マグニフィセント(キン肉マン)

登録日:2024/04/14 Sun 01:43:53
更新日:2024/04/28 Sun 21:10:48
所要時間:約 5 分で読めます






我は天界にて“洞察の神”と呼ばれし者!

地上に降りて新たに得た超神名はマグニフィセント


マグニフィセントとは『キン肉マン』に登場する超神の一人。
天界では“洞察の神”の名で呼ばれていた。



【概要】

調和の神ザ・ワンの真意を理解した上で行動していた同志の一人で、バベルの塔の戦いでは6階リングの番人を務める。
特徴的な鶏冠と仮面のように無機質な顔面に3対(6つ)もの眼を持ち、部族的な装束を身に纏っている。
超神名の“マグニフィセント”は素晴らしい、壮大、堂々とした……といった意味合い。
一見すると大らかに見えて“神”らしく傲慢と思える程に威厳に満ちた性格をよく現している。


ウォーズマンを見送った後に歩を進めてきたスグルバッファローマンを迎え入れ、二人共を面白いと評していたのだが、いつもの試合前のスグルのヘタレ芸からのバッファの的確なツッコミ&煽りという定番ネタを経てスグルと対戦することを決めた。
この時点でも“調和の神”の超神としての姿こそ明かされていなかったものの、これにて下天した12柱の超人の神々の面子が出揃うことになった。


【人物】

一人称は「我」で、笑い声は「ムハハハハ」口癖は「ムハムハ」*1

“洞察の神”の名に違わず沈着冷静で、遂に自分にも回ってきた“神”との対決の前に、自ら超人オリンピックV2&宇宙超人タッグ王者であると名乗り己を鼓舞しようとしたスグルを「ここ神のリングでは通用しないぞ」と警告する一方で、“神”を前にビビり散らかして弱音を吐くスグルを見て、存分に全力を出せるようにとスグルの言った通りにミートをパワーッと転送させる等、度量の深さを感じさせる。
その後も、ミートの登場に自分に出来ることはなくなったとして先に進むことを宣言したバッファローマンにスグルが感謝とエールを贈るのも黙って待ってから対決を始めている。


【活躍】

何だかんだで自分の実力を知っているスグルと、同じくスグルの実力を知るミートは驚きつつもスグルを手玉に取れるマグニフィセントの動きに既視感があることに気付き、遂にはスグルにとって忘れ得ぬ技であるバックフリップを受けたことで、マグニフィセントの動きが師プリンス・カメハメと同じであることを確信。

そう、特徴的な鶏冠のシルエットから読者の中にも予想していた者も少なくなかったが、マグニフィセント=“洞察の神”こそはカメハメの出身種族であるココナッツ星人の生みの親━━つまりは、マグニフィセントこそがカメハメのルーツとなるカメハメと同等レベルのテクニックを誇る超神であるという事実を明かすと共に装束を脱ぎ捨て、胸に刻まれたカメハメと同じ大鷲のシンボルを顕にするのだった。

その事実を知ったスグルは当然のように慄き泣き言を吐くも、ミートの鼓舞と逃げ場のないリングの上であること、そして恐らくはこの時点で芽生えていたであろう疑念を胸に試合を継続。

カメハメのルーツであるというマグニフィセントに、カメハメから教えられた技である“カンガルークラッチ”そして、自身の代表的な奥義でもある“キン肉バスター”を仕掛けるも、簡単に切り返されて反対に最大奥義“マグニフィセントブルドーザー”を炸裂させられてしまう。
それでも立ち上がったスグルであったが、続けて必殺級の大技である“ホーリーソードクラッシュ”を叩き込まれるも、何とここからも立ち上がったスグルは、自らの疑念が確信に変わったとしてマグニフィセントを詰問する。

スグルの抱いた疑問とは、ずばりマグニフィセントが敬愛するカメハメのルーツではあることは疑いようがないが、マグニフィセントの血の通っていない技に込められているのは純粋な殺意のみであり、
カメハメが目指し自らも誇りを以て引き継いだ相手に敬意を持ちつつ穢れた邪念のみを殺す技とは程遠いことを指摘する。

……しかし、怒るスグルに対してマグニフィセントは全く動じる様子を見せることもなくその指摘は事実であり当然だと受け入れた上で「“神”に敬意を要求することが一つの哲学では無いか」と逆に問いかけつつ、それをスグルに証明出来るのかと迫る。
この問答の中でカメハメとの修行の中で吐露されていた、
超人格闘家として頂点を極めながら、それ故に孤独であったカメハメが長いジレンマに陥りつつも見出し、更に自分という未来に紡いだ境地こそが先程に自分が解いたカメハメの信念であると再確認したスグルは、
自身の得意技であるバックドロップをカメハメ直伝の“キラウェア落とし”の名前で初披露し、スグルの技の尽くを切り返してきたマグニフィセントに対して、この試合で初の有効打を与える。

予想外の反撃に驚きつつも「何の変哲もないバックドロップ」と平然と立ち上がったつもりのマグニフィセントであったが、スグル曰くカメハメの理想と対戦相手への敬意を込めて磨き上げられられた一撃の境地は確かにマグニフィセントにダメージを与えていた。
スグルは「48の殺人技が(名前の印象とは違い)理想の格闘者への道標」と説きつつ追撃に出るが、ダメージを受けつつもマグニフィセントは「理想を崇めるのは人の道と納得しつつも、神に説くべき道では無い」として、尚も子孫であるカメハメとスグルの理想を否定しつつ、今度は下界の超人を圧倒する超神としてのフィジカルを披露。
スグルのマスクが捲れる程のエルボーの連打を食らわせるが、これを“肉のカーテン”で凌いだスグルは大技であるドロップキックで反撃に出るが、これを難なく躱したマグニフィセントはこれまた殺人級の大技“ワイルドボー・ボム”へ。

確かな手応えに勝利を確信したマグニフィセントだったが、尚も自分でも驚きつつ立ち上がって見せるスグル。
これに対してミートは、改めてスグルがカメハメの弟子であり、師の技の癖が染み付いているが故に本来は絶命必至レベルのカメハメの源流であるマグニフィセントの技のポイントをも無意識に外していたと分析して伝える。

さしもの予想を越えた事態に驚きつつマグニフィセントはフライングニールキックに出るが、マグニフィセントらしからぬ隙だらけの大技にミートの言葉に冷静さを取り戻したスグルはファイヤーマンズキャリーのカウンターからデスバレーボムに繋ぎ、初公開の48の殺人技“コークスクリューアタック”を投下。

ここでは終われないマグニフィセントも吐血するほどのダメージを受けつつ立ち上がると、今度は真っ向からの強烈な打撃の応酬へ。
しかし、体格と超人強度差もあってか基本スペックでは矢張りマグニフィセントが上回り、追撃の急角度の“マジックサークルスープレックス”でダウンを奪う。
それでも「師匠の特訓を思い出せば…」と立ち上がろうとするスグルに対し、
ミートの分析を事実として受け入れつつも、マグニフィセントは先だってスグルに放った最大奥義“マグニフィセントブルドーザー”を、一度目に耐えられたのはスグルの肉体にカメハメの技の癖が染み付いていた事と試合開始間もなくで体力が充分であったからで、今はそのアドバンテージが失われていると分析しつつ、再び放つことを宣言。
マグニフィセントの指摘通りに、数々の強敵達の必殺技をギリギリで凌いできたスグルであったにもかかわらず、全く抵抗出来ずに再び技のセットアップを許し、初撃を越えると思われる衝撃を真正面から叩き込まれてダウンさせられる。


……「超人史上最高の逸材」とスグルの力を認めた上で勝利を確信したマグニフィセントだったが、ここで意識を失いつつもカメハメへの敬愛や盟友フェニックスとの約束といった、自分に託されると共に背負った願いを胸に“火事場のクソ力”で立ち上がるスグル。

遂に目の当たりにした“火事場のクソ力”に慄いたマグニフィセントはスグルのストレートパンチから“カメハメツイスト”を受けるが、力ずくで振り切ると急角度のダブルアームスープレックスへ。
…これも絶命級の大技であったが、仲間や観客からの声援による思いによって自身への意識を取り戻していたスグルは“火事場のクソ力”を加えつつ初公開となるキン肉バスターの進化系キン肉バスターイモータルにマグニフィセントを捉える。
両足を交差させて捉えるこのクラッチからはさしものマグニフィセントも逃れられず、「わが師カメハメが遺した偉業にこの技を捧ぐ」の宣言と共にスグルは見事にカメハメの信念を証明する形で師のルーツとなる“神”越えを果たすのだった。

……試合後、マグニフィセントはかつて“慈悲の神”=ザ・マンに促される形で自らも超人の創造を担ったが、その超人が過去の、そして現在の宇宙の危機の原因となったことに心を痛め、己の行為を迷っていたことを告白。
…しかし、その迷いを晴らし得る可能性を闘いを通してスグルに認めることが出来、その存在を支える一助を他ならぬ自らの生み出した系譜であるカメハメが担っていることで晴れた、と語った。

これに対してスグルも自分がカメハメに大きな敬意と感謝をしているが故に師を生み出した“神”に子孫を否定するのではなく素晴らしさを知ってほしかったと返す。

これを受けてマグニフィセントは自分を倒し得たのは二人の力としてスグルのみならずミートにも天上界への道を示し、光に包まれて消えていったのであった。


【能力】

常に死の可能性が付き纏う真剣勝負を常としており、現世代超人最高の実力者と言えるスグルの実力を量れることを喜びつつ「手加減は死に直結する」と忠告。
その言葉通り、スグル程の実力者をして僅かでも隙を見せれば立て続けに殺人級の大技、極め技を受けることになるという圧倒的な技量を誇る。 

必殺技

  • バックフリップ
いわゆる“サモアンドロップ”とも呼ばれる古典的なプロレス技。
子孫であるカメハメ最大のフェイバリットであり、どうやらルーツであるマグニフィセントも同等レベルで使いこなせる模様。
カウンターの早業で現世代最強とも謳われるキン肉マン(スグル)を一瞬の内にマットに沈めており、3カウントルールならばカメハメに喫した悪夢の秒殺劇まで再現されていた可能性すらあった。

  • 羆崩し投げ
正面から相手の両腕を閂に極め、更に両足で相手の足を絡めるようにしつつ両膝を封じた後に垂直落下式のスープレックスの要領で宙返りしながら脳天を叩きつけていく技。
奇しくも、子孫であるカメハメの“カメハメ仏壇落とし”と同型。

  • パーガトリーストレッチ
立ち状態から背中を向けてダウンしている相手の片腕と片足を捉え、腰の辺りを支点に海老反り状態で引き寄せて背骨に負荷を掛けていく変形バックブリーカー。

  • グレイプヴァインクラッチ
マフラーホールド(うつ伏せの相手の片足をアルゼンチンバックブリーカーの要領で絞め上げる技)に、更に立てた片膝で相手の背中に負荷を与えるバックブリーカーと足首固めとアームロックを加えた複合関節技。
メキシコあたりにありそうな高度なジャベ(関節技)である。

  • マグニフィセントブルドーザー
空中で相手の横方向から右足を胴から首の辺りに回すようにして固定しつつ右腕で相手の左手首を取って絞り上げてロック。
更に相手の両足を交差させて左脇に抱え込むようにして捉えて四肢を封じた後に、そのままの体勢で勢いよく相手の額をコーナーポストに激突させていくという殺人技。
技の要領があのマッスル・インフェルノに似ている上に、その改良型であった真・マッスル・インフェルノと比べてすら更に高難度にした、と言えるほどの大技。
その複雑な構成の内容から「流石はカメハメのルーツ」と読者を唸らせたものの、一方で技を放つときに発した「死ね━━━っ」の掛け声には「本当にカメハメのルーツか」と多数のツッコミの声が溢れた。(伏線だった訳だが)
数々の必殺級の大技を使いこなすマグニフィセントにして最大奥義と自信を見せる技。
……にもかかわらず、序盤からいきなり繰り出したのは技を安売りしているから……ではなく、台詞通りにそのまま絶命させるつもりだったため。
相手が無類のタフネスと受けの強さを持ち、更には如何なる殺人技でも師匠カメハメに連なる技だったので本能レベルで癖を見抜いていたスグルで、しかも体力が削られていない状態だったから運良く凌げていただけで、実際に体力を削った状態で放たれた二発目では一度受けた技にもかかわらずスグルは全く逃げることも出来なければ、直撃した後には完全に意識不明の状態に追い込まれるという、何気に過去の戦いでも例を見ない程の窮地に追い込まれている。

  • ホーリーソードクラッシュ
空中で肩車状態で相手の首に跨った状態から背中越しに相手の両手首を其々に両腕で捉えて引き寄せて直立させ、更に自らの身体を反らしつつ外側から相手の両膝に自らの両足首を引っ掛けて固定して脳天から叩き落とす。
フェニックスの“不死鳥サンダーストーム”とほぼ同型だが、此方は脳天をピンポイントで落としている。

  • ワイルドボー・ボム
空中で相手をパイルドライバーのような体勢に捉えつつ、更に素早く自らの両足で相手の両腕を封じるように固定、相手の身体に強烈にエビ反りをかけつつ、うつ伏せ気味に額の辺りから叩き落とす。
現実のプロレス技である“スタイルズクラッシュ”系統の技を垂直落下式にアレンジした技と言える。

  • マジックサークルスープレックス
正面から相手の首の後ろと右腕の付け根を抱え込むようにして放つ、後方への急角度スープレックス。
同じ要領で垂直落下式のダブルアームスープレックスも披露しているが、何れも大ダメージを与えていた。




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最終更新:2024年04月28日 21:10

*1 ジ・エクスキューショナーと被ってるとの指摘があったが、変更しないなりに試行錯誤がうかがえる。