黒の剣と呼ぶのはかーなーり無理があると思う。あっさり手放しちゃうし。  -- 名無しさん  (2018-07-31 14:22:01)
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